備忘の都 2000 −OCTOBER−  ◆

「犬は楽でいいよね」
きみはしょちゅう言うけど
僕からすれば一大事
真剣な日々

大江千里「DOG'S LIFE」


076.よくよくツイていない日077.原作者公認「とっておきの青春」フリーク王
078.一途へのご褒美079.藤山直美は捨て身でなんぼなのか
080.優勝セールと五条霊戦記

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 076.よくよくツイていない日

2000/10/01(Su) 

いつも思うのだけれど,クレーマー*2(クレーマー・クレーマーと読む)の皆さんはあの声高に叫ぶ情熱と尽きることなき潤沢なクレーム根多を縦横に駆使して,自らが政治の渦中に飛び込めば,いっそ周囲の皆んなもしあわせになれるのに,決してそれだけはしないのよね。自分は如何に「忙しくて」「それどころではないか」を説明するのには,どんな根廻しも実力行使も厭わないのにさ。
などと「題名の無い音楽会」で水木一郎と堀江美都子がアニメソングを歌うのを悠都に聞かせ乍ら考える。
悠都も分かり易いメロディーは好きみたい。おっ…ついには佐々木功まで出てきた。
こーなったら司会の羽健にも「マクロスのテーマ」くらい指揮して欲しかった。
という訳で,奥さんがキレそうになり乍ら集会から帰ってくる。それでも最近はうんと我慢強くなった方だ。

近頃では映画の日と週末がぶつかると,迷わずAMC Nakama 16へ行くようにしている。
実を云えば前回のそんな映画の日(7月1日・土)もそうだったのだが,今日も上映の途中で会社から呼び出しを食らう。
絶対に誰かが僕を見張っていて嫌がらせをしているとしか思えない。
という訳で「最終絶叫計画(1999・米)」「キッド(2000・米)」を観たあとは,チケット売り場脇のベンチで,PHSを首から下げて井沢満「つま恋」(角川書店)の昨夜の取りこぼしを読みつつ出先軟禁型待機。途中,主人公・陶子の無事を喜んで彼女の父と息子が泣き出すシーンで僕までつられて涙ぐんでしまい,思わずあたりを見回すが,当然誰も気付いてはいなかった(笑)。ピーコが泣いた「キッド」を観ても泣かなかったのに。
1時間半して本を読み終えて会社に電話すると,まだ当分対応にかかるようなので,次に予定していた「ちんちろまい(2000・日)」は後日に廻して待機場所を自宅に移す(売り切れを恐れてとりあえず200円の簡易パンフだけ買っておく。いや,一回は完売したのよ)。
いっそ会社に行っとけば良かったかも。

余談だが「ちんちろまい」というのは博多の古い言葉で「てんてこまい」を意味する。今は殆ど使われていないと聞いた。
僕自身,映画「ちんちろまい」で初めてこのコトバを知ったくらいだ。東海地方における「やっとかめ(八十日め,転じて久し振り)」みたいなもので,よほどの御老体でもなければ使わないコトバなのだろうと思っていたのだけれど,昨日「16区」で茶をしばいた折りに隣のテーブルで50がらみのスーツ姿のおじさんが「それがさ,ちんちろまいして皆で集まってからくさ」などと云うのを聞いて我が耳を疑った。最初は映画の話をしているのかと思ったが,紛れもなく職場での「ちんちろまい」を知り合いに語って聞かせているのであった。まごうかたなき博多弁をあやつる御仁である。
これが僕の「ちんちろまい」初体験。

結局,本当にトラブル対応の目鼻がついたのは夜の9時。
Hさん,本当にお疲れさまでした。

今日観た映画:「最終絶叫計画(1999・米)」「キッド(2000・米)」
今日の読書:井沢満「つま恋」(角川書店)



 077.原作者公認「とっておきの青春」フリーク王

2000/10/04(We) 

