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乗船実習科<海王丸> |
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平成8年6月11日神戸出帆後から約3週間後を経た7月2日、やっとのことで日付変更線を航過しました。帆船はまさに風任せということで1日の航走距離が僅か8マイル(15キロ)!の日もありました。写真右のカーキ色作業服を着用しているのは神戸からシアトルまでの1ヶ月間、乗船を共にする海洋研修生です。10代の女性から70代の男性まで20名の研修生が乗船しました。 |
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| 今回の帆船実習には商船大航海科のほか、海技大学校学生が参加しました。また、他の練習船とは異なり、短期間ですが一般の方々が研修生として乗船します。さて、今日(平成8年4月1日)からシアトル、ホノルルを目指して6ヶ月間の長期実習が始まります。写真は第1教室での授業前点呼の風景です。練習船では保安上人員確認が特に重要視され、起床後、午前課業前そして午後課業前に総員点呼が実施されます。 |
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出港時には帆船の儀式である<登檣礼>が披露されます。写真のように、帆船の最も先端に位置するバウスピリット先端に立つ実習生号令のもとに始まります。登檣礼の配置で最も人気の集まる場所はここで、毎年くじ引きで2名決められます。幸運にも私は、神戸出港時の登檣礼号令チケットを手に入れました。 |
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雨天航海時には写真のような雨合羽<オイルスキン>を着用して甲板作業を行います。雨天時はマスト、デッキが滑りやすいとともに風も強くなることが多く、操帆作業に緊張が走ります。さらに荒天時には、デッキ上に安全策が張り巡らされます。 |
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| 水は船の生命線ですので日本出帆後、湯船の水は海水となります。帆船は帆走中にヨットのように傾斜するため、湯船は写真のように特に高くつくられています。旧海王丸では各自1日あたりの清水使用量がバケツにより厳しく制限されていましたが本船は造水器を備えるため、浴室シャワー、洗面所、トイレは常に清水を使用できます。 |
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帆走中はほとんどの人がリーサイド待機となり、写真のように風下で操帆作業を待ちます。アリューシャン列島近辺では夏場でさえ気温は10度を下回り、曇天が続きます。そのような中での夜間リーサイド待機はまさに「The・我慢」となります。 |
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私の高校時代の友人は、昨年までシアトルに留学していました。友人の紹介により、当時お世話になっっていた家庭を訪問するチャンスがありました。彼らは初対面である私たちを親切に迎えてくれました。 |
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| 実習生の本分である甲板流し<タンツー>は毎朝行われます。通常、半割椰子の実を利用しますが入港前にはより念入りにきれいにするため、ブロック片と砂を使用して石摺りを行います。 |
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風に恵まれず予定が大幅に遅れたため、残念ながら7月7日からエンジンを使用することになりました。そして7月11日、約1ヶ月の航海を経てシアトルに入港しました。投錨後、研修生送別会を兼ねた夕食会が催され、終始和やかな雰囲気のもとにシアトル沖でのひとときを過ごしました。写真は学友会グリークラブ<tutti>によるコーラスです。 |
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シアトル日系人会主催による歓迎パーティや公邸における総領事主催の夕食会など、シアトルでは多くの会食に招待されました。写真はシアトルの街並みとエリオット湾を望む瀟洒な庭で行われた公邸での夕食会の模様です。 |
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| シアトル上陸中、友人らとマイクロソフト本社を訪れました。本社は20棟以上からなる建物を呑み込む広大な土地で成り立っており、社用地を「キャンパス」と呼んでいます。その名の通り社内はまるで大学のように賑やかで、派手に塗られたクルマが駐車してあったり、ラジコンカーで遊ぶ学生、いや社員がいたり、生演奏を楽しむ社員達がいたりと自由奔放としています。 |
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シアトルのインターナショナルプレースには日本人向けスーパー<宇和島屋>がありましたが、驚くほど高価なため実習生のコンビニになるには至りませんでした。この周辺は昔から有色人種が多く住むエリアで治安上やや問題があるらしく、最近はビジネスで滞在する邦人に敬遠されつつあるそうです。隣接するラーメン屋のガラスに残る銃痕がそれを物語っているようでした。 |
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教育の一環としてバス見学が行われ、シアトルではレーニア山、ホノルルではポリネシア文化センターを訪れました。写真中央は文化センター内で観光案内をする関西弁が達者な現地人です。 |
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| ダイヤモンド・ヘッドが目前に迫り、ハワイ入港が近づきます。甲板上では待機の実習生らがカメラを持ち出して、微笑みを浮かべながら記念撮影に追われていました。 |
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天候快晴、ポートタックシャープアップヤード、アリューシャン列島を15ノットで快走する船上にて記念撮影。帆走中はプロペラピッチが進行方向に対して平行になるなど、海王丸は最新のコンセプトとコンピュータ技術で設計されたため、極めて効率よく航走します。そのため、帆船のブルーリボン賞であるボストン・ティー・ポット賞を毎年、姉妹船である日本丸と独占しています。 |
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機走中は船橋の油圧式操舵機を使用しますが、帆走中はセイルの状態を確認しながら操舵する必要があるため、舵輪は写真のような最後部にあるものが使われます。通常2名で操舵しますが1回転で1度の舵角しか切れないうえ人力のため、荒天時には増員されます。 |
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| ハワイのバス見学コースは、パンチボール、ヌアヌパリ、ポリネシア文化センターでした。センターではバイキングディナーの他、野外ステージで開催される民族舞踏ショーを堪能しました。 |
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ハワイの上陸では定番であるワイキキビーチ、ダイヤモンドヘッドのほかに、オアフ島の秘境と呼ばれる写真のハナウマ・ベイへ向かいました。ここは観光バス乗り入れ禁止であり、自然が残されたオアフ島最後のビーチとの噂どおりサンゴ礁は美しい限りでした。 |
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いよいよ帆走航海が終了となります。ハワイ出航後まもなく、総てのセイルが畳まれ、これより先はエンジンのみでの航海となります。写真は帆走最終日の記念撮影で、ボードには「Bye! Canvas(セイルよさらば)、Hello! Yanmar(ヤンマーディーゼルこんにちは)」と書かれています。 |
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| シアトル、ハワイ間を利用して船上運動会が開かれました。幅僅か18メートルという窮屈な船内の中で工夫を凝らした競技が繰り広げられました。各種目は「猿」をテーマにしていましたが、やはりメインは綱引きでした。 |
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マスト作業中はカメラ、時計など、落下の恐れがあるものを持ち込むことができませんが、実習期間中に1日だけ撮影日が設けられます。実習生は写真のような<シュラウド>と呼ばれる黒い梯子を頼りにマストへ登ります。マストに着くまで命綱を装着できませんので登檣中は緊張も一際高くなります。 |
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