小林桂ライブレポート Part 5


2006年5月27日(土)

☆銀座スウィングシティにて☆

ピアノ・小林洋さん、ベース・横山裕さん、ヴァイオリン・小塚泰さん登場。外はあいにくの雨だが「皆さん足元の悪い中ありがとうございます」という挨拶が嬉しい。
『Tea For Three』
松平健さんが主演した「ママーン」というふざけた(?!)映画の音楽を依頼された洋さん。松平さんが3人でお茶を飲んでる場面で使った曲らしい。横山さんも小塚さんもこの曲の楽譜を「3分前に見たばかり」だそうだ。まさに「スリル満点」の演奏!所々に「Tea For Two」も聴こえてくる。優しいメロディだ。
『Rain』
1926年に作られた古い曲。でも、みんなほとんど演奏したことないらしい。小粋なボサノバのリズムの中に♪雨、雨、降れ降れ〜
最後は♪明日天気にしておくれ〜
桂さん登場。まずは雨にちなんだ曲から
『Pennies From Heaven』
ベースとヴァイオリンが柔らかい音を醸し出し歌もいつもより優しく聴こえる。
『I Concentrate On You』
ジャズは通常32小節だが型にはまらぬ曲が多いコール・ポーター。この曲も「ちょい長」だ。久しぶりに聴くが前回聴いた時よりも低音で落ち着いた響き。
『My One And Only Love』
こちらも低音部の柔らかい音に酔いしれる。
『Just In Time』
この曲というと「とある人」(→知ってる人は知ってるはず!)を思い出すという桂さん。バイオリンをタッピングするのが見ていて楽しい。
『I'm beginning To See The Light』
桂さんの好きなデューク・エリントンの曲だが初めて聴く。小粋でおしゃれだ。ひょっとして次のアルバム収録候補?!
『Too Late Now』
忘れようと思っても遅すぎる。「今更Too Late」な曲をじっくり聴かせる。
『Don't Get Around Much Any More』
ノリノリのスキャットでピアノ、ベース、ヴァイオリンと掛け合いを続ける。楽しく1stステージ終了。
2ndステージ。演奏を聴いててもまったく気づかなかったが、洋さんは小指を痛めているそうだ。医者には「ピアノを弾かないのが一番」と言われたらしい。血を採ったら前日飲んだ赤ワインのよう!だったそうだ。
『Fascinating Rhythm』
ピアノは限りなくノリノリ。ベースとヴァイオリンが柔らかさを加える。
『Rain』
1stステージで同名曲を演奏したがこちらは1954年に作られた新しい(?!)曲。洋さんの生まれた年と同じだ。ベースソロでウクレレのようにヴァイオリンを弾く小塚さんが何とも楽しげ。
再び桂さん登場。「真面目にふざけた」洋さんの名物グループである室内バンドでも活躍する小塚さんの紹介時に「室内バンドってTheはつく?」「つく、つく!」と洋さん。
『I Remember You』
ピアノとのデュオでゆっくり歌い出す。中盤からバイオリンとベースが加わるとテンポアップ。間奏のソロ回し、両手親指をポケットに突っ込んで立つ様がキマッてる。
最後の最後♪You You〜とかみしめる。
『You Were Meant For Me』
ライブのたびに聴いてる曲だがヴァオリンとベースという組み合わせだとまた違って聴こえる。生の醍醐味をつくづく感じる。
18歳のアルバムは朝霞で公共の会館を借りて、舞台でみんなで輪になって10数曲一気に「ベローッと」録ったそうだ。そんな懐かしさを込めて
『I Didn't Know About You』
やはり18歳のアルバムとは随分印象も変わってる。円熟味が増したというのだろうか。
『Almost Like Being In Love』
作曲者がわからず「・・・の作曲だ!」。ピアノソロでは何故か「Candy」も聴こえる。スキャットでの掛け合いは聴いててスリリング。きっちり演奏を決めてるわけではなく

「出たとこ勝負でいつ終わるかわからない」

らしい。
『On The Street Whrere You Live』
「Live」をやたらためて発音する。桂さんこっそり「英語のレッスン」とつぶやく。ベースとピアノでスタート。まるで街中をゆったり歩いてるようなリズムだ。最後♪ババババ〜、と言って「よろめいた」
『It's Easy To Remember』
流れるように歌う。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
1コーラス後に「You'd Be So Nice〜」と軽く繰り返す様がとても粋でドキリとする。
終わるとすぐアンコールを求める拍手。互いに様子を見る3人。結局引っ込まずに歌い出した。
『Night And Day』
この曲も久しぶりに聴いた。前に聴いた時より優しさ、柔らかさが増したようだ。

2006年4月22日(土)

★銀座スウィングシティにて★

ピアノ・袴塚淳さん、ベース・高尾幸宏さんが登場。まずは
『恋に恋して』
ノリが良くて小粋な雰囲気。
『Body And Soul』
ピアノはより高音に、ベースはより低音に、ゆったり染み入るように響く。もう1曲演奏後桂さん登場。メンバー紹介で袴塚さんに「父がよろしくと言ってました」。何しろ洋さんと袴塚さんは同い年だそうだ。
『On A Clear Day』
桂さんのオープニングテーマとしてもお馴染み。でもオープニングに歌わないこともある。「明日は雨」みたいだけど、今回は「久しぶりに」と桂さん。
『If I Had You』
ナット・キング・コールもこの日のライブと同じようにシンプルなドラムレスで歌ったそうだ。「世界中がアイラブユー」という映画でも思いもかけないキャラクターが思いもかけない場面で歌ったらしい。そんな話を聞くと映画を見たくなってくるし、歌の世界が広がる。
『But Beautiful』
「恋には色んな恋があるけど、でも恋は美しい、と悟った曲」という説明を受けて歌を聴くと、また一段と歌の内容が入ってくる。
『Almost Like Being In Love』
明るくかわいらしいラブソング。桂さんの好きなミュージカル曲。最近ミュージカルの映画が多く公開されている話をし始めた桂さん、「作品」を「さくしん」と言ってしまい、思わず「江戸っ子出ちゃった!」
『They Can't Take That Away From Me』
引き続きミュージカル曲。「ミュージカルといえばガーシュウィン」と久しぶりに歌った。歌の内容はとっても切ないのに、小粋にさらりと歌う。何度聴いても素敵だ。桂さんによるとフレッド・アステアとオスカー・ピータソンが共演したものもあるらしい。
『Sophisticated Lady』
ラジオ番組等に出演すると「一番好きな曲は何ですか」と聞かれることがあるそうだ。以前番組でこの曲名を挙げたらジャズ番組ではないので誰も知ってる人がいなかったそうだ。今まで桂さんの歌を聴いてきて少しずつ声が変わってきたなという思いはあったが、この曲の時、改めてそう感じた。特に低音部の響きが格段に良くなっているように感じた。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
出だしのピアノがとっても小粋。桂さんの歌声は一段とのびやか。
2ndステージもインストから。
『Just Squeeze Me』
1曲終えて「本日主役の小林桂は今頃何を考えているのか、精神を集中しているのか」と袴塚さん。
『Angel Eyes』
ゾクゾクするようなピアノ、弓弾きのベース。強い洋酒と共に聴きたくなるような妖しげなメロディ。
『The Boy Next Door』
一転、とてもかわいらしい曲。桂さん登場前にピッタリ。
『I Could Write A Book』
フランク・シナとらさん(?!)が「パールジョーイ」という映画の中で歌ったそうだ。ややゆったり気味に歌う。
『You Were Meant For Me』
またしてもミュージカル曲。映画の中ではゆったり歌っていたが桂さんは楽しさ一杯ノリノリ。
この日お誕生日を迎えた桂友さんの為に桂さんからバースデーソングのプレゼント。「Gで、大合唱ですよ」と言って歌い出した。主役の桂友さんは立ち上がって律儀にお辞儀していた。つい最近桂さんの友人も誕生日を向かえてお祝いに「メシを食いに行った」そうだ。デザートタイム近くに店の人たちがぞろぞろやってきてバースデーソングの大合唱。ところが「見事にバラッバラ!」だったそうだ。桂さんも「一緒に歌おうと思ったけどどこに合わせていいのかわからなくて」歌わなかったそうだ。「だから今日はGで、と言ったけど誰も歌わない」。そうは言っても

せっかく桂さんが歌っているのに一緒にハモるなんてとてもできません!

