9月のにっき(1)

坊ちゃん、お嬢ちゃん、映画をご覧なさい。
お金が無い時は、お父さん、お母さんの財布から映画の代金だけ取ってご覧なさい。
それは後からアルバイトして返すんですよ。

淀川長治

9月10日(金) アジアフォーカス前夜
9月08日(水) ミルクの次はコーヒーだ
9月07日(火) ゴーゴーを踊る胎児
9月06日(月) 黄身にも見えるウルトラの星
9月05日() 巨大タピオカの恐怖
9月04日() チョコレートコスモス
9月03日(金) すけべえののぞきあな
9月02日(木) お別れするより死にたいわ、女だからァ
9月01日(水) 業界暗躍アニバーサリー


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9月10日(金)「アジアフォーカス前夜」

月曜日のシステム切替準備に奔走するが,どうにか間に合う。色々と反省点多し。
瀬戸口くんから「来週末来福する」とのメールあり。明日から2週間開催されるアジアフォーカス福岡映画祭'99参加のため。彼は去年からの参加。というか,よく今まで我慢出来ていたもんだ。今年は更に1年置きに開催する山形映画祭も視野に入れているらしく,毎年恒例の東京国際映画祭と併せて,彼の映画祭三昧(映画祭耐久マラソン)は続く。財力の問題は別にしても,単純に彼が羨ましい。特に山形映画祭は今年こそはと思っていたんだけどな…機動力が失せた今となってはおそらく後20年は参加しないだろう。そこらあたりに「無理しないもん」菌が蔓延っている。

明日の亜細亜電影梯子を考えてレイトショウは見送り。
電話で英ちゃんと明日の打合せ。英ちゃんも結構仕事が立て込んでいる様子。
村上龍の珍作(勿論,映画の方である)「だいじょうぶマイフレンド」をレンタルしたというので即刻ダビングを命ずる。
僕は未見だが,かの作品は「あいつに恋して」と並ぶ,隠れた武田鉄矢カメオ出演作の一本なのである(村上龍が長崎だから同じ同郷(九州出身)のよしみなんだと思う。タモリだって出てるし。以上,全くの憶測による)。武田鉄矢映画データベースをこさえている身としては絶好のチャンスと云える。
色んな意味で英ちゃんはエラい。



9月8日(水)「ミルクの次はコーヒーだ」

フェリシモ「秋の食品特集」で頼んでおいたカフェタッセ「コーヒーチョコレートスプレッド」が届いた。
フォションのミルクジャムに続くジャムもの第2段である。まだ開けてはいないが「蓋を開けると煎れたてコーヒーの香りがひろがる」という惹句にうまうまと乗せられて頼んだ。カフェタッセは他にもアールグレイのティージェリーもあるが,いずれこちらも試してみたいもの。てな事を書いているが,荷が届くまでスプレッドを頼んだことさえ忘れていた。ミルクジャムを使い切るまで,取って置くことにする。何だか最近食べ物系の話題が多い気がするなァ。

服部克久先生のライフワーク「音楽畑」を買うのをさぼっていたら,今年の秋に発売される作曲家生活40周年記念盤でついに16枚目だという(僕が持っているのは飛び飛びで「音楽畑10」まで)。しかも過去の作品群を服部センセイ最大限の人脈を駆使して歌ものに仕立てたトリビュートアルバム。もしや「季節の栖」に張り合ったか。参加アーティスト数が段違いだぞ。まあ,方向性も多少違うのだけれど(さださんの人選はまず「作家」という視点だったからね)。
ちなみにEPO,大友康平,大橋純子,サーカス,財津和夫,さだまさし,佐藤竹善,THE ALFEE,JAY―WALK,竹内まりや,谷村新司,松崎しげる,マリーン,南こうせつ,森山良子,山下達郎,ル・クプル,渡辺真知子の18組。勿論,小林亜星の名はない(こら)。せめてキューピーちゃんこと石川進の名があるとうれしかったのだが,ちなみにキューピーちゃんは今いずこ?
参加メンバー全員が一同に会す「Friends Love Believing〜ぬくもりをありがとう」はマキシシングルになるし,アルバムの収益はトルコ大震災の義援金にするし,まったく「We Are The World」な乗りのお祭りになるみたいだ。
きっと買うんだろうな,オレ。