「つま恋」完読をきっかけに此処んとこずーっと井沢先生の処のBBSに入り浸っている。

元々は「つま恋」の感想を申し上げてすぐに辞そうと思っていたのだが,生来の「とっておきの青春(井沢先生最初の連ドラ)」フリークの血が騒いで,話はあっというまに「とっておき」に脱線してしまった。先生もお優しいからいちいち付き合ってくださって,ドラマの裏話を次々に披露してくださる。
僕は図に乗って,どんどんディープな処に降りてゆく。いつか先生もついてきてなかったりして(笑)。
元々こちらのBBSは井沢ドラマに関して語り合うというよりは,脚本家の卵たちが戯作について色々語り合い,先生がアドバイスをするサロンと化していた(いる)のだが,ちょっと僕が邪魔をした格好になったみたい。

今日にいたってはとうとう先生が忘れておられるドラマのワンシーンを僕が説明してさしあげるという暴挙に出た。一体何様なんだ,オレは?
こーなりゃ不遜ついでだ。僕は更なる暴挙に出た。

「井沢満公認『とっておきの青春』フリーク王を名乗ってもいいですか」

公認をとってどうする(笑)。しかし,先生は尚も優しかった。
いや,もうすっかり諦められたのかもしれない。先生はこう返事してくださった。

「はぁ、もうどうぞ。作者本人より作品を今や知悉しているという超大フリーク王、お墨付き!!

ちなみに「同窓会」は,アリゾナ州の英語圏にまでフリークがいるそうだが(無論,米国人),「とっておき」フリークは先生の知る限り,僕を以って嚆矢とするらしい。いや,或いは絶後なのかもしれない。でも,あんな面白いドラマにはあの後にもそうそう出合っていないんだけどなあ。

という事で,今後は僕の事を原作者公認「とっておきの青春」フリーク王と呼んでください。
井沢先生のお言葉に従えば,それに「超大」をつけてもらっても構わない。



夜はこないだの雪辱戦で,博多ムービー「ちんちろまい(2000・日)」のレイトショウ。

モニター試写会で,特殊効果とかクレジットとか音楽とかがテキトーの,ノンリニア編集版(しかもビデオプロジェクター上映)は観ていたから,まずはフィルムで完成版を観ることが出来たしあわせ,これがだーいじ。あとは前回見つけることの出来なかった山口紗弥加山崎銀之丞を捕縛。
映画としての出来についての印象は,前回と変わらず。やはり最初にミュージカルでずいずい押した部分が中盤戦やや弱まる事でバランスを欠いているのと,ハイテク県庁の踊る職員たちはやはりコワすぎて観る方が引く(笑)。ミュージカルシーン全体としてもこなれてない感が強かった。数年前に何回目かの植木等ブームが再来した時にTBS系で「植木等ショー」というのがあって,OPは植木さんが往年の無責任ソングを,沢山のバックダンサーを従えて歌っていたのだが,あの時のバックダンサーの妙に脂の乗ったヤル気が,飄々と歌う植木さんの無責任を邪魔していて,視聴者としては非常に違和感を感じた,ハイテク県庁職員の踊りはあの居心地の悪さに近い。ま,高樹澪自体,余りにもハイテンション過ぎてナニかの期待に応えすぎなんだけど。

映画スター・黒田武士に扮するもうひとりの主役・サニ千葉はいい。すごくいい。
パイナップル・コンピューター社に利用されているのに最後まで気付かない,ひとの好い,映画バカを軽妙に演じ切っている。ライトな演技にも全く違和感がない。緩急自在だ。ハリウッド進出も悪くないが,もっともっと邦画の世界にも顔を出して欲しい。
還暦を過ぎた千葉ちゃんからいよいよ目が離せなくなってきた。

今日観た映画:博多ムービー「ちんちろまい(2000・日)」



 078.一途へのご褒美

2000/10/05(Th) 

先月29日にあった「第一回小松左京賞受賞式」で小松先生が「『虚無回廊』の第4部第5部は平谷(美樹,「エリ・エリ」で小松左京賞受賞)さんに任そうかと思う」と挨拶されたとか。ぜーったいに許さーんっ!! しかし,其処で「平谷さんに任せる場合は、ぼくも相談役で参加させてください」と釘を刺しにいく堀さんも大概スゴい(笑)。