『P.S. I Love You』
この曲でも改めて桂さんの声が変わってきていることを実感。声がどこまでも伸びていくようだ。
『Just In Time』
やや低音。「景気良く歌った」。
『I Thought About You』
優しくゆったりスイング。
『My Romance』
恋に必要なシチュエーションなんて要らない、ただ君さえいればというラブソング。「これで君も要らないって言ったら・・・」と言いかけた桂さんに「素晴らしい!」と大絶賛の高尾さん。客席も大拍手。「こんなにウケるなんて・・・」。もちろん曲は殺し文句たっぷり、ほとんど演歌の世界で見事に決めてくれた。
『In A Mellow Tone』
とにかく桂さんのスキャットが素晴らしい。ソロでかっこよく決め、掛け合いではピアノやベースから様々な音を引き出す。聴いててとても楽しくなってくる。
歌い終えると退場するがアンコールを求める拍手がどんどん大きくなる。
右手を軽く挙げて「ありがとうございます!」
『It Don't Mean A Thing』
「Gマイナーで」と桂さん。「テキトーに」と高尾さん。「スイングしなけりゃ意味がない。スイングしても金がない、家がない」。そんな話をした後だからなのか、珍しく途中で歌詞が飛んでしまったようだ。そんな桂さんを鼓舞するように客席から拍手が起きる。やがて大きな手拍子に。大いに盛り上がり終盤は♪スイングしなきゃ意味がないね〜と日本語で歌って終わった。


2006年4月1日

☆渋谷JZ Bratにて☆
小林洋&ザ・室内バンド

まず忘れないうちに、とその日だけのオリジナルカクテル「さくら」を紹介する洋さん。名前の通り桜色でとてもきれい。さらには何が入っているか細かく説明。ウォッカが入ってちょっぴりきつめだが甘くておいしいカクテルだ。
さあ、1曲目。この曲をやる為にこの日を選んだか、この日がライブだからこの曲を選んだのか、定かではないが
『エイプリールフール』
洋さんがゴージャスな映画の予告編で聴いた曲らしい。この曲さえやってしまえばあとは惰性?!サックスとストリングスの重なり合いが美しくてタイトルからはイメージできない曲だった。終わると早速「今日のノルマは終わりました。あとは平常運転!」
『スプリングソング』
メンデルスゾーンでお馴染みの曲。ストリングスが良く似合う。
『5音始まりメドレー』
まずはチェロの響きが美しい「In A Sentimental Mood」
〜「PS. I Love You」〜何故かヴィオラで「浜千鳥」
〜まるで歌っているようなサックスが素敵な「Someone To Watch Over Me」〜
そして最後は洋さんのピアノで「函館の女」
雰囲気たっぷりの曲から演歌まで幅広い。しかし、静かなムードでギャグを飛ばすのはつらく、悲しいようだ。売れない芸人が寄席に出てるみたいだ、とも。
『カラスのエビス』
ベースソロで早速「かぁ〜」と鳴き声。ストリングスはピチカートで「第三の男」を奏でる。ピアノは何故か「カラスの子」。途中で何度も「しゅわ〜」と言う声が入る。ついつい一緒に言ってしまった。曲が終わると「言ってて酔っ払っちゃった〜」と洋さん。
『Like Someone In Love』
ストリングスからスタート。美しくて優しいバラードでムード一新。
『チュニジアの夜』
まずベース。そこにチェロが重なる。妖しげなサックスの音色。ピアノソロで「ロンドン橋」の大盤振る舞い。終盤トーンダウンするとやや先走った拍手が!「(早く出ちゃ)ダメなのよ」と突込みが入る。
『エイトマン』
洋さんが寝ずに作った曲らしい。洋さん世代にとっては懐かしい曲。若い人にとってはNTTのひかり電話のコマーシャルソング。決してどこかの(NTT?!)まわし者ではなく、みんなが知ってる曲を選ぶ、サービス精神旺盛なのだ。もっとも「息子に聞いてもわからない」らしい。ストリングスがとても壮大な感じ。「ウッ!」という掛け声で締めた。ここで1stステージ終了。「時間正確!まるでJRのようだね」
2ndステージもオリジナルカクテルを紹介した後、カクテルと同名の曲から
『さくら』
日本古来の「さくら さくら」のメロディの中に森山直太朗の「さくら」らしきメロディも聴こえる。ストリングスとサックスがまるで琴と尺八のよう。
『Isn't It Romantic?』
ロマンティックじゃない?と言うだけあって優しいメロディ。
『ワルツメドレー』
「魅惑のワルツ」〜「ムーンリバー」〜「チムチムチェリー」〜「My Favorite Things」再び「チムチムチェリー」を挟んで「シャレード」〜「Fly Me To The Moon」〜「エーデルワイス」〜「白い恋人たち」〜「80日間世界一周」
盛り沢山でどの曲も美しい。
『ニューシネマパラダイス』
ストリングスとサックスが重なる。そこにピアノとベースが加わる。特にベースがとっても素敵。ピアノソロでは桂さんが静かにトライアングルを鳴らす。あまりの美しさに思わず洋さんも

じがジーさん(自画自賛?!)

『いそしぎの子守歌』
「いそしぎ」と「五木の子守歌」が合体した曲。曲の出だしが確かに良く似ている。しかしここまでうまく融合させられるのは洋さんしかいないだろう
『Thank You HA-HA-U-E』
以前、洋さんの誕生日に披露された曲。ピアノからベース、そしてチェロが加わる。桂さんは左手にスティックを持ってドラムの縁を叩いてリズムを刻む。右手にはブラシを持って優しい音を出す。
『ミスターロンリー加山雄三乱入編』
室内バンドファンには、もうお馴染みの曲!ストリングスが「ミスターロンリー」を演奏すればサックスは「君といつまでも」。サックスが「ミスターロンリー」ならストリングスが「君といつまでも」。とにかく違う曲を重ねているとは思えない。やっぱり洋さんマジック?!
『Love For Sale』
何故か「エル・クンバンチェロ」が聴こえて、途中で「ウッ!」という掛け声も入るラテン系。こんな「Love For Sale」もありだな、と思ってしまう。
アンコールは
『綾小路KI-MI-GA-YO』
言わずと知れた綾小路きみまろと君が代を掛けた曲。しかし、洋さんは指揮に徹してストリングスをゆったり使ったこの曲はある意味「正調君が代」と言った風情だ。

2006年2月25日(土)

★銀座スウィングシティにて★

ピアノ・納谷嘉彦さん、ベース・安カ川大樹さんが登場。納谷さんと桂さんとの共演は久しぶりなので「ヤマハピアノです」という納谷さんお馴染みの自己紹介も久しぶりに聞いてなんだか嬉しい。
『Be My Love』他インスト2曲の後桂さん登場。納谷さんのことを「名古屋で知らない人はいない」と紹介。「いるいる」と軽く否定する納谷さん。「一応・・・ねっ!」といたずらっぽく笑いながら拳を回してごまをする仕草。
『On A Clear Day』
最近雨の日が続いていたが、桂さんライブに合わせるようにこの日は良い天気。この歌もより晴れやかに聴こえる。雨どころか雪も多い。子供の頃から寒がりな桂さんは「薄くて軽くてあったかい」タイツを履いていたそうだ。「バレエをやっていたからタイツに抵抗はない」とは言うが。
『You Were Meant For Me』
いつもより低音な感じは気のせい?何だか少し歌い方を変えてきているようだ。
『My One And Only Love』
安カ川さんがきれいなハーモニクスを聴かせる。ムーディな歌がより映える。
『Almost Like Being In Love』
珍しくベースとのデュオでスタート。この曲は色んなアレンジで聴いているがこれは初パターンだ。
『It Had To Be You』
某桂友さん曰く「いやらしいテンポのピアノ」でけだるいムードいっぱい。桂さんも「納豆バージョンで普通に歩けない」なんてうまい表現をする。
『P.S. I Love You』
1コーラス歌った後で何とも言えず満足そうな笑顔を浮かべる桂さん。大好きな歌を充実感いっぱいで歌っているようだ。最後の♪I Love You〜はいつもとトーンが違う。
『Our Love Is Here To Stay』
間奏のソロ回しでは桂さんお得意のスキャットで絡む。ベースソロかな、と思う場面で納谷さんも演奏。何かおかしいな、という空気の中「おれじゃないの?」と言う納谷さん。それもライブの醍醐味だ。ここで「おわり〜」と軽く言う桂さん。
1stステージ終了。
『Just One Of Those Things』他インスト2曲で桂さん再登場。
『'S Wonderful』
相変わらずノリノリ。
この日お誕生日を迎えた人が2人いたそうだ。いつものようにバースデーソングを歌った後すかさず♪How Old Are You Now〜ハイッ!と景気良く合いの手を入れる桂さん。何だか気分が乗っているようだ。
『I Remember You』
間奏のソロ回しの時は後ろに下がっている桂さん。何故かピアノに近づく。そっと納谷さんの楽譜を直している。「ありがとうございます」と小さく言う納谷さん。歌に集中しているだけでなく、メンバーの動向もきちんと気にかけてる桂さんは、やはりリーダーだ。
『It's Easy To Remember』
ピアノソロが美しすぎる。さすが納谷さん、という感じ。間奏ではベースの弓弾きが重厚で素晴らしい。
『Just In Time』
ベースとのデュオで歌い出す。まるで飛び入り参加のジャムセッションを聴いているような新鮮なアレンジ。
『I Could Write A Book』
かつてフランク・シナトラも歌っていた曲。ただ天下の大物も桂さんのお母様には「猿の干物」に見えてしまったようだ。
『Misty』
エロル・ガーナーは

