1月のにっき(2)

「何か嫌なものを見ても それは人生の修業さ …喝!」
(C)筋肉少女帯『少年、グリグリメガネを拾う』より

1月28日(木) 居眠り厳禁
1月27日(水) TRUE LOVE,その後
1月26日(火) むさし名物月のよい晩
1月25日(月) 嗚呼,社長漫遊記
1月24日() TRUE LOVE
1月22日(金) 垂水吾郎さん逝去す
1月21日(木) 桜月夜


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1月28日(木)「居眠り厳禁」

例の談志師匠寄席訴訟第1回口頭弁論が早速,長野県飯田簡裁(内田義厚裁判官)で開かれた。
車の接触事故で「そっちが先にぶつけた」の「ぶつけてない」のそういう詮無い民事裁判なのだが,人間齢を食うとプライドばかり高くなっていけない。裁判にして白黒がつく問題でもないしね。ディベート的に双方の問題点が浮き彫りになって,あーだこーだと頭が煮えてどーでもよくなってきた処で何だか和解に着地という,つまりはよくある茶番のひとつになるのだと思う。

新聞から引用すると,事件のあらましは『長野県飯田市で昨年12月に開かれた落語家,立川談志(62)の寄席で,居眠りを理由に退席させられた同市内の会社顧問の男性(63)が,主催者の飲食店主(46)に「落語を聞く権利を侵害され,恥をかかされた」から慰謝料10万円をよこせ』というもの。
最前列を陣取った上に(会社顧問の肩書きを見るにコネを駆使したのでわと勘ぐりたくもなるし)居眠りしておいて「落語を聞く権利」も何もないが,要は公衆の面前で恥かかされちゃったのが気に入らなくて,本当に訴えちゃったのだ。このあたり,実に恰好悪い。じゃ,最前列で居眠りされて「恥をかかされた」談志師匠のキモチくらい慮っても良さそうなものだが,客の権利を乱用するおぢさんにそんな論理は通用しない。

おぢさんの主張では,師匠が高座を途中で中断したのは

1.彼の体調不良のせいだ。病み上がりで声が小さいから,頑張ってもつい眠くなった
2.傲慢な芸風について事前に説明がなかった

などということになっているが,最前列で1.なら2列目より後ろのお客はまんじりともせずに師匠のパントマイムを見ていたのだろうか。これはいずれ,他のお客さんの証言であきらかになるだろう。2.に到っては笑止である。傲慢な芸風に関するインフォームド・コンセント。
「このひとは目前で居眠りをされると何をしでかすか分かりませんから,話芸の取り扱いには充分ご注意ください」
こういうことを云っているひとは一生,自分んちから一歩も外へ出るべきではない。
少なくとも大川興行やワハハ本舗に行ったら更なる訴訟騒ぎが勃発する(但し居眠りの心配はない)。
彼は最前列の席までとって誰の噺を聞こうとしていたのだろう。
誰だかよくは分からんが,最大限のコネだけは活用してとにかく席だけはおさえたのか。
よしんば5兆歩譲ってそうだったとしても「それはお気の毒さま」とだけ云っておく。
ひとつ云えることは,マナーを軽んじている人に限ってプライドだけは分不相応に高い(笑)。

法廷では原告と被告が直接対決して,岡目には愉快な舌戦が繰り広げられたらしい。
白熱して長引いた審理に,裁判官が傍聴席に一言。「実はここも居眠り厳禁なんですけど」
わはははは。見事なタイミングである。きっと途中から云いたくて云いたくて仕方なかったんだろうな。

なあんだ,サゲはもう出来てるじゃない。
あとは立川一門の誰かがこれを新作落語に仕立ててくれるのを待つばかりである。
但し,二つ目にこれをまかせると真打昇進が確実に10年延びる。キウイさんはもうやっちゃ駄目だよ。

**奥さんのネット懸賞日記**本日の戦果

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1月27日(水)「TRUE LOVE,その後」

今日は妹たちの誕生日。これで彼女たちも22歳になった。谷村さんの歌から最も遠い処にある娘たちだったりする。
そーか,どおりで僕が31歳になる訳だな。

という訳で夜,大分の次妹から「トワレが届いた」と電話があった。
凄く気に入ってくれたようで,その無邪気な喜びようにこちらまで嬉しくなる。奥さんはずっとしてやったり顔であった。

