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美化されることが多い海の貴婦人<帆船>。しかし海のロマンの裏には辛い作業や船特有の生活もあります。24時間プライベートのない船には人間味溢れる社会が存在します。そんな興味深い生活をちょっと詮索してみましょう。
これから帆船に乗る人はぜひ熟読し、かしこい帆船生活を送りましょう。なお、万一不利益を被っても責任を取りかねますのであしからず。

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logi_male0.gif (1406 バイト) 帆走中の当番、これが大変だぞ! 当直には主直と補佐直(リーサイド待機)があります。主直班のおすすめ当番はこれ!
6つの主直当番 拘束状況と対策
サブタイトル、タイヘン度
副直(サブワッチ)

…地獄のサブワッチ

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<タイヘン度>
★★★★★
「タイヘン度」堂々ファイブスターに輝くのが当直中、航海士役を演じるサブワッチ、カッコよく言うと実習生の主役<スター>です。しかし実務はスター人生とは雲泥の差、士官に小言を言われながらの船位確認や針路を変える際の船長報告など、神経衰弱的仕事が豊富のため、実習生に一番敬遠される役割です。出入港スタンバイのサブワッチはさらに悲惨でマイクを片手に各部署との連絡を行わなければならず、ミスると背後から若手士官のケリがとんでくることもあります。また当直交代のための引継ぎがくせ者で、針路だけでなく風向や気圧、果ては海水温度まで事細かに暗唱しなければなりません。もちろん、つっかえるとやり直し、ヘタをするとサブワッチ再履修となります。さらに当直が終わっても災難は続きます。みんなが居室に帰ってビールを「プシュッ!」とあけている頃、ひとり寂しくログブックを書き、当直士官に合格をもらわなければなりません。テキトーに書くとホロ酔い気分の士官に怒鳴られるのが落ち、やっとのことで居室に帰るとみんな高らかに眠りこけています。とっくに忘れられて消灯していることさえあります。
以上、とかく嫌われがちなサブワッチ役ですが、将来船に乗る人は是非すすんでやりましょう。会社で怒られなくてすみますヨ!(説得力ないかな?)
操舵当番(ホイール当番)

…クォータを避けろ!

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<タイヘン度>
★★★
その名のとおり、当直士官やサブワッチの指示で舵を動かすのが役目です。ウェザー側とリー側の2名で動かしますが「コース・バイ・ザ・ウィンド(風任せでの帆走)」の時は、ウェザー側当番の判断で操舵します。もうお判りのとおり、ウェザー側のほうが責任重大です。帆船はデリケートな乗り物なので鈍くさいとスピードが見る見る落ちるばかりか船を揺らしてしまうため、船内で日本的なヒソヒソ話が交わされることでしょう。二日酔いの時や自信がない時はリー側を選び、自信がある人はウェザー側について快走することを宣言し、ビール1ケースを士官と賭けて難癖つけて頂いちゃいましょう。
ところでコース・バイ・ザ・ウィンドでの引継時は、表現に苦労するややこしい針路(クォータ値など)を避けるのがポイントです。
見張り当番(ルックアウト)

…太平洋ひとりぼっち

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<タイヘン度>
★★★
船首に立って双眼鏡を片手に見張りをします。雨の日も風の日も昼夜を問わず(暴風時は別です)、みんながいる船尾海図室から遠く離れた船の先っぽでひとりぼっちで立直します。荒天時には波しぶきを目前に、暑苦しいレインコートを着用して安全ベルトを犬のように船にくくりつけ、ライフラインにしがみつきながら行います。しかし犬小屋のように退避場所はありませんから大波がくると戦々恐々です。もちろん、トランシーバなんていう気の利いたモノは持たしてくれませんから緊急時は大声で叫びます。穏やかなときは運輸省(当時)御用達の高級双眼鏡でアホウドリやホエール・ウォッチングを楽しめますが、荒天時は意外に大変な当番です。夜はなかなかスリルがあり、不届きなリーサイド待機員達による脅しやイタズラが絶えません。因みに毎時間、異常がないことを船尾当直員へ報告するため「オールズ・ウェル・サー!」の言葉を大声で張り上げますが、誰も応答してくれなかった時は言葉では言い表せない虚しさが漂います。
ところで船首左舷にあるボースンストアの排気ファン前は心地よい風が吹き出すため、良い暖がとれるおすすめポイントです。自己責任でしたたかに活用しましょう。
計器当番(レーダ当番)

…エアコン付き読書室?