「画用紙に絵を描くような曲を作る」という桂さん。

何て美しい表現をするのだろうか!桂さんの豊かな表現に驚くばかりだ。この歌はとても久しぶりに聴く気がする。「あまり歌わないと忘れてしまう」「MistyがMistakeにならないように」と歌い出したがほんの少し間違えてしまったようだ。でもそれもライブの魅力のひとつだ。ベースの弓弾きも美しい。
『I Can't Give You Anything But Love』
やたら「But Love」と強調して、いつも以上にゆっくりじっくり歌い出した。最後の最後「おわり〜おわり〜」と言う。もうライブが終わってしまうのか?!
アンコールはこれも久しぶりな
『Route 66』
桂さんのスキャットが一段と長い!よくこれだけ色んな音を奏でるものだ。小粋でかっこいい。最後は何故か「パッパラパー」と競馬のファンファーレのような曲を歌って締めくくった。

2006年1月28日(土)

☆銀座スウィングシティにて☆

2006年初の桂さんシティライブは、ピアノ・小林洋さん、ヴァイオリン・小塚泰さん、ベース・高尾幸宏さんによるインストで幕を開けた。
『Gone With The Wind』
有名な映画「風とともに去りぬ」と同じタイトルだがまったく関係のない曲。映画のヒットにあやかって名づけたタイトルらしい。そんな説明をしている時、ピアノのすぐそばに座っている客が何やら注文している様子。すると「チーズの盛り合わせね」と洋さん。少し慌てたように「すみません・・・」という店員。もう一度「チーズの盛り合わせ」と繰り返す洋さん。MCの最中もしっかり周りに気を配るのはさすが!?
映画の曲とは対照的に軽やかな印象だ。高尾さんの軽快なベースとよく合っている。
『タラのテーマ』
今度こそ正真正銘、映画のテーマソング。実は最初の曲と同じキーらしい。「キーが同じだと色が変わらない」と心配していたが、まったく違う曲なので、十分違う「色」だ。映画の中では重厚な印象だったが、ここではボサノバのリズムを刻むベースの音色に乗ってなんだか楽しげ。
桂さん登場。小塚さんとシティで一緒にライブをするのは初めてであること、高尾さんとは某ヴォーカリストのライブでドラマーとベーシストとして出会ったのが初共演だったこと、がメンバー紹介で披露された。
最近各地で大雪の話題が多い。そこで雪でもなく、雨でもない、黄金が降ってくる歌からスタート。
『Pennies From Heaven』
いつもよりほんの少しゆったりした感じ、しかも、歌詞をきっちりしっかり発音している印象。
『I Let A Song Go Out Of My Heart』
元々洋さんがよく演奏していた曲だそうだ。しかしその美しいメロディに惹かれて桂さんが歌のレパートリーに加えてしまったらしい。「桂がみんな歌ってしまうから演奏できない」と多少洋さんはぼやいているようだが、美しいメロディに桂さんの素敵な歌声が重なればより素晴らしい音を作り出すのだからファンにとってはやはり嬉しい。
『My One And Only Love』
中学生の頃に聴いて、思わず「いい〜」とうなってしまったというこの曲。当時は「中学生には渋すぎる」なんて言われたこともあったようだが、今ここで10年以上歌い込んできてムードたっぷりの歌声を聴くことができるのはやはりありがたい。
『Just In Time』
桂さん曰く「変態おじさん」のテーマソング。何年も(桂さんのご両親の)レッスンに通っているのにレパートリーはこの1曲のみ。しかも、発表会等しか顔を出さないらしい。そんな「変態おじさん、どうしてるのかなぁ」と言いつつ歌い出す。どことなく優しげな歌い方だ。
『On The Street Where You Live』
映画「マイ・フェア・レディ」でお馴染みの曲。桂さんが曲説明をする傍ら洋さんは「踊り明かそう」を静かに弾いている。ややゆったりと歌う。
『Too Late Now』
最初の♪Too Late Now〜の後、転がすようなピアノの音色が美しすぎる。「サビが際どくて音痴には歌えない」という桂さん、音痴じゃなくても桂さんのようにきれいな歌声で歌うのは難しい。
『Day By Day』
曲の出だしで「ベース」と言われて「エーッ?!」という高尾さん。いざ弾き出すと何とも軽やかでかわいらしい音が続く。その音に合わせるようにピアノ線をジャランと鳴らす洋さん。歌い終わった後、かすかに♪Day by day〜とささやくような歌声に心地よい余韻を感じて1stステージ終了。

2ndステージもインストから

『フラミンゴ』
「息子はスマートに歌うけど自分はジャズピアノではなくギャグピアノ」という洋さん。でも演奏はギャグではない。ヴァイオリンの伸びやかな音が良く生きている。
『ラ・メール』
この曲はもちろん、桂さんも歌った「Beyond The Sea」だが、ここではあえて洋さんの曲紹介通りに。ヴァイオリンとベースの二つの弦がきれいに融合している。
桂さん登場。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
どちらかというとライブ後半で歌う歌をステージ最初に持ってきた。いつもと違うライブ構成が新鮮。さらに間奏では桂さんのスキャットとヴァイオリンとの掛け合いが楽しく、しかも美しい。
『But Not For Me』
ピアノとのデュオによるバースが素敵過ぎる!本編は悲しい曲の内容とは対照的に軽快で楽しげに聴こえる。
『I Didn't Know About You』
「君に出会うまではメリーコーランドのような人生だった・・・」という曲説明を聞いた後だったからか、いつも以上に歌詞が一語一語迫ってくる感じに聴こえた。優しいバラードに静かに酔いしれる。
『A Foggy Day』
軽快なアルバムのイメージと違い、音がとても柔らかい印象。
『Old Devil Moon』
軽くスキャットしてから歌い出す。弓で弦をタップしながら演奏する小塚さん。そのタッピングに合わせるようにピアノの内側を叩きながら軽快に歌う桂さん。曲終盤、やや長めのスキャットが続く。そろそろかなあ・・・と期待が高まった瞬間、
♪ひょっこりひょうたん島〜
本当に久しぶりだ!何年ぶりだろう。何故か、このひょうたん島を聴くと得したような気分になるのだ。ライブに足を運んだ人しか聴くことができない、という状況のせいだろうか。
『For All We Know』
悲しい別れの歌。せつな過ぎるほど美しい歌。ピアノが美しさをより引き立てる。
『On A Clear Day』
いつもオープニングに歌う曲だが「たまには最後に・・・」と歌った。1コーラス歌うとすぐにスキャットする。セットリストだけでなく歌の構成もいつもと少し変えてきた。聴き慣れた曲なのにとても新鮮。
アンコール曲を打ち合わせる桂さんと洋さん。「We Wish?」と聞き返す洋さん。どうやらお馴染みのクリスマスソングと間違えたようだ。桂さんが言ったのは「A列車!」と言うわけで
『Take The A Train』
いつもより長いスキャットをはさんだソロ演奏が楽しい。何故か「ジングル・ベル」らしきスキャットも聴こえる。ジャズの自由な世界は何でも受け入れてくれる。
久しぶりに聴く曲あり、お馴染みの曲も多少構成を変えてきたり、と全体的に新鮮なライブはあっという間に終わってしまった。



