護憲・大阪の会第2回総会を開催

 12月18日、PLP会館で、護憲・大阪の会の第2回総会を開催しました。(ちらし
 総会では、結成以来1年間の取り組みをふり返り、2002年度の活動方針を提案しました。
 とくに、「憲法改正国民投票法案」提案の動きもある中で、引き続き、憲法調査会の動向を監視し、憲法を暮らしの中で活かしていく取り組みを進めていくこと、昨年に続き、「護憲セミナー」を開催すること、会員拡大に取り組むことなどを確認しました。(総会決議
 第2回総会では、記念講演として、衆議院議員の金子哲夫さんに「憲法調査会の今とこれから」というテーマで講演をいただきました。講演の中で、12月6日の憲法調査会での中曽根元首相の発言に対する注意を喚起されました。中曽根発言はこちら
 


講演要旨
「憲法調査会の今とこれから」
衆議院議員 金子哲夫
(衆議院憲法調査会委員、社民党平和・市民委員長)
 憲法調査会をめぐるこの1年についてですが、この調査会は議案提出権がないことを確認しており、調査期間はおおむね5年ということになっています。調査会の進め方もあいまいなままできているのが実態。地方公聴会もすでに3回開催されています。
 自民党等は今の憲法は押し付けであるというイメージづくりにやっきになっていたが、その狙いは外れてしまっています。私は、この調査会そのものの問題を指摘し、本来の任務を問うたりしてきたが、それだけでは話にならないので、憲法が日本に根づいているところとそうでないところと根づいていないのはなぜかを主張してきました。
 調査会では、この1年あまり、「21世紀の日本のあるべき姿」をテーマに調査してきました。地方公聴会では、位置づけがあいまいで勝手に言いなさいというもので、国民の意見を聞いたというだけのアリバイ公聴会で、これらを経て、調査会設置2年で憲法改正が当然というムードを醸し出しています。共産党も公聴会に賛成していますが、十分調査・審議をしたということに利用されており、公聴会開催には社民党のみが反対しているという状況です。ただ、公聴会では9条改悪反対が3分の2を占めていますし、公聴会に指をくわえて見ているだけでなく、社民党もその場で発言していっています。
 9月11日のアメリカ同時テロ以来、第153回の国会と平行して、調査会もますます改憲の意見が強まっています。12月6日の各党の自由討論がありまして、そこでは各党の置かれている状況がよくわかる発言が出ています。
 公明党は憲法9条論議を継続し、その他の改正論議に入ろうとかいったもので、揺らぎが感じられます。
 自由党は新憲法をどう提示するか、国民に納得できる問題や非常事態への対応を取り上げたりしています。
 保守党は現行憲法に違反なら、国際社会にあわせて憲法改正をすべきとしています。
 野党第一党の民主党は意見が割れているのが現状です。
 注目すべきは自民党ですが、意思統一して発言をしていると思われます。特に、9月11日以降、憲法の見直しを急いでいるという印象があり、憲法前文、天皇の元首化、集団的自衛権、参議院のあり方、環境権といったところに焦点をあてているようです。発言の中では権利より義務を強調すべきとか、家族のことを書き込めといったものもあります。衆議院のホームページに調査会の論議状況が出ていますので、一度見てください。
 調査会の具体的な話としては、「憲法改正国民投票法案」をめぐっての動きがあります。改正の手続きがはっきりしていないので、改正は誰が発議するのか等々ですが、もともと改正の必要がなかったので論議されていなかったのです。
 ところが、この調査会できちっとした論議ができているのかといえばそうではありません。調査会は精力的に調査されているかの印象があるのですが、実態はひどいもので次のようなことが普通となっています。
 調査会を開くと、50名の定数ですが、ある時の例を出すと最初は35名くらいの出席者で、有識者の1時間の講演が終わり、自民、民主、公明、自由、共産、社民、保守、21クラブの順に各党の意見を言うことになっています。しかし、自民が終わると20人くらいに減ってしまいます。国の最高法規について検討を加える調査会はこのていたらくです。これは調査会は開くことが目的となっているからです。
 憲法調査会で、9月に海外調査があり、これで感じたことをいえば、当たり前のことですが、その国ごとに憲法が生まれた背景があります。スペインでは、フランコ独裁の反省から人権についての規定が詳しいといったものです。日本の憲法は、広島・長崎、沖縄戦の被害を踏まえ、さらにアジア民衆の被害があるから現憲法が支持されてきた歴史があるからで、単にアメリカから押し付けられたというものではありません。
 私は、「ヒロシマの心」にこだわり続ける意味を考えています。広島では10数万人の人が亡くなったといわれていますが、正確なことはわかりません。それは、国が一人一人を大切にする考えを持っていないから、調査する気がないのです。だから、未だに原爆被害の実態が解明できていないのです。地元の中国新聞社が聞き取り調査を行い、約4,000名の被害実態を明らかにしました。しかし、政府は動きません。
 年明けには通常国会が開催されますが、調査会も3年目を迎え、あらたな局面に入ってくると思われますが、私は社民党の一人として、森滝先生がいう「精神的原子の連鎖反応が物質的原子(原爆のこと)の連鎖反応に勝つ」という言葉を信じて最後まで頑張っていきます。