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自然の叡智にふれあおう−1970年(昭和45年)に開かれた大阪万博に引き続き、アジアで2回目の開催となる“公認”万国博覧会<愛・地球博>へ行った。テーマは自然の叡智。蛇足であるが世界最初の国際博覧会は1851年(江戸時代。嘉永4年!)にロンドンで開かれており、意外に知られていないようだが<愛・地球博>は21世紀に入って世界で初めての国際万博となる。また万博と言えば各国の自慢産業や最先端技術の紹介、そして国威発揚を目的とすることが多い中、今回は環境をテーマとしているのも興味深い。この記念すべき万博に開幕3日目と1ヶ月後、そして閉幕間近の計3回の訪問でワタシの眼に映った“自然の叡智”をちょっと毒舌に紹介したい。 (平成17年3月27日) |
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さあリニモに... 藤が丘駅より世界で2番目の実用リニアモーターカー<リニモ>で会場に向かう。しかし世界初は2004年にドイツの技術で上海に開業した最高時速431キロを誇る<SMT>、通勤電車仕様のリニモで世界2番目をうたうのは何だか気恥ずかしい“2番目”だ...いや環境を配慮した万博だからか。今日は開幕3日目の晴天の日曜日にも関わらず、藤が丘駅は閑散としている。ひっそりとした駅舎は三角コーンで急ごしらえした無用の入場列も寂しく、乗客より明らかに多い警備員達が「ハ〜イ、押さないでくださいよ〜」とマニュアルに沿ってこだまさせる。紛れもない第一印象は「大丈夫かよ、この万博...」。ガラ空きの車内はイスが空いているものの、風景を観たいためドアの前に立つことにした。 しばらくして発車、なるほどレールの継ぎ目がないためゴトンゴトンはないが“夢”のない列車だ。車内はまるで名鉄線さながらの通勤電車仕様で至って質素、何の飾り気も先端技術も感じられず、国際博へ行く意気軒昂たる来場者を確実に減らす効果が期待できそうだ。よっぽど東京の山手線や大江戸線のほうが技術的にも環境配慮の点でも<万博>してる。またセンスの点ではディズニーリゾートラインに遠く及ばない。車窓に広がるプレハブ建てのバスターミナルが見えると、さあ、万博会場だ。 |
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会場のつくりは... 「こんなもんでいっか!」という魂胆が見え見えのつくりにガッカリ。高度成長期の頂点に開催された大阪万博では、著名な建築家や有名ゼネコンの手で技術的にそして意匠の面でも「建築の実験場」と言えるほどの大変すばらしいパビリオンをズラリ揃えて世界を驚かせたが、今回は既存のパーツでチョチョイのチョイで造ったのがバレバレである。まるで技術的に成熟し、その後コスト削減のみを使命に開発された赤札商品のようだ。クォーツ時計に喩えると「大阪万博=1968年型セイコーのクォーツアストロン(世界初のクォーツウォッチ。当時228,000円)、愛・地球博=1980年型アルバのデジタルウォッチ(実勢価格3,980円)」と言ったところか。まあ、今日のニッポンにおける万博とは既に成熟した<商品>なのかもしれない。きっと次の上海万博はオール・チャイナメイドで世界をアッと驚かせるパビリオン、ギミックそしてテクノロジーが注がれるのであろう。...こうした批判を述べると関係者は「環境のため」で逃げるのであろう。よく日本人は「環境のため消灯しております」や「環境に配慮し、エレベータを止めております」など、ホンネは経費削減と疑いかねない偽善的な環境対策を実施する。常に成長しながら繁栄してきた人間社会において真の環境対策とは、機器の効率化をすすめ、現在の利便性を損なわないで達成するものではなかろうか。以下、会場で見つけたはずかしいシーン。
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企業館はさすが−幼い頃からこだわりの一品を求めていた(?)私は小学生時代の帰省時、祖父宅の古い本棚で大阪万博公式ガイドマップを発掘した。同じ日にもらったオープンリール式テープレコーダとともに「もしかしたらプレミアが付くかもしれない!...」と長年大切に保管していたこのマップを久々に広げて「あれれっ」と思った。企業館はあまり目立たず、会場の殆どは外国館で占められている印象を受けたからだ。事実、大阪万博の注目はアメリカ館(前年、アポロ11号が持ち帰った月の石が目玉)とソ連館(当時、西側諸国で目にすることが難しかった航空宇宙関連の展示)であり、名実ともに“万博”していた。愛・地球博のマップを眺めると企業館が一等地を占めており、外国館(グローバルコモン)は周囲に散らばっているという感じで、それを裏付けるかのように人気はトヨタ館と日立グループ館であった。実際、会場内をのべ4日間かけて隈無く歩いた結果、外国館のやる気のなさと企業館の力の入れようの較差にビックリさせられた。インターネットや衛星放送が発達して海外情報がたやすく得られるようになった現在、もはや万博はお国自慢の場でなくなり、開催国関係者による絶好のプレゼンテーションラウンドになった気さえする。それではニッポンの叡智を振り絞ったすばらしい企業館をどうぞ。
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ふたつある日本館へ−愛・地球博はメインとなる長久手会場と“原点”と称されるどう見ても脇役な瀬戸会場に分かれている。「瀬戸会場はどんな原点か」と聞きたいところだが、この漠然としたあやふやな表現は官公庁が惚れ惚れする名コピーと言ったところであろう。皮肉はさておき、2つある日本政府館を紹介したい。
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