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昨日買った手づくりかぼちゃジャム,朝食のチーズ乗せトーストで早速試す。
なるほど,甘夏が効いてる。でもカボチャ特有の餡(あん)な食感だからして,決してマーマレードというのともちょっと違う。
明日は普通の新食感で試してみよう。
さて,今日は親父の58回目の誕生日という事で,宇佐にいるハハには申し訳ないが親子3人,薬院でお食事会。
尤も,福岡在住だが僕に輪をかけた偏食家の長妹は辞退して自宅待機。
行きしなに,昨日注文しておいたバースデーケーキを受け取りに「16区」に立ち寄る。
ちょっと行かない間にお店の内装が一新していて吃驚する。また,初めてオーナーパティシエの三嶋さんをお見かけする。店内に飾ってあるダックワースの絵そのまんまなプロフェッショナルの険しい顔だち。「いらっしゃいませ」まで怖いよう。このひとが頑固一徹のケーキ職人か…て,本当に頑固そうである。何だか昔観た「天皇の料理番」でマチャアキの師匠を演ってた財津一郎を思い出す。
「徳蔵,この玉菜の刻み方は何だっ。おまえは俺から一体何を盗んできたんだ」
「16区」の水準の高さはひとえにこの三嶋さんの鋭い眼光にかかってると云ってもいい。
親父を拾ってから,薬院に取って返し,江戸前天麩羅の店「天孝」へ。
寡黙だが誠実そうなご主人と,しっかり者の奥さんは相変わらず。今回は更にスーツ姿の若い給仕係が増えていた。
此処は去年の父の日に行って以来だからおよそ1年半振りか。カウンターの上に乗った松茸の籠に一同ざわめく。
一番乗りだった。コーナーを挟んでカウンターに3席。いちばん奥(角席)から僕,親父,そして奥さん。
ボリューム面での反省と,後にケーキが控えている事を考慮して,今回は前回よりワンランク落として「桃」のコース(一人前4400円)。
とは云え,結果的にその物量に大差はなかった気がする。
● サラダ
これは普通のグリーンサラダ。ま,はやる想いをまずは鎮めて(笑)。
● 刺身「ヒラマサ」
大振りのぷりぷり(怒っているのではない)で肉厚の身が3切れ。これは疑いなく素材の勝利。
いきなり,親父の顧客満足度高し。
● 車海老
初めて来た時,いちばん狂喜したのが,この「車海老」だった。
カウンター内側の厨房のいちばん奥に,車海老の入った一抱えほどの水槽が置いてある。
ご主人がおもむろに二の腕を突っ込むと,水槽の中は宛ら阿鼻叫喚の地獄絵図になる。海老にとって。
蜘蛛の子を散らすように逃げ惑う海老の中から活きのいい処を数匹押さえ込んで,そのまま俎板へ直行するのだ。
まずは身を抜き取った上半身が素揚げされて出てくる。「お塩だけでどうぞ」おお,香ばしいぞ。
次に殻を脱ぎ捨てた側の下半身が2尾。「酢橘とお塩で召し上がってください」至福の瞬間とはこの事だ。
● アスパラガス
こんなぶっといアスパラガスなんて見た事ないぞ。スーパーで売ってるヤツの3,4本を束ねたくらいはある。
ほくほくしてもう少しで芋とまがいそうな食感。
● 帆立の貝柱
笑っちゃうくらい巨大。肉厚なのは勿論のこと,直径が輪切りにした檸檬くらいある。
ミディアム・レアとでも云おうか,切った断面の芯が外側の白に比べてほんのりローズピンクをしている。
いちいち断るまでもなく旨い。食べても食べても減らない。
● 蓮根
もう決して驚かないつもりが,厚み2cm程の大車輪が出てきて度肝を抜かれた。
そのしゃりしゃり感がたまらない。
配膳担当の(お店の)奥さんが「ごはんはどうされますか」と訊ねるので是非もなくお願いする僕たち私たち。
炊き立てのごはんはやわらかく,ふんわりと丁度いい塩梅。茶碗が空になった頃を見計らってお代わりに気を配ってくれる処もポイント高し。