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<タイヘン度>
船橋でレーダ監視をします。船橋は当直員が集まる船尾から離れていることから周囲の目が届きにくいという穴場です。このセキュリティホールを悪用すると、エアコンの効いた船橋で読書をしちゃったり、内職をすることも可能です。しかしそんなことは士官も百も承知、当直士官が抜き打ちで見回りを行っており、サボり者は重たい刑に科せられるので注意しましょう。「赤信号はかしこく渡ろう!」をモットーに、レーダによる船影の発見だけでなく上司(当直士官)の足音をいち早く感知できるグローバルなシーマンシップ?を身につけて時間を有効利用しましょう。間違ってもウォークマンなんか持ち込んであなたの大事なレーダ<耳>を塞いではいけませんヨ。
ここで真面目なひとこと。このレーダ当番、周囲の船だけでなく嵐をよぶ雨雲の早期発見も任務です。レーダ当番の過失で帆をいっぱいに広げたまま暴風雨入りしてしまい、絶体絶命を招くリスクもあります。この点を念頭において上手にアクションしましょう。
風下当番(リーサイド)

…夜明けのリーサイド

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<タイヘン度>
★★
ログ(航程)の計測、タイムベルの打鐘、簡単な気象観測を行うのがリーサイド当番で、リーサイド待機とは異なります。ハッキリ言うと当直の雑用係、大時化のときにはゲロの処理班として引っ張りだこです。また人数が多いため、トリムヤードの時に人手が足りないと駆り出されます。雑用といっても実は縁の下の力持ち、いや〜な奴がサブワッチの時や憎い士官が担当の時は報復のチャンス!?、当直交代前の引継時間ギリギリに覚えにくい気圧値や気温、海水温度をそっとワッチメモへ記入し、引継ぎを困らせてやりましょう(暗い...)。ところでリーサイド当番には船橋を長時間(といっても5分ぐらいだけど)離れられるチャンスがあります。次直起こしと回転帳(機走中のみ)の配達です。トイレがガマンできないあなた、一服したい君、冷たい水を飲みたい人は次直起こしに行こう。次直起こしは人気のため、ジャンケンになると思いますが。実習も終盤になると次直起こしが過激になります。水鉄砲で起こして回る強者もいるとか。
気象当番(ウェザー当番)

…逃げろ、長3声!

