5月のにっき(3)

悲しい人しか、なにかを創らない。
なにかを創るのは、なにかに欠けた人々だ。
どこかに穴があいている人たち。

大原まり子『花モ嵐モ』より

5月31日(月) 奥さん,発熱する
5月30日() ハワイに唄えば
5月29日() スプリンガー物語
5月28日(金) プレザントヴィルへようこそ
5月27日(木) 気楽家イラク「笑の大学」に挑む
5月26日(水) お迎えでごんす
5月25日(火) ハイ,お呼びです
5月24日(月) E-mailは、どこまでひろがるか
5月23日() 石焼ビビンパ娘


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5月31日(月)「奥さん,発熱する」

土曜日に紹介した「スプリンガー物語」。興味のあるひとは「スプリンガー物語」とりあえず版へ。
問題は僕が描く事になっている表紙イラストなのだな,結局。処でいつ描くんだよ > オレ。

会誌と云えば,コミケ当選が決まらないまま,見切り発車で製作を進めていたのだけれど,瀬戸口くんによると,コミックマーケット準備会の公式サイト内,当落情報提供システムによって,オンラインで当選が検索されたんだそうだ。パチパチパチ…(郵送による正式な当選通知や各種書類は6/12発送)。
という訳で,熊本大学SF研究会残党による会誌「天動説第拾号」は,8月15日(日)/西地区/“と”ブロックの22bに配置されるので(ボクは顔を出せないのだけれど)御用とお急ぎでない方は,今年の盆休みあたりには 東京国際展示場(東京ビッグサイト)へ是非是非,積極的且つ攻撃的にに冷やかしに行ってあげてください。お願いします。
Mちゃんが上京出来なくなったというのは至極残念である。

奥さんが38度もの高熱を出す。平熱が36度無いひとが,である。
昨日から喉が痛いとは訴えていた。で,今日もお昼の3時くらいに「気分が悪い」とメールが飛んできたので「やれやれ」とは思ったが,まさかこれほどまでとは思わなかった。完全な風邪ひきさんである。
「何もしなくていい。寝てていい」と云ってるのに,これが強情なひとで,風呂に入るわメシは作るわ,その余りの命知らずさに呆れる(しかも,柱にしがみついて離れないくらいの医者嫌いだから性質が悪い)。とっとと蒲団敷いて寝かしつけたら,2度ほど汗かいて着替えたら,夜半には36度くらいに下がった。すこぶる健康そうな寝顔を見ると,身体が弱いんだか強いんだか,つくづくよく分からないひとだと思う。

とりあえず,明日以降に尾は引かなさそうなので,安堵する。


 
5月30日()「ハワイに唄えば」

戸畑サティでマイカルカードを作った時に,ワーナー・マイカル・シネマズ戸畑の招待券を貰っていたのだが,その有効期限が明日までだったのを思い出し,慌てて朝イチで戸畑サティへ飛ぶ。中間のAMCの方が地の利と選択肢の幅がある為,会社の帰り途にあるにも拘わらず,映画館は利用した事が無かったのだ。
どーしても,劇場の出来についてAMCと比べてしまうが,客席はアルプススタンドになったAMCの方に利があるかな。マイカルはスクリーンの位置を高くして客席の何処からでも障害物無く見える方式を採用しているのだが,これだとキャパの小さな小屋はかなりしんどい気がする。
モノはずっと見逃したままになっていた「ビッグ・ショー! 〜ハワイに唄えば(99・日)」
InternetNewsで,傑作「のど自慢(98・日)」の足を引っ張るような出来と書き殴った感想を読んでいたので,実は戦々恐々としていたのだが,杞憂に過ぎなかったようだ。「ハワイの若大将」とか,ああいうかつての王道なプログラムピクチャーの歌謡映画復刻という感じ(加藤茶とか都はるみとかキャスティングもそのへん意識してるよなァ)。「のど自慢」とは別の次元でドラマが成立している。何てったって,尾藤イサオのコメディアン振りが凄くいい。
あと,この映画にはハワイの日系人一家が出てくるのだが,その同胞への人懐っこさと一族郎党の結束の固さは,奥さんのオレゴンに住む日系の親戚の皆さんを知っている身としては非常に得心出来るものだった。奥さんからさんざん聞かされているアメリカ人としての食生活のジャンクフードさも含めて(笑)。
まさかこんな処で久米明にお目にかかろうとは思わなかったが。
それと,相変わらず室井滋は歌が下手だね。そりゃ下積みが続くわなァ。都はるみとデュオまでやっちゃうと隠しようがない。

