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この船橋は機走用です |
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| 機走中は船首にあるこの船橋で操船指揮にあたります。旧・海王丸は昭和5年(1930年)の建造ですが昭和53年(1978年)に設備が大幅に更新されたため、昔ながらの木製舵輪は近代的なオートパイロットに取って代わりました。また2台のレーダ、音響測深儀、そして航程指示器などの航海計器も新替されました。帆走中はレーダ当番だけが船橋に残り、周囲を監視します。船だけでなく、雨雲が映った際にも船尾海図室へ連絡します。 | |||
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船橋からの眺め |
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| フォアマストやシュラウド、多くのロープに視界が妨げられるため、船橋からの見晴らしはあまりよくありません。帆走中は前方がまったく見渡せなくなるためこの船橋の役割はレーダ監視のみとなります。また見張りは甲板の舳先で行い、操船指揮はセイル全体が見渡せる後部甲板および船尾海図室で行われます。 | |||
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船橋海図室は士官用と実習生用の2つ |
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| 船橋のチャートテーブルは士官用と実習生用に分かれているため海図は2セットあります。深夜の暗い船橋内で唯一明かりのあるスペースですが暗順応の遅れによる見張りへの影響を考慮して、照明はできる限り暗くされます。海図だけでなく、航海に必要な書物も揃っています。 | |||
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マグネットコンパスは4台あります |
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| 磁気コンパスは船橋に1台、船尾海図室のフライングデッキにマスターマグネットコンパスが1台、船尾舵輪の両舷に各1台の計4台もあります。船橋のものは主に機走中のバックアップ用ですが船尾の3台は帆走中の針路決定に使われ、常にチェックされます。3台の磁気コンパスは周囲の磁性体の影響により、示度が僅かに異なります。 | |||
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船の耳、無線室 |
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| テレビもラジオも入りにくい太平洋上では日本から届くファックス新聞が楽しみのひとつです。船に短波ファックスが普及する以前は、通信士がモールス通信に付きっきりで一字一句ニュースを受信し、手書きで文書化していた時代もありました。ところで昔は「沈黙時間」といって遭難信号のために一般通信を一切ストップしてすべての周波数を空けておく時間帯がありました。毎時15分から18分と45分から48分の3分間です。そのため無線室の時計は写真のように、この3分間が赤く塗られていました。 | |||
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帆走中の拠点、リーサイドルーム |
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| 帆走中の海図室となるのが船の後部にあるリーサイドルームです。チャートテーブルの周りには風向風速計、航程指示器、クロノメータに加えてデッカやロラン、オメガなどの電子航法機器がズラリと並び航海に備えます。クロノメータの2つの時計はひとつを常にグリニッジ標準時に合わせてあり、もう片方を船の移動と共に地方時に合わせます。経度にして1度違うと、時刻は4分のズレが生じます。そのため、毎日進んだ経度によってその時間分だけ時刻改正します。船が東へ進むと時計の針をすすめ、西へ進むと遅らせます。ゆっくりした時刻改正のため、飛行機旅行で経験する時差ボケも船ではおこりません。 | |||
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帆走用舵輪 |
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| 帆走中はセイルの状態を確認しながら操舵しなければならないため、後部の舵輪を使用します。操舵当番は通常2名でウェザー(風上)に1名、リー(風下)に1名立ち、ウェザー側の当番が当直航海士または副直(実習生の航海士役)指揮のもと、操舵号令を行います。人力式で1回転で動く舵角は僅か1度です。なお、荒天時は舵が重くなるため大人数でまわすことができるよう、舵輪は前後2重になっています。 | |||
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パワーステアリングもついてます |
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| 機走中は油圧で舵を動かします。写真の操舵装置は建造当時のものではなく、昭和53年(1978年)の改装時に新替されたものです。ところで帆走中の舵操作は想像以上にシビアで、針路の僅かなズレやちょっとの舵角操作が大幅スピードダウンにつながることもあります。そのため、瞬時に大きな舵角がとれる油圧での操舵は帆走中には不向きとされています。 | |||