#15 サイン会は大騒動 “Hilda And Zelda: The Teenage Years”
ヒルダはゼルダに黙ってカーディガンを借りた。するとカーディガンごと上半身がふくらんでいってしまう。ゼルダはヒルダを見て「黙って服を借りないように魔法をかけたのよ」と言い、ヒルダは「ケチ!」といいながらカーディガンを脱ぐ・・・しかし、脱いでも身体は膨張したまま戻らない。「しばらく持続するわよ、あと1時間はそのままね」というゼルダにヒルダはご立腹。二人でヒルダの部屋のほうに行ってしまった。するとサブリナが自分の部屋から出てきてカーディガンを見つけ、「キレイな色!」と着てしまった。たちまち身体がふくらみ慌てるサブリナは「もう私ヤダ!こんな生活!カーディガンも安心して着られないなんて!」
学校でサブリナはハーヴィーにロックバンドの“バイオレント・ファムズ(VIOLENT FEMMES)”のサイン会に誘われる。今夜の12時にボストンのレコード店で、ということでゼルダとヒルダが出してくれるか心配するサブリナだが、ハーヴィーは親には「天体観測に行く(本当は間違えて“カンタイテンソク”と言ったらしい)」とことわったと言う。するとリビーが話を聞きつけて「一緒に連れてって」と言い出した。「大勢の方が楽しいじゃない!」と主張するリビーに、最初はイヤそうだったサブリナもOK。すると、科学オタクのゴーディも一緒に行きたいと言い出した。途端に「冗談でしょ!」と冷たくなるリビーだが、ハーヴィーは「車を出すのは俺だからいいよ」とOKしてしまう。
家に帰ったサブリナはさっそくヒルダとゼルダに頼みこむのだが「ボストンで夜中にサイン会なんて危険」と許してもらえない。必死で説得するサブリナだがゼルダが「私達も一緒に行く」と言い出した。大人が一緒じゃないとダメとキッパリ言う二人にサブリナはふくれて自分の部屋に閉じこもってしまう。
本音は「私達も行ってみたい」というヒルダとゼルダは八方丸くおさまる方法をあれこれ考えはじめた。
部屋ではサブリナは「もう最低!」とセーレムに不満をぶつけている。するとヒルダとゼルダがドアをノックし、「会わせたい人がいるの」と声をかけた。サブリナがぶっちょう面でドアを開けると、そこには会った事の無い若い女性が二人。
「どなた?」と聞くサブリナだが、その二人はヒルダとゼルダが若い高校生に若返った姿だった!「友達にバレなきゃ恥ずかしくないでしょ?」と笑いかけるゼルダに、サブリナは「おばさん達イッちゃってる・・・」と眉をしかめるのだが、二人して声まで魔法で若返らせて渋々連れて行くことに。
でかけようとするサブリナはヒルダとゼルダをイマドキの若い姿に変身させる。ゼルダは「こんなはしたない格好で外歩けない」と怒り出すのだが、サブリナに「イヤなら留守番してたら?」と言われて渋々従う。しかも、二人はサブリナの従姉で「“ヒラリー”と“ゼラリー”」と命名された。
そしてハーヴィーの車の中。“バイオレット・ファムズ”の音楽をかけてボストンに向かう6人だが、ヒラリーとゼラリーは「音小さくして!」「ハンドルは10時10分の角度で!」とこうるさい。
ボストンのレコード店に到着したのはいいが、寒いのに外までサイン会に集まった長蛇の列ができていた。サブリナ達はおとなしく並ぶのだが、並ぶことに慣れてないヒラリーとゼラリーは「いつまで待たせんのよ!」と文句を言う。すると、リビーがバッグから「内なる魔力」という題の本を取り出した。お気に入りのメンバーに“女性特有の内なるパワー”を引き出し、魔法をかけようと計画したリビーは得意げに「うまくいけば完全にトリコにできるはず」と笑うのだが、本物の魔力を持った3人はバカにした表情。しかし、リビーはそれに気付かずに「目の力を使ってあることをするの。セーブしとかなきゃ」とサングラスをかけてそっぽを向いてしまった。