CDと云えば,一龍齋貞水師匠の「学校の怖い話し1・2」も凄く欲しいシリーズ。
「赤いスクールバス」でしょ,「真夜中のプール」でしょ,「図書館の開かずの間」でしょ。蒲団の耳齧りながらどきどきして聞きたいよう。
今にも下からリフあてられた貞水師匠の入道顔が出てきそうで,生半可な小学生は総白髪になって療養所送りになること請け合いである。



9月7日(火)「ゴーゴーを踊る胎児」

診察に行った奥さんから,会社に下の画像が届いた。ご丁寧に朱書きで解説まで添えてあった。
何だか中岡俊哉先生が心霊写真の鑑定をしているようだが違う。れっきとした我が子である。
中岡先生と云えば,中学の頃に読んだ「テレパシー入門」が印象深い。超能力百科といった趣きの新書本(確かノンブックス)であった。
その中の「心霊治療」の項で「あなたもお腹が痛い時,知らず知らず患部をさすって,いつのまにか痛みがなくなっていた事があるだろう。これもまた心霊治療の一種なのである」という無茶なくだりを読んで咄嗟に「なアホな」と突っ込んだ事は今でも忘れられない。一体この事例の何処のどのあたりが心霊なのか(つのだじろう先生あたりは中岡先生を支持しそうで怖い)。書きなぐるにもホドがある。尤もこのひとは世界の怪獣図鑑と称して殆ど中岡オリジナルの創作怪獣だけで一冊編んだ実績を持つひとなので,このくらい驚くにはあたらない。
て,中岡先生の話はこの際どーでもいい。


何でも,胎児は両手をモンキーダンスするようにリズミカルに振っていたそうで(胎児の真似をする奥さんをお見せ出来ないのがもどかしい・笑),その元気よく運動するさまにたいそう感動したらしく,今夜はゴーゴーダンスの話で持ちきりだった。録画も出来るそうなので,次回はVHSテープを持参するつもりらしい。生まれた子供は踊る胎児の頃の自分を見せられてどんな風に思うんだろうか。きっと,アカの他人事にしか見えないよなあ。
いずれにしても,奥さんもこれでひどいつわりも我慢出来ると嬉しそうにしている。ポジティヴシンキングになってもらうのは歓迎すべき事だし。

夜,やっさんから電話。
話のついでに横目家助平さんに「平林」を教えた時のエピソードなんかを聞く。
師匠方に稽古をつけてもらうばかりでなくって,後輩に稽古をつける事も結構あるようだ。
いつかそのあたりの稽古交遊録をこさえたら面白いかも。



9月6日(月)「黄身にも見えるウルトラの星」

土曜の日記で,米国の白身ばっか使ったオムレツは別の料理で余った卵の再利用なんじゃなかろか云々と書いたら,奥さんから以下の指摘を受けた。
彼女曰く,米国じゃあ,卵黄死ね死ね団みたいな風潮があって,ハイソなWASPはコレステロールを含まない白身だけでタマゴ料理を食べるのが健康,みたいなトレンドがあるのだという。ベジタリアンに至っては代用卵(Egg Substitutes)で卵を食べた気になるという日本の精進料理と比べていと志の低い悪あがきをするとか。だから三谷さんが食べたホテルの食事もその流れを汲んでいるんじゃない?と云う。

で,あちらのサイトを検索してみたのだが,成程,此処では卵黄(Egg Yolks)の害悪を熱く語っている。
卵黄食べる量をずいずい減らしていって,しまいには卵黄を使った料理やお菓子も控えなさい。卵白がありゃ,卵黄を抜いた処でたいがいの卵料理に支障はないのよと云い切る。わはははは,めちゃめちゃ胡散臭いがな。