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<タイヘン度>
国際条約の気象観測指針で決められている3時間毎の気象観測を行い、テレックスで送信する当番です。項目が多いため実習当初は苦労しますが、慣れると3時間に1度しか仕事のない楽勝当番です。しかし安易な楽勝態度は禁物です。ヒマそうにしているとトリムヤード(風に合わせて帆を調整すること)の際にリーサイド待機と共にかり出され、重いブレースを引かなければならないハメになります。これを避ける名案は、気象ではなく士官の行動に五感をすまし、リーサイド待機の召集合図である長音3声の笛の音が聞こえる前にムリヤリ仕事をつくることです。召集合図の気配が感じられたらストップウォッチを目立つように首に掲げてフライングデッキに出向き、わざとらしく海のうねり観測をしているフリをするのが賢明でしょう。「コイルダウンギア〜!」の命令があってから逃避行動するのは往生際が悪く手遅れ、実習生一同からひんしゅくを買います。
ところで気象観測終了後、無線室でテレックス送信します。通信士の人と仲良くなると、ドシャ降りの甲板でロープを引っ張る皆の衆を舷窓に眺めながらコーヒーをすするという高度な芸当も身につけられます。
logi_male0.gif (1406 バイト) もうイヤっ、私ハワイで下船します 長い間、彼女や彼氏を残して日本を離れる遠洋航海。ギブアップする人も。
およそ3ヶ月の間、日本を離れる遠洋航海。みんな長期間日本を離れることに慣れていないため、中には彼女からの連絡が途絶えたりなどしてひどく落ち込んでしまい、途中下船を決断する実習生もまれにいます。下船は免状放棄を意味する重大な選択のため、士官や乗組員によるねばり強い説得が行われますが、その努力も空しく船を去ってゆく人もいます。ところで実習生は遠洋航海でのパスポート所持が不要のため、出国手続きは思いのほか手が掛かるそうです。なお、ほとぼりが冷めて後日に「もう一度実習に行かせて欲しい。何とかしてくれ!」と陳情にやってくる無責任な人もいるため誓約書が交わされるそうです。
logi_male0.gif (1406 バイト) ビールの取り合いではじまる些細なケンカ 長い船内生活が続くとストレスがたまります。乗組員同士のケンカも!?
遠洋航海も2ヶ月をこえると一部の乗組員、実習生にいらだちが現れます。グループで購入したビールの取り合いで始まる些細なケンカ、当直当番の不公平からくる不満、喫煙マナーや飲酒マナーの違いによる居室内での対立、グループ化に端を発するムラ社会的いがみ合いなどです。また実習生だけでなく乗組員同士での争い事が表面化することもあります。人間は環境の生き物?、くる日もくる日も同じ顔ぶれの船内では仕方がないことかもしれません。帆船乗りは気楽に行きましょう。
logi_male0.gif (1406 バイト) 恐怖のマストのぼり!? 見るからに怖いマストのぼり。実際にのぼってみると?
誰もが怖がるマスト登り。てっぺんまで海面から45メートル(ビルの12階に相当)もあります。マスト登りは裸足で行い、ヤードに渡るまで安全ベルトをかけられないので登っている最中は真っさかさまに転落する恐れがある、フリーな状態です。もちろん乗船当初に登檣訓練が組まれており特訓するのですが、長い期間をかけて練習するのではなく、僅か3日間の訓練で最上部まで行かなければなりません。

<登檣訓練1日目>今日は品川のはずれに海王丸は停泊しています。岸壁には誰もいません。まず体操を行いますが、甲板上には緊張を物語るかのように足裏にかいた冷や汗による足跡が目立ちます。いつもは長い体操もアッという間に終了、士官による説明が始まりました。今日はトップボードまでです。サギみたいな説明?がアッという間に終わり、一同シュラウドへ向かいます。みんな無言。登りはじめると意外に簡単かな、と思いきやトップボード前の鉄製レールがヌルッと滑るフェイントがあり、ちょっとビビッてしまいました。トップボードは一時的に仰向けになるので難関のひとつです。終わったグループは偉そうに批評しており、まるで小学生の注射日のような1日でした。
<登檣訓練2日目>今日はゲルンボードまでです。シュラウドの傾斜がきつくなり、幅も狭くなります。昨日に比べて高さがあるため足裏にのし掛かる自分の体重を感じます。これは慣れないと痛い、痛さは体重の3乗?に比例します。しかし昨日ほどの緊張はなく、みんな楽勝のようでした。
<登檣訓練3日目>いよいよ最上部のロイヤルヤードまで行き、ラットラインをつたって反対舷に回って下りてくるという恐怖の訓練です。甲板に緊張が走ります。ロイヤルヤードまでの道のりは思ったより楽でしたが達成の喜びもつかの間、いよいよ反対舷へ移ります。これには手に汗握りました。ハッキリ言ってとび職です。最上部で監視する士官に照れ隠しのため両手を力強く握りながら「見てみてみて!東京タワーが最高!新宿の高層ビルもカッコい〜!」などとカラ意地を張る人もおり、士官の口から「ちくしょう、今年は怖がるヤツがいないなあ」という声が聞こえてくる場面もありました。足下の甲板は遥か彼方、最終日は正直言ってスリル満点でした。