車を駐車して列に加わったハーヴィーとゴーディ。ハーヴィーはすかさずサブリナの後ろから「寒いんじゃないかって・・」と手を回す。しかし、サブリナはヒラリーとゼラリーにからわわれて「寒くない!それどころか熱くて顔ほてっちゃった」と身体を離す。
ゼラリーは「寒い!多分薄着してきたから」とおへその出た格好に変身させたサブリナにイヤミを言うのだが、ゴーディがマフラーを手渡し、ゼラリーも喜んで受け取った。しかし、サブリナはゼラリーを呼び出して列から抜け出す。「ゴーディはおばさんが好きで、それを借りたってことはおばさんも好きってことになるのよ」と忠告するのだがゼラリーはまるで気にしていない。
列はなかなか進まず、ゼラリーは「おやつを持ってきたから食べよう」と言い出した。しかし取り出したのは「ニンジンスティックとゆで卵」。ゴーディは「僕大好き!」と言うのだが、ハーヴィーは「そういうのおやつって言うのかな・・・」と首をかしげる。
おやつも食べ終え、とうとう寒い中待ちかねたヒラリーとゼラリーはガマンできなくなってしまう。
ゼラリーは「車に戻って待つ」と言い出し、ヒラリーも「なんでこの列進まないんだろう!私ちょっと行って見てくる」といなくなってしまった。車に戻るゼラリーにはゴーディがつきあうことに。婉曲に断るゼラリーだが、ゴーディは「君のことがもっと知りたい」と言い出した。「ゼラリーって名前の由来が知りたい」と聞いてくるゴーディに、ゼラリーは困った顔で「パパがゼリー好きなの・・・」
一方、ヒラリーは列を整理している警官に「のどが痛いから早くサイン貰って帰りたい」と話しかける。しかも、「割りこませろってこと?」と聞く警官に20ドル札を差し出し買収しようとする。しかし、警官は「二つにひとつ。ガマンして待つか帰るかだ」と冷たく言い、「さっさと列に戻りな、おじょうちゃん」とおどした。ヒラリーは見かけは年上の体格のいい警官に向かって「お嬢ちゃん!?年下に言われたくない!」と憤慨してくってかかる。
リビーも周りが見えない真っ黒のサングラスをかけてそっぽを向いているため、サブリナとハーヴィーは「二人きりだね」と喜ぶ。ハーヴィーに後ろから抱きしめてもらい「寒いのもいいね」とイイ雰囲気の二人だが、そこにゼラリーが戻って来てサブリナを呼び出した。ゼラリーは車の中でゴーディに「付き合いたい」と告白されてしまったのだ!
ゼラリーは「考えとく」と言って車を出てきたのだが、「断らなきゃダメじゃない!」と言うサブリナに「傷つけたらかわいそうじゃない」と相談する。ゼラリーは「あなたから話してよ」とサブリナに頼むのだがサブリナに「自分でまいた種だから自分で言って」と言われ渋々車に戻る。
列に戻った落ちついたサブリナだが、その時ヒラリーが「サブリナ!助けて〜」と警官に追いかけられて走ってきた。結局警官につかまってパトカーに入れられたヒラリー。サブリナは警官に「彼女私の従姉なんです」と直訴して事情を聞く。ヒラリーは警官のバッジをもぎとって逃げ出したのだが、サブリナはなんとか説得、警官に返させ謝らせる。
そして、列に戻ったサブリナはさっそく「また冷えちゃった」と言ってハーヴィーに抱きしめてもらいニッコリ。
ゼラリーとヒラリーは「青春なんて一度でたくさん!」とグチを言い合う。