代用卵のページには幾つかレシピもあった。
此処でのポイントは卵黄を使わない点にある。断っておくが,卵白については全然セーフなのである。
たとえばレシピ1。卵白1ケ,スキムミルク小さじに2と1/4,紅花油小さじ2。紅花油が卵黄の色づけかな。これを全部混ぜれば全卵1ケを「代用できる」と云い張る。普通の卵と同んなじに使えって自信たっぷりに書かれてもねえ。
卵白とスキムミルクってのはEgg Substitutesのレシピにおける基本らしくって,其処に卵料理特有の黄色をいかにして着色するかが,代用タマゴの鍵を握る。此処で紹介されているのは,ターメリックと黄色の食用着色料(おいおい)。此処で合成着色するバカバカしさが欲しいよね。でもこんなんで実際の全卵のコレステロール213mgに対して,どーです?コレステロールがたったの1mgですよと鼻を高くされてもそれがどーしたとしか思えない。
ひどいレシピになると,コーンスターチ小さじ1に水大さじ3なんてのまである。
さすがにこいつは全部全卵と挿げ替えるのは好ましくないようで,さらにケーキみたいに卵を泡立てる料理には向かないそうだ。そりゃそうだ,コーンスターチは決してタマゴではない。奥さんの話によるとBBSには「豆腐をタマゴの代用にすればいい」というツワモノもいたらしい。そりゃ,味覚オンチのアメ公なら豆腐もタマゴも見分けがつかんだろうが…そもそも(以下,50行削除)。

で,市販の代用タマゴの一例が此処,カラー・フロー
これは水で溶いて使う粉末で,やっぱりケーキには向かない感じ。因みに日本ではキューピーが牛乳パックみたいな箱詰めの卵白を市販しているみたい(尤も,日本のバアイ,単なる業務用で健康食がどーのという動機で作られた訳ではないようだけれど)。

以上で,卵黄死ね死ね団の調査報告終わり。
イエローを駆逐し,ホワイトにこだわるあたりにKKK団の思惑が暗躍している気がしないでもない(訳ねーって)。
「世界の料理ショー」のグラハム・カーはぶくぶく太って,ノー天気に「おーい,スティーヴ!水だよ,水」などと叫んでいたから良かったのであって,必死こいてカロリー計算してローカロリー料理を紹介しているようじゃ,スタジオの客も笑えないというものだ。
味も分からんと,身体に悪いもの一杯食って血色良くしているのが,彼らアメリカ人のアイデンティティじゃないか…だいたい(以下,250行削除)。



9月5日()「巨大タピオカの恐怖」

我が家にあるミニコンポ(DENON)は僕が入社した年(或いは翌年かもしれない)に購入した。
元来,独自編集によるベストテープをこさえるのが学生時代からの趣味だったのだが(何かというと受け取ったお友達は多い筈),コンポの酷使が祟ってか,此処3年くらいは,カセット/CDのオープンクローズが莫迦になっていた。カセットは数年間(またよりによって)ピンクレディのシングルコレクションが入ったままだし,CDはアルバム1枚聴き終えると皿が出て来なくなって,本体というか,ほとぼりが冷めるのを待たねばならなかった(今,家で音楽を聴こうと思えは,パソコンで聴くか,奥さんの持ってきた右のスピーカーが云うことを聞かなくなったCDラジカセで聴くかが殆どである)。
んで,子供が生まれたらコンポを買い換えるのは夢のまた夢,買うなら此処いらが先途だろうということで,昼から中間のバンドールへミニコンポの物色に行く。中間のバンドールを選んだのは,ダイエーが勝った翌日だったのと,一の市だったのと,お天気下り坂のさなかにつわりの重い奥さんをつれていける遠出限界は中間が精一杯だと判断したから。
で,行って程無く森且之似のひょろりとしたおにいさんに目敏くげっちゅーされてしまい,あれよあれよという間に(かけひきも面倒くさかったし,おにいさんの商品知識も確かだったので)おにいさんイチ押しのパイオニアのミニコンポに決める。ま,学生時代使ってたから,モノの良さはよく知ってるし。オプションにカセットデッキをくっつけて,しめて11万円ちょっと。

そのあとダイエーに廻って,此頃フルーツバットのような食生活を送る奥さん主食の果物を買い込んで,どしゃ降りの中,帰路に着く。
部屋の掃除もこみで3時間くらいかけて,古いコンポをバラし,おニューのコンポをセットする。
心置きなく部屋でCDを聴けるのは何年振りだろう(よよと泣く)。

