第166回コーセーアンニュアージュトーク


小林 桂 vs 上妻 宏光 (ザ・ガーデンルーム)


2004年11月17日(水)
この日が来るのをどれだけ待ちわびたことか!!
今回のイベントは桂くんがトークの相手にあがっちを指名し実現したそうです。

司会者から「アンニュアージュトーク初登場の・・・」という紹介と共にあがっちの曲が流れる。「あれっ?あがっちは過去に出演してるのに」と思ったらやっぱり桂くんが登場。あがっちが登場するときには桂くんの歌が流れる。お互いに登場するタイミングに迷ってしまったようだ。
「二人は初対面ですか?」という司会者の質問に対して、「こういう形では・・・」と答える二人。以前、二人揃って日本ゴールドディスク大賞を受賞した際、同じ楽屋で共に写真を撮り合ったことがあるのだ。同じレコード会社に所属し、互いの情報を得る機会も多いのであろう。二人の間には何か、二人だけにしかわからない何かを感じてるような、そんな雰囲気が漂っていた。

司会者は退場し、舞台上手に桂くん、下手にあがっちが座ってスタート。6歳年上のあがっちがリードするように会話を進める。最初は二人ともどこか硬い感じで、あがっちも桂くんのことを「小林くん」と呼んでいたが、気づくと「桂くん」。とても和やかな雰囲気だ。
三味線を始めたきっかけ、歌を歌い始めたきっかけ。あがっち曰く特別な理由などない、自然に三味線の世界に入った、と。同調するようにうなずく桂くん。
天才と呼ばれ天狗になっていた鼻をへし折られた体験を語るあがっち、音楽をやれと言われたことはなく、むしろやるなと言われながらも続けてきた桂くん。

ライブの後の打ち上げで昔はついついはしゃいでしまったが最近は自重しているという桂くん、打ち上げで飲み過ぎて調子悪い時には「ああ、楽器でよかった〜」と思ってしまうというあがっち。
三味線をやる人は少ないけれど、ヴォーカルは声が出せてしゃべれれば誰でも歌える、だからこそ歌って人を感動させることのできる桂くんはスゴイ!とほめたたえるあがっち。
ちなみに桂くんはお酒はほとんど飲まないが、「もし飲むとしたら?」というあがっちの質問に対し、「もし飲むなら甘いカクテルなんかではなく重〜いワインなんかがいい」と答える桂くん。それを聞いて足を組み、右手でブランデーグラスを転がすような仕草をして「こんな感じ?」と切り返すあがっち。もちろんあがっちはお酒は得意だ!

1時間ほど過ぎると再び司会者登場。「三味線がないとさみしいでしょう」とあがっちに問いかけ、スタッフからあがっちの三味線が手渡される。マイクのセッティングも始まる。桂くんの横にもマイクが!これはひょっとして?!
あがっちの三味線を覗き込んで「質問!」と手を挙げる桂くん。「これって猫皮?」いかにも興味津々という表情が何ともかわいらしい。中棹や細棹は猫だが太棹の津軽三味線は犬皮。という訳で「輸入の犬皮」と答えるあがっち。
皮は2年くらいで張り替えるという話を聞いて「喉も張り替えられたらいいのに」という桂くん。代わりがきかないだけに、やはり大変なことも多いのだろう。
「糸は切れることはないの?切れても演奏は続けるの?」など、桂くんの好奇心旺盛振りが楽しい。

桂くんが舞台中央に置かれたテーブルの引き出しを開ける。と、「こんな所にこんなものが!」と言って取り出したのはドラムのブラシスティック。

ついに、ついに、二人のセッションが実現!!


と、その前に民謡のこぶしに興味があるという桂くんの言葉を受けてあがっちが一曲披露。
あがっちファンにとっては珠玉の一曲、そう、もちろん『田原坂』だ!!
1コーラスだけだが、何て良い声、良い響きなのだろう・・・
すっかり聴き入ってしまった。桂くんも感心したような表情で聴いている。
桂くんにはスキャットのリクエスト。ブルースのスキャットを即興で聴かせてくれた。何と粋でかっこいいんだろう・・・
セッションの前から素晴らしすぎてくらくらしそうだ。

セッション曲は『枯葉』
今まで何度も何度も二人のライブやコンサートに足を運び、何十曲、いえ何百曲も生で聴いてきた。しかし、この日のこの曲ほど心がふるえたことはあっただろうか!

1コーラス目はやや抑え目にしっとりと演奏するあがっち。その演奏に合わせるようにそっと歌う桂くん。間奏からテーブルの上でブラシをシュシュッと動かす。とてもテーブルを使っているとは思えないほど素敵な音を奏でる。
2コーラス目は琴のように彩りある演奏をするあがっちに対して、ブラシで軽やかにリズムを刻みながら歌う桂くん。
夢のようなひととき・・・

歌が終わると質問コーナー。
いざという時、一つだけ持って逃げるとしたら?
あがっちはやっぱり三味線。一丁か二丁は持って逃げたい、と。桂くんは強いて挙げるなら楽譜、と。現実的には携帯電話も。着メロは人によって変えていて、イヤな人はどうもベートーベンの「運命」らしい?!
双子を妊娠中の人からはどんな三味線の曲が良いか、という質問。
自分の好きな曲を聴く方が良い、三味線が好きなら誰でも良いけど好きなものを、というあがっちの横で「もちろん上妻さんのですよねぇ」と客席に同意を求める桂くん。
最近感動したことは?
アテネ五輪男子体操団体、最後の種目鉄棒で見事着地を決め金メダルに輝いた瞬間思わず叫んでガッツポーズをした桂くん。
11月5日の日米野球開幕戦で演奏したあがっち。
「君が代ですか?」という桂くんの質問に対し「津軽じょんから節」と答えるあがっち。2年前の日米野球で君が代を歌った桂くん、あの時のことを思い出していたのかな。
理想の女性像は?
珍しく桂くんが長く語った。いつもはこの手の質問に対してはオブラートで包むような言い方しかしないのに。あがっちのおかげか?!
外見にはこだわらないけど、価値観が同じで束縛しなくて・・・
対するあがっちは、一歩引いた感じで、でも亭主関白というわけではなく「立てて」くれる人が良い、と。
二人共通していたのは「品のある人が良い」ということ。あーあ、気をつけなくっちゃ!
共通と言えば、「苦労している姿を見せるのはきらいだ」ということ。二人とも天才と呼ばれているが、それは努力し苦労した上に成り立っていることだろう。しかし、そういう姿は人に見せるべきものではない、という信念に似たものを感じた。
それこそが二人共通の「プロ意識」なのだろう。

質問コーナー途中で席替えし、あがっちが上手、桂くんが下手に移った。きっと二人ともじっくり見たい、という声があがったのに違いない。
二人とも本当に魅力的!こんな二人のファンでいられて、本当に幸せ!!


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