長妹の誕生祝いは土曜に映画来福した時に直接手渡しするつもりだが,さて。


 
1月26日(火)「むさし名物月のよい晩」

今日は文治師匠出演の新春寄席に行くので年休。という訳で朝は心置きなく寝る。
お昼前,郵便局へ寄って次妹の誕生祝いを発送してから福岡へ。
昨夜の長妹の電話の結果(彼女は今家捜しをしている)も気になったし「16区」でケーキを買って,久し振りに親父んちへ。長妹の家捜しだが,物件2つまで絞りこんだはいいが,生来の彼女の優柔不断が災いしてひとりで難航(オロナインは軟膏,桂は南光),親父んちにいるというのに何故だか直接僕宛てに電話がかかってきたので「強制的に」安全面から片方に決め,早々に契約してこいと尻を叩く。無事に契約が済んだ連絡(まだ彼女は決めかねているようだったが,そんなことは知らない)を受けてから親父んちを退出する。

余り道も混まずに福岡市民会館へ到着。慌てて手土産を物色する。
高座が上がった後に楽屋を訪ねてはではどたばたするだろうと思い,ロビーにいた責任者とおぼしき(態度ではなく佇まいが)偉そうなおじさんに楽屋の場所を訊ねるが「文治師匠は開演ぎりぎりにしか楽屋入りされませんよ」との返事。「どちらかというと高座の後でいらした方がいいですね」
落語会の模様は近いうちに舞台のタマシイでレポートするので(本当にしろよ>自分)詳細は割愛するが,トリをつとめた文治師匠の「親子酒」は相も変わらず絶品で,飲み食いする度に(尤も全篇飲み食いする噺なのだが)客席から割れんばかりの拍手が沸いた。他の師匠方よりも面白かったと確信するのはファンの欲目か。しかし,どーやったらあんなに自在にげっぷを出せるのだろう。おならが出せるひとというのはよく聞くけど。あれなら,いつだって計画的にアメリカ人を不快にできる(笑)。
高座がハネて再びロビーへ向かうと,先ほどのおじさんが高座の座布団を小脇に抱え乍ら現れて,僕ら夫婦を見付けてくれた。
「文治師匠にお会いになるんでしたよね」
関係者以外立入禁止のドアをくぐると,やたらどきどきする。アイヤー,今僕らの脇を擦り抜けたのは江戸から数えて由緒ある三代目横目家助平(すけへい)さんではないか。随分と小柄なひとなのだなあ。然し,高座の貫禄は堂々たるものであった。やっさんと同い齢ということは僕とも同い齢…ううむ,一気に31歳という年齢がこめかみを穿つ。

「こちらです」別のコーディネーターらしき若い人に楽屋に通される。
いきなり,目の前に椅子に腰掛けた歌丸師匠の横顔。…あ,圧倒される。
オリーブ色のジャンパーに着替えて会場を退出するばかりになってくつろがれている。
楽屋のいちばん奥には小三治師匠が毛糸の帽子にどてらみたいなものを着込んで,まるで古本屋の親父さんのようないでたちで(はたきを持っていたら完璧であった),頼まれた色紙を書かれている。ひょっとするとお風邪を召しているのかもしれない。助平さんと歌蔵さんがうろうろしていたが,三大師匠の前では俄然霞んだ(ゴメンナサイ)。
文治師匠はちょうど着替えの真っ最中だった。
尤も師匠とお会いする時はいつだって着替えの真っ最中である。
やあやあとあのキュートな笑顔を浮かべられた後で「ちょうど平治の口上書が済んだ処なんですよ」
5月の平治の真打披露でね,と後に続く。
「後は口上書に沿える絵をね描かなくちゃいけないんだけど」と歌丸師匠に振って
「鍾馗様か金太郎さんにしようと思うんだけどね,どっちがいいと思う?」
ああ,端午の節句の真打披露だからなァなどとぼんやり考える。
云うまでもない事だが,師匠の絵師の才は趣味の域を超えておられいる。
「金太郎にしなよ」と歌丸師匠。「金太郎の方が優しいから」
「4月の真打披露パーティーには?」と師匠。
「はあ,寄せていただくつもりです」「そう」
其処に「ウチのバカも一緒に(真打に)なりますんでよろしく」と歌丸師匠。
「ええ,歌助さんとはインターネットを通じてお知り合いになっていまして」としどろもどろになる。「あいつはバカですから」と歌丸師匠。駄目だ,文治師匠には随分免疫がついたが,歌丸師匠が相手だと支離滅裂になってしまう。師匠にインターネットの話なんかしてどうするんだ。実際,脇で奥さんが写真撮影のお願いやら色々画策して僕の袖を引っ張ってたそうだが,当の僕は舞い上がっていてちーとも使い物にならなかった。だって,あの歌丸師匠だよ。その師匠と1メートルと離れていないんだよ。うわーん,オレは無力だ(涙目)。
「ああ,そうだ。あれ持ってきて」と文治師匠にお年賀のてぬぐいを手づからいただく。
「平治から真ん中の日に来るって聞いてたからてっきり熊本なんだと思ってた。処で」
「はい?」と夫婦異口同音。
「もう一回訊いておきたいんだけど,平治の同級生は奥様のほう?」
師匠との初対面は奥さんの方が先なので,どうも毎回混乱されるようだ。「いいえ,僕です」
「あ,そう。お子さんはまだなの?」
「まだです」「駄目だよ,早くつくらなきゃ」
…そ,その折には,お,おじいちゃんと呼ばせていいですか。などとは勿論口がさけても云わなかった。