処で,先週買ったタピオカを食べようと水に戻したはいいが,戻したまま奥さんが眠ってしまい,乾燥時には確か「小粒」を買った筈がパイレックスの中は山盛りのわらび餅みたいなありさまになる。しかも入れてあった筈の水が一滴も無いではないか。もはや,こやつは僕らが慣れ親しんだ「あの」タピオカではないのだ。蛭子さんみたいなのたのたしたその風貌に決して騙されてはいけない,僕が若き日のスティーヴ・マックウィーンなら間違いなく消火器を持って迎撃する。のびたラーメンに揚げて一晩寝かせた翌朝の天麩羅が好きなくらい,味覚オンチなのは認める処だが,さすがの僕もこのタピオカは初体験である。
ひとまずこやつをスプーンでココナッツミルクを溶いたボールに入れようとしたら,スプーンに刺さったままパイレックスの器のかたちのまま,ぷるるんとついてきた。こりゃあいかんばい。
おそるおそる(でもなかったけど)試食してみる。
ココナッツミルクの砂糖加減は文句無し。タピオカのもちもち加減も文句無し。し,しかし,それは口に入った時のあのぷつぷつ感とは程遠いもちもち感とも云える。何しろそれがボール一杯ある。ひとつはっきりしているのは明日から毎食タピオカミルクが食べられる(嬉しいかどうかは別にして)という事だ。

処で,ココナッツミルクに入らなかったぶんのタピオカの巨塊もまだ残っているのだ。
果物の缶詰めと一緒にシロップに浸して食べればイケるのではないか,またわらび餅のようなものと考えれば,きな粉をかけても美味しいかもしれない。いや,或いは餡子と合わせたってなどと,夫婦して希望的観測を口にするが,巨塊は依然として此処にあるのである。
いや,その前にまずボール一杯あるタピオカミルクのひと山を越えてゆかねばなるまい。
…かくして,我が家の食卓に,平和は当分来ない。



9月4日()「チョコレートコスモス」

昨日の日経新聞を読んでいたら(昨日読め,昨日),茂森あゆみおねえさんがコラムで行きつけの花屋の紹介記事を書いていたのだが(それ自体はどーでもいい),その中でチョコレートコスモスという珍しい花の入った花束を戴いて,みたいなくだりがあった。花びらの色も香りもチョコレートそのもので,特に甘い匂いは持続性があって最后は一輪挿しにして楽しんだ程とあった。
うーん,チョコレートコスモスか…これはサントリーが開発した青いカーネーション「ムーンダスト」なんかよりうんと興味が湧いたので早速調べる。

チョコレートコスモス。学名はコスモス・アトロサンギウス。
メキシコ原産の宿根草(因みにコスモスは一年草)で、開花は通常6月から11月にかけて。開花時期が終わると地上部分は全体が弱って枯れた状態になるが,根の部分は生き続けて春になると再び芽を伸ばす。春までは水やりを控え目ながら切らす事なく,また,凍らせないように(というのは演芸関係のサイトで仕入れた情報だから。更にこのあと「春になって芽が動き始める時に新しい土に植え替えるとよい。 肥料過多とならないよう,元肥は少な目に,様子を見ながら追加するように。成長時期は日光によく当てるように」と続く)。
場所によってはバイオ植物だと記述したサイトもあったけれど,これは全くの誤り(何しろメキシコ原産です)。
日本にも一度大正時代に輸入されたそうだけれど,増えにくくて普及しなかったらしい。自生地では既に絶滅したそうだけれど,一方で組織培養による繁殖が可能になり,日本のガーデニングのお店でも比較的容易に手に入れられるとかられないとか。
冬になると地下に潜って根っこだけで越冬するが故に,バレンタインのプレゼントには×。へへん,ざまあみろィと思うのは9月1日の日記の後遺症か。
暗赤色の花の色と甘い香りは,本当にチョコレートそっくりらしいので,ウチのベランダで栽培してみたくなる(とは云え,奥さんは花粉にヨワい為,ガーデニングがニガ手なのだ)。まずは切り花を探してみて,気に入ったら苗を探してみるという方向で。犬山のおかあさんをたぶらかすというのも一案だなっ。
どーです,チョコレートコスモスってェのは? > おかあさん。


