12月のにっき(2)

 千石 「そうだ、この前、給食センターで新しいメニューを考える会議があったんですよ」
 禄郎 「千石さん…」
 千石 「私が提案したのは、揚げパンの中にヨーグルトが入っていて、一口かじると ヨーグルトが中からとろり」
 禄郎 「それ、あれじゃないですか」
 千石 「オマール海老のびっくりムースからアイデアを頂きました」
 禄郎 「しずかさん怒りますよ」
 千石 「内緒ということで」
 禄郎 「作ったんですか」
 千石 「テストケースで近所の小学校で出してみたんですが、評判は最悪」
 禄郎 「なんでなんで」
 千石 「揚げパン、子供たちはランドセルの中に仕舞って、家に持って帰る子が多いんです。お陰で中でつぶれて、教科書がどろどろに」
 禄郎 「そう言えば、僕もよく持って帰ってたな、揚げパン」


三谷幸喜「王様のレストラン」

12月20日(月) たかだか2,3センチの雪
12月19日() 「続・帰郷」を褒める
12月18日() チーズの名はモン・ドール
12月17日(金) ゴジラ2000
12月14日(火) タニムラ・コム襲撃
12月13日(月) ミーハー家系
12月12日() ハウステンボス行(2)
12月11日() ハウステンボス行(1)


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12月20日(月)「たかだか2,3センチの雪」

が積もったか積もらないかで,通勤に100分かかる。
普段,ラッシュ時で40分の道程なのだが,今朝は社宅の前の道まで車が並んでいて,道を譲ってもらわなければならなかった。こんなのは初めてである。
九州の危機管理,特に積雪(などと云ったら東日本のひとでなくても怒る)のなさと来たら…(以下,80行削除)。

先週,水をさすように中断したY2Kテストが順調に遅れている。
会社と云えども夜は極寒状態。瀬戸口くん,イラストの仕事はきびしいよ。ごめんな。



12月19日()「『続・帰郷』を褒める」

早速だが,さだまさし「続・帰郷」。こいつはいい。
本当に久し振りに「隅から隅まで」何度も聴きたいアルバムが届いた。
「1.ソロの初期3部作からの選り抜きである」「2.何よりもまず歌詞が耳に届く歌唱である」「3.アレンジのクオリティが非常に高い」…今回は全面的に称賛モードに入っているが,此処んとこ諸手を挙げて「さだまさし」を絶賛した事が無かったので,実はこうまで臆面もなく褒めコトバを並べ立てられる自分に非常に快感を覚えている。何だかすごくウレシイ。

「1.ソロの初期3部作からの選り抜きである」
歌詞表現の自由度が高かった頃の「帰去来」「風見鶏」「私花集」から篩をかけて勝ち残った楽曲群をまとめたのだから,それだけでそのクオリティは保証されたも同然である。確かに今聴くと若書きで恥ずかちい表現もなくはないが,却って其処がまた瑞々しくって佳い。「あばたもえくぼ」の範囲内で旨く昇華されている。

「2.何よりもまず歌詞が耳に届く歌唱である」
歌声の表情が豊かになった今だからこそ,かつて老成を云われていた若き作品群を歌ってみせる意義がある。「今だから上手く歌える歌がある」それは歌い手さだまさしの或るリベンジとも云える。奥さんがしみじみ云っていた事だが「歌詞を丁寧に歌ってるよね」。すっかり「さだまさし」(あくまでも「さだまさし」にであって,さだまさしにではない。此処のニュアンスが難しい)に対して屈折した感情を抱いてしまった彼女が「さだまさし」を臆面も無く褒めたのは結婚して初めてではなかろうか。なるほど「フェリー埠頭」「加速度」など一部ファルセットに苦しげな表情が浮かぶが,僕は今の声の方がうんと好きだ。美しい光を放つバカラグラスが,へこみ具合に味わいのあるぐい呑みに変身を遂げたと云えば分かってもらえるだろうか。あの頃よりもずっと体温に近い歌が此処にある。

