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自然の叡智にふれあおう−1970年(昭和45年)に開かれた大阪万博に引き続き、アジアで2回目の開催となる“公認”万国博覧会<愛・地球博>へ行った。テーマは自然の叡智。蛇足であるが世界最初の国際博覧会は1851年(江戸時代。嘉永4年!)にロンドンで開かれており、意外に知られていないようだが<愛・地球博>は21世紀に入って世界で初めての国際万博となる。また万博と言えば各国の自慢産業や最先端技術の紹介、そして国威発揚を目的とすることが多い中、今回は環境をテーマとしているのも興味深い。この記念すべき万博に開幕3日目と1ヶ月後、そして閉幕間近の計3回の訪問でワタシの眼に映った“自然の叡智”をちょっと毒舌に紹介したい。
(平成17年3月27日)

さあリニモに...
藤が丘駅より世界で2番目の実用リニアモーターカー<リニモ>で会場に向かう。しかし世界初は2004年にドイツの技術で上海に開業した最高時速431キロを誇る<SMT>、通勤電車仕様のリニモで世界2番目をうたうのは何だか気恥ずかしい“2番目”だ...いや環境を配慮した万博だからか。今日は開幕3日目の晴天の日曜日にも関わらず、藤が丘駅は閑散としている。ひっそりとした駅舎は三角コーンで急ごしらえした無用の入場列も寂しく、乗客より明らかに多い警備員達が「ハ〜イ、押さないでくださいよ〜」とマニュアルに沿ってこだまさせる。紛れもない第一印象は「大丈夫かよ、この万博...」。ガラ空きの車内はイスが空いているものの、風景を観たいためドアの前に立つことにした。しばらくして発車、なるほどレールの継ぎ目がないためゴトンゴトンはないが“夢”のない列車だ。車内はまるで名鉄線さながらの通勤電車仕様で至って質素、何の飾り気も先端技術も感じられず、国際博へ行く意気軒昂たる来場者を確実に減らす効果が期待できそうだ。よっぽど東京の山手線や大江戸線のほうが技術的にも環境配慮の点でも<万博>してる。またセンスの点ではディズニーリゾートラインに遠く及ばない。車窓に広がるプレハブ建てのバスターミナルが見えると、さあ、万博会場だ。

会場のつくりは...
「こんなもんでいっか!」という魂胆が見え見えのつくりにガッカリ。高度成長期の頂点に開催された大阪万博では、著名な建築家や有名ゼネコンの手で技術的にそして意匠の面でも「建築の実験場」と言えるほどの大変すばらしいパビリオンをズラリ揃えて世界を驚かせたが、今回は既存のパーツでチョチョイのチョイで造ったのがバレバレである。まるで技術的に成熟し、その後コスト削減のみを使命に開発された赤札商品のようだ。クォーツ時計に喩えると「大阪万博=1968年型セイコーのクォーツアストロン(世界初のクォーツウォッチ。当時228,000円)、愛・地球博=1980年型アルバのデジタルウォッチ(実勢価格3,980円)」と言ったところか。まあ、今日のニッポンにおける万博とは既に成熟した<商品>なのかもしれない。きっと次の上海万博はオール・チャイナメイドで世界をアッと驚かせるパビリオン、ギミックそしてテクノロジーが注がれるのであろう。...こうした批判を述べると関係者は「環境のため」で逃げるのであろう。よく日本人は「環境のため消灯しております」や「環境に配慮し、エレベータを止めております」など、ホンネは経費削減と疑いかねない偽善的な環境対策を実施する。常に成長しながら繁栄してきた人間社会において真の環境対策とは、機器の効率化をすすめ、現在の利便性を損なわないで達成するものではなかろうか。以下、会場で見つけたはずかしいシーン。

