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117.ご冗談でしょう,ノーマンさん
2000/12/09(Sa)
眠い目を擦りつつ,途中でY田さんを拾ってから会社の餅つき大会へ。
本当は妻子も連れていきたかったが,子供の小ささを考慮して今年は見送る。
会場は,子供のお宮参りにも使った高見神社の境内。既に境内は幾つもの釜から湯気が立ち上り,石臼がしこまれ,早番のメンバーたちが忙しそうに立ち働いている。支社長の挨拶はデフォルトとしても,市議会議員の挨拶までフルコースで満喫してから,ウチのグループが担当する「おでん/酢もち」のブースへ。
おでんったって,業者に用意させた出来合いのタネを鍋に放り込んで火を通すだけなので,作業は殆どない。尚且つふたつある大鍋には既におでんがぐつぐつ煮えてくれてさえいた。しかも,元々僕は欠席する予定だったので,特に今回大きな役割を割り振られてもおらず気楽な身分なので,それを十全に堪能する。
余談だけれど,脇に置いてあったブルーのポリバケツ5つにタネがストックしてあったのだが,蓋を開けると湯気の立ったコンニャクで一杯という図はかなりグロであった。後輩のN澤に云わせると「玉子のバケツの方がキモいすっよ」という事になるが(黒っぽいスープに白い頭がぽこぽこ浮かんでいるのを想像してみたまィ),アジアの汚穢な屋台あたりではよく見られる光景な気もする。ああ,それこそがキモいって事なのかしら(問題発言)。
とにかく,おでんの配給(販売ではなく,社員とその家族への振舞い酒と肴だと思えばいい)もそこそこによく食べた。
豚汁,ぜんざい,もつ鍋,そして鉄板焼き(肉と野菜と焼き蕎麦)と続く続く。とりわけ椀ものはとにかく餅が入ってくる(或いはつい餅を入れて試したくなる)ので,すぐ腹にたまるのだが,酒呑みではない以上,食べられるものは食べておかなければ飢饉に苦しんだご先祖たちに申し訳が立たない(全くのウソである)。尤も,一部の餅のつき手の精鋭を除けば,皆よく食べよく呑んでいたんだけどね(特に僕が人並外れて食べていた訳ではありません > 奥さん)。
一応餅の方も申し訳程度にはついたのだが,しかし歳をとったねオレも。兎に角すぐに疲れる。H高さんの小学生の息子なんかふうふう云い乍らも一向にくたびれる気配がない。子供は娯楽とお手伝いとが一体になっているからなのか。いや,そのスタンスは見習わないといけません。
後片付けまで含めると14時迄のイヴェントだったが,午前中いっぱいで帰ってくる。
お土産はビニール袋(小)いっぱいの丸餅と,子供用のお菓子詰め合わせを悠都に。
って,8ヶ月そこそこの赤子が,サッポロポテト・バーベキュー味を食べる訳がないだろ。
福岡行きを翌日延ばしにしたので,今日は中間で公開初日の「ホワット・ライズ・ビニース」。
んー,オレ的には全然ダメ。
ロバート・ゼメキスの作品という事である程度期待しすぎたのは事実だ。
出来自体にそつがないのはいつもの事で,「裏窓」や「サイコ」,アルフレッド・ヒッチコックの演出技法へのオマージュが映画の諸処にこれ見よがしに,或いはそこはかとなく出て来るあたりの職人技は確か。塀の隙間越しからのチラリズムでの勿体振りだとか,双眼鏡の限られたフレームを利用した,観客一体型のスリラーなど,ヒッチのコピーは或る意味で完璧。でも其処から先に何があるかと云うと…余り何も無いというか。
確かに観客の側からの無いものねだりなのかもしれないが,物語の発端が超常的であればあるほど,またヒッチコックを標榜すればこそ,張り巡らされた伏線の辿り着く先に露骨なスーパーナチュラルを置いて欲しくなかった。あくまで精緻なロジックのみで攻めて,日常に横たう「人なるもの」の不可解さに迫って欲しかった。事件の真相は絶対に「幽霊の正体見たり,枯れ尾花」であって欲しかった。
そもそも犯人探し自体は,ヒッチコックファンならすぐに「あんただ,あんた」という程度のフーダニットなのである。
心霊の扱い方こそがゼメキスなりのアプローチだと云うのなら,僕とは永遠に相容れない。
僕に云わせれば,あれは脚本或いは作劇術の限界。霊のCG処理がどんなに美しくて切なかろうが所詮はホーンテッド・マンションの域を出ず。ひょっとして昔彼がプロデュースした「さまよえる魂たち」の影響なのか(因みに「さまよえる…」自体は凄く好きな作品で,ピーター・ジャクソンがハリウッドに魂を売ったという悪評などクソ食らえである。事実上,マイケル・J・フォックスの最后の主演作でもあるし)。
そう云えば「永遠に美しく」もゼメキスか。…むむう。
とまあ,筆運びの行き掛かり上,くそみそにけなしてはみたものの,本作品が「ヒッチコックおじさん」というバイアスをかけなければ十二分に愉めるスリラーなのは保証する。僕がゼメキス作品に求める映画的ハードルが高すぎるのである(尤も,高くして当然であるとは思っている)。
処で,浴槽で繰り広げられる一連のサスペンスを観て「がきデカ」を思い出したのは僕だけですか > 山上龍彦先生。
今日観た映画「ホワット・ライズ・ビニース(2000・米)」
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