一夜漬けの白菜,胡瓜,牛蒡も丁度いい塩加減。
蜆汁は赤だしだったので(ウチの)奥さんが嬉しそうに小さな悲鳴をあげる。
さて,天麩羅の旅はまだまだ続く。
● メゴチ
今が旬の白身魚なのらしい。
熱々なんだが,ふわっと口の中で溶ける淡雪みたいな食感。何てやわらかい肉なんだろう。
● 朝鮮人参
籠の中にえらく小振りの大根が置いてあるなと思ったんだ。大根卸し用にしては心許ないなァと。
春に来た時はたらの芽をいただいたが,秋の目玉はこれか(流石に松茸はもっと上のコースらしい)。
「今が旬なんですか」と訊ねたら「ええ,今ぐらいから12月頃までですね」とのお答え。
人参独特の風味は残るが,暫く口の中で噛んでいるとお芋系の甘味が出てきてなかなかの美味。
舌触りもお芋系のそれである。珍品度も高まってか親父にもなかなか好評であった。
● 穴子
2切れ。ひとつはカレー粉で食べると美味しいですよと(お店の)奥さん。
はいはい,美味しいですとも。
● 獅子唐
これまた巨大なのが一本出てくる。僕が両手で包んでもはみ出しそう。
残念乍ら獅子唐は鬼門なので奥さんにトス。呆れ顔で親父が笑う。
● かき揚げ(車海老&朝鮮人参&まいたけ)
前回の時はごはんに乗っけてお茶漬けにした記憶がおぼろげにあるのだけれど,奥さんどうだったっけ?
それともアレはそういうコースだったんだっけ。
さしもの奥さんも,かき揚げの1/3を残して挫折。無念そうに皿を睨んでいた。
でも流石にアナタ「お持ち帰りを」とは云いにくいじゃない。
● お茶(お口直し)
此処ではコースを終えるとカウンターからテーブル席に移ってデザート或いは口直しをいただく。
ちなみに前回はフルーツ付のコースだったので旬の枇杷をいただいた。
茶請けは蕨餅。餅の甘さがちょうど口の中をゆすいでくれる感じ。
ふぅ…。ご馳走様でした。
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前回は上に付け加えるようにして烏賊だのペコ玉だの小茄子だのオクラだの更なるプラスアルファがあった。
こないだはよくも食べ切ったものである。
処で奥さんは,最後のかき揚げこそ少し残したもののこれだけの量を食べても全然平気だった。
佳い油を使ってある事もあるが,やっぱり旨いものの前にはつわりも息をひそめるのだろう。
(尤もこれを書いている今〔23時頃〕は気持ち悪いと云って死んでおります。ま,毎晩のことなんだけれど)
心をこめて「ご馳走様」を云って店を出た後,親父んちで長妹と合流して,バースデーケーキをいただく。
ケーキカットの直前にハハから親父に電話が入る。途中で変わる。
「天麩羅,美味しかった?」
「うん。詳しく説明しようか」
「よして」
「それで今からケーキ切る処」
「え…ケーキも切るの?」
ハハはかなり意外だったようである。何だか気の毒になってくる。やっぱ宇佐の片田舎にいると損だよね。
「今度はあいつも何処か連れていかなきゃな」ってそれはあーたのシゴトでもあります,おとーさん。
ケーキは巨峰をあしらったシンプルなホワイトケーキ。勿論クッキーの「58さいおめでとう」のメッセージプレートが効いている。
此処のバースデーケーキは基本的に季節の果物しか使わない主義である。だからこの時期に苺が乗ることはまずない。
以前,奥さんのケーキを頼んだ時は(6月)マスカットがフィーチャーされていた。
長妹が,こないだねだった藤子・F・不二雄「チンプイ(4)」を探して買っておいてくれた。
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