↑開幕後にも関わらず、丸ノコの音が「キュイ〜ン」とこだまする準備中のとある外国館。展示物を見なくてもお国柄拝見。ひどい外国館では開幕1ヶ月後のオープンを予告するところまで。 ↑会場の公衆電話で着の身着のまま本国へホームシックを告げる(?)外国館のイベント員。大脳辺縁系の作用で夢を現実とさせるこのシーン、これこそ真の自然の叡智かも。
↑周囲をぐるっと結ぶグローバルウォークの強度不足が内覧会で露呈。開幕直前、急ごしらえの鉄板が徹夜で敷き詰められたそうだ。一部マスコミでは「ここにもトヨタ流カイゼン」と賞賛されたが、ただの設計ミスと思うのは私だけ?。開幕3日目にして早くもガムテープで補修されているというお粗末さ。その後、雨の日は鉄板ですべって転倒者続出。さすがに5月に訪れたときにはノンスリップペイントでコーティングされつつあったが(写真右半分)。「KAIZEN」は時にはごまかしの美化に...お近くのトヨタのお店で体験しよう!? ↑自動販売機の裏に隠された、グローバルウォーク補修用の予備鉄板。都市の景観やデザイン民度の高い欧州の人は必ずこういう目に見えない部分もチェックする。日本の民度が疑われるので世界中の人が集う場でこうした「MOTTAI-NAI」の演出はやめて欲しいなぁ。
↑補強されたグローバルウォークをゆっくり進むトラム。電車の無人運転が実用化されて20年以上経過し、21世紀を迎えた今、先導員が大声で人並みを蹴散らせながら、そして莫大な人件費を放出しながらトラムは今日も行く(そのためか、子どもでも運賃500円とベラボ〜!)。こんな未来、アトムの生みの親である手塚治虫も想像していなかったであろう。 ↑会場内を無人でパトロールする万能ロボ...と思いきや、気のせいか係員(写真右)が手にするラジコン用プロポに酷似したリモコンボタンのリズムに合わせて前進しているようだ。左のトラムと同じコンセプトなのかもしれない。オレにもつくれそう。

それでは倹約家と言われる三河の風土そしてカイゼンの名人<トヨタ>のお膝元で織りなされた会場の赤札商品を見てみよう。

企業館はさすが−幼い頃からこだわりの一品を求めていた(?)私は小学生時代の帰省時、祖父宅の古い本棚で大阪万博公式ガイドマップを発掘した。同じ日にもらったオープンリール式テープレコーダとともに「もしかしたらプレミアが付くかもしれない!...」と長年大切に保管していたこのマップを久々に広げて「あれれっ」と思った。企業館はあまり目立たず、会場の殆どは外国館で占められている印象を受けたからだ。事実、大阪万博の注目はアメリカ館(前年、アポロ11号が持ち帰った月の石が目玉)とソ連館(当時、西側諸国で目にすることが難しかった航空宇宙関連の展示)であり、名実ともに“万博”していた。愛・地球博のマップを眺めると企業館が一等地を占めており、外国館(グローバルコモン)は周囲に散らばっているという感じで、それを裏付けるかのように人気はトヨタ館と日立グループ館であった。実際、会場内をのべ4日間かけて隈無く歩いた結果、外国館のやる気のなさと企業館の力の入れようの較差にビックリさせられた。インターネットや衛星放送が発達して海外情報がたやすく得られるようになった現在、もはや万博はお国自慢の場でなくなり、開催国関係者による絶好のプレゼンテーションラウンドになった気さえする。それではニッポンの叡智を振り絞ったすばらしい企業館をどうぞ。