最近,週末は映画鑑賞の為に福岡漬けになっていて少々疲れていたので,この土日は休映日。
とは云え,本当は明日の午后,天神のリブロで僕の愛する鷺沢萠の新刊刊行記念サイン会があったので心は千々に乱れたが,此処は気持ちを鬼にして黒崎クエストでくだんの鷺沢萠「過ぐる川、烟ぶる橋」(新潮社)を購入,想いを断ち切る。
週刊新潮で三谷幸喜の週間食卓日記を立ち読みしていると,隣に来た男がグラビアをめくり乍ら延々と「Be Myself」と謎めいたフレーズを連呼して薄ら笑いを浮かべる。そんな歌ありましたか?…じゃなきゃ典型的な独語空笑なので,とりあえず知らん顔を決め込むが,抑揚の無いエンドレス・リピートの余りの芸のなさに怒りすら覚える。三谷さん,ニューヨークでホワイトオムレツ(黄身無し)とかパステルオムレツ(白身:黄身=3:1)とかオムレツのヴァリーエーションばかり食べてるなァ。きっと黄身を別の料理に使うんで,余った白身の利用法なんだろう。さすがはアメリカである。日記の最后が,帰国して「心のこもった妻の手料理」で締めるあたりも心ニクイ。

奥さんに,去年の夏に出たものの買いそびれてしまってた泉谷しげる「私には夢がある」を買っていただく。
加藤和彦とのコラボレーション。よくもあしくも加藤さんの色が強く出たアルバムになっている。

家に帰る途中でいつも見かけて気になっていた韓国惣菜の店「釜山」に立ち寄ってみる。
日本人の旦那さんと結婚したコリアンの奥さんが「おそらく」趣味で始めた惣菜店。奥さんの操る日本語の響きがたいそう美しい。
寝起きの子供はかしましく泣きたてるし,仔犬を連れた近所の子供ら(たぶん奥さんの子供含む)は店内に入ろうとして叱られるし(これが懲りずに何度でも入ってくるんだ),なかなかダウンタウンでアットホームで良い感じ。何より石焼ビビンバが持ち帰れるのがうれしい。豚足もあったけど,偏食家の僕とつわり中の奥さんにはなかなかの鬼門。出来たての石焼ビビンバとチヂミとキムチを買って帰る。

ガイアはとうとう最終回「地球はウルトラマンの星」
奥さまはテレビの前で正座して,ビビンバの器を抱いたまま,海岸を歩く藤宮のサービスショットに歓喜していた。
DVD買うぞー。このひとは絶対買う。もう,セットで買う。



9月3日(金)「すけべえののぞきあな」

今日は西川峰子「あなたにあげる」の出だしがどうしても森昌子「せんせい」に。
まったくもってくだらない。でもね,思い出そうとするとどうしても「淡い初恋消えた日はァ」…うおおお,となっちゃうのよ。

僕は知らなかったのだが,奥さんがひょんな事から横目家助平さんがHPを自作している事を突き止めた。7月開設ほやほや 「すけべえののぞきあな」
なーに,いつのまにか林家たい平さん「はなぢるば」が根こそぎ消滅していたのだね。ウチも相互リンク張ってたし,其処の管理人さんからお便りももらってたし,ということで色々調べてたらいつのまにか助平さんに辿り着いたみたい。
で,早速夕方にも奥さんが相互リンク依頼を出した処,2時間もせずにご本人より快諾のお返事をいただいた。

「ちょうど今日、平治兄さんにお願いしようと思っていた所でビックリしています(仕事帰りに本当に考えていました。偶然ってあるもんですね)」

と書かれてあって,またも背後に西手新九郎の気配を感じる。「はなぢるば」は都合により中止になったそうです,と教えていただくが,行間に顔を覗かせる不穏な影が却って気になってしまう。うー,詮索したい(へへへ…つくづくオレって紳士的でない)。
「早速リンク張らしてもらいます」とあったので,サイトに訪ねるとトップページにででんとリンク追加の告知が。ウチと違って仕事が早くていらっしゃる。しかも,いつか「平さん」でやりたいと思っていたことの幾つかが既に実現されてたりして,ちょっと羨望の眼差し。ウ,ウチももっと頑張らねば。