さて,晴れて原作者公認「とっておきの青春」フリーク王 になったので,大学時代共にかのドラマを愛したツカザキくんちの掲示板に自慢を書き込んだ処,「あんなやりとりじゃ他の誰にもついてこれない」旨(一応,BBSを見に行ってくれたらしい)優しく指摘される。確かにな。まず「とっておきの青春」の認知度自体を高める必要があるのかもしれない。そりゃ今更高めた処で,簡単にビデオライブラリーで手に入れられるドラマではないが(いがらしゆみこの漫画版はひょっとするとまだ手に入るのかな?),こういう素敵なドラマがあったのだという事だけは後世に残しておきたい。いや,残さなきゃ。

という訳で,にわかに「とっておきの青春」データベース作成を決意する。
ドラマの画像は使えなくても,タイトル・ロゴとか,青空のTシャツくらいはどうにかこさえられるだろう。
そして,完成のあかつきには,井沢先生の処にリンクしてもらうんだ(涙目)。
という事は,もう一回あのドラマを通しでチェックしなければならないな。…ちょっと時間かかりそう(笑)。

そして,今宵ついに井沢先生から以下のような玉音の書込みが。

ところで、「とっておきの青春」、小説版とマンガ版と二つ出てるのです。
小説のほう「とっておきの」二、三冊が手元に残ってますので、フリーク大魔王のあなたに献呈させていただきたいと思います。
読み返してないので解りませんが、おそらくドラマのダイジェスト版みたいなレベルかと。
それでも、よろしければ送らせていただきますので、お気持ちがあれば住所、姓名、メールにてお知らせ下さいませ。

僕が速攻でメールを送らせていただいたのは云うまでもない。
以前,あめんさんが平井和正の単行本未収録作品の表紙絵を描いた時の感激には及ばないかもしれないが,あれだけ好きで思い入れのあったドラマが本放送から10年余,こんなかたちで自分が一途だった事への御褒美がもらえるなんて誰が想像しえたろう。
好きこそものの…はともかく「スキ」というエネルギーも莫迦にしたもんじゃないなとつくづく思う。
なるほど,長生きはするもんである。

さて,奥さん。「つま恋」を読了したんなら「あたし感想文苦手だから」なんて云わずに,井沢BBSへの書込み,よろしくお願いしますよ。



自宅のPCの不調で,久しくメールのやりとりが絶えていた右團治さんから100日振りのメールが届く。
とは云え,件名は「くわよ」で本文は「さくじつかぁsつぞくいTUかいvあとわきいがぱあ」であった。
さあ,皆んな,右團治さんの挑戦状を受けるがいい(正解は僕も知りません)。

結局その後,(おそらくは)携帯から打った至極まっとうなメールが届く。
久方ぶりのメールを楽しんでるようですが,実を云えば右團治さんから届くFaxを楽しみにしていたので,ちょっと淋しかったりして。右團治さん,字ィキレイだし。だから,出来ればたまにはFaxもください。いや,マジで。




 079.藤山直美は捨て身でなんぼなのか

2000/10/07(Sa) 

福岡に向かう車中,福間あたりでかな,国道を横断するタヌキを目撃する。っていうか,目の前を駆け抜けていった。
いやあ,時折,道路の真ん中で彼らの轢断死体は見るから,このあたりにはまだタヌキがいるんだ,とは分かっていたんだけど,野生で生きているタヌキを目の当たりにするのは初めてである。野生のライオンやキリンやシロサイならあるんだけどね(あとゴミ溜めをあさるダチョウの一群とか,鉄砲水の犠牲となったキリンの溺死体とか)。あ,いや,勿論,日本での話ではない。