  • JR東海リニア館...世界で唯一の“超電導”リニアモーターカー実物が目印のパビリオン。サブブースで鉄道の歴史を分かり易く紹介してくれ、それが辛気くさくなく、待ち時間を感じさせない配慮はさすが企業館。続いてメインブース。30年以上前からその筋でズルズルと使われている定番の3D映像用偏光メガネを受け取り着席。前半の映像はリニアが疾走するシーンばかりではっきり言ってツマらない。が、しばらくするとリニアの車内で楽しそうにくつろぐ世界各国の乗客が映し出され、そっとカメラがひとりの少女にパンしながらズームアウトすると...CGとは思えないほど美しい16両編成の雄大なリニアが、いつの間にか現れている。「あれ、なんか長いなあ?」と考えなければ判らないほど、まるでもう営業運転をしているかの如くごく自然に、そして日常的な画で登場するのだ。夢を感じさせるすばらしい演出に感動、出口で「中央リニア実現のために募金を!」と言われていたら、科学技術びいきの私はポロっと10万円ぐらい落としていたかもしれない。催眠商法などと言うのは、こういうことなのか。
  • 三菱未来館...「もしも月がなかったなら...」をテーマに自然界の驚異・奇跡・偶然をアナウンスするコンテンツが目玉。月の微弱な引力が地球生命の豊かさを培っているというテーマで、現在ある地球環境は微妙なバランスで成り立っているという<奇跡>を見事に紹介している。3面スクリーンの天井には途中で現れるミラーが隠されており、月の引力のおかげで生まれたとされる哺乳類そして豊かな水と緑が、万華鏡と化した天まで続くスクリーンにキラびやかに映し出されるシーンは感動のひと言。鑑賞前は「WAKAMRU君※の子供だまし指数はどのぐらいかなぁ?」と、いつものせせら笑いを浮かべていたのだが...いま、ここにある自分が自然の叡智の賜物であることを深く考えさせらる内容に拍手。流行りの立体映像を使用しなくとも、ここまで巨視的かつ立体的にプレゼンテーションができるものだと感心させられた。三菱パワー恐るべしといったところか。そういえば三菱と言えばバブル崩壊後の旧財閥ケイレツ解散がトレンドのさなか、しぶとく結束を保っているグループである。35年前の大阪万博では三菱未来館、三井グループ館、住友童話館が名を連ねていたのだが提携先を変えず、賛同メンバーも殆ど同じで(しかもパビリオン名も一緒※)出展していた旧財閥系は三菱だけということに気づく。地球、いや“三菱”という奇跡を知り、そして未来に残していこう、というのが良く伝わってくる展示と言えるかも。
    ※WAKAMRUとは、三菱重工が開発した言語識別能力のあるロボット。2足歩行ができないため地味な存在。
    ※1970年の大阪万博のほか1981年・神戸ポートピア81、1985年・筑波科学万博、1990年・大阪花博でも「三菱未来館」だったようだ。共通ブランドと思っていたら1975年の沖縄海洋博だけ「三菱海洋未来館」となっていた。
  • 三井東芝館...参加者の顔がCG合成で登場人物に反映され、加山雄三とともに地球を救う旅に出かける地球に愛・涙・感動のトリップ。そのため、開始前に恥ずかしい中腰姿でギロチン台のようなマシンに首をつっこんでデジカメとレーザーで証明写真を撮影&スキャンする。東芝がスポンサーなのにサンヨーのデジカメを一人あたり5台も使って「バシバシバシッ」と顔写真を撮るのはご愛敬。待ち時間が長かったのに、内容は平凡で失望。またサンヨーのカメラ5台も使って撮影したのに、スクリーン上で当人を判別するのは老人と子どもが限界なような気がした。駄作ストーリーから、あたかも入場者が自分の顔を探している間に目を反らせる魂胆かもしれない。設備にお金がかかっている割に期待と落胆が最も大きかったパビリオンだった。
  • トヨタグループ館...ホンダの人型ロボット<アシモ>を好敵手として圧倒的な資金力を武器に恐ろしく短期間で完成させたトランペットを演奏するロボットが出迎える、超人気のパビリオン。でもアシモより可愛くないのが80点主義のトヨタらしい。さらにアメリカで生まれた2輪車<セグウェイ>もどきのiユニットが新車発表会さながらに踊りまわる...だけ。待ち時間、立たされているだけでもつらいのに歌の練習までさせられたためか、肝心のショーではうたた寝する観客もチラホラ...どうして長蛇の列ができるのかやや理解に苦しむ内容である。それよりも興味深かったのは会場を走るトヨタ自慢の無人バス<IMTS>。無機質なリニモと違ってこちらはドリーミーに作り込まれており、かつ十分実用化できそうな仕様であるのに感銘を受けた。官(=リニモ)と民(=IMTS)のテクノロジーに対する取り組み姿勢をまざまざと見せつけられた気がする。