2006年1月17日(火)20時〜

★STB139にて★

ピアノ・小林洋さん、ベース・安カ川大樹さん、テナーサックス・安保徹さん、ドラム・田鹿雅裕さんによるインスト1曲終えた後に桂さん登場。黒系スーツに白いシャツで爽やか。
『'S Wonderful』
『East Of The Sun』
立て続けに2曲歌った後にメンバー紹介。田鹿さんが紹介を受けた後に両腕を大きく前に出して「どうぞ〜」という仕草が楽しい。正月は「食っちゃ寝」生活でたくさん映画を見ていたという桂さん。桂さんが好きな映画「フォー・ザ・ボーイズ」の良いシーンで使われている、という曲を歌い出す。
『P.S. I Love You』
間奏で椅子に腰掛け、曲の世界に浸る桂さんが神々しく見える。
『Sunday』
歌詞を見ていると笑ってしまうくらいにかわいい、という歌の世界が目に浮かぶような歌い方。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
テナーサックスはお休み。ファースト・アルバム「So Nice」と似たアレンジだがもっとゆったりボサノバのリズムをより感じられる曲調。
『L-O-V-E』
昨年、ここSTBで初めて歌った曲。カメラが入っていたのに出来栄えに満足できずもう一度歌ったことが思い出される。「1年後バージョン」だけあってすっかり桂さんの歌にしているのがわかる。1年前とは全然違う。やはり進化しているのだ!曲の後半♪Love!と言った瞬間の田鹿さんのシンバルの音が進化をより強調しているように思えた。
『You Were Meant For Me』
幼稚園の頃、「雨に唄えば」のジーン・ケリーを真似して黄色いレインコートを着て雨の中で踊るジーン・ケリーごっこをしていたという桂さん。そんな思い出に浸るように歌った。
『Georgia On My Mind』
レイ・チャールズの歌で有名だが、桂さんの場合「あまり脂の乗っていないノンオイルバージョン」だそうだ。さらりとした歌い方は、確かにそういう表現がぴったり。テナーサックスはお休み、椅子に腰掛けよりシンプルな音を醸し出す。
『Almost Like Being In Love』
何度聴いても楽しくなる曲。これもジーン・ケリーが出演した映画「ブリガドゥーン」で使われている。ジーン・ケリー派の桂さんにとって相当お気に入りなのだろう。
それにしてもMCの中でとても気になる言葉が!
桂さん曰く「ジーン・ケリーはずんぐりむっくり」。
?!
『What A Wonderful World』
さりげない場面を歌い、この世の素晴らしさを表現するこの曲。「今年もこの歌のように過ごせたら・・・なんて思ったりなんかしちゃったりして!」
茶目っ気のある言葉遣いだったが、桂さんの想いがひしひしと伝わってくる。
『It Don't Mean A Thing』
ドラムとデュオで歌い出す。緊張感溢れる瞬間だ。桂さんのスキャットも一段と絶好調。まだまだ終わりたくない!
アンコールの拍手で再登場した桂さんの口から素晴らしい報告が!
何とSTBのライブはこの日で20回目だったそうだ。デビュー前から出演してきた積み重ねは大きい。記念すべき瞬間に立ち会える幸せは格別だ。
『In A Mellow Tone』
ベースとのデュオ。さらに、さらにスキャットが冴えてくる。ここからまたライブが始まるかと思うほどノッてくる。2006年もやはり桂さんから目が、いえ、耳が離せない!


2005年12月29日(木)

☆銀座スウィングシティにて☆

ピアノ・小林洋さん、ギター・細野よしひこさん、ベース・横山裕さんが登場。小粋なインストでスタート。
『All The Things You Are』
洋さんは風邪を引いてしまったそうだが、音色の美しさに翳りはない。
『Wave』
夏に聴くことが多い曲だが、寒い日に聴いてもやっぱり素敵だ。前半はギターの優しい音色、後半はややラテン調の明るいリズムという変化が楽しい。
さあ、桂さん登場。
『I Remember You』
「頭ルバートで」と桂さん。ゆったりしたピアノとのデュオで歌い出す。指を鳴らすのを合図にギターとベースが加わる。ステージ全体が優しくスウィングし出した。
『You Were Meant For Me』
間奏のギターソロで楽しそうにピアノの内側を叩く桂さん。ミュージカル「雨に唄えば」ではゆったりテンポだが、ノリの良い桂さんヴォーカルにすっかり慣れてしまった。
今月は旅が多かった桂さん。京都、北九州、名古屋、とどこへ行っても雪がついてまわったそうだ。「寒い」と言うより「痛い!」という感じで久々エスキモーの格好をしてフード付きコートで耳からカバーしていたそうだ。
『But Beautiful』
「恋とは・・・でも、しかし、美しい!と悟ったような曲」という桂さん。ギターとベースに乗ってゆったりと歌い出す。水を飲みながらそっとその様子を見守る洋さんは間奏から参加。
『Almost Like Being In Love』
ピアノソロでは「Call Me」らしきメロディも聴こえてくる。楽しい曲にさらに楽しい曲が重なって桂さんも嬉しそうにピアノの内側をコツコツと叩く。
『It Had To Be You』
小粋な口説きソング。間奏ではソロ回しをリードする桂さん。ピアノの方を振り向いたのでピアノかな、と思ったら「ベースって言ったの?」と洋さん。ちょっと慌てたように横山さんが演奏する。「見ててよ!」と言いながらも笑顔の桂さん。そしてすかさず「すみませんっ!」
『P.S. I Love You』
「今年もよく歌いました〜」と桂さん。一語一語かみしめる様に歌い、終わった後はゆっくり深々と頭を下げる。桂さんの一挙手一投足に思いが込められている。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
「帰ってくれたら嬉しいわ」という誤った邦題の為に女性の歌と思われているこの曲。少し前に歌った時も酔っ払いに「女性が歌う歌を歌って!」と言われたそうだ。でも本当は「あなたが待つ家に帰りたい」という曲。1ステージの締めくくりにふさわしい。
2ndステージもインストから。
『There Is No Greater Love』
細野さんフィーチャーでギターの音色がよく響く。何故かピアノからは「結婚行進曲」やベートーベンの「運命」が聴こえてきた。
眼鏡を控え室に置いてきてしまった洋さん。持って来てもらうようスタッフに頼む様子がまた楽しい。
『Old Folks』
錆びたナイフならぬ古いフォーク。ゆったりまったりムード。「桂くん、桂さん・・・桂さま!」と呼ぶ洋さん。
『On A Clear Day』
何とボサノバのリズムで始まった。後半からは4ビート。いつもと違うリズムで聴くと聴き慣れた曲もとっても新鮮。
『If I Had You』
「もし君が僕のものだったら、というある意味口説きソング」は小粋なピアノで始まった。ますますまったりしてくる。
ここで、ライブの翌日お誕生日を迎える桂友さんの為に桂さんからバースデーソング。

何と彼女は3年連続この幸せに浸っている!