「3.アレンジのクオリティが非常に高い」
このアルバムはヴォーカリスト「さだまさし」のリベンジであると共に,アレンジャー「渡辺俊幸」のリベンジでもあったのではないか(当時はまだ米国留学前であった)。あの頃,表現者としての拙さ故に達しえなかった音が今ならかたちに出来る。これはナベちゃんの「僕もこんなに大きくなりました」宣言でもあるような気がする。「晩鐘」「夕凪」「桃花源」に入った弦の美しさはどうだ(因みに本アルバムは全曲ストリングスが聞こえてくる)。逆に「加速度」のように殆どオリジナルスコアで勝負したものもあり,当時の方法論にこめられた自信のほどが窺えて嬉しい(実を云えば,出だしのピアノと云い,こいつのアレンジだけは変えて欲しくなかったのだ)。
あと,特筆すべきはアレンジャー萩田光雄の初起用である。僕が邪推するにこれは前作のリメイクベスト「帰郷」にも収録された「秋桜」の再収録にある。今回改めて「秋桜」を選んだのは,ひとえにイントロのピアノが印象的な山口百恵のオリジナルヴァージョンを意識した音づくりを狙ったのは想像に難くないのだが,確か百恵ヴァージョンのアレンジが萩田さんの手によるものではなかったのか。そういう意味ではあのイントロは萩田さんの功績に負うべき処が大きい。という訳で萩田さんにもお声がかかり,ついでというので他の楽曲の編曲も担当した,そんな処ではないか(あくまでも僕の勝手な憶測である)。萩田アレンジの「檸檬」,僕は好きです。あと,ボサノヴァに化けた倉田信雄版「吸殻の風景」もライヴ用にスイングジャズになった「長崎小夜曲」同様のインパクトがある。こうまで違うと,好き嫌いの分かれる処だと思うが,最后のワンフレーズ「煙草の火を消した」ってあたりは今までと違う解釈でこれはこれでなかなかいい。

あと,歌詞カードもいい。最初に寄せたライナーノートもいい。特典の絵馬はどうでもいい(笑)。
という訳で,これは自信を持ってお薦めしたい盤なので,機会があれば是非聴いていただきたい。


午前中は,町内会の仕事で社宅敷地内の通行の邪魔になる木の伐採作業。
小雪そぼ降る中,黙々と小枝を払い,太い枝を切り,切り倒した幹を120センチ間隔で裁断していく。いやあ,組長はつらい。それにしても,10mはありそうなポプラの木をするすると登っていく区会のMさんは殆ど曲芸の域に達していた。

夕方,兼ねてより奥さんと約束していた「海の上のピアニスト」を観に中間AMCへ。
普段レイトショウしか行かないのだが,意外にも客席はスカスカ。尤も此処は16館もあるからなァ。
映画は絶品。そりゃ,おすぎが「淀長さんに観せてあげたかった」と嘆息するのもよっく分かる。ひとは一生に一作傑作を作れたら上等だと思うが,ジュゼッペ・トルナトーレは二作こさえた。もはやノーベル賞すらあげていい。尚,映画者を名乗り乍ら,お恥ずかしいことに「ニューシネマパラダイス」は未見である。「明日を夢見て」なら観てるんだけど。
映画が終わり,閉店間際のダイエーで特売のステーキ肉を買い込んでから,「ようやく」今年最初の灯油を買いにスタンドへ。
見上げると宵闇にスタンドの照明に浮かび上がるように粉雪が舞う。寒い筈である。



12月18日()「チーズの名はモン・ドール」

おそらく奥さんにとっては今年最后の福岡行。
僕はシネリーブル博多駅で中平康レトロスペクティヴを観る間,彼女は念願の「赤ちゃん本舗」でベビー用品を物色して,持ちきれないほどの肌着を買ってくる。相変わらず,自己の許容量が読めないひとである。
「新星堂」にてさだまさし「続・帰郷」こぶ茶バンド「こぶ茶ルンバ」

お昼は,中洲にて,はるさんが質量共に推奨する「ふらんす亭」
名前とはそぐわぬステーキとカレーを旨く沢山食べさせる店で,ステーキとカレーのセットメニューでも1000円以内で食べられる。はるさんによると元々は関東圏のフランチャイズらしかった。なかなかイケるので,英ちゃんに教えて,今后は僕らの常宿に加える事にしよう。