  • ガスパビリオン...「おっ、待ち時間がない、ラッキー」っと心弾んで入場。しかし「ガスマジックショー」はやはりと言うか、待ち時間なしレベル(=外国館クラス)であった。3チャンネル(教育テレビ)で見覚えのある音楽と踊りの舞台で、申し訳なさそうに中部ガス製の小さな炎が「シュボッ、ショボッ..」っとついたり消えたり。以前、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)で規定を超える火炎量で迫力満点だったバックドラフトの演出を是非“万博無礼講”の逃げ口上でこのショーに期待していたが「シュボッ、ショボッ..」を超えるたくましい炎は現れなかった。「ドカン」とオール電化を打ち砕くような“凄いことになっているガス※”のパワー炸裂を見せつけ、「今のは手品でした」という台本はやはり厳しいかな。ということで私のワースト企業パビリオンとさせて頂こう。
    ※当時オール電化に対抗し、ガス陣営は「ガスは凄いことになっている」や「マサにガスだね」などのCMを繰り広げていた。
  • グローバルハウス...干からびたマンモスばかりが注目されたが、私が注視したのは江戸時代に作られた万年時計<万年自鳴鐘>の複製品。モノづくりを見直す国家プロジェクトとして著名大学の関係者と東芝、セイコーのマイスター達が威信を賭けて復活させた時計である。干支や七曜、二十四節気や月の満ち欠けに加えて時報を鳴らすことまで機械仕掛けの全自動で行う恐ろしく凝ったメカニズムの最高傑作である。いつの時代にも天才はいるものだ。
↑2004年東京モーターショウに出品されたトヨタのIMTSは場内交通手段として導入された。車両間通信、陸上施設からの統合制御が可能で隊列走行できる点が目新しい。これで路面の磁気マーカが不要だったらスゴいのだが。 ↑開幕当初は客足が鈍かったが、ゴールデンウィークはこのありさま。さらに閉幕間近の9月には、1日の入場者数が20万人を突破した日も。私が最初に訪れた開幕3日目の入場者は5万人足らずだったので、もう少し真面目に回っておけば良かった。

ふたつある日本館へ−愛・地球博はメインとなる長久手会場と“原点”と称されるどう見ても脇役な瀬戸会場に分かれている。「瀬戸会場はどんな原点か」と聞きたいところだが、この漠然としたあやふやな表現は官公庁が惚れ惚れする名コピーと言ったところであろう。皮肉はさておき、2つある日本政府館を紹介したい。

  • 長久手日本館...テーマは「日本の経験・20世紀の豊かさから21世紀の豊かさへ」。360度球面スクリーンが売り物のここ、長蛇の列を堪え忍んでやっとありつけた。感想は「おぉっと始まって、あれれぇっで終わる」の一言。テーマもよく判らないまま、まるでCDやDVDが読み込み不良を起こして停止したかの如く強制終了するのだ。それに360度を謳っているものの、観衆や目障りなほど目立つ出入口のドア、そしてブリッジが死角となり、体感サイズは一昔前の27型トリニトロンレベルといったところであろう。どうせならドアもスクリーンとし、ブリッジはもっとガラス資材を活用して透明化して欲しかった。この辺の詰めの甘さが公共事業に通じる体質の縮図となっている点は何だか憎めない。印象に残った展示は“ゾーン2”の1980年代の暮らしとして展示されていた懐かしいテレビやファミコンの姿。20世紀の哀愁しか感じることが出来なかったここはいったい!?