お土産を渡して,足が床から5cm浮き上がったままおいとまする。
とうとう写真はおろか,あの自在なげっぷの謎も訊ね忘れてきた。オ,オレは無力だ(遁走モード)。
そもそもあんなに大御所が沢山いらしちゃあいけない。今度は是非,人払いなどしてから文治師匠とだけとゆっくりお会いしたい。

処で,奥さんは帰りの途すがら,ずっと塩辛が食べたいと渇望していた。
このひとは旨い噺を堪能した後はいつもこうだ。


 
1月25日(月)「嗚呼,社長漫遊記」

何しろ訃報が続く。
三木のり平さんまで逝ってしまった。肝腫瘍だった。
病魔は今年の14日に体調を崩すまでは忍び寄る気配も無かったという。

最近は森光子主演「放浪記」始め舞台演出家として著名であったから(桃屋のCMは皆勤賞でしたね)役者としての三木さんを見かけるのはひどく稀になっていたけれど,次回のNHK朝ドラにコメディリリーフとして登板していて収録の真っ最中だったらしい。僕が観た彼の出演映画と云うと「欽ちゃんのシネマジャック」の短編のひとつに詐欺師役で主演していたのが最後じゃなかったかと思うのだけれど,あれは5年以上も前の作品だしなあ。僕の頭の中の頼りない検索機能ではおそらく重大な記憶漏れがある筈だが,どうにも思い出せない。今村昌平の「黒い雨」は何年公開だったか。「あ・うん」「ほんの5g」「首都消失」…嗚呼,どんどん古くなっていく。
処で,森繁さんは盟友・芦田伸介と息子さんを奪われた上にまだ続く容赦ない身内の死に打ちのめされて,もう生きる気力も殺がれているんじゃないかなあ。一ファンとして大いに心配である。
かつて黄金期の東宝喜劇と云えば,森繁座長の率いる社長シリーズに駅前シリーズであった。
一体仕事はいつしてるんだよ,おいという位女遊びに余念がない森繁社長と翻弄されてばかりの小林(桂樹)秘書。幇間役の(いつだって決め台詞は「社長,パーッといきましょう」だった)三木宴会部長をお供に奥様(久慈あさみ或いは淡島千景)の目を盗んでは,淡路恵子マダムを始めとする池内淳子やら野川由美子やら大原麗子やら(数え上げればきりがない)に鼻の下を3メートル程伸ばしつつ,お忍びで軽井沢などへ避暑に行けば,折悪しく別の用事で来ていた奥さんと鉢合わせするからさあ大変。其処に怪しい第三国人フランキー堺やら,重役の中では「どーにか」頼りになる加東大介部長やらをからめてノーテンキに物語は進む。ま,乱暴だが,多少の差異はあれ,いつだって大筋はこんな展開だった。おーっと忘れちゃいけない敵役は東野英治郎ライバル社長だ(処で,伴淳さんって「社長」シリーズに出演した事あるんだっけ?)。
嗚呼,もはや何もかもが「今は昔」である。
実は高校時代から心密かに一回きりで構わないから「社長シリーズ」の復活を祈っていた。
森田芳光が「そろばんずく」を撮った時,ボク的には中身よりもその配役にこそ凱歌をあげた。敵対するト社とラ社,それぞれの社長役に小林さんと三木さんがおさまっていたのだ。おふたりとも自分が何を求められているか,よーっく理解しての出演だった。殊に三木さんは呆け老人まで入れて「イッちゃった」演技でとんねるずのコメディを裏で支えた。
こーなると,否が応にも期待は高まったが,所詮,其処までだった。
時ばかりが無情に流れ,黄門さまが逝った。牛乳屋フランキーも逝った。森繁さんも声の仕事はともかく長時間の立ち仕事は困難になりつつある(出る映画出る映画座ってばかりだ・号泣)。
そして今や,唯一元気だった小林さんも体調を崩して,舞台を降板してしまった(一刻もお早い回復をお祈りしています)。女優陣こそ元気なひとが多いが(淡島さんなんか去年に続いて今年も主演映画を撮るもんなあ),その中でも久慈あさみさんは数年前に鬼籍に入られた。
クレージー映画は「会社物語」がどうにか間に合ったものの,森繁一派はどうにもいけません(嘆息)。
東京ではきっと「社長」や「駅前」の回顧上映をやるんだろうなあ。羨ましい限りである。
三木さんが亡くなったのだ,羨ましがってちゃいかんか。

