四六版 254ページ 定価 1,680円
【概要紹介】
日常生活で消費される「モノ」の後始末、資源として生かすリサイクル、そして生産者の「モノ」作りそのものの見直し……。ごみ問題をめぐって社会は大きく変化しています。
ごみをどうするかをめぐって市民、行政、事業者はこれまでお互いが対立し、責任を押し付けあうこともままありました。しかし、「ごみを出したあとは野となれ山となれ」という考えを変えていくには、こうした対立構造を改め、誤った先入観を払拭し、お互いの立場を超えて「合意形成」を図っていくことが大切です。
本書は、最新のごみ情報や国内での特徴的な事例や国際的な動向を紹介しながら、「お金」、特に「税金」の使い方と使われ方をキーワードにして「ごみ問題」の現状とその解決法を考えました。お金が絡めば、誰もが真剣に考えざるを得ません。ごみとお金の関係を通して、今の社会のあり様をとらえなおすことで、新たな解決策も見えてきます。
筆者はごみ問題を追い続けている朝日新聞記者杉本裕明氏と長年ごみ問題を中心とした市民活動を行っているNPO法人ごみ・環境ビジョン21理事・服部美佐子氏と異色の組み合わせで、豊富な知見とデータで構成されている。
ごみ問題と真摯に向き合う市民、議員、自治体職員、事業者など多くの方々に読んで頂きたい。
推薦の言葉
書評 JANJAN JANJAN2 金時豆のブログ ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議
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合同出版
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目 次
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第1章 転換を迫られるごみとリサイクル 市民と税の使い方という4つの切り口で問題提起します。* 増え続ける税金の投入とごみ * 家庭ごみが抱える4つの問題点 ◇ 第1の問題点は焼却至上主義 ◇ 第2の問題は技術主義の偏重 ◇ 第3の問題は、市町村の「リサイクル貧乏」 ◇ 第4の問題点は、生産者・事業者の責任の欠如 |
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第2章 ごみはどのように処理されてきたか * 江戸時代に始まったごみ問題* 明治時代、海外から焼却技術を導入 * 一歩先行した大阪 * 「使い捨て社会」の到来と「全量焼却」 * ごみを処理する4つの方法 ◇ 焼却 ◇ 中間処理 ◇ 資源化 ◇ 最終処分 * 灰と不燃物を埋める * 3タイプある埋め立て処分場 ◇ 安定型処分場 ◇ 管理型処分場 ◇ 遮断型処分場 |
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第3章 ごみを処理する法律とごみ行政 * 廃棄物処理法までの流れ* 廃棄物処理法で家庭ごみを規制 * 「適正処理困難物」の定義を導入 * 省庁再編で厚生省から環境省に移管 |
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第4章 焼却施設をめぐる政・官・財の癒着 * わが国の焼却施設は1,490ヶ所* 国からの助成金の仕組み * 地域によって違う補助金の率 * ごみの広域ブロック化計画の背景 * 自治体の対応に温度差 * 岡光事件で処分を受けた課長 * とん座した広域化 * 広域化は「市町村合併」の先駆け * ダイオキシン問題を追い風に * もたれあいの構造 * 談合体質を生んだ税金依存 * 競争の激化で価格は大幅下落 ◇ 建屋、付帯設備の建設構造基準が厳しい ◇ 公害防止施設のレベルが高い ◇ 人件費が高い ◇ 市場が閉鎖的で価格競原理が機能しない |
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第5章 ごみ減量時代に乗り遅れる国と自治体 * ごみが足りない自治体* 予備炉が当たり前? * まっとうな「ごみ処理計画」 * 東京23区の事情 * 誤解された自区内処理の原則 * それでも焼却炉を造る * 焼却施設を減らす必要がある * 福岡市の予測のばかばかしさ * 解体のメドが立たない焼却施設 * ごみ量予測が外れた亀山市 * 「縄伸び」というインチキ * 埼玉県大井町の賢明な選択 * 金食い虫の「技術主義」 * 住民運動の落とし穴 * 地方分権でどうなるごみ予算 |
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第6章 ごみ収集の有料化をどう考える * 有料化を導入する市町村が増えている* 「経済的手法」としての有料化の利点 * 有料化で家庭ごみは減るか * 有料化は「魔法の杖」ではない |