  • 瀬戸日本館...3つのフェーズに分けて展示されており、テーマは「日本人の知恵・技・こころ」。まずは障子をスクリーンに見立てて日本の文化的香りを伝える映像から。美しい演出だが観衆は平らな床で立ち見を余儀なくされるため、映像の大部分が周囲の人に遮られ、作者の意図どおり楽しむことができないのは何とももどかしい。ガラ〜ンとしたイスのない部屋に入ってすぐ真っ暗になり、突然スタートするのも考えものだ。「日本人のこころ」が誤解される恐れがあるので(?)もう少し見物人の身になってアレンジして欲しかった。ふたつ目は群読<叙事詩劇>。日本を代表する数十名の演劇スタッフが掛け声の中、ダイナミックな詩劇を披露する。これは新鮮で感激。ロボットやデジタル的な展示が多い中、物理学やテクノロジーの力では表現できない<何か>を見せてくれた気がする。長久手日本館の360度スクリーンより、よほど高度だろう。瀬戸会場は確かに「原点」だったのかもしれない。そういえば3つめは..忘れた。

お国事情が透ける万国館“グローバルコモン”−万国博というからには本来、こちらが主役の愛・地球博。しかし万国館はやや脇役な感じが否めなかった。実際は異文化とふれ合える万国館は結構見どころが多く、アトラクション的要素の強い企業館とは一風変わった展示物もありオススメなのだが、クロウト好みで終わってしまった点が残念である。各館のつくりは主催国に任されているようで、機器の電源電圧が240ボルトであったりと、たかが会場のつくり自体を見るだけでもそのお国柄を拝見することが出来る点が魅力である。ところで各館で目立ったのは薄型テレビだった。どんなボロい館にも薄型ディスプレイが最低1台、まるで国力を示すかのように鎮座している。興味深いのは先進国ほど「Panasonic」や「Pioneer」、「SAMSUNG」などの一流ブランドが置かれており、国際的に債務が多そうな国になるほど、無名ブランド品が多くなっている有様、何だか国力を暗示しているように見えて滑稽である。それではさしずめ「めざせ100万石・日韓薄型ディスプレイ博」とも言える、隠れたテーマが潜在したグローバルコモンを紹介しよう。

  • <パンフレットに国情が滲む>ヨルダン...塩分濃度が異常に高いことで知られる“死海”が売り物のヨルダン館、実際に死海を再現したプールで浮かぶこともできる(プカプカ浮かびながら読書する時間はないが)。でも死海よりも1階のサンドアート(ビンに色とりどりの砂を入れて絵柄を作る)がオススメ。ところでヨルダンを含むアラブ諸国はイスラエルを国として認めていない。ヨルダン館のパンフレットに誤って(?)印刷された「イスラエル」の文字が手作業で黒塗りされていたのが印象的だった。
  • <もてなしの>フィリピン...ココナッツオイルを使用したフィリピン式マッサージが無料で楽しめるパビリオン。良からぬその先を夢見て(?)口コミで隠れた人気館だったのだが指名はできないためご注意を。しかし中腰でなければ確認できない低い位置に並べられた展示群は疲れるぞ...そっか、フィリピン式マッサージの優位性をより実感してもらうための仕業だったのか。
  • <お金かかってます>サウジアラビア...全周360度のスクリーンに映し出されるメッカの巡礼とお国自慢がメインの会場。キリスト教と違い、布教活動をしないイスラム教にしてはめずらしくコーランの解説書を配布している。環境保全なんのその、圧倒的なオイルマネーを誇示する強力冷房がもてなし、モスクのように地べたに座ってゆっくりくつろげる、オススメの休憩場かも。石油王は鼻クソのような商売はイヤ、ということで売店はないようだ。
  • <上海万博に乞う御期待>中国...反日デモの影響か、入口で待機するパトカーが目印の中国館。中2階ブースの「見てみて、ほら、上海博の方がすごいでしょ!」と言わんばかりのプロモーション映像、「打倒!日本の楽器」を標榜するPearl River社製の楽器がこれでもか、と並ぶ1階楽器展示場、そして奥に構える民芸品売り場が主な出展品だ。中国の対日戦略がよく分かる内容に苦笑。
  • <これじゃあ物産展だ>アフリカ各国...貧しい国が多いアフリカの実態を揶揄するかのような狭いスペースに“店”を構えるアフリカ諸国のパビリオン。いや、パビリオンを名乗るには恥ずかしすぎる民芸品市場だ。どこも所狭しに民芸品が並ぶが、どの“国”を覗いても売っているものが似たり寄ったりなのは微笑ましいかぎり。国際値引き合戦で良いモノを安く手に入れよう。
  • <まるで高校の学園祭>アジア各国...概ね各館の共通点は、HP製プリンターのインク滲みが物寂しげなポスターと素人が適当に貼ったためか、大量の空気がバンバン混入したケナげな壁紙である。某国の手作りパンフレットはマゼンタの色がかすれて哀愁漂うのも御一興。そういえば高校の文化祭はこんなんだったなぁ。大枚叩いて買った見た目は美味しそうなランチはズキッと冷たくガッカリ...こうしたアジアン・テイストにふれ合うことができるものも万博ならでは(?)