そして私も幸運のおすそ分け、シャンパンのご相伴に預かり良い気分。
『Sophisticated Lady』
イントロで少しバースデーソングを入れる洋さん。粋な演出が嬉しい。
『Just In Time』
軽快に楽しく歌う。ピアノソロではマイクスタンドにマイクをセットして両手でピアノの内側を叩く。マイクスタンドに顔を近づけ洋さんを紹介する仕草がかわいい。
『I Could Write A Book』
歌い出すとすぐ客席から手拍子が起きる。ところがジャズでは使わない1拍目と3拍目!すると桂さん「1、2、3、4・・・」と言いながら2拍目と4拍目で手を叩く。「(映画)スウィングガールズでジャズはアフタービートと言っている」と紹介。その後ろで洋さんは日本人には1拍、3拍で間にもみ手がしみついていることを話している。それに呼応するように「1拍目と3拍目があるからこそアフタービートが生きる」と桂さん。「いいこと言う!」と洋さん。
『What Are You Doing New Years Eve?』
わずかなチャンスに賭けて大晦日はどう過ごすのか、想いを寄せる人に尋ねる、という切なくなるような歌詞。一年を締めくくるライブで聴くにはもっともふさわしい曲だ。ピアノとのデュオで静かに歌い出す。じっくり語りかけるようだ。
『In A Mellow Tone』
桂さんのスキャットが絶好調。特にピアノとの掛け合いはゾクゾクする。何しろ洋さんの演奏は
♪Lullaby Of Birdland〜♪もういくつ寝るとお正月〜
♪雪やこんこ〜、さらには
♪1人、2人、3人インディアン〜色んな曲が次々飛び出す。桂さんのスキャットもますます進化する。最高にスリリングだ。
アンコールを求める拍手が起こる。と、その拍手と拍数を変えて手拍子する洋さん。最後の最後まで楽しませてくれる。
『It Don't Mean A Thing』
2005年を締めくくるのはやっぱりこの曲だ。いつもよりややアップテンポだが、よりスウィング!


2005年12月12日(月)

★銀座スウィングにて★

この日はザ・シャイニー・ストッキングス(以下SS)のライブ。ピアノ・小林洋さん、ベース・緑川一男さんに加えて、今回はゲストとしてアルトサックス・五十嵐明要さんが素晴らしい音色を聴かせてくれた。
『In A Mellow Tone』
五十嵐さんと叩き語りで共演するのは初めてという桂さん。ちなみに五十嵐さんのお兄様はドラマーだそうだ。
『Watch What Happens』
ボサノバのリズムに乗ったところで村上京子さん、山崎さとこさん、吉田有希さん、吉田夏希さん、すわまきこさんの5人が登場。
『The First Noel (牧人ひつじを)』
桂さんの姿は見えないが声が聴こえてきた。6人のア・カペラで美しい賛美歌を響かせる。心が洗われるようだ。
『Moonlight Serenade』
SSさんのハーモニーで気分も明るくなる。
『ウェディングベルが盗まれた』
さとこさん、有希さん、夏希さんの3人で。クリスマスソングではないが「ディーン、ドーン」という鐘の音がクリスマスの雰囲気を醸し出す。
ここからは桂さんの出番だ。
『You Were Meant For Me』
叩き語りで聴くとより小粋だ。
『Have Yourself A Merry Little Christmas』
ブラシの音が効果的。歌の優しさが際立つ。
『Almost Like Being In Love』
ここでさとこさん、夏希さん、まきこさんの3人が登場。
『It's Only A Paper Moon』
ほのぼの気分でいっぱい。
『Jingle Bell』
再びSSさん5人が勢ぞろい。桂さんも加わってきれいな六声を響かせる。
『明るい表通りで』
さとこさんが目一杯足を上げて踊る。かわいくてかっこいい。
『We Wish You A Merry Christmas』
再び六声で1stステージをしめくくった。
2ndステージも桂さんのMCでスタート。桂さんにとって「初めましての記憶がない」という緑川さん。昔は洋さんが相手をしていたが今では桂さんが相手をしているらしい。だからなのか、いつもドリフのDVDを持ってやって来るそうだ。
『Take The A Train』
肩をすくめるように上げて、シンバル上部をカンカンっと鳴らす桂さんの仕草が印象的。曲の楽しさに浸っているように見える。
『Stardust』
バースはピアノとサックスのみ、静かなひとときだ。五十嵐さんのサックスが最高。さすが京子さんが「音色がセクシー」というだけある。
『The First Noel』
SSさん5人が登場。桂さんと6人で歌う。
『My Melancholy Baby』
『赤鼻のトナカイ』
京子さんが抜けて4人で歌う。さとこさんと有希さんは頭にトナカイの角をつけて一段とかわいらしい。実はこの日さとこさんはインナーに茶色い服を着ていたが何とトナカイをイメージしていたそうだ!
『My Favorite Things』
クリスマスソングではないけれど、色んな物が飛び出す夢のある曲。さとこさんと有希さんと夏希さんの3人のハーモニーは最高。
『Winter Wonderland』
再び桂さんコーナー。美しい銀世界を連想するきれいで優しい曲。2コーラス目は1コーラス目より元気にに歌っているように聴こえた。
『Merry Christmas Darling』
桂さん曰く、世の中にはあまり出回っていないそうだ。ただお気に入りのカーペンターズはレパートリーに入れていたらしい。カーペンターズのクリスマスアルバムは素晴らしいオーケストレーションで1本のミュージカルを見終わったような気分に浸れるそうだ。サックスはお休みしてピアノとベースのみ。最後の弓弾きベースが雰囲気たっぷり。
『It Had To Be You』
ピアノのイントロが小粋で、このニクイ歌をより盛り上げてくれる。長音部でのタメがますますニクイ。ベースソロでは手でドラムを叩く。呼応するように洋さんは鍵盤裏側を手で叩く。

再びSSさん登場。

『When You Wish Upon A Star』
ワルツのリズムで歌うのでいつもと違った印象を受ける。
『ラムとコカコーラ』
さとこさん、有希さん、夏希さんの3人で。振り付けも歌もかわいい。
『ママがサンタにキッスした』
SSさん5人が勢ぞろい。桂さんも加わって六声で歌う。
『クロージングテーマ』
『We Wish You A Merry Christmas』
この日は12月にお誕生日を迎えたさとこさんのバースデーソングを歌ったり、かつてのSSさんメンバー「もうひとりの恭子さん」が登場したり、一段とほのぼのムードたっぷりのライブだった。

2005年11月29日(火)

☆銀座スウィングシティにて☆

ピアノ・小林洋さん、ギター・岩見淳三さん、ベース・佐藤ハチ恭彦さんのトリオが登場。
『What Am I Here For?』
耳馴染みのあるエリントン・ナンバーでスタート。さらにラテン調のチャーリー・パーカーの曲を演奏した後は桂さん登場。赤茶系の皮ジャケットにグレーのマフラーを巻いてすっかり冬模様。
『I Could Write A Book』
『You Were Meant For Me』
『Moonlight In Vermont』
寒い夜に聴きたくなるというこの曲。桂さんが歌うとキーンと冷え切った空気の中に青白く浮かび上がる月を連想する。ヴァーモントには「サウンド・オブ・ミュージック」でお馴染みのトラップ一家がかつて住んでいたことがあるらしい。だがヴァーモントにはまだ行ったことがない、とやや残念そう。♪Vermont〜の最後の「t」の発音に命をかけているという桂さん。確かにいつまでも余韻の残る「t」だ。
『On Green Dolphin Street』
ジャズ界ではかなり若い桂さんだけあって、以前は「20歳の天才〜」のように年齢がキャッチフレーズのようになっていた。今では「32、3歳でしょう」なんて言われることもあるそうだ。そのせい、と言うわけでもないだろうが20歳のアルバム「So Nice」収録曲が続く。
『I Thought About You』
相手のことを思っているのになかなか行かない、じれったさのある内容。「だったら行っちゃえ!・・・でも行かない・・・行けばいいのに、と思う」と歌う前に語った。1コーラス後にそっと♪You〜と繰り返したところに集約されていたような気がする。
『Have Yourself A Merry Little Christmas』
まずはピアノから。そこに弓弾きのベースが重なる。本当にきれいな音色だ。
クリスマスにはまだ早いけど、クリスマス前最後のシティライブということで待望のクリスマスソング。「ここだけの話、一番のお気に入り」と言う自身のアルバム「Wonderland」はやはり特別なものらしい。
『Winter Wonderland』
雪景色を連想するこの曲は音楽の授業で習ったそうだ。東京生まれの桂さんは雪にはあまり縁がないが、10年ほど前のクリスマスイブに一度だけ雪が降ったことを鮮明におぼえているそうだ。
美しい銀世界に心を包まれて1stステージ終了。
2ndステージが始まると、マイクを握った洋さん、最近問題になっている建物の耐震偽装の話を始め「皆さんのマンション大丈夫ですか?」挙句は渦中の人物の名を挙げて♪あねは(姉歯)よ〜、と「枯葉」のメロディで歌い出した。そして最初の曲は「枯葉」ではなく
『Lullaby Of The Leaves』
ギターがとても良い響きを醸し出す。曲の最後♪タリラタリラ〜と音が下がっていくのは枯葉が舞い落ちる様子を表してアレンジしたそうだ。
『Indian Summer』
日本語にすると「小春日和」を意味するらしい。まさに今の季節にピッタリ。ボサノバの心地よいリズムに乗ったところで
「本日のメインエベント!小林桂の歌唱〜」という洋さんの紹介で桂さん登場。えんじ色に近い茶系の革ジャケットにグレーのマフラーを巻いて季節感のある格好。
『How About You?』
自分の気に入ったものを挙げてあなたはどう?と尋ねる歌。時々歌詞を替えて来る桂さんだがここでは♪I Like Christmas Season〜や
♪I Like Christmas Songs Too〜に替えて歌ったら見事にハマッた!
『They Can't Take That Away From Me』
ミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」で使われている曲。かつて劇団四季の同公演で演奏していた岩見さんを見に行ったこともあるそうだ。
『Merry Christmas Darling』
甘く切ない、という表現はあるが、桂さんにとってこの曲は