今日はシネリーブル博多駅にて,邦画を2本。

「顔」は,役者・藤山直美を骨の髄までしゃぶりつくす一本。
かつて,大林監督の「北京的西瓜」もたいまさこがノーメイク顔を披露したというのが話題になったが,今度の映画は3分の2以上を,直美さんはノーメイクで通している(あるいは眉だけ効果を出す為に眉墨を太くひいてあったかも)。労務者,中村勘九郎とのレイプシーンも強烈で,下着の上からとは云え,あれなら裸になってしまったのと同等のインパクトでしょう。しかし,勘九郎さんも容赦しないお人だね。
女優というものは,あそこまで素材に徹するものなのか,あそこまで我が身を削るものなのか(それは,ひょっとすると美しくないかもしれない己が肉体をさらけ出すという意味で渡辺さん大楠さんもそんな感じだった)。だからこそ,たまにこぼれる「さらばじゃ」みたいな軽いジャブが輝きを放つ。
あと,誰も彼もがやたらゲロを吐くのはどういう訳?(何度も吐く直美さんを筆頭に,一徳さんも佐藤さんも皆んなゲーゲー云っている)
九十九一が車掌をやった日豊本線を始め,別府,姫島と個人的に馴染みの深いロケ先が続いたのもポイント高し。ま,聞いててこっちがはらはらする大分弁というのはあったけど。方言指導が甘ーい,手ぬるーい。

「スイート・スイート・ゴースト」は,長崎が舞台の青春映画。
僕にとって長崎が舞台の青春映画というと橋口亮輔の「渚のシンドバッド」がすぐ頭に浮かぶ。はっきり云ってあれは傑作なので,機会があったら是非観ていただきたし。しかし,まさか浜崎あゆみが今みたいなキャラになろうとは夢にも思わなかった(笑)。脚があそこまで細くなったのにも驚いたが,歌手として登場したMCの第一声には我が耳を疑った。てっきりふざけてるのかと思った。女優時代に一度だってあんな喋り方はしなかったと思うのだが。…あ,別に浜崎あゆみの話をしているのではなかった。
主演の若手3人が頑張っているのは勿論の事,今回は麻生祐未に始まって麻生祐未に終わるというくらい,彼女の奔放な母親役に魅了された。母性とメス性を両天秤にかけて,どちらも本当の自分だと揺れ動く彼女の弱さの愛らしい事,憎めない事。やっぱりソースのついていないコロッケは食べるもんじゃないですかそうですか。
「ナビィの恋」でも好演してた村上淳の世間の風をものともしない青臭さとか,今回は意外と(あくまで意外,というレヴェルなのだが)普通のひと,大杉漣とか。天本英世は皆さん,誘惑に負けてしまうとしても,団時朗浜田晃あたりのキャスティングは通のセンスでは。
団さんの日本人離れした容貌は確かにマジシャン向きですね。

しかし,真に特筆すべきは近所のおねえさん役でワンシーンだけ出演の小林聡美かも。
衝撃のラヴシーンを見たために鼻血が止まらなくなった博さん(村上淳)に,スーパーの袋の中から買ってきたばかりのトイレットペーパーを渡す,というそれだけのお仕事。この手のローバジェットの映画には珍しい(だって九州ロケだからねえ)ゴーカな配役。
日活映画というと,数年前に「キリコの風景」で主演をやったからか,或いはもたいさんが出るんで,同じシャシャ・コーポレーション所属のよしみで仕事を引き受けてしまったものなのか(そー云えば「北京的西瓜」でも似たようなワンショット出演があったよな)。いずれにしても,観てて得した気分になりました(笑)。



映画はこのへんで切り上げて,10日に59歳になる親父の処に顔を出す。
面会時間は19時までらしかったが,僕が病院に着いたのは18時ジャスト。僕的にはこれくらいが丁度いい。
親父は全く僕が来るのを期待していなかったらしく(昼間,ハハと長妹と三人で,僕を薄情扱いしたそうである。全く油断も隙もないんだから・笑)大喜びしていた。何だか,最近,親父と僕,悠都と僕の距離感に幾つもの共通項を見出していたりして。
何か双方ともにあんまり頼りにされても,僕の中の茨木のり子がうずくって云うか(笑)。お願いだから過大評価しないでくれ。

閉店間際の香椎「サントノーレ」にどうにか間に合ったので,久し振りにパフェ・ド・フリュを買う。
シェフおすすめの中にマロンパイがあったので,「16区」と食べ比べてみるべくこちらも購入。
330円。お値段はこちらの方が20円安いんだけど,さてお味の方は?