こんなかたちで登檣訓練が終わり、次からのマスト登りは作業が目的となります。誰ひとりとして登れなかった実習生はおらず、また危険な状況も発生しませんでした。「サルからヒトへ」といわれる我が人類の本能も大したもので、まるで自転車にいつの間にか乗れるようにみんな慣れてしまうのです。しかしもう高いところはゴメンという人もチラホラおり、この訓練日を最後にマスト上方へ行かずに下層部のヤードで作業を続ける実習生もいます。でも上部のヤードほどセイルが小さいためハッキリ言って仕事はラク、おまけに目が行き届きにくいため絶好のサボり場所だと思うのですが。夕暮れの見晴らしは最高だしね。

logi_male0.gif (1406 バイト) あ、帽子がない!、ヘルメットでの整列 身なりを整え、作業帽をかぶって点呼を受けます。不幸にも帽子をなくすと...
朝と昼には甲板上に整列して人員点呼を行います。その際、靴をはいて作業服を正しく着用し、作業帽をかぶらなければ点呼対象外で遅刻扱いとなります。遅刻するとさあ大変、練習船の3本指に入る屈辱のひとつ「皆さんへのお詫び」が待っています。ところで小さな帽子は無くしがちで、点呼前に慌てふためいて帽子を探している姿は朝の風物詩です。周囲の人は気の毒そうに見つめながら自分の帽子を固く握りしめて点呼に備えます。作業帽が見つからなかったらどうするか?。プライドを捨ててヘルメット着用で整列するしかないのです。みんなの作業帽は白ですので黄色のヘルメットはたとえ最後部に並んでも、イヤでも目立ちます。さすがの船長も笑いをこらえているのがわかります。諦めて整列しないと言うテもありますが、屈辱度がもっと高い「お詫び」をするよりヘルメットでの仮装のほうがマシです。そんな屈辱を受けたほとんどの紛失者は、ボンクや乾燥室にある他人の帽子の盗みに食指を動かします。さらに盗まれた人も同じ行動をとるため、船内は暗黙の「イス取りゲーム」となることさえあります。自己防衛のため、洗濯後は自分のロッカーで陰干ししたり自由時間も身肌離さず帽子を携帯する人まで現れます。実は万が一帽子をなくしたときの対策がもうひとつありました。機関科実習用作業服に着替えて整列するのです。でも反対職実習がなくなった現在、この手は使えないのでしょうね。
logi_male0.gif (1406 バイト) いや〜な“練習船体操”の指導 毎日2回行われる体操。体操中、さわやかな気分になれない人が約1名います。
朝昼の点呼後、体操を行います。ラジオ体操ではなく、練習船独自で考え出された「練習船体操」を指導役実習生の「イッチ、ニッ!」の掛け声に合わせて体操します。指導役はその日の停泊当直班から1名選出されますが、この役がくせ者で練習船で嫌われる当番のひとつです。不幸にも担当になってしまったら独自マニュアル<体操指導要領>を事前に熟読し、就寝前にボンクの中で指導要領をつぶやきながら万全を期します。なぜなら順序を間違えたり練習船独自で定められたリズムを逸脱すると不合格になり、やり直しの烙印を押されてしまいます。嫌がられる役のため当番の順番は全班員了承のもとで決められます。さあみなさん、台本<体操指導要領(非売品)>をもとに名コーチぶりを発揮しましょう。

さて、ここからは実際の実習での出来事。短期実習では班長も厳密に当番を決めてくれるのですが、長期になるとついルーズになって体操指導の配員を忘れたりします。そこで怖いのが当日指名。整列して「たいそ〜」と言われたあとに係りが誰も出ないと「おーい、どの班だ?」と当直士官の怒鳴り声が響きわたり、「あ、ウチだ(ゲ、やばい)えー、〇○君いって」と近くに整列しているヤツを指名する非情な班長もいます。もしくは士官がそのへんに居るヤツをいけにえにすることも。首●君はよくこれをやっていました。偉大なる上級生だった●郷さんは整列数分前に「片●君、体操をやってくれ給え!」と指名して●田君は怒っていたなあ。危機管理がモットーの実習生の中には体操指導、停泊当直、掃除当番、そしてタンツーなどの係りは全て正確に把握している人もいました。ズルいかもしれませんが、うかつに班長に「今日うちが体操だよ」と親切に助言するのはデンジャラス、「じゃー君ネ!」なんて言われそう(●藤君)なのでその日は知らん顔して目立たない後ろに整列しているのが賢明かも。こんな時の班長の言い分は「体操指導ぐらい楽勝じゃん、何いやがってんだよ!」ですが口は災いのもと、こんな思いやりがない言葉を発した日には班長さん、四面楚歌確定かも。