切な甘い!

アルバム録音の際「ここでウィンドチャイムを入れよう」など桂さん自身で色々工夫をしていたそうだ。それだけクリスマスに対するか思い入れが違うのかな、と感じさせる歌声だ。
『'S Wonderful』
「なんてすばらしい、すんばらすぃ〜」と普段からよく歌っている曲。ところが珍しく桂さんが途中で歌詞を間違えてしまった。この日は普段あまり歌わない歌が多くて、歌詞を間違えないように事前にチェックしていたそうだ。ところが「まんまと」普段から歌い慣れている曲を間違えてしまった!桂さんはやや悔しそうだったけれど、ファンから見れば完璧じゃない部分もあるのだ、と思うとなんだか嬉しくなってしまう。
『White Christmas』
今回はバースはなく本編から。ベースとのデュオが歌の柔らかさを引き立ててくれる。
『The Christmas Song』
歌を歌い、ドラムを叩き、演技をし、コメディショーの司会までしてしまうマルチな活躍をしたメル・トーメが歌った曲。メル・トーメを「凄い!」と称える桂さんだが、よくよく考えてみるとしていることは桂さんそっくりではないか!
『Santa Claus Is Coming To Town』
「サンタは銀座にも来ます」と桂さん。自らを「いつまでも夢見る純粋な少年」と言うが本当はかなり早い段階でサンタの正体を知っていたらしい。桂さんのお兄さんが髭剃りをクリスマスプレゼントにもらっていたのはよく覚えているそうだ。何とも現実的なプレゼントの話に店内も和む。そんな雰囲気を表現するように
『Christmas Time Is Here』

2005年11月21日(月)19時30分

★JZ Bratにて★

この日は「小林洋&ザ・室内バンド」コンサート。メンバーはヴァイオリン・小塚泰さん、阿部美緒さん、柳川ひろ子さん、高橋暁さん、ヴィオラ・深谷由紀子さん、チェロ・橋本歩さん、サックス・宮野裕司さん、ベース・安ヵ川大樹さん、ドラム・桂太鼓こと小林桂さん、そしてもちろんピアノ&アレンジは小林洋さん。
おしゃべりせずに音楽から静かに始めたかったようだが、やっぱりしゃべってしまった洋さん。「おしゃべりはなかったことにして・・・」と
『慕情』
正真正銘の室内楽!と思うような美しくてドラマティックな演奏。しかし、洋さんはドラマテッィクな曲は嫌いだそうだ!でも、せっかく19年前に作った曲だから・・・と演奏。当時一緒に演奏した人はもう宮野さんしか残ってないそうだ。
ここでオリジナルカクテルの紹介。JZ Bratではアーティストに合わせたオリジナルカクテルがある。「重〜い」カクテルを、という洋さんのリクエストに応えてバーボン入り。早速私のテーブルのカクテルに気づいた洋さんから「おいしいですか?」と声がかかる。おまけに「お酒強いでしょう〜」と!
『飾りのついた四輪馬車』
ストリングスのピチカートがとてもかわいらしい。
『THANK YOU ! HA-HA-U-E』
世の中への露出は2度目か3度目というこの曲はもちろん洋さんオリジナル。以前永六輔さんがラジオで「誕生日は母親に感謝する日だ」と話すのを聞いて作ったとか。「この人はそう思っているのかな」と桂さんの方を見る洋さんに対してさっと横を見る桂さん。まるで父子漫才だ。小塚さんのヴァイオリンと桂さんのトライアングルが心地よい。
『中国のインディアン』
「巴里のアメリカ人ならぬ中国のインディアン・・・大作です!」と洋さん。「支那の夜」とインディアンソングを合わせた不思議なメロディにすっかり翻弄される。お母様からのリクエストで実現したそうだ。
『入浴の秋』
???つまりは「Autumn In New York」。落ち着いたメロディ。
『冬ソナ乱入曲メドレー』
以前も「冬のソナタ」のテーマソングに色んな曲が乱入する曲を演奏したが、今回はまず乱入曲のみをメドレー。美しいチェロとヴィオラが響く「枯葉」〜「Stranger In Paradice」、ヴァイオリンとサックスが絶妙な「アリラン」、さらには「セ・シボン」や「マンボNo.5」、童謡の「雪」まで。これだけでおなか一杯になりそう。
いよいよ本番。題して
『冬のソナんちゃって』
美しくてしかも面白い!本当はこの曲が1stステージ最後の曲だったのだが、そう言い忘れてしまった洋さん。これからやるのはアンコール!と説明。「恵比寿駅で流れるあの曲・・・」と言いかけたところでつい「あぁ〜」と反応して「第三の男」と言ってしまった私。「第三の男、と出てくればいいんですけど、中にはエビスビールの曲という人も・・・商品名言っちゃったけど、NHKじゃないからいいよね」。「君が代」はお相撲の千秋楽の歌だと思っている子供がいたという話をしてやや憤慨気味の洋さん。「第三の男」の作曲者がアントン・カラスなのでその名にちなんだアンコール曲は何と
「カラスのエビス」
時折メンバーの口から「カァ〜」というカラスの鳴き声やビールを開けた時の「シュワ〜」という音が聞こえてくる。とくに「シュワ〜」と言う時の桂さんは楽しそう。さすがに洋さんの息子だけのことはある!ピチカートも絶妙。
2ndステージは
『Strike Up The Band』
マーチ調のドラムについつい乗せられる。
『A Night In Tunisia』
原曲はハードだがソフトにしたのだとか。チェロのピチカートが妖しげ

ついに「ロンドン橋」も飛び出した!

『'Tis Autumn』
この曲も19年前に宮野さんと共演したそうだ。
『ワルツ・メドレー』
「魅惑のワルツ」〜「Moon River」〜「チムチムチェリー」〜「My Favorite Things」〜「シャレード」〜「Fly Me To The Moon」〜「エーデルワイス」〜「白い恋人達」〜「世界一周」
『Bossa For Peter』
ボサノバが好きだと言う桂さんのお兄様の為に作った曲。やはりリズムを刻むドラムが印象的。
『星に願いを』
「世にも優しく美しくハッピーな音楽会」というサブタイトルがピッタリと当てはまる。
『ビビディバビディブー』
この曲だけの為にソプラノサックスを用意した宮野さん。アルトサックスより5度音が高いそうだ。きれいな高音がより楽しい印象を与えてくれる。
最後はまたしても
『カラスのエビス』
1stでも聴いてるのでつい一緒になって「カァ〜」「シュワ〜」と言いたくなってしまった。メンバー全員が楽しそうなので聴いてる方も楽しくなる。
アンコールは
『慕情』
大きなスティックを使ったドラムロールが曲を盛り上げ、ドラマティックに終了した。



2005年10月29日(土)