しかも助平さん,メールに書かなかったのに新春寄席の楽屋口でニアミスした事を覚えておられた(汗)。
直接,コトバを交わした訳でもないのに何故…そんなにウチの夫婦は目立っていたのか。覚えててもらって嬉しいと同時にかなり不安になる。確かにあの時の僕らは,小三治師匠と歌丸師匠を前にめっちゃめちゃ舞い上がっていた。さぞかしみっともなかったに相違ない。くくう…。


犬山のおかあさんよりメールをいただく。
「生まれてからが子育てではなく、もう子育ては始まったのです。」
しかと肝に銘じますです。ハイ。



9月2日(木)「お別れするより死にたいわ、女だからァ」

仕事帰りの車中の話題なんて,くたびれているが故に実にくだらない。
今日,Y田さんと話したのは70年代演歌の逆襲ネタで(をいをい),またどういう訳かこういう懐古ネタは得意というか,むしろ率先して先導するきらいのある僕なので,車中は大いに盛り上がった。それはいい。そのうちにぴんからトリオ(兄弟)の宮史郎と殿様キングス(しっかし考えてみると凄いグループ名である。中村梅之助版「遠山の金さん捕り物帳」を歌っていた親分&子分ズに匹敵する)の宮路オサムは歌い手のキャラとしてその濃縮還元加減さにおいて酷似しているという話になった(何だそりゃ)。苗字が似てるなんてのはこじつけに過ぎないが,まず双方演歌グループの花形ヴォーカリストであり,おふたかたともにブラウン管狭しと空間を陣取る巨顔,加えて消防士の帽子みたいなインチキ臭い髪型のの持ち主だという事。
更に特筆すべきは,その歌詞のしおらしい女性像とのギャップを強要するコブシぐるぐるの歌唱法である。
「わァたしィがァ捧げェた、そォのひとォにィ〜」と歌う,何処までもドスの効いた宮さんと,「あンなたァンの為ェにィ、まンもりィとゥおしィた、おんなァのみさァお〜」と歌う,「皆の衆、皆の衆、可笑しかったら腹から笑え」と歌う三波センセイと同じ笑顔を絶やさないオサムちゃん。
要するに「好きだから捨てないで」と男に懇願する歌なのだが,それをニンマリ笑ったまま表情を凍結して絶唱するオサムちゃんのヴォーカル・スタイルは歌番組でも他者を圧倒していた。前者が72年,後者が73年,僕が4,5歳の頃に流行った歌だが,当時僕を助手席に乗せた親父がカーステレオで繰り返しかけるのが決まってこれら「いじらしい女をおぞましい男が熱く、暑く、歌う」演歌群だったので,いやでも子供の頃の僕のつち骨・きぬた骨・あぶみ骨の髄まで染み込んでいる。特にぴんからさんは,大分・宇佐から両親の実家のある熊本・天草にマイカー帰省する折りに,植木近辺で見かける国道三号線沿いの「ぴんから兄弟の果物屋」の印象が強い。子供だった僕は,ねじり鉢巻の宮史郎さんが店先にいると信じていたから,宮さんにスイカを売ってもらいたくて,此処に立ち寄ろうとさんざんせがんだものである(両親は一度たりと寄ってはくれなかったけど)。

話が思い出モードにそれてしまったが,話題が出たついでについ殿様キングスの「なみだの操」を歌ってしまったからたまらない。
続けてぴんからトリオの「女のみち」を歌おうとしたのだが,最初のワンフレーズがどうしても出てこないのだ。Y田さんも次のコトバが口パクになる。
ま,確かにどちらも女性による「生涯一竿運動」の歌ではあるのだ。上野千鶴子がマサカリを投げて寄越すような「たったひとりのオトコに捧げる」歌と,「たったひとりのオトコのために守り通す」歌。少なくとも田嶋陽子先生は人生幸朗化する。「私バカよね、おバカさんよね…よう分かっとるやないか」
いやあ,今の純愛路線の先駆けを行ってると云っても十分に過言である(わはははは)。
それから,Y田さんちに帰り着くまで,ふたりは「女のみち」を歌おうと躍起になったがそれらは全部「なみだの操」と化した。
宮さんのダミ声はオサムちゃんの脂ぎった薄ら笑いの前には手も足も出なかったのだ。恐るべし,宮路オサム。