Z−SIDEの地階(此処のワインとチーズの品揃えはかなり自慢していい)で,山口さんのバースデープレゼントを探す。去年あたりからお酒づいているので,ミレニアムワインでもと物色したのだが,ドイツワインで装飾が面白いのがあったので,それにする。ヘックスフォンダー。辛口のワインだそうで,不透明な黒いボトルにはぎらぎら照りつける太陽に馬だか驢馬だかに乗った女性をあしらったレリーフが入っていてドイツワインというよりはメキシコの強い酒みたいなデザイン。瓶の口にはショールをかぶったおばあさんの顔(?)が模されている。ショールには赤と黒の2種類があったので,此処はやはり情熱の赤を選ぶ(何だそりゃ)。
結局,バースデーカードが間に合わず「祝・誕生日」と熨斗紙をつけておいたが,毎年こんなことをしてると,そのうち温厚な山口さんも怒り出す。


事のついでにチーズ売り場も覗く。
こないだ「エリタージュ」でチーズを食べた時に,奥さんが愛してやまないヴァシュランに出遭ってしまった。
「モン・ドール」,黄金の山という名のチーズである。メートルに訊ねると,フランス産のチーズだから,ハウステンボス内には置いていないし,なかなか手に入らない逸品だと云うので,駄目で元々,無ければ問い合わせようくらいの気持ちで冷やかしたのだが,あきれた事に「幻のチーズ入荷」の札の脇にくだんのヴァシュランが置いてあった。限定15個。これだから,Z−SIDEという処は油断がならない。

さて,くだんの「モン・ドール」はAOCチーズである。
AOCとは,Appellation d'Origine Controlee(原産地名称管理)の略である。ワインやブランデー,酪農製品,農産食品を対象として,「その製品がその地方で正しく作られた高品質なもの」である事を保証する制度を云い,その起源は1905年「原料偽造取締法」を法制化した1919年「原産地保護に関する法律」にまで遡る。AOCチーズは現在40種類足らず,中でもモン・ドールは此処数年というもの増産が際立つ(とは云え,断るまでもなく世界マーケットにうまうまと乗れるような規模ではない)人気商品である。
故にその規定は多岐に渡って誠にうるさい。
原料は牛の生乳,但し牛の品種はモンベリアルド種かピ・ルージュ・ド・レスト種に限る。しかも飼料にサイロ貯蔵の発酵飼料を用いてはならず,ミルクの生産は産地内(AOCが指定したフランシュ=コンテ地方)の標高700m以上で行なわなければならない。
それだけではない。「ミルクは毎日生産のアトリエに運び込む」「ミルクは凝乳酵素添加の際,1度だけなら40℃以下で温めてもよい」「製造場所には凝乳酵素添加以前に瞬時に40℃以上になる設備があってはならない。また凝乳酵素はレンネット《此処ではまだミルクしか呑まない仔山羊の第4胃を取り出し,干して刻み,30℃以下の温湯に浸し,凝乳酵素を抽出し,それを液状の製剤にしたもの》のみ」「白チーズは樅の薄板《エピセア,という》で巻き,箱に入れる」(以上,文藝春秋編「チーズ図鑑」(文藝春秋)による)と数え上げればちゃぶ台をひっくり返したくなるような小姑さ加減が続く。尤も,故にAOC取得はチーズにおける強大なステイタスなのだけれど。チーズを日本の地酒に喩えるなら,モン・ドールはさしずめチーズ界における「百年の孤独」といった処か。

賞味期限が1月10日迄とえらく短かったので,奥さんは少し躊躇気味だったが,此処で好機を逃すなとけしかけてひとつ買わせる。
その後,奥さんの頬はずっとゆるみっぱなしだったので買って正解だったと思う。
ハウステンボスで買ってきたクリームチーズもあるし,暫く我が家はチーズ天国である。