星野明美先生「スプリンガー物語」送付。
瀬戸口くんはいずみさの国際映画祭から帰ってきたばかりなので,完成稿は少し先へお預けか。
相変わらず,このひとのフットワークも軽い。

昼からはおうちで読書。宮本輝「草原の椅子(上)」(毎日新聞社)。お待ちかねの新刊である。
それにしても読了に5時間半かかった。相変わらずの遅読である。まだ未購入だが,このあと,同じくらいのヴォリュームで「(下)」があるんだよな。
内容は50歳を迎えた男たちの現在のハックルベリー・フィン物語とでも云えば良いか。人生の半ばを越え,多方面から押し寄せる虚無と差してくる「魔」に真っ向から立ち向かうおじさんたちの等身大のデララマンチャ。武田鉄矢の「母に捧げるラストバラード」が扱っていたテーマと非常に類似を覚えるのだが,これはシンクロニシティか。いずれにしても早く続きが読みたい。読みたいっ。読みたいっ。読みたいっ。


 
5月29日()「スプリンガー物語」

週末の映画行から帰宅すると,Mちゃんから封書が届いていた。
中身は星野明美先生「スプリンガー物語」。何と新作原稿である。
インセクターな地球外生物スプリンガーが主人公のお話で,彼女の作品の中ではいちばんコミカルな味が出ているんじゃないか。「バグズ・ライフ」や「アンツ」を想起していたが,原典はプレステの宇宙農業害獣撃退ゲーム「アストロノーカ」バブーにあるらしい。そう云えばその昔,風野さんの「読冊日記」でゲームの紹介を読んで,少し心ひかれたような気もするなァ。
「〆切はとっくに過ぎているんですけど」と手紙にも前置きがしてあったが「奇妙な作品を書いてしまいましたので」とあるように,星野センセイの創作意欲は絶好調のようだ。いい感じで僕らの会誌参加への呼びかけがトリガーになったのかしらん。此処はやはりネットにも参加していただかなければ…。
とりあえず,部室に「新作が届いたからね」と書き込みして,OCRの原稿取込までは済ませる。

あとは明日の作業という事にして,昨夜ビデオに録っておいた「朝まで生テレビ」を観る。
ヒロスエ広報部長を始め,オウムの若人たち(って今,娑婆には若いひとしかいないんだと思うが)は経験智の乏しさが仇になって,おじさんおばさんの力ワザに翻弄されっ放しであった。男性陣が,皆んなが皆んな同んなじような,利発そうな少年顔をしているっていうのも凄いよなァ。んでも,女性陣が利発そうな少女顔かっていうとそうでもなくて,もっとビリーバー特有の不自然さを醸した,とりつくろったアルカイックスマイルだったりする。
ううむ,男女間におけるこの違いは何なのであろうか。


 
5月28日(金)「プレザントヴィルへようこそ」


**奥さんの普通の日記**

映画に連れてって貰った。映画の中でアメリカ人が朝ご飯を食べていた。ホットケーキ(10cmくらいの高さに積み上げられたやつ)にブルーベリーソース、ソーセージ、スクランブルエッグにカリカリベーコン、それにハムステーキ(厚さ約2cm)!とどめはその上にハチミツらしきものをががーーっとかけて…。
野菜ないじゃん!
動物性たんぱく質と炭水化物に満ち溢れた、なんか成人病患者養成メニューってカンジ。
中国人とか日本人とかイタリア人は、魚介類とか野菜をいっぱい食べて、お茶も飲んで(イタリア人はワインか)いるから早死にしないんだよ!!こんなモンばっかり食べてたんじゃ自業自得だよ!>アメリカ人

Linuxは相変わらずDNSサーバが外から見えない。ってゆうかLANしてるつもりの他のWinマシンからのPingコマンドがrefuseされる。誰か代わりにサーバ立ててください。