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第7章 リサイクルでごみ問題は解決するか * 焼却・埋め立てからリサイクルへ* 2つの基本法と5つの個別法 * リサイクルでごみは減らない * リサイクルより発生抑制と再利用を * 拡大生産者責任(EPR) * リサイクル費用は生産者と消費者で * 改正案に「適正処理困難物」が盛り込まれた |
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第8章 容器包装リサイクル法の仕組みと現実 * 容リ法が生まれた背景* 消費者、市町村、事業者の役割 * 予測で回る仕組み * 再資源化の流れ * 容器包装の種類と事業者の責任範囲 * 罰則と法改正の時期 * ごみの法律をめぐる国の動き * 容リ法をめぐる象徴の駆け引き * 農水省の強い反発 * 自治体、自治労、市民団体の動き * 容器包装の種類 * 消費者に分かり難い容器包装 * 再資源化費用の算出 * 自治体のリサイクル費用を調査する * 自治体のリサイクル費用に大きな差がある * 環境省が検討会を設置 * リサイクル効果と費用負担 * 容リ法の施行によって生じた追加的コスト * 容リ法施行後の状況 * 実施している市町村の数 * ごみ減量のための「東京ルール」 * 異なる分別方法 * 特定事業者の費用負担 * 特定業者の数は増えている * ただ乗り事業者をどうするか * 紙製容器包装の問題 * 委託額の大半を占めるプラスチック製容器包装 * ペットボトルの業界団体 * 再商品化事業者に深刻なミスマッチ * リサイクルしてもごみは減らない * 容リ法はどんな変化をもたらしたか * 減り続けるリユースびん * 「生きびん」を活かす工夫 * 全国ネットワークが100万人請願署名 * 「容リ法改正市民案」作り * 政府部内でも改正に向けて始動 * 容リ法のどこを改正するのか |
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第9章 プラスチック問題をどう解決するか * 市町村の手に余るプラスチックごみ* プラスチック製容器包装の難点 * プラスチックのリサイクル手法 * プラスチックのリサイクルの優先順位 * プラスチック焼却の問題 * 廃プラスチックの国外リサイクル * 中国に流れるペットボトル |
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第10章 循環型社会を作る法律 * 環境基本法がベースとなった「循環法」* 循環法成立の背景 * 行政指導の限界 * 家電リサイクル法の背景 * 家電リサイクルの特徴と問題点 * 消費者が払った処理量の行方 * EUの「灰家電指令」と「有害物質使用制限令」 * 食品リサイクル法の背景と生ごみのリサイクル率 * 建設リサイクル法の背景 * リサイクル率の目標 * 汚泥や残土はリサイクルの対象外 * 自動車リサイクル法の背景 * リサイクル費用の先払い * 廃車手続きの流れ * フロン回収の抜け道 |
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第11章 海外の容器包装リサイクル * EUの「包装品・包装廃棄物指令」* ドイツの「包装廃棄物回避に関する政令」 * DSDの仕組み * 強制デポジットの導入 * フランスの「包装廃棄物に関する政令」 * 「PROヨーロッパ」と日本の容リ法 * 韓国の拡大生産者責任 * 「空きびん保証金精度」と1回用品の使用規制 |
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第12章 廃棄物処理の新技術にどのようなものがあるか * ガス化溶融炉とは何か* 何でも燃やせるとPR * トラブルが多いガス化溶融炉 * 分別、減量の取り組みにマイナス * ごみ固形燃料(RDF) * ごみ固形燃料の技術導入 * 三重県で大事故 * 金をかけてごみを作る * バイオガス発電 * バイオガス化を模索 * 横須賀市の実験データ * 燃料電池の水素を作る * 「バイオマス日本」構想 * エコセメントは処分場の延命策 * 高い建設費と維持費 |
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第13章 ごみ減量を進めるために * 行政の情報公開と市民参加* 拡大生産者責任の強化 * 納税者の視点を大切に |
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自治体リポート * 「リサイクル貧乏」に悩むリサイクル先進地の名古屋* 「ごみゼロ宣言」でプラスチックリサイクルを始めた広島市 * 日本最多34分別の徳島県上勝町 * 処分場逼迫で焼却とリサイクルを併用した武蔵野市 * 住民参加でプラスチックのリサイクルを進める静岡県細江町 |