その後,僕はシネテリエ北天神で「ポーラX(99・仏)」,奥さんはウチの長妹と待ち合わせて,土産のヘクセンハウス(お菓子の家)を渡す。
そうですか,キハチのトライフルロールは美味しかったですか。
帰りに香椎「サントノーレ」で去年に引き続きXmasケーキを予約する。
今年から新登場のモカクリーム。常温で保存出来る上にシェフご自慢のニューカマーだというのでそれにする。
帰ったら,つい夜更けまで「王様のレストラン」を観てしまう。やっぱり可笑しいね。



12月17日(金)「ゴジラ2000」

Y2Kテストの合間を縫って(ひぃーん)会社の忘年会。
会場は黒崎の相撲茶屋「ちゃんこ鍋あすなろ」。相撲茶屋と銘打ってはいたが,髷のひとはひとりたりといなかった。
でも,鍋そのものは出汁が効いていて,非常に美味しかった。ジュースを頼んでも,小瓶じゃなくペットボトルで持ってきてくれるあたりが好ましい(呑み放題)。

2次会はさっさとフケて(ごめん),長らくごぶさたしているレイトショウへ。
本当は今日で公開を終える「黒い家」を観るつもりだったが,つい出来心でふらふらと「ゴジラ2000」を観てしまう。
このシリーズ,間が空くと気合が入る。尤も「ゴジラ1984」は気合が全く報われず(イベント的には成功したのかな),「VSビオランテ」は個人的には好きなのだが(大森の躁病的演出も比較的抑制が効いてるし。あ,ラストの沢口靖子のどアップは…忘れてくれ),さて世間の評価となると。
で,4度目のシリーズ再開は,金子さんも仰っていた通り,ドラマ部と特技部の連携がしっかりと取れていて怪獣映画の演出として非常に好感が持てる。根室で,ゴジラと並走していたジープがいつしかゴジラを背にして走る絵とかスクリーンセーバーにして欲しいくらいです。隆ちゃんの音楽も頑張ってたな。

ただ,脚本はまだまだですな。UFOの蓋然性は皆無だし,ミレニアムはアレだし,ラストだってアレだし(ゴジラを海に返さなかった事だけは褒めてあげる)。佐野さん扮する宮坂博士は余りにもテンションが高すぎで岩塊より先に周囲から浮きまくる。「ゴジラ」への思い入れが強いのはよーく分かったが(「ウルトラQ・ザ・ムービー」でも熱く語ってたもんなァ),それにしても驚きすぎ。屋上でゴジラとオルガの試合観戦してた時でもこのひとだけ揺れ幅が違う(笑)。次回作「ゴジラ2001」でもきっとそのオーバーアクトで僕らを楽しませてくれるのでしょう。

色々文句を書き連ねてはいるが,帰宅して風呂で湯船につかる時,知らず知らずゴジラになっていた(莫迦)。
何だか妙にスローモーションで動いたりして。首をゆーっくりグラインドさせたりして。勿論,湯船から出る時もゴジラである。
風呂から上がって,奥さんにそれを云ったら大笑いされた。でも,さすがに咆哮は上げなかったよ,て,あたりまえ。



12月14日(火)「タニムラ・コム襲撃」

とうとう僕がおそれていた事が現実になった。
ネットニュースの一部ではかなり有名だったデンパ系の,Mr.100%真実の告発こと竹林氏の魔の手がタニムラ・コムの掲示板に伸びた。
これだから掲示板は怖いのだ。僕が今度作ろうとしている小文さんのサイトでも掲示板や会議室をこさえる事に躊躇があるのは,まさにこのあたりの弊害への不安が大きい。妄想系のひとには何を云っても無駄だし,熱い善意の第三者との投稿バトルは結局,掲示板自体を撤廃に追い込んでしまうかもしれない。
運良く,掲示板を死守出来た処で,それら私怨とつまらぬ矜持のみがうずまく「掲示板100年戦争」の長く無駄な「便所の落書き」戦は掲示板参加者にとっては,しかも真面目なひとほど苦い記憶となって残る。
オタ話の好きな好事家が集まるサイトなら,ツワモノの皆さんが束になって迎え撃つという話もあるけれど。
でも「こだまのあとだま」なんて今や凄い事になってるもんなァ。