 
5月27日(木)「気楽家イラク『笑の大学』に挑む」

なるようにしかならんとは思いつつ,早起きして,蒲団の中で規定集と品質マニュアルの最終チェック。
やればやるほど混乱してきたりして。しかし,往生際は昔から悪い。

という訳で,長く,短い監査も,滞りなくもないが,どうにか終わる。
どうやら沢山の是正処置は必要とし乍らも認証の道は開けたようである。ほっとする。
いやあ,品質管理の茨の道は始まったばかりである。ちくちく,ちくちくと続く。

「東京かわら版」の最新号が届く。巻頭インタビューは快楽亭ブラック師匠と,「古畑」で気楽家イラクを演じた柳家さん生師匠。イラク師匠(この方が通りがいいから・笑),7月15〜18日にシアター・トップスで90分くらいかけて「笑の大学」を演る,とある(4日間,7公演)。勿論,落語として。本当は「巌流島」が演りたかったそうだが,三谷さんに登場人物が多すぎるからという理由で許可してもらえなかったのだそうだ。「笑の大学」なら,二人芝居だし,落語にしやすいでしょうというのが三谷さんの推薦事由。ということは「ダア!ダア!ダア!」「バイ・マイセルフ」でも上演許可が降り易いという事か。イラク師匠は別に人数にはこだわってはいなかったようだけど。
いいなあ,観たいなあ。三谷さんも絶対に顔を出すだろうし。

仕事が「気持ちの上では」落ち着いたので,久々にやっさんに電話して原稿を督促する。しかし,ゲンキンだね,オレも。
来月の頭は学校寄席で北海道。一龍斎貞水先生と一緒だというので,夫婦して羨む。
初夏という事で(北海道じゃ晩春と云った処だろうが)貞水先生が演るのは当然乍ら「四谷怪談」。生でアレが聞けるなんて,きょうびの高校生が妬ましい。
やはり,披露パーティーで写真をお願いするべきだったか。…こんな事書くとまたとんくんに怒られる。

てな事云ってる内に,とんくんから電話を貰う。勿論,偶然である。
彼の長男である嵩大くんの具合がずっと悪かったんだそうだ。今は快方に向かっているものの,一時は40度近い熱が数日間続いたという。「一歳の誕生日を病院で迎えたんだよ」親として見守る事しか出来ないというのは,さぞかし隔靴掻痒だったと思う。仕事もあるしなァ(今は日帰りで京都と福岡を行ったり来たりしているそうだ)…とにかく,早く良くなれ。
「処で」ととんくんが改まった口調になったので何かと思えば,坂本龍一のリゲインCMのピアノ曲がCD化されて,ひどく出来が良いのだそうだ。
(以前,ウチの奥さんがCMで惚れて以来,捜し求めていた楽曲である)
MP3キット(笑・リッパー,エンコーダ,プレイヤー)一式を送るので,じゃ,後はよろしく。


 
5月26日(水)「お迎えでごんす」

朝4時,会社から「お迎えでごんす((C)手塚治虫師)」
嘘だろォ…でも,間違いなく忌まわしき障害発生通知。昨日と同んなじ障害通知。
昨日,ユーザーにデータ修正を確約しておいたのだが,綺麗さっぱり忘れられたらしい(怒)。
流石に今日まで早朝出社してしまうと明日の「シケン(この際だからはっきり書くが,ISO9000認証取得の為の拡大審査の監査面接に支障が出かねないので,申し訳ないがK島さんに対応をお願いする(K島さんは一日中死んでいた)。
審査自体は昨日から始まっていて,日毎会議の主任監査委員のコトバに社内対応者一同右往左往する。
今日のキーワードは「設計の妥当性確認」。試しに検索エンジンで事例を探したら出るわ出るわ,とても明日までに頭に入るものではない。ということであっさり投げ出して上司共々退社。結果はまるで期待できないものの,覚悟が固まったぶん,いっそ清々しかったりして。
ええい,なるようにしかならんわ。

奥さんが「さかえ屋」豆腐ブラマンジェを買ってきていたので食後にいただく。
ブラマンジェというよりはモチモチ感のあるムースという感じかな。
何故かカラメルソースがかかっている。まずまず美味しい。今後も研鑚を重ねていただきたい。
和風ムースと一日おきに差し換えて店頭販売しているらしい。じゃ,次はムースね > 奥さん。