logi_male0.gif (1406 バイト) 問題児はブラックリスト行き? ブラックリスト。練習船にもその存在が取り沙汰されます。反抗期のあなたは要注意!?
銀行や信販会社で活躍するブラックリスト。練習船にも自己防衛?のため、不適格実習生管理グループ(仮名)が存在するというウワサです。多数の実習生が乗り込む練習船には恐ろしい謀反者も出没します。ゴミを分別しない実習生、整列時間に遅れる実習生、帰船時刻を破る実習生、ボンクメイクが悪い実習生など、重大な犯罪?を犯すおそれがある人もいるのです。手に負えなくなった実習生を名簿の横に手書きで「BLACK」と記入すると、あら不思議、ブラックリストの完成です。航海訓練所安全保障組合(仮名)が身の安全を守るために各船で情報を共有化しているとのウワサもあります。しかしブラックリスト入りの判断は各士官の主観に委ねることが多く、反対運動が懸念されているというウワサも。

※ブラックリストの真偽については不明です。この物語はフィクションかもしれませんのでヨロシク。詳しい情報があればメール下さい。

logi_male0.gif (1406 バイト) チーム「SCWAT(主機冷暖機特殊部隊)」の結成 カッチョいい米国特殊部隊<SWAT>に似た名前です。任務は多少?異なりますが練習船にも期末テスト後を中心に出没します。
実習終了間際に船上で期末テストが実施されます。機関関係のスコアが悪いと、最終航海でのメインエンジン冷暖機を行わなければならない<SCWAT>への入隊が命じられます。SCWAT(スクワット)の正体はSpecial main engine Cooling-down and Warming-up Action Teamで、日本名「主機冷暖機特殊部隊」です。因みに大型エンジンの冷暖機は数時間を要す大がかりな仕事で、みんなが下船前にはしゃいでいる時間、暑いエンジンルームで黙々と作業を行います。もちろん、点数が悪かったバツとして徴集させられたため、実習で行う機関実習とは厳しさが違います。もしSCWATの任務中に不手際があれば、その場でスクワット10回というシャレにならないバツが待っています。頭を使ってテスト勉強をするより、SCWATで体を使った方がラクとお考えのあなたは、テスト前にドンチャン騒ぎしておいた方がいいかも。なお、SCWATの内情を知りたいために入隊を希望しても残念ながら一般募集していません。
logi_male0.gif (1406 バイト) 初日に決まる実習の運命、この係りがおすすめ!? 係りはまだ乗船の緊張がさめない乗船日に決めます。選出時間はみんなココロの中で祈っています。
6つの役員 拘束状況と対策
タスク内容、タイヘン度
班長

グループの統括、当直の配員

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<タイヘン度>
★★★★★
サブワッチ、体操指導とならび練習船で嫌がられる役ベストスリーにノミネートされる<班長>。その名の通りグループの統括です。なんといっても大変なのは1日5回以上行われる総員点呼です。朝昼は甲板上で行われて全班長の「XX班総員XX名よろし!」の号令で終わりますが、教室内での点呼は大変、バラバラに着席した班員を数えなければならないのです。また航海当直の配員を行いますが、いや〜な当番が集中したりの不公平が生じると不満は班長へ向けられます。また班長には各班でまわす交換日記のような日誌を書かなければなりません。これって結構面倒です。
立候補者がいない場合は推薦(恐ろしくてだ〜れも推薦しません。余計なことを言うと士官から面白がって推薦されるので注意しよう)、もしくはどの係りにも属さなかった人たちでジャンケンします。もし実習初日に班長に任命されてしまったら、その実習はイバラの道でしょう。それはさておき、お好きな方は是非立候補しましょう。
副班長

