2月のにっき(3)

死の床にある親父に俺は訊ねた。
「あの『人生はオレンジだ』ってどういう意味だったんだい」
親父は答えた。
「『何の事か分からない』」

マイク・フィッギス『ワン・ナイト・スタンド(97・米)』

2月28日() 迷宮のモデルルーム
2月27日() お宅拝見
2月26日(金) 「ノストラダムス」に来てしまった少年たち
2月25日(木) 笑顔同封
2月24日(水) おしまいの日
2月21日() 20万人飲みくらべモニター


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2月28日()「迷宮のモデルルーム」


 
2月27日()「お宅拝見」

**奥さんのネット懸賞日記**本日の戦果

一、白髪染めクリームと白髪染め用シャンプーとリンスのセット  カネボウ


 
2月26日(金)「『ノストラダムス』に来てしまった少年たち」


 
2月25日(木)「笑顔同封」

金曜日,SF研の後輩ふたりに手紙を書き,日曜日に封をしてドラえもんの切手を貼り,月曜日に奥さんに頼んで投函してもらった。
手紙の内容はかつて此処でも紹介したSF研の残党サイト運営中の通知と無謀な夏コミ参加計画の告知だ。特に後者は興味を持ってもらえればラッキーだと思った。
ブランクのある友人に電話をする作業と云うのは骨が折れる行為である。普段の言動から厚顔無知にとられがちだが,実はかなりの緊張しぃである。とりわけ先輩後輩というまがりなりにも「或る」距離の或る関係においては尚更だ。
実はこのふたりには以前電話を試みたことがある。ひとりはおかあさんが出て愛想よく応対していただいた。■■■が帰ったら電話させますとの事だったが,あれから一年弱たった…。無論,おかあさんが悪いのではない。■■■が怪しんだのだ,きっと。6年以上音信不通の「SF研」の先輩…ちょっとぞっとするかもだ。ひょっとすると忘れたい過去なのかもしれないし,これがばれると折角順調に行っていた縁談も破談するかもしれない。町のひとから石持て追われる身になるかもしれない。勧誘,ねずみ講,選挙に英会話スクール…クリストファー・エリクソンは何処にひそむとも知れないのである。
もうひとりの子の家には二回電話をかけて二回とも留守だった。とりわけ此処んちは学生時代に電話して,後ろで彼女のおとうさんに掃除機をかけられた,まるで漫画のような苦い思い出があるので,いかに世馴れたとは云え,古傷は癒えないものだ。

で,今日その留守だった方の後輩Mちゃんから返事が届いた。
文面から,そして文字のひとつひとつにまで,彼女らしい誠実さの行き届いた一所懸命な手紙だった。彼女はいつも真摯でシャイなひとだった。自身の引っ込み思案な性格とモラトリアムにそっと歯噛みしているような,SF研に在籍した数少ないまっとうな「普通の女の子」のひとりだった(もともとウチは女の子自体,数少なかったのだけれど)。
あきらかにハードカヴァーの本が入った大きな封筒は何事かと思ったが,中には学生時代に僕が貸した本が入っていた(しかも新井素子「くますけと一緒に」(大陸書房)。どーしてだか,新井づく日々)。そんなのとっくに忘れていたよ。きっとずっと心の何処かでひっかかってたんだろうな。
うれしくなってすぐに彼女に電話した。今度は彼女がすぐに出た。Mちゃんは昔のままのシャイで,一所懸命話をする娘でいてくれた。
ここんとこ少しくたびれていたのが,ちょっとだけ元気になった。

勿論,今夜,掃除機の音は鳴らなかった。


 
2月24日(水)「おしまいの日」

何故か突然「おしまいの日」が,何故か突然裕木奈江主演で映画化されるらしい。
いや,もうクランクインしたようだ。今朝のワイドショウで撮影風景が流れた。
新井素子原作の映画化作品というのは実はそう多くはない。ラジオドラマはかつて異様に多かったけれど。
おそらく「グリーンレクイエム」と「あなたにここにいてほしい」ぐらいではないか(何となくアニメ作品があったような気もする)。こないだ書いたように「ひとめあなたに…」は企画進行したこともあったが見事ぽしゃった。このひとの作品にひそむ生理的根源的恐怖というのは映像化したい魅力に富んだ素材だと思うのだが(最近「チグリスとユーフラテス」で久々にあのピリピリした感触を味わえた),どーにも縁がなかった。もしや沢口靖子が演った「結婚物語」が悪かったか。
髪を切ってイメチェンしたという裕木奈江は別に昔と印象は変わっておらず,こないだ出たヌード写真集も彼女なら別に不思議とは思わなかった(何処となくビビアン・リーとかぶってるし・笑)。ただ,確かに彼女ならあの作品の夫を待ち続ける若妻の底知れぬ狂気を旨く表現できるような気がする。共演は菜木のり子と金山一彦。あ,春さんを演るのは高橋和也だった…かな。
でもどーせ単館ロードショーに決まってるから,僕が銀幕で観られる確立は非常に低い。


 
2月21日()「20万人飲みくらべモニター」

だらだらと昼まで寝てしまう。久しぶりなので,建設的ではない自分ら夫婦を許してあげる。
とは云え,午前中,宅配便で一度だけ起こされる。
何かと思えば,ネット懸賞マニアの奥さんがあてたスーパーホップス「新・缶型飲みくらべキット」であった。
ひと抱えもあるスーパーホップスの「おもちゃの缶詰」とグラス(2ケ)のセット。「おもちゃの缶詰」はリカちゃんハウスのように真ん中から真っ二つに割れて,中から缶の並んだ断面があらわれる眺めが,なかなかにおためごかししていて壮観である。
奥さん曰く「グラスが欲しかったの」だそうだが,これは元々商品というよりはスーパーホップス「20万人飲みくらべモニター」「飲みくらべ対決」セットなのである。酒を口にしない夫婦がこんなもん送ってもらってどうしようというのだ(いや,だからグラスを略取したかったんだけどね)。勿論,この後僕の職場でモニターを依頼して皆んなで「飲みくらべ対決」する予定などない(きっぱり)。事務局は「審査の結果」奥さんをモニタに選出したそうだが,このへんがネット募集の盲点なのだな。せめて彼女には「誠意ある」仮想実施結果でサントリーさんにご恩返ししていただきたい。
ホップス本体はいつもお世話になっているN山くんに謙譲しよう(勿論モニターはさせない)。

二ヶ月振りに散髪に行ってさっぱりする。
床屋のTVでは,日本政府にないがしろにされるビルマ(ミャンマーではない。彼らは軍事政権が命名した『ミャンマー』を認めてはいない)難民の特集。番組では,島国特有の鎖国側面が強調されていたが,本当にそうなのか。

**奥さんのネット懸賞日記**本日の戦果

一、新・缶型飲みくらべキット  サントリー



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