尼子くんに電話して,披露宴用小冊子の打合せ。
宇佐に帰るのは,彼の都合も加味して6月12日に落ち着く。
をを。また,とんくんに不義理を…。


 
5月25日(火)「ハイ,お呼びです」

朝4時,会社から「ハイ,お呼びです((C)植木等師)」。障害発生通知。
何も3日後に「シケン」の本番を控え,その準備に忙殺されているこの時期にトラブらなくても,と半ベソをかきつつ,K島さんと共に出社。障害原因は何故だか後生大事にユーザーが残してあった,うんと古いデータをモノの弾みに正規オペに組み込まれてしまい,現在とっくに消滅してしまった設備情報をよこせと要求したことによる。早朝呼び出しを食らって早く帰りたかったが,そうも行かず結局20時退社。

「古畑」は「VS.小田嶋さくら」。
何かにつけてアバウトな田中美佐子がコーヒーを呑む度,部屋に幾つもマグカップを持ち込んでしまい,ご主人に淡々と説諭されるのを見て奥さんが一言。

「カップがなくなってから,まとめて洗えばいいじゃん」

その後も,奥さんによる小日向さん(小田嶋八段)への誹謗中傷(笑)は延々続いた。
どうやら,小田嶋さくらと奥さんのタマシイの居場所はきわめて近い。


 
5月24日(月)「E-mailは、どこまでひろがるか」

知人からチェーンメールを貰った(昨日,会社のアドレスに届いていたのだ)。
勿論,そのひとが善意の第三者である事は云うまでもない。
内容は以下の通り。

“E-mailは、どこまでひろがるか”

NTV系列で、日曜7時から放送中の、ザ・鉄腕!!DASH。
そのなかで、今回の企画が始まりました。1週間で、E-mailはどこまでひろがるのか。
このメールをできるだけ多くの人たちにまわしてください。
5月24日午前0時までに、どこまでひろがるのか。このメールは、城島チーム発信です。

今回の企画は、6月6日放送予定です。

胡散臭いことこのうえない文面である。
「どこまでひろがるか」ったって,「何処まで」が「場所」なら全く無意味な試みだし,「何処まで」が「メールを受け取った人数」だとして,受け取ったという結果を具体的にどうやって何処にお伝えすればいいのかの明示が一切ない。仮に日テレのサイトを探し出して「受け取ったよ」メールを返していた日には間違い無くメールボックスはパンクする。
具体的な日時指定しているあたりは,短期間で大量に返信させようという悪意以外の何物でもない。
メールの宛先には恐ろしい事に30人余りのアドレスが登録されていたので(これが僕から見える事も問題なのだが),知人には「新手のチェーンメールだから即刻依頼取消しのメールを出すように」と返事を書く。
早速InternetNewsを見ると,fj.rec.tvの方に「鉄腕ダッシュでメールの実験?」というスレッドが上がっていた。因みに以下の投稿は昨夜は23時半くらいのものである。

XXXXX wrote:
> 自分の持ってる携帯(ツーカーの)のメール(スカイワープ)に、
> 友人から以下のようなメールが来ました。
>
> RE:鉄腕ダッシュ番組でどれだけメールが回るか調査しています。
> 城島チームのメールです。このメールをできるだけ多くの人に送ってください。
>
> なんかいかにもチェーンメールっぽいんですけど、番組の中で本当に
> そんな企画があったんでしょうか。番組見た人、教えてください。

チェーンメールです。(^_^)ゞ
番組とは一切関係ない旨のコメントが新聞に載ってました。

ついでなので,「ザ!鉄腕 DASH!!」にも顔を出す。

大変残念なことですが、「ザ!鉄腕!DASH!!」の名前を使い、E-mail、携帯電話のメール通信などに文書を回しているという事態が発生しています。
メールは、

「ザ!鉄腕!DASH!!」の実験で、
 メールを出して返ってくるまでの経過を調べることになりました。
 同じ文面を3人の人にメールで送ってください。

     TOKIO & スタッフ一同


という内容になっているようです。
当番組ではそのような実験は一切行っておりません。
もしそのようなメールを受け取られた方がいらっしゃいましたら、イタズラと思われますので、他の方にメールを回すのはお控え下さい。よろしくお願いいたします。(99.5.14)