やっと列が動き出し、いよいよ入り口の前に到着。しかし次が順番というその時、中からレコード店の人が出てきて「悪いけど、もう閉店時間だ」と言ってきた。「ウソ!」と眉をひそめるリビー、サブリナ、ヒラリー、ゼラリーだが、ハーヴィーはあわててしきりを飛び越え店員に直談判。「このままじゃ帰れないよ!だってメンバーに会えなかったら、あの娘たち怒ってそれこそすんげぇバイオレントになるんだから!俺はそんな4人と失恋した男を一人送らなきゃならないんだからさ。俺の身にもなってよ」と頼みこむハーヴィーに、店員は「俺も経験がある」と同情、なんとか最後の客として入れてもらうことに成功した。
店に入ったサブリナとリビーはヴァイオレント・ファムズに会えて大喜び。しかし、最後の客が終わったと思っていたメンバー達は「今夜はありがとう」と機械的に応対してサインをしてさっさと終わらせようとする。そこにリビーがお気に入りのメンバー、ゴードンの前でサングラスをはずし「内なるパワー」全開で見つめ始めた。しかし、ゴードンは「目をどうかしたんじゃないの?」とまるで効果なし。見かねたサブリナはゼラリーに「なんとかしてあげて」と囁き、リビーに魔法をポンッとかける。
するとリビーの目から一瞬光線が飛び出し、ゴードンは「信じらんねぇ!理想のタイプだよ!」と態度を急変させてリビーに近寄る。そして、リビーの為に弾き語りをはじめ、店の中で皆が踊り出した。
そして、ゴードンはリビーに泊まっているホテルの名前を教え、「スイートに泊まってるから友達も連れて遊びに来てよ」と言って帰っていった。
リビーは「大成功!内なる魔力のおかげよ!」と大喜びだが、サブリナが「ヤッタ!バイオレントファムズとパーティ!」と笑うと急に冷たい顔になった。リビーは、サブリナと男の子はここまで連れてきてくれたからOKだが、ヒラリーとゼラリーはパーティに連れていけないと言い出す。
「おばさんっぽいから二人は連れて行けない」と冷たく宣言するリビーだが、サブリナは「ダメよ、ヒラリーとゼラリーはただの従姉じゃなくて友達だもん」と断り、ハーヴィーも「サブリナが行かないなら僕も行かない」、ゴーディは「ハーヴィーが行かないなら僕も行かない」と言い出した。
そしてリビーは気にもしない風で「あっそ、タクシー拾って行くわ。後悔したって知らないからね」と店を出ていってしまった。
結局「リビーが一人で行くのはあぶない」とゼラリーがゴーディに頼み、ゴーディだけが着いて行くことに。
家までの帰り道、車の中でヒラリーとゼラリーは既に眠ってしまっていた。
家に着いてもサブリナはワガママばっかり言っていた二人に怒ってしまってさっさと部屋に行ってしまった。ゼラリーとヒラリーは「何かで埋め合わせしなきゃ」と言いながらもとのゼルダとヒルダに戻り、あわてて着替えに行く。
落ち着いたところでゼルダとヒルダはサブリナの部屋を訪ねる。「今夜はあなたの邪魔をしちゃったわね」と謝る二人はサブリナに「ジャジャーン!」と掃除機を魔法で出して見せる。
サブリナは「掃除でもしろってこと?」と文句を言うのだが、ゼルダとヒルダは「昔の魔女はホウキで空を飛んだけどイマドキの魔女は掃除機で空を飛ぶの!」と空を飛ぶ事を許可。「信じられない!」と喜ぶサブリナに、ヒルダとゼルダは「リビーの誘いを断ってくれてありがとう。友達って言ってくれて嬉しかった」と肩を抱いて仲直り。
さっそくサブリナは掃除機に乗って窓から飛び出し空の旅を満喫!!
その頃、バイオレントファムズはホテルの部屋でアニメばっかり見ていた。リビーは目力でゴードンに歌ってもらおうとするのだが、テレビに釘づけで「眼科に行ったら?」と言われてしまう。「内なるパワーの限界」と帰ろうとするリビーだが、アニメ好きのゴーディは意気投合。ふと窓から外を見ると空を飛ぶサブリナが!「やっぱり医者に行った方がいいみたい・・・」
翌日家に帰ったサブリナはさりげなくゴーディのことを聞く。興味津々で「私のこと何か言ってた?」と聞くのだが、サブリナの答えは「『マフラー早く返して』だって」!