今日観た映画:「顔(1999・日)」「スイート・スイート・ゴースト(2000・日)」



 080.優勝セールと五条霊戦記

2000/10/08(Su) 

昨夜,ダイエー・ホークスがV2を達成したので,中間ダイエーの優勝セールに向かう。
少し出遅れて(昨夜,4時までネットしてたオレが全面的に悪うございます)朝の11時位だったのだが,トンネルを抜けた処から早速大渋滞。
でも,どうにか臨時駐車場の一角にありついて,バーゲンへ。つったって,奥さんと子供の肌着関係とオレのシャツ関係と到って質素な戦果である。実は靴を買いたかったのだが,僕が愛用しているHush Puppiesが一足も置いていなかったので,後日,小倉の井筒屋で探すことにする。ユキコ・キミジマなら幾らでもあったんだけど,どうせ買うんならバーゲンの方がまとめ買い出来るし。ま,縁がなかったんだな。

昼下がりに帰ったあとは爆睡モードで夕方まで。おそらく,奥さんは怒ってた筈(許してちょうだい)。

そうそう,書き忘れてたけれど,今朝のおめざで「サントノーレ」のマロンパイを食べた。
奥さんが云う処の,フランスの片田舎で出されたみたいな,というお味は,勿論,褒め言葉。パイ生地は「16区」のより,うんと厚い。というか,殆どミルフィーユ並みに何層も重ねてある。生地の甘さはとことん控えめで,パイの表面にすら何のソースも足していないあたりは「16区」と好対照。あくまでも,パイのコアで鎮座まします栗の渋皮煮の持つ甘さだけで勝負している。
こいつが旨い。「16区」とはまた違ったアプローチなのがいい。こちらは香椎のお店まで出向かないと食べられないからねえ。また,買いに行こ。



夜はいつも15分で行く処を40分かかって(V2恐るべし),中間のレイトショウ。「五条霊戦記 GOJOE」

いやあ,石井聰互にお金預けるとどんな映画を撮るかというのを,目の当たりにしました(笑)。予想通りというか。
僕はむしろ「逆噴射家族」以降10年のブランクを経た後(「MASTER OF SHIASTU」とかそういうのは置いといて・笑)の石井映画しか劇場で観ていないのだが,その印象はとにかくキレイな絵を撮るひと。「水の中の八月」も「ユメノ銀河」もウツクシイ絵こそ身上の映画という風に受け取っている(そう云えば,アジアフォーカス上映作品の冒頭に流れるタイトルも確か石井作品だった筈だ。あれもウツクシくなければ映画じゃないと云わんばかりの絵づくりだよね)。
月,太陽,星々,そして火花,或いは森の緑と,本作もとにかく映像美の映画と云って良い。サイバーアクションという予告の「売り」をそのまま額面通りに受け取って観に来ると(つったって,シネコンでやる映画なんだから皆んな誤解はするわなァ)肩透かしを食らう。しかも,その食らい方は「SF サムライ・フィクション」を遥かに上回る。且つ「五条」に谷啓さんのようなムードメーカーはいない。物語は片時も息抜きを許してはくれないのだ(尚,断っておくが,僕は両作品とも「大好き」の部類に入る)。

尚,余談だが,この映画で舞踊家の勅使河原三郎演ずる阿闍梨が,松平さんと重なって見えた。
真言密教が背景にある映画だという事と,勅使河さんの声質が松平さんにそっくりだった事。
そして何より目許涼し気な表情の穏やかさが松平さんの持つそれに近かったからだと思う。
「私は草木を愛するただの坊主ですよ」松平さんもそんな風に自分の事を仰るだろうか。

今日観た映画:「五条霊戦記 GOJOE(2000・日)」


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