この竹林氏については,去年11月の日記「100%真実の告発」「100%真実の告発はつづく」に,その傾向と問題点を書いてある。
対策だけは書けなかった(議論による徹底抗戦などこのテの御仁には徒手空拳なので,無視する他ないんだよ)のがもどかしい。



12月13日(月)「ミーハー家系」

休みが明けてみれば,いきなり忙しかったりして。
今週は平日にレイトショウを数本こなそうと夢想していたが,どうやら妄想に終わりそうである。嗚呼「ゴジラ2000」が。嗚呼「ジャンヌダルク」が。

犬山のお母さんから電話があった(僕は直接お話していないのだけれど)。
昨日の「やすらぎ寄席」では,夫婦して最前列を陣取り,蝠丸さんの「勘定板」に悶絶し乍ら,高座のあとで蝠丸さんを掴まえて,並んで写真を撮って,それをウチに送ってくれたんだそうである。親子二代筋金入りのミーハー家系である。…無論,娘ムコを含めての話なのだが。


佐世保の山口さんからみかんが届く。週末は佐世保にまで行き乍ら,連絡もしなくってすみませんね。
そう云えば,もうすぐ彼女の誕生日である。今年は何を贈ろう。やはり,旨い酒か(笑)。そろそろ逢って話がしたいな。

そう云えば,昨日は親父から中華まんと餃子が大量に届いた。
何でも,パチンコ屋で製麺会社の社長さんとオトモダチになったらしい。縁は異なもの,味なものと云うが,中華だった訳である。



12月12日()「ハウステンボス行(2)」

朝は早起きして「ホテル・デンハーグ」内にある「エクセルシオール」にて朝食。
昨夜,あれだけお腹いっぱいエンゲル係数いっぱいになったというのに,夫婦共々この空腹感と来たら何なのだ。
バイキング・スタイルだったのだが,これが大当たり。クオリティ,品揃え共に申し分ない,などと云ったら申し訳ないな。これまで僕が経験したホテルの朝食バイキングの中でも最上級の部類に属する(おお,いつか澳門の「リーガロイヤル」で戴いた朝食バイキングも良かったぞ)。
卵料理だけでも,オムレツ,スクランブルエッグ,茹で卵(しかも卵立てを用意するのみならず,固茹でと半熟とをそれぞれ用意してある処が「ミソ」である。)とチョイス出来たし,メロンはおざなりの「ゆるい」ヤツじゃなくちゃんとした「おいしい」メロンであった(メロンならいいんでしょ,というようなメロンを置いているバイキングは結構多い)。クリームで和えたペンネパスタまであった。さぞかし,此処でいただくディナーも美味しいに相違ない。窓辺のテーブルで,ヨットハーバーの波間のきらめきに目を細め乍ら,こんなにロマンチックなロケーションにも拘らず,ふたりして呆れる程よく食べる。…それにしても,奥さんの食欲は凄かった。

湖越しに迎賓館を望む。左側の茶色い建物はホテルヨーロッパ 朝食のあとは,昨夜,無粋を恐れて写真に撮り損ねた「エリタージュ」というか「迎賓館」の外観をカメラに収めに朝の散歩と洒落る。まだ,入場前なので,町は至極静か。出勤してきたハウステンボスのスタッフがすれ違いざま,気さくに挨拶してくれる。朝の空気は冷たいものの,さえざえと冴え渡って気持ちがいい。
船着場に,大杉漣似のおじさん(クルーザーのスタッフ)がいたので,迎賓館を背景にして,僕らふたりの写真を撮ってくれるようお願いする。
大杉漣は気さくに応じてくれたのみならず,カメラをこちらに向けるなり「はい,マヨネーズ」
咄嗟のギャグにぐうの音も出なかった。やはり此処は「ポロネーズ」でも「オヨネーズ」でもなく「マヨネーズ」なんだろうな。おじさん,ありがとう。