☆銀座スウィングシティにて☆

ギター・細野よしひこさん、ベース・佐藤ハチ恭彦さん、テナーサックス・安保徹さんのトリオが登場。珍しくピアノレスだ。
ノリノリのインストでは安保さんも足を踏み鳴らして楽しそう。マイクを握るのは細野さん。自ら「スーパートリオ」を名乗り「マイク握った者勝ち!」と言って客席を沸かせる。桂さんは「すぐ出て参りますのでもう少し・・・」と言ってメンバー紹介。「早稲田大学を優秀な成績で卒業・・・した人と一緒に卒業した」ハチさん。「青森出身、こう見えて僕(細野さん)よりかなり年下の」安保さん。細野さんの軽妙な司会ぶりで一気に気持ちがほぐれる。
『Body And Soul』
この曲は本当にサックスが良く似合う。さあ桂さん登場。
『'S Wonderful』
ちょうど裏に行ったところで名前を呼ばれたので間に合わないかと思った、という桂さん。確かにいつもより唐突な歌い出しだったような気もするが、あっという間にいつも通りノリノリだ。秋なのでピアノレスでシックに決めてみたそうだが肝心の桂さんは鼻声。
『Our Love Is Here To Stay』
1コーラス歌ったところでグラスを傾けるようなジェスチャーで「お水ちょうだい」とアピール。
『Autumn In New York』
途中「ため」を作る桂さん。そこにサックスがきれいに重なってより感情豊か。
『Almost Like Being In Love』
何度聴いても心が躍るよう。ギターの音色がより盛り上げる。
『It Had To Be You』
この曲直前で安保さんが大きな体を丸めるように一時退場。「あんなに大きいのに・・・」と桂さんも表現するように何ともチャーミング。「色んな人と付き合って最終的に戻ってくるってどういうこのなのよ!」と曲紹介。ベースとのデュオで何とも妖しいスタート。散々ベースをかき鳴らして、ふぅとため息つくような間をもたせた場面では大拍手が沸き起こった。桂さんも思わず「ニクいプレーヤー」。ミディアムでもなくスローでもないダンステンポ、と桂さんが表現するこの曲独特の「間」が心地よい。
『My One And Only Love』
中学生の時に胸を打たれたというこの曲。美しいバラードだ。
ここで安保さんが戻ってくるとバースデーソング大合唱コーナーに。お客の中で二人お誕生日を迎えた人がいたそうだ。「Gで・・・」と言って歌い出す。さらにお誕生日プレゼント代わりに
『Pennies From Heaven』
店の外はあいにく雨。でも、この歌を聴いてると雨の憂鬱感など吹き飛んでしまう。ここで「鼻をかんできます」と言って1stステージ終了。
2ndステージもスーパートリオの演奏から。
『All The Things You Are』
小粋なメロディがかっこいい。ここでもう一度細野さんからメンバー紹介。何とハチさんはアルトサックスもやるそうだが、昔ある人から「マイルスは泣いてるけどお前のは笑ってる」と言われたそうだ!細野さんは「何でもやっちゃうマルチ商法」と紹介。安保さんは歌も歌うそうだ。対して細野さんは「真面目にギター一筋!」だそうだ。桂さんに初めて会ったのは小学生の時。舞台袖で踊っているのを見て「将来何かなるなー」と思ったけれど「なった」と。ファンにとってはこういう話は何だか嬉しい。
『Stella By Starlight』
日本語だと「星影のステラ」だが少し違うと「星影のワルツ」。この言葉で少し笑いが起きる。「これを知ってる人は年齢が・・・」と意味深な発言。
『I Could Write A Book』
CDよりもゆったりのびやかな印象。
『You Were Meant For Me』
ギターやサックスがより際立って聴こえる。桂さんが「ピアノレスで大人っぽく」と言うのも頷ける。

もっとも「ピアノがあると大人っぽくないわけではない」

『But Beautiful』
この曲こそ本当に大人っぽい雰囲気。「恋とは何ぞや・・・」と話し出すのでひょっとしてこの曲かしら、と思い「あらっ?!」と言うとすかさず桂さんも反応。「でも、恋っていいじゃん」。タイトル通り美しすぎる・・・
『Just In Time』
何やらイントロでもめているスーパートリオ。桂さんは男性にしては声が高いのでスタンダードナンバーはだいたいオリジナルキーで歌えるそうだ。だから共演アーティストには喜ばれるらしい。でも、桂さん自身絶対音感を持っているわけではないのでイントロをうまくキャッチできずあたふたすることもあるそうだ。そこで同じヴォーカリストであるお母様に相談すると「そんなのわかるまで待ってればいいのよ」とあっさり言われたそうだ。さすがは京子さん!実に奥が深い言葉だ。で、結局この曲はハチさんのベースとデュオで始まった。咳払いをして演奏し始めるハチさん。その音を拾おうとピーンと張り詰めた桂さん。二人の駆け引きはゾクゾクする。
『枯葉』
サックスはお休み。ギターとベースのみ。この曲もベースとスキャットで掛け合う。美しいボサノバに酔いしれながらも二人の間に漂う空気にドキドキする。
『P.S. I Love You』
またしても美しい曲が続く。さらりとした歌い方がよりメロディの美しさを際立たせる。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
こちらもスキャットが最高。鼻声であることもすっかり忘れてしまうほど。いや、ライブが進むにつれてますます声が良くなっているようだ。
『All Of Me』
アンコールはとっても久しぶりに聴くこの曲。ゆったりまったりテンポが締めくくりにはぴったりだった。

2005年10月22日(土)18時

★目黒ブルースアレイジャパンにて★

1stステージは桂さんのファンクラブ、桂友倶楽部の会。ハロウィン・ナイトで「仮装も可」と案内には書いてあったが、皆いたってフツーの格好だ。
そんな中、暗闇を裂いてフランケンシュタインが登場。青白〜い顔の下は?桂友会の顔、横田さんだ!
会の進行について一通り話があった後、魔法使いのおばあさんがりんごを片手に登場。誰?!腰を曲げて歩く姿はまぎれもなくおばあさん。
でも、よーく見ると・・・華奢な手は、間違いなく桂さんだ。見事な演技に感心した後は桂さんの秘蔵映像大公開!ザ・シャイニー・ストッキングスのコンサートに「勝手に」参加して山崎さとこさんと一緒に踊っていたり、バレエの舞台に立っていたり、ジャズフェスティバルで歌っていたり。子供の頃の映像に「かわいい〜」という声も上がるが、それ以上に反応があったのは洋さんの映像。若い洋さんにどよめきが起きた。映像の後はお楽しみの生ライブ。魔法使いのおばあさんから一転、黒いスーツに白いシャツがまぶしく凛々しい。映像と比較して「使用前、使用後」などと表現していたが、ファンにとってはどちらも素敵だ。
洋さんとの父子共演。ピアノとヴォーカルのシンプルな構成でとても良い響き。
『Cheek To Cheek』
まるで語りかけるように優しく柔らかい♪Heaven〜
『L-O-V-E』
軽やかな歌い方。間奏では左手一本で奏でるピアノの低音が心地よい。2コーラス目、「L」と歌う時、右手の人差し指と親指で「L」の文字を形作る。「V」では手の甲を客席に向けるようにVサイン。
洋さんと二人だけの究極のデュエットは互いの呼吸が大事らしい。ピアニストとして、そして父として、やはり誰よりも呼吸が合うようだ。
『Autumn In New York』
いかにも秋らしい曲。桂さん自身は秋のニューヨークに行ったことはなく「いい曲ですねぇ。いつかは行ってみたい」。
『Sunday』
何度聴いてもかわいらしい曲。桂友会の為に遠方から駆けつけた人たちにとっては心の内をそのまま反映してもらっているようだ。桂さん自身、歌いながらステップ踏んで楽しそう。
『枯葉』
題して「きゃれは」。その言葉に思わずクスリと微笑んでしまったが曲が始まるとしっとりムード。まるでクラシック音楽のように清らかなピアノの音色。マイクスタンドに手を掛け、グッと気持ちを込めるように歌い出す。♪My Darling〜を♪My Baby〜に言い換えたところは胸が切なくなった。
ところが・・・洋さんの口元を見るとドラキュラの歯が覗いている!やられたって感じだ。
気を取り直して桂さん、「秋というと恋の終わりというイメージがあるけど恋の終わりは始まり・・・」と次の歌につなげる。
『When I Fall In Love』
まさしく「恋の始まり」だ。しっとりムーディ。
『It Don't Mean A Thing』
最後はノリノリで手拍子も飛び出す。
ライブが終わると再びフランケン横田さんの登場。桂さんファンならきっと答えられる筈!というクイズに正解したら桂さんからプレゼント!題して「カルトK」のコーナーだ。ここで「オペラ座の怪人」のテーマソングが流れる。何と怪人の格好をした桂さんが登場。白い仮面姿が良く似合って凛々しい!もっとも本人は「お風呂場の外人」と表現していたが。
クイズは、桂さんがいつも身につけている指輪はどの指で何色?(答え:左手小指でシルバー)、生野菜が好きな桂さんが特に好きなのは?(答え:レタスを含む葉っぱ)、今回桂さんがメークを担当したのは誰?(答え:横田さん)などなど。記念写真も撮ってあっという間に楽しい会は終わってしまった。