↑4月に発生した中国国内大規模反日デモの影響で愛知県警が護衛(監視?)する中国館。入館者の素性もしっかりチェックされていそうだ。 ↑意外に知られていないが日本は楽器王国なのだ。よく知られているYAMAHA、KAWAIの他、KORG、Roland、Yanagisawaなど、世界市場の6割以上を供給している。そこで打倒「日本の楽器ビジネス」を合い言葉に猛威を奮いつつあるのが中国館に並ぶ写真の中国Pearl River社だ。弦楽器を中心に幅広いラインナップを揃えているのには驚かされたが、どことなく中華風のデザイン、頼りないピアノ音は「まだまだかな」と思わせられたが、日本も昔はそうだった。楽器のサムスン到来か。 ↑どうみても“国家”の出展とは思えないバングラディッシュ館のようす。やる気のなさは外壁に掲げられた模造紙さながらの国名看板で既に確認していたのだが、まさかここまで酷いとは。高校の文化祭のようだが生徒に接するようなスクールコミュニケーションは禁物、商魂たくましいスタッフに、いつの間にか変なモノをつかまされてしまうゾ!
↑居合の当事者で準備したのか、空気がたっぷり混入し、思わずプチプチしたくなるポスターが一際目を引くマレーシア館。狭い通路でショーが始まると、出口がふさがれて館内はカゴの鳥に。 ↑ヨルダン館のサンドアート、実演即売会。テキ屋のようなちょっとうさん臭い職人だが、腕前は確かだ。さらさらサラっと色とりどりの砂を手際よく流し込んで予想外のスピードで仕上げる姿はまさに職人芸。 ↑アフリカ館の周囲はお土産屋がズラリ。哀愁漂う「丸ゴシック」や「ポップ体」で出力された国名そして裸電球は露天を思わせ、ちょっとしたお祭り気分を味合わせてくれる。どの“国”も販売品に大差ないのは苦笑。
  • <韓流スター※あります>韓国...LG電子が誇る3Dアニメーションと世界最大のサムスン製薄型ディスプレイが自慢の韓国館。世界一の薄型パネル供給を誇る韓国勢、薄型ディスプレイを語らずにはいられないのだろう。しばらく行くと記念写真用に顔の部分がくりぬいてある韓流スターの写真ボードがあり、売店には韓流スター・グッズがズラリ。どこが「自然の叡智」、だ?。ところでここの3Dアニメ、終わると拍手が湧き起こるようだ。確認のため2度行ったがやはり拍手がある。万博会場で後にも先にも拍手がある映像館はここだけ、工作員が埋もれているに違いない。南北朝鮮が好きな<ねつ造>、ここにもあり!?