結局,Y田さんを降ろして,我が家に向かう途中,事故で渋滞待ちの間にようやく「わァたしィがァ捧げェた」をものす。
家に帰ってY田さんちに電話をかけようとした右手を理性で抑えたのは云うまでもないが,この達成感・安堵感を誰とも共有出来ないのはツラい。
という訳で,今,日記にぶつけてる。



9月1日(水)「業界暗躍アニバーサリー」

ふと,9月のカレンダーを見ていたら,9月14日に目が止まった。
メンズ・バレンタイン・デーとある。何だ,それは。
えーと(ホワイトデーから半年後、男性から愛を表現する日)とある。…誰だ,こんなもんこさえたのは。
(流石にウィメンズ・ホワイトデーまではなさそうであった,今の処)
そもそも日本型バレンタインデーっていうのは元々Mary'sのチョコレートセールに端をなす(昭和33年って云うから,それでも既に40年くらい前になるんだけど)お菓子屋の陰謀だった筈だろ。と,眉を唾でべとべとにして(汚いなァ)調べてみた処,日本ボディファッション協会が1991年に制定した「男性から女性に下着を送って愛を告白する日」ってこれがまるっきり下着屋の陰謀。服装倒錯のヒトとかは大いに利用できそうだが,いかにもバブル期の産物という気がしないでもない。そりゃヴァリエーションのひとつとしてならまだしも,チョコレートのご返盃に下着がグローバルスタンダードになりうるかァ。女性から愛を告白されて半年も「持ってる」んだから下着を贈るくらいには「親しい」だろうってある種生臭い論理(断っとくが,下着を贈るならわしを標準に据えるなら,である)と,そんなロコツな風俗促進デーがカレンダーに堂々と乗ってしまう現実。何でもアリにしとけばいいってもんじゃないと思うぞ,俺は。

尤も,本家バレンタインデーである2月14日にも,日本チョコレート協会が制定した「チョコレートの日」とか「ネクタイの日」と云った,相乗り組は案外多い。
因みにホワイトデーには「キャンデーの日」「マシュマロの日」が相乗りしているが,これは全部,全国飴菓子工業協同組合(全飴協)の独り相撲によるもの。でも,あそこはホワイトデー公式サイトまで立ち上げるくらい磐石の構えなので,いっそ清々しささえ覚える(覚えん覚えん)。


映画の日なので定時退社。レイトショウ狙いになってから余り食指は動かなくなっていたのだが,此処んとこ夜は奥さんがダメそうなので。
長時間同じ姿勢で大丈夫かという危惧があったので,中間にて比較的尺の短い「オースティン・パワーズ:デラックス(99・米)」
いやあ,前回と比べると,雨後の筍のようにカメオ出演のゲストスターが増えていたが,とりわけケネディを彷彿とさせる大統領役のティム・ロビンスがばかでよかった。完全にスキで出ている。勿論,ウディ・ハレルソンあーんどウィリー・ネルソン(そー云えば,このふたりは「ウワサの真相 〜ワグ・ザ・ドッグ」にもそれぞれ莫迦出演してたぞ)の,イチモツな名前コンビが莫迦莫迦しかったのは云うまでもない。惜しむらくは前作同様,米風俗に密着したマニアックなネタのオンパレードでマイクらの悪ふざけの殆どが隔靴掻痒だった事だ。実にこのう,じれったい。
しっかし,プログラムにも「最後の最後までおバカなので,場内が明るくなるまで席を立つなよ,ベイベェ!」ときちんと忠告してあったのに,皆んなして席を立つったらありゃしない。こうやって時々せっかちな観客は大損をこく訳であるが(「ヤング・シャーロックの冒険」とか。…古いな),今回,どんなオマケが用意されていたかは,彼らの為にも絶対教えてやらん。もう一回観に行っといで。



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