夜は中間でレイトショウ。「リング2」と「死国」。
極めて「紳士的に」奥様をお誘いするが,トンデモは好きだがショッキング・ホラー系がてんで駄目な彼女ににべもなく断わられる。
週頭のレイトだしィと高ァ括って行ったら,裏ァかかれて大行列。何故か焼鳥屋「いなかもん」のご主人の顔も。
隣に座ったノータリンカップルに始終悩まされるハメに(トホホ)。ケータイの着信音はもはや30万円以下の罰金もしくは半年以下の禁固刑に処してやるべきである。怖いの怖くないのと花占いではないのだから怖がりと強がりを交互に表明するんじゃないっ。1億5千万人ですか,シネコンが映画人口を呼び戻したのは喜ばしい事だが,こーゆーので客席が溢れるのはどーにも許せん。


 
1月24日()「TRUE LOVE」

本日のおめざ(サントノーレ) 本日のおめざ(サントノーレ) 小倉井筒屋に次妹の誕生祝いを買いに行く。
彼女には毎年時計を贈るというポリシーを以って臨んでいたが,どーにも手頃なモノが見つからず日本棚上委員会に留保していた。
今朝,奥さんに提案された。「パフュームを贈ろうよ」アタリも既につけてあるという。それも良いねと賛同する。
で,噎せ返るコスメ売り場を漂泊する。奥さんはフローラル系をという事で,ゲランの「ジャルダン・ドゥ・バガテール」,資生堂の「紫」そしてエリザベス・アーデンの「TRUE LOVE」の3本を候補に選んでいた。あとはシプレ系だがついでにC・ディオールの「ミス・ディオール」も冷やかしてくる。
ゲランの「ジャルダン・ドゥ・バガテール」は生産中止になっていた。資生堂の「紫」は壜のデザイン目当てだったのだが,デザインが今イチな感じに変わっていたのでバツ。エリザベス・アーデンの「TRUE LOVE」は,香り音痴の僕的にはまずパルファムの小壜のデザインが冴えていた。それにロゼワインを薄めたような仄かなピンクの色も,他処の香水とは一線を画して気が利いていた。ゲランのテスターで思いっきり鼻がバカになっていたので,自分の視覚を信じるしかなかった。同じエリザベス・アーデンの「サンフラワー」も向日葵をフィーチャーした小壜がなかなか良かったのだが,肝腎の香りが馴染めないのでパス。ディオールも一応見に行ったが,僕の心は既に「TRUE LOVE」へ傾いていた。これを傾城の恋という(ウソつけ)。
奥さんも「TRUE LOVE」が気に入ったが,オーデドワレがいいと云う。小壜のデザインが気に入った僕はパルファムが買いたいと駄々をこねたが「いーや,オーがいい」と下から睨む(彼女の下睨みには定評がある)。
かつて僕は奥さんの誕生日にゲランの「ミツコ」と「夜間飛行」を2年連続で送ったことがある。パルファン初心者の奥さんは初手からシプレ系フレッシュ・モッシー・アルデヒディックとオリエンタル系の重く濃厚な香りと格闘する羽目になり,まずはオーデトワレを買い求め,徐々に自分に馴らしていくという過酷な香水修業を強いられたのだという。「だからパルファンは駄目。使えっこない」などと至極,真っ当な意見なので一気に懐柔されてしまう。そーだったんデスか,いつぞやはたいへんご苦労をおかけしました。教訓,香水はメチャメチャ奥が深いので,安易に贈り物には選ばない方がいい。
あっちこっち回ったので,自分も何だかオーデトワレが欲しくなる(数年前はゲランの「エリタージュ」を使っていた「ことがある(ありゃ)」)。ちょっと考えよ。