    ※当時、韓国芸能界が映画やドラマ「冬のソナタ」を中心に国内でブームになっていた。
  • <高級品に囲まれた>北欧...デンマークやスウェーデン、ノルウェーなど、海洋国家が多いことから日本では見向きもされない“海運”がテーマの北欧館。館内は海(湖?)に浮かぶ船をイメージしてあり水路が流れ、豪華客船ではなく次世代貨物船(自動車運搬船)が大きく展示されているなど、同業者として羨ましいかぎり。
  • <やはり飢餓がUNのシンボルか>国際連合館...国連と言えばやせ細った黒人と地雷被害者がシンボルなのか、例外に漏れずそういった写真が目印の国連館。少なからず国際平和に貢献しているはずのノートパソコンを片手に持ったビジネスマンは絶対に登場しない。館内はキャノンとのコラボレーションで作成された、最新インクジェットプリンタによる世界の貧しい風景の写真展。キャノンの技術力により、その貧しさをより繊細にアピールする写真群は、なかなか見応えがあったのも事実。
  • <バリアフリーを知らない金満国>ブルネイ...豊かな天然資源に囲まれたこの国。館内は熱帯雨林が再現されているのだが、橋あり階段ありの順路はまさにアスレチックワールド!、車イスで森に入ったら樹海で足止めされること必至かも。各国パビリオンは治外法権でバリアフリーが適用できないかな?っと思っていたら5月訪問時、急ごしらえのスロープが何事もなかったように設置されていた。
  • <これが出展?>ボスニア・ヘルチェゴビナ...大切そうに1台のスクリーンが置かれ、その回りに写真パネルとイスがある館内。イスを含めた巨大芸術オブジェと思ったが、イスは座っても良いようだ。ということはエンドレスで流れるビデオと数枚の写真が出展???..つい10年前に民族三つ巴の内戦状態を経験したこの国、イスに座って停戦しましょうというサインを込めているのだろうか??。帰り際にパンフレットをもらったのだが、この日本語が「これでもか!」と言うほどめちゃくちゃも滅茶苦茶。おそらく英文をフリー(無料)翻訳ソフトで自動変換したものに違いない(もっとも、元の英文もメチャクチャだった可能性大)。そういえば文化祭でまとまりのないクラスの出展はこんなんだったなぁ。混乱をアピールする演出は世界共通?
  • <ヨーグルトだけではありません>ブルガリア...日本でブルガリアヨーグルトと言えば明治のコレ。しかしながら関係者の思惑で“純”明治製が採用されなかった逸話あり。邪道ヨーグルト(?)もいいけど、その他の食事もなかなか美味だった。ところで「フローズン・ヨーグルト」ってどう見てもアイスクリームなんだけれど。
↑燃料電池と太陽電池そして風の力を利用し、有害物質排出ゼロを謳うニューコンセプト船<E.S. ORCELLE>。日本では衰退作業と見られ、新技術開拓よりむしろ量的拡大を進める造船業界。対して付加価値の高いモノづくりで高収益体制を誇る北欧では<船>の分野でも船会社と造船業界がタイアップし、知識集約的な技術開発を進めているようだ。少子高齢化が進み労働生産性の向上が囁かれるニッポン、北欧のような風土を見習わなければ。 ↑海の定期便ナンバーワン、<MAERSK SEALAND>社がスポンサーの“Launch a Ship”。自分のメッセージを入れた折り紙船を館内を流れる川に浮かべると、北欧の誰かに届くらしい。が、折り紙で船を組み立てるのが難しすぎ...苦心の末メッセージを入れ終えて進水前に挫折した人も多いのでは。 ↑健康、長寿、美容など、とりあえず何でも書いちゃえ〜というのが見え見えのブルガリア館ヨーグルトコーナー。面白半分に(和製英語で)便通にも効くのですか、っと聞いたところ「トイレはありません」の回答だった。おかげで腹の調子が悪くなり、乳酸菌の投与を諦めざる得なかった。
↑足の不自由な方は入国禁止?、のブルネイ館。熱帯雨林を体感できる館内は階段あり、橋ありとアクロバットな仕掛けがズラリ。熱帯雨林の足下の悪さを再現したかったのかな、と思いきや... ...5月に訪れたときにはしっかりスロープが設置されており、熱帯雨林を五感で体験することが出来なくなっていた。KAIZEN魂はここにも!? ↑ロシア自慢の自動投票機。シュレッダーマシンと見間違えそうな出で立ちがシブい。いや、KGB出身のプーチン大統領指導の元、ライバル票を跡形もなく葬り去る世界初の政局安定装置<自動選別式シュレッダー機能>が備わっているのかも。一部の国で隠れたヒット間違いなし!?、いや、テロ支援物資としてアメリカの査察が入ったりして。

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