今日はショッピングの日。お歳暮にお土産にと,あちらこちらを奔走する。結局「ロートレック展」は観れずじまいだったが,我が人生に悔い無し。

朝食がゴージャスだったので,お昼を飛ばして「ティークリッパー」(同じく「ホテル・デンハーグ」内にある)にてケーキセットでお茶にする。
お昼どきなので,お店はガラ空き,またも窓辺の席を占有して,海を眺め乍らのティータイム。しかもツアーの付録なので,ひとまずロハである。
トレイに7,8種類のケーキを載せて,おねえさんが現れた時,夫婦して凱歌を上げた事は云う迄もない。
僕がフルーツ・タルト,彼女がマンゴームース(ラズベリーとのロワイヤルだった)を頼んだのだが,これまたケーキの味に外れ無し。タルトのクッキーとカットフルーツのハーモニーの妙味と云ったらない。旨いケーキなら,神戸や関東まで足を伸ばさずとも九州に何ぼでもある。

15時ちょっと前にテディベア・キングダムに後ろ髪を引かれ乍ら(無論,奥さんがである)出国,途中ノンストップで2時間強(ちょっと奥さんを疲れさせてしまった。あとで気付いたのだが,彼女は高速でウチの車が大型車と並走する度にいちいち緊張していたみたいで,これには大いに反省する),往復350kmの全行程を無事に終える。


林家今丸師匠に先日,五百羅漢の写真をお送りしたのだが,たいへん丁寧なお礼の絵葉書をいただいた。今丸師匠,ありがとうございます。
何でも,11月は外務省後援でニカラグア,ボリビア,チリ,キューバと中南米方面に三週間以上もかけて伝統芸能の旅公演に出ておられたそうで,帰国して日本の寒さに驚かれているとのこと。紙切りはいとも安々と世界を越境する。
楽屋の待ち時間に「腕がなまらないように」と暇を見つけては,蝶々や小鳥を切っておられた師匠の横顔をふと思い出した。

夜は,松平さんよりこれまたお礼の電話を頂戴する。
今日の「やすらぎ寄席」,大盛況だったとのこと。蝠丸さんもノリにノッた高座だったらしい。
しかも二席(松平さんの最初の話では一席と聞いていた)。「尻餅」「勘定板」と何だか下(しも)の噺ばかり。
蝠丸さんの芸にかかっては,お客もちっとも「やすらげなかった」筈である,と僕ァ確信する(笑)。
尤も,落語なんてものは不謹慎な笑いが殆どだから(「お行儀の良い」テレビやラジオで放送できないネタが増える道理だ)抱腹絶倒してすっきりすればそれで良い。松平さんもそこらへんをしっかり心得た方なので,蝠丸さんも思い切り羽目を外せたのではないだろうか(でも流石に「転失気」「小言念仏」は演らなかったみたいだけど)。
何だかマクラで「今日は平治の代わりに来ました」「来年は必ず平治を連れてきます」などと仰っていたそうだが,個人的には蝠丸さんにもずっとずっと顔を出していただきたいくらいである。松平さんも「来年もこの路線で行きたいので,来年こそは平治さんに来ていただきたい」と仰ってくださった。ちなみに「やすらぎ寄席」の入場料(といっても500円くらいのものなんだけどね)は,そのまま台湾震災の義援金として,中日新聞の方に寄付されるそうだ。



12月11日()「ハウステンボス行(1)」

オレンジ広場のクリスマスツリー昼バージョン 朝早起きして,散髪へ(ちなみに奥さんは昨日行った)。
10時前には出立,一路,長崎へ。久し振りに乗る九州自動車道にたいそう緊張する。
でも,見事に晴れ上がって気分上々のドライヴ日和であった。特に奥さんのはしゃぎようと云ったらない。

ハウステンボスでの顛末は只今,鋭意執筆中である。

尚,生涯空前の贅沢とも云うべき「エリタージュ」での晩餐の模様は「美食のタマシイ」に詳しく書いた。
目一杯長文なので覚悟して,こちらを参照のこと。


夜半,家から持って来ていたと学会「トンデモ本 女の世界」(メディアワークス)読了。
何もこんな処に来てまで。



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