夜,ようやくニール・サイモン/酒井洋子訳「書いては書き直し Rewrites」(早川書房)を読了する。
これはこの正月,長妹に誕生祝いにねだって買ってもらったもの。今月は寝る前の枕辺の供としてこの一冊にかかりきりであった。
和製ニール・サイモンの異名をとる三谷幸喜ファンとしては,ニールの戯曲同様愉しい自伝の持つウィットとユーモアもさること乍ら,彼のリライトへの情熱と屈託の無さにこそ惹かれた。このひとはよりよいものを観客に提供する為には,全体を俯瞰して個人的なお気に入りなどあっさり没にしてしまうのだ。その勇気と誇りにはただただ脱帽するばかりである。綿密にひとを笑わせる「設計図」作成には莫大なセンスと努力を注ぎこまなければならない。天賦の才能と死に物狂いの情熱と。これは己が命を削る行為にも等しい。
僕の新たなバイブルになりそうである。


 
1月22日(金)「垂水吾郎さん逝去す」

今朝の日経に垂水吾郎さんが死んだと書いてあった。
そう云えば確かに最近顔を見ていなかった。
いや,見ていないだけなら遠藤太津朗さんだって名和宏さんだって見ちゃいない。何処かの舞台で憎々しげに斬られてご活躍されていることを祈っております。
垂水さんと云ってすぐに思い出すのは,あちゃー,あのスタッフの全てが自分のキャリアから抹殺したがっている悪名高き「ウォータームーン」の長渕演じる宇宙人のお師匠さん(高僧)だったりする。他は,うーんと倉本さんの「時計」にチラリと顔を出していたか。…俺もまだまだだな。
ご冥福をお祈り致します。

夜は中間で奥さんと「おもちゃ(98・日)」。客席は僕らを含めて5人か。
「サクロン」のCMでは胃袋ショルダーを抱えていい味を出す宮本《あたし,ミドリ!》真希が,過剰なソフトフォーカスの中,深作も太鼓判を押したいわゆる「体当たり演技」。て,もう少しで白い蝶々が舞うかと思ったよ,ブラックマジックオールドマン。富司純子の置屋さんがマル。あーゆー鼻っ柱が強くてちょいと可愛い年増をやらせたら白眉である。しかも本来彼女が持つ気品が少しも損なわれない。個人的には三谷昇さんに助演男優賞をあげたいな。

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1月21日(木)「桜月夜」

朝早く,僕のデスクにN山くんが来た。
懐にローソンチケットで買った浜省「ON THE ROAD '99」のチケットを2枚携えて。

「ふむふむ。で,もう1枚は誰の?」
「きみのだ。決まってるぢゃないか」

……決まってたか。
そう云えば昨日,確かに彼と,浜省が4月に九州ツアーをやるねえという話はした。久し振りのツアーだからか今回は県内だけで4,5ヶ所のホールを廻るという豪気なライヴ日程で,だから行くのなら4月11日(日)の宗像ユリックスなんて穴じゃないかと話した覚えがある。
彼が買ってきたのは4月10日(土)九州厚生年金会館のぶん。1階特5列というから席位置も悪くはないのだろう。曜日・地理的にも申し分のないプログラムだ。料金は7000円そこそこ。