僕が貰ったものと比べるとかなり文面がシンプルだが,メールの趣旨は同様である。というか,時を経たぶん,僕が貰ったものの方が悪質且つリアリティ溢れる内容(つったって尻は割れているが)に進化している。どうも,専属の校正係が存在しているみたいだ。頼みもしないのに。やれやれ。

追伸:
くだんの知人はすぐさま「お詫びと警告」メールを追信したのでご安心を。
知らぬ事とは云え,撒き散らした毒が浅いといいのだけれど。

夜,長妹に貰った津神久三「黄金期のアメリカン・イラストレーター」(ブックローン出版)読了。
ううむ…ライエンデッカーはゲイであったか。セックスシンボルとしての男性像アロー・マンが持つ艶の源泉は結局,其処に辿り着く訳だ。


 
5月23日()「石焼ビビンパ娘」

日曜日だし,天気も崩れた事だし,ひねもすのたのたする。
というか殆ど寝て過ごす。昨日観た「永遠と一日」白日夢状態がずっと続いている感じ。
遅めの朝食をとって,昨日買った大原まり子「みつめる女」(廣済堂文庫) を読み乍らごろごろ。換気のためとサッシを開けられ,たいへん寒いのでパソコン部屋に移動して,奥さんの「あら,寝ちゃうの?」の疑問符を枕に,毛布にくるまってすやすや。
奥さんに起こされたのが15時前。お好み焼きが出来ていたので,遠慮無くいただく。んまい。
大原まり子の続きを読み終えてから,またもやぐーぐー。

彼女の「みつめる女」はまさかの(でもないか)官能小説集。しかも,パトリック・アルル描く表紙イラストのクールさと云い,間違いなく若い女性に向けて編まれたものである。尤も,88年から10年かけてかき集めるくらいには彼女にとっても稀有な(でも作家として捨てておけない)作品集なんだろう。特にどあたまの2篇は全くのハードコア(調教モノ)で,大原まり子というラベリングがなきゃ,僕などはまず買わなかったシロモノ。
廣済堂アテール文庫創刊アテールが何を意味するかは知らないが,以下,こういうエッチ系書籍が続刊していくらしい。文学作品やスタイリッシュなアート系作品の名を冠したポルノ映画に,女性客がこぞって詰めかけるのと同じだ。例えば,うっかり八兵衛だって食いしん坊というよりはグルメと呼ぶ方が随分聞こえはいい(事実,彼のご当地の名物に通じるさまはあたかも魯山人の如し。「ご隠居ォ,下関と云えばやっぱりふくですよ」)。コトバのラッピングを疎かにしてはならない。
何だか話がそれてしまったが,女性向けポルノも,一部の少数派とかマニア,ヲタクにという事ではなくて,ラベリングの問題だけでどうにかなる程度には間口が広がってきた,一般客に降りてきたという事で,まずはめでたい。

「笑点」を観た後,奥さんが「『マダム李』に行きたい」と石焼ビビンパを強く所望するが,この天気では,若松到着迄に車に酔った彼女が下呂するのは火を見るより明らかなので,穴生駅傍の焼肉・ホルモン専門店の「まんぷく」に連れて行く。此処なら社宅から車で5分とかからない。
僕らが焼肉も鍋も頼まず,あくまで石焼ビビンパに固執するので,店のにーちゃんは怪訝そうだったが,そんな事は知らない。しっかりビビンパだけ食ってお勘定にする。ちゃんと二人ぶんクールミント・ガムを貰うが,何となく決まりが悪かった(おっと,其処が狙いか)。ま,奥さんが至福の表情なので,此処のビビンパが及第だったらしいと知る。
そう云えば,渋谷にはビビンパ専門のファーストフード,その名も「ビビンパ」があったなあ。
あれはなかなか佳い店であった。

夜,奥さんが昨夜更新したらしい「美食のタマシイ」を見て納得する。
「マダム李」の頁に石焼ビビンパの写真が追加してあった。…これかいっ!



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