声 明
2001年10月19日
護憲・大阪の会
10月18日、衆議院本会議で「テロ対策特別措置法案」、「自衛隊法改正案」、「海上保安庁法改正案」が自民・公明・保守三党などの賛成で可決された。「米軍の戦争協力のための自衛隊海外派兵」という結論が先にあり、特別委員会での十分な審議も行わないまま、採決を強行したことに強く抗議する。
法案は、「テロ対策」に名を借りた米国の報復戦争に自衛隊を参戦させるものである。その派遣先が「戦闘地域」であろうとなかろうと、他国の戦争への協力そのものが日本国憲法で禁止する集団的自衛権の行使である。また、自衛隊の武器使用要件を緩和し、憲法が否定する武力行使に道をひらいた。このような小泉政権の憲法無視の暴走に強い怒りを表明し厳しく非難する。
米英両国は10月8日から連日、アフガニスタン全土への空爆を行い、多くの民間人やNGO、国連施設に被害が出ている。私たちは9月11日の同時多発テロ攻撃を強く非難するとともに、テロ行為に対して報復攻撃を行うという暴力の連鎖の拡大にも反対する。直ちに米英両国が空爆を停止するよう求める。
法案はこれから参議院で審議される。日本国憲法9条は「戦争放棄、戦力不保持、武力の行使と威嚇の禁止」を明記している。この憲法のもとで可能な国際協力があくまでも非軍事の活動に限定されていることはいうまでもない。参議院が法案の違憲性を徹底的に審議し、廃案にするよう求める。
日本国憲法前文は「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」としている。特定の集団によるものであれ、国家によるものであれ、一切のテロ行為に反対するとともに、世界から飢えと貧困、差別と抑圧をなくし「人間の安全保障」を実現することこそ、この憲法の理念を実現する道である。日本政府に対し、自衛隊の海外派兵ではなく、非軍事によるこうした人間に対する暴力を根絶するための取り組みに力を注ぐことを強く求める。