しかし,しかしである。僕にはとんと持ち合わせがないのであった(結婚してから周期的にこのテの愚痴モードに入るなァ・笑)。
実は4月に芝居を3本(「温水夫妻」とキャラメル・ボックスのショートプログラム2本だ)観たいと考えていて,前売り発売日が見事に2月にかたまっている。そうは云っても映画だって観なくちゃならんし,本だって読まなくちゃ(積ん読しなくちゃ)ならんし,音楽だって聴かなくちゃならん。買い食いだってたまにはしたい。いや,させてくれ。しかるに先のチケット代だけで月の小遣いの半分以上を食い尽くす。既に窮々しているのだ。きゅうきゅう。
皺寄せは自然,音楽関係にいく。後述するさだまさしの4月にあるライヴ(おお,九州厚生年金会館だ)は落としたし(彼のツアーに全く行かなかったのは大学時代から数えて今回が初めてである),初夏に福岡でやるファンクラブオンリーのコンサートの前売りにも手をだしそびれている有様だ。N山くんが「不意に」チケットを買ってくるまでは,浜省も同じ運命を辿る宿世であった。確かに就職してから毎回ふたりして彼のコンサートは欠かしていなかったし,終業と同時に博多行きの新幹線に飛び乗って渋滞のタクシーで苛々した仲なのである。勿論,メーワクであろう筈がない。結局こういう外的トリガーに押されるようにしてクラス会のようなライヴに行ける(思えば僕が生まれて初めて「自分の意思で」行ったライヴが浜省だった。しかも九州厚生年金会館。予備校時代,一足先に大学に通っていた高校時代の友人に誘われ,当時厄介になっていた福岡の叔母に内緒で小倉に行ったのだった。…あれからもう12年が過ぎてしまった)。何しろ嬉しい。嬉しいが,少し呆れた(笑)。ブツをちらつかせれば,僕なら行くと見越しての狼藉か。いや,行くんだけどさ。うまうまと。
とゆー訳で,カネは無いので暫く世話になるですよ>N山くん。

処で,さだまさしの公式サイトのトップページがまたも更新されていた。


さだまさしデビュー25周年記念シングル
3月25日発売決定!
   桜月夜   
桜月夜(作詩:谷村新司/作曲:さだまさし)
 歌紡ぎの小夜曲(作詩:さだまさし/作曲:南こうせつ) 

TEDN-326 \1,100(税込)
子供達の間で大ブレイク中の万歩計機能付き携帯ゲーム
「ヨーカイザー」のテーマソング
2月24日急遽発売決定!
 ゆけゆけ!!ようかいキッズ 
TEDN-325 \1,000(税込)

テレビ東京系「おはスタ」で90秒CMオンエア中

つごもりと較べて,左側の告知が追加になっている。
年末にFMで来年は25周年記念アルバムを仲間に参加してもらってこしらえる。そう6月にはリリースしますよなどとコメントしていたが,どうもその先行シングルらしい。コラボレーションとは云え,仕事が早い。レーズンのリリースも「家族の肖像」リリースから半年しか経っていなかったこと(加えてマイ・フェイバリットの中で上位に位置するクオリティの高い作品であった)を考えれば,「セッション」という行為が持つ高揚感と「いきおい」がまっさんにいい刺激をもたらしていることは充分に考えられる。
前作「心の時代」は無条件に佳い楽曲も数曲ありはしたものの,僕にとっては前々作・前々々作で最下層迄落ち込んだあのひとのクオリティを引き揚げるためのリハビリ作に位置付けているので(加えてクリエイターに忍び寄る枯渇不安がないと云えばウソになる)次のセッションが作品作りのうえでいい起爆剤になることを期待しているのだが。
ファンの立場からすれば,元より歌手や演奏家としてのさだまさしに何の不安も感じてなどいない。

「おはスタ」は時々(今朝も)眠い目をこすって見たりするのだが,未だ嘗て当のCMに出くわしたためしがない。曜日指定なのかもしれないが,それならそれで明記してくれればいいのにと思う。何しろさだまさしのファン層と見事にかみあわない小学生向け情報番組(コロコロコミックがいっちょかみしているようである)である。メニューと云ったって山寺宏一含むパーソナリティ3人の無理やりテンションを高めたトークと日替わり低予算アニメくらいなものだ。既にコドモの心を無くしてしまった僕には最早,番組を愉しむ処か,ナニが面白いか理解することすら困難なのか。

夜はだご汁(九州特有の料理だと思う)。夕方のテレビを観て見様見真似で作ったそうだ。…美味しい,ちゃんとだご汁の味がした。

**奥さんのネット懸賞日記**本日の戦果

一、「植物物語」入浴剤、洗顔クリーム、スキンクリームのセット  花王



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