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風任せの帆走中は小刻みな動きができません。そのため船舶交通の多い湾内や港内、瀬戸内海などの狭い海域ではエンジンを使って走ります。また航海を通じて風に恵まれなく、スケジュール維持が困難な場合にもこのエンジンが活躍します。

機関室には2基のエンジンに加えて帆走中の船内電力を供給する大小3台の発電機が備わります。

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機関室を貫くマスト
A Mast through the Engine Room

堂々貫くマストが、機関室にいても帆船であることを主張しているようです。引退後10年以上が経過しますが、現役を退いた船とは思えないほど機関室内部もキレイに保たれています。引退後、機関室にはお湯を船内へ供給するカロリファイヤが新設されており、また発電機は現在も非常用発電機として保守整備されています。まだまだ機関室は老体にムチを打って現役のようです。
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ロバのエンジン
Main Engines

帆船のエンジンはドンキーエンジン(ロバのエンジン)と呼ばれることもあります。この船には2基のメインエンジンが備わりますが、大型船の発電機として使われる600馬力の小さな4ストロークディーゼルエンジンです。帆走が難しい海域ではこのエンジンで僅か8ノットのスピードでのんびり走ります。なお、就航当時のエンジン(池貝製作所製)は老朽化したため、昭和53年(1978年)に写真のダイハツ製のものに換装されました。余談ですが旧・日本丸は就航当時のエンジンが引退まで使われたため、最も長生きしたエンジンとしてギネスブックに登録されました。
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昭和5年製の雑用水ポンプ
Fresh Water Piston Pump

船底の清水タンクから1日で使う分の水を甲板の船首に位置するタンクへ移送するポンプです。蒸気原動機は老朽化により新替されましたが、このポンプは昭和5年(1930年)の就航以来、60年間にわたり現役で活躍してきました。整備すればまだまだ使えそうです。
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発電機は今も現役です
Diesel Generators

大小3台の発電機が備わり、帆走中も休みなく電気を供給します。現在の船では発電機の切換を電力の需給に合わせて電気シーケンサやコンピュータで自動コントロールするのが当たり前ですが、この船はすべて手動で行います。富山に係留されている現在でも、3台のうち1台は非常用発電機として現役です。
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機関制御室
Engine Control Room

船橋からの指令を受けて機関を操作する機関制御室です。プロペラ2軸のためコンソール左右に2台のエンジンテレグラフがあります。極めて小さなスペースのため、発電機関係の配電盤は機関室内に設置されており、本棚は頭上に取り付けられています。機関部の仕事はエンジンを操作するだけではなく、保守整備や修理、旋盤で部品をつくることさえあります。エンジンを止めて優雅に帆走している間も機関室ではメインエンジンの手入れや整備に、汗と油まみれで働いています。
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補助ボイラ
Auxiliary Boiler

メインエンジンに関わりのないボイラのことを<補助ボイラ>といい、蒸気タービン船のようにメインエンジンのために働くボイラを<主ボイラ>といいます。この補助ボイラは0.7MPa(約7キロ)の雑用蒸気をつくり出します。調理や浴室だけでなく甲板機器や機関補機の蒸気原動機用としても使われ、メインエンジンの暖機にも使われます。
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シャープレス式潤滑油清浄機
Lubricating Oil Purifiers (Sharp-less Type)

この機械でメインエンジンや発電機用エンジンで使われる潤滑油の不純物を取り除きます。回転体を高速回転させて得た強い遠心力で混入した不純物を分離、排出します。写真のタイプは<シャープレス式>といい、現在あまり用いられなくなった珍しい形式です。
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現役の油水分離器
Oil-Water Separator

船底にたまった油性混合物「ビルジ」を船外排出する際、油分を規定値以下に除去するのがこの装置の役割です。富山に保存されているこの旧・海王丸は自走不可能ですが、水に浮かべられているため登記上「船」として扱われます。そのため、一般船舶と同様の法規が一部適用されるため、油水分離器も法律で定められた定期検査を実施しなければなりません。機関室には予想以上に現役の機器が多いようです。
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