班長の補佐役です

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<タイヘン度>
★★
まるで「副学級委員」のような一見凄そうで実は仕事のない係りです。班長になるのを恐れている人はサッサとこの係りを選ぶのも手かも。但し万が一、主が倒れたら班長の職責をまっとうしなければならないという潜在的危険があることをお忘れなく。
学習係

グループ発表で大活躍

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<タイヘン度>
★★★★
普段これといって仕事がない係りですが、実習中に行われる「グループ発表会」で酷使される係りです。ヘタをすると発表書類すべてを学習係1人で準備しなければならないリスクもあります。グループ発表会のない大学1年次の実習では大人気の係りですが、2年次以降は班長とならぶ嫌われ係りです。因みに面倒な学習日誌の記入があります。学習についてなんて、大して書くことがないから就寝前にひとり寂しくアイデアを練ることになります。
衛生係

食事の評価?をします

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<タイヘン度>
★★★
各班の掃除当番配員と衛生管理を担います。掃除当番の配員が主な実務ですが、もう一つちょっと大変なのが衛生日誌の記入です。これには朝昼晩の摂食状況を書かなければならず、うかつに食事の批評をするとエラいことになります。ある衛生係が「僕はタマゴがあまり好きじゃないので毎日タマゴはつらいです」と朝食欄に記入したところ、その日を境に食卓からタマゴが消えました。連帯責任ということで直ちに全実習生が第1教室に召集され、「わがままは良くない」などの説教が延々続き、最終的にはその実習生が料理長へ謝罪?に行くことで決着しました。そうです、この日誌、余計なことは書けないんです。なんでも班長日誌、学習日誌、そしてこの衛生日誌は実習成果を本所へ報告する資料に使われるというウワサ、そのため乗組員一同、記入内容に神経をとがらせているようです。この公安まがいの検閲って大日本帝国式のような気が?。コワ〜イ日誌ですのでそれ以降、各日誌には「今日も楽しかったです!」や、「みんな食事をバクバク食べていました」の記事で賑わいました。ハッピーエンドですね。
図書係

船内文庫の整頓係

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<タイヘン度>
船内にある図書資料の貸し出し管理、整理整頓を担う当番です。要具係とならぶローリスクな係りですので、他の係りになりたくない人は先手必勝です。ただ、人気絶大のためジャンケンになるかもしれません。
要具係

ポーターですがチップはなし

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<タイヘン度>
掃除用具の管理や各種教材の配布、整理を行うポーター役です。日誌もないうえ大した仕事がないため楽勝係りのひとつです。但し軽薄な気持ちは禁物、時には人より早起きさせられて清掃準備に駆り出されるという、思わぬ雑用が待ってます。
班員全員が各係になるわけではありませんが、絶対班長だけは「ヤダ」という方にはオススメの係りでしょう。
logi_male0.gif (1406 バイト) うたた寝は凍死のもと、北太平洋のリーサイド待機 何もなければうたた寝身分のリーサイド待機。でもそれは快晴時のはなし。
帆走中はいつでも帆が調整できるよう、当直員の大部分は風下の甲板上で待機させられます。これをリーサイド待機といい、平穏な夜中には仕事がなく、満天の夜空のもとでうたた寝気分でいられることもあります。でもそれは温暖な海域でのはなし。遠洋航海では往路、北緯40度をこえる北太平洋の厳寒地を走るため、夏でも夜は摂氏5度以下まで冷え込みます。またひんぱんに雨が降るためジメジメした天候が続きます。そんな中でのリーサイド待機はまさに耐寒訓練、Tシャツの上にセーターと作業服を着て防寒着をはおり、さらにレインコートをして長靴をはいても寒さが骨の神髄まで凍みてきます。間違ってもうたた寝できない環境です。濡れた甲板から寒さがはい上がってくる北太平洋での航海ではエアコンの効いた船橋でのレーダ当番をめざしましょう。

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