2ndステージは一般ライブ

『Embraceable You』〜『I Got Rhythm』〜『Someone To Watch Over Me』
洋さんが流れるようにガーシュウィン・ナンバーを即興演奏。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
先日久しぶりに1stアルバムを聴き返したという桂さん。「フレッシュな面もあるけど悔しい面もある」と。デビュー以来地道に歌い続けてきたからこそ言える言葉なのだろう。1stアルバムよりずっと伸びやかな歌声だ。
『On Green Dolphin Street』
題して「緑のいるか通り!」は静かなハミングから始まる。今日は本当に響きが良い。
『Too Late Now』
色っぽい曲はより色っぽく。
『Almost Like Being In Love』
イントロではステップを踏んで楽しそう。歌い出すとステップを止めて身を乗り出す感じ。そしてまたステップ。曲の楽しさが体全体から伝わってくる。より軽快なメロディは打ち合わせではなく「行き当たりばったり」だそうだ。父子だからこその以心伝心を感じる。
『Come Rain Or Come Shine』
思わずこぶしを握ってしまうような歌いっぷり。普段は軽やかに歌うイメージが強い桂さんが珍しく声を張り上げている。歌の心に後押しされているようだ。長音がすーっと真っ直ぐ伸びて美しい。次の曲を紹介しようと「それでは・・・」と言いかけるが声が上ずっている。
『I Can't Give You Anything But Love』
「捧げられるのは愛のみ・・・そんなこと言えるかよ!」と言って笑みを浮かべるが手段が歌だとしっかり言えてしまう。♪But Love〜は3回繰り返す。間奏でピアノとの掛け合いスキャットは「まだまだ〜」、洋さんは「ジングルベル」のメロディで応じる。
『What A Wonderful World』
「パキスタン、ニューオリンズ・・・なんかおかしい。地球が怒ってる」。静かな語り口だが強い意志が伝わる桂さんの言葉。思いが込められた曲に酔いしれる。
『In A Mellow Tone』
スキャットが本当に素晴らしい!これこそ生ライブの醍醐味だ。
一旦退場、アンコールを求める拍手に応じて登場した桂さんに花束を渡すファン。すかさず洋さんが「バラが咲いた」を弾く。粋な演出!
『When You Wish Upon A Star』
アンコールは全てのファンの願いを込めて、やっぱりこの曲。聴けば聴くほど優しい気持ちにさせてくれる。

2005年9月30日(金)

☆銀座スウィングシティにて☆

一ヶ月ぶりの桂さんライブ。まず、ピアノ・小林洋さん、ベース・佐藤ハチ恭彦さん、ギター・岡村誠史さんによるインストから。
『It Could Happen To You』
ギターの音色が本当に素敵だ。ところで今日逆ギレしたという洋さん。犬の散歩に行った時マーキングを咎められたのだそうだ。ところが監視カメラがあることを知りあっさり撤退したらしい。
『Stairway To The Stars』
逆ギレ話の後とは思えないような美しいバラードの後は桂さん登場。
『'S Wonderful』
曲の途中「ちょっと寒い」と言って両手を胸の前で交差して寒がる仕草。いつもは「暑い」と言うことが多いのに珍しい。
『Our Love Is Here To Stay』
寒さも吹き飛ばし小粋に歌う。
『Love Letters』
古いレコードを聴いていた「渋いガキ」時代からのお気に入りの曲だけあって、聴けば聴くほど一語一語がじっくり沁みてくる。
『Almost Like Being In Love』
ここでこの日と前日にお誕生日を迎えた桂友さん2人にバースデーソングのプレゼント。ゆったり歌った後はいつもの通り♪How Old Are You Now〜とテンポ良く歌う。そう言っておきながらお約束の「女性にかぎり20歳!」
『He's A Tramp』
本来は女性が歌う歌らしいが桂さんが歌うイメージの方が完全に染み付いている。かわいくて小粋な雰囲気はやはり桂さんが一番だ。
『P.S. I Love You』
先月も歌ったが今月も・・・と歌い出す。ギターとのデュオはあまりに美しすぎる。桂さんも思わず「いいですねぇ」とまるでよだれを拭くような仕草でギターの音色に酔いしれる様子。2コーラス目はややトーンが低めで、その抑制された雰囲気がかえって歌の美しさを際立たせる。
『I Remember You』
桂さんが「鳥肌〜」と言うほど素敵なギターの音色に支えられて1stステージ終了。
2ndステージもインストからだが、スタンダードはやらないと宣言する洋さん。
『Hello S.O』
洋さんオリジナル。2002.7.15のシティで岡村さんと共演した時に作った曲。S.Oは「Seiji Okamura」の略だ。
『Happy 22nd Birthday』
桂さんが22歳の時に作ったそうだが、今日お誕生日を迎えた人に贈ると言う嬉しい言葉。バースデーソングのメロディを少々パクッたらしい。もっとも完全にパクると「パクパクしちゃう」のであくまでも少しだけ!弓弾きのベースに乗ってきれいなメロディがあふれてくる。ギターの抑制された音色に弦がこすれる音が心打つ。
再登場した桂さんに今日お誕生日を迎えた桂友さんにこの曲を「あげた」と洋さん。「ひどいっ」と芝居がかった言い方をする桂さん。まるで父子漫才だ。
『I Could Write A Book』
ややゆったり目。最後の最後「ハッちゃん」の一言でベースがメインになる。リハーサルもしていないらしいが、急に振られてもきちんとこなしてしまうのが生のジャズライブの醍醐味だ。
桂さんが出演したネットムービー「真昼の花」がいよいよ劇場公開されることになった。初日は舞台挨拶もあるらしく、しっかり宣伝!
『Just In Time』
ギターをタッピングする音が軽快でより楽しい曲になる。
『It's Easy To Remember』
アップテンポの後はスローに。またしても弓弾きの重厚な音色に惹かれる。
『You Were Meant For Me』
原曲はゆったり告白ソングだが桂さんはいかにも楽しげに歌う。
『How About You?』
かわいらしい歌にベースのタッピングとピアノが良く似合う。
『My Romance』

恋に必要なシチュエーションはいらない、君さえいれば!

という究極のラブソング。ギターの音色もいらない、という歌詞があるそうだが、すかさず「ソフトなヴォイス」に替えてギターとデュオ。吸い込まれそうなほど美しい。いつの間にかハチさんも洋さんの横に腰掛けて聴き入っている。歌い終わると洋さんとハチさんから大きな拍手!思わず桂さん振り返って「おおっ、こんなところにもオーディエンスが!」
『In A Mellow Tone』
ベースとのデュオはキリリと引き締まった感じ。そこにポロンポロンとピアノが加わる。さらにギターも。桂さんのスキャットはますます冴え渡る。桂さんはギターの音色に合わせてモニターをこすったり身もだえしたりしていたが、観客は桂さんのスキャットがあまりにかっこよくて聴き惚れていた。
アンコールは
『You'd Be So Nice To Come Home To』
静かに終わっていった・・・




2005年8月30日(火)

★銀座スウィングシティにて★

ピアノ・小林洋さん、ベース・安カ川大樹さん、アルトサックス・五十嵐明要さんが登場。何と五十嵐さんは洋さんより22歳ほど年上だとか。穏やかで優しい笑顔からはとてもそうは見えない。
『In A Mellow Tone』
何となくエンディングテーマのイメージが強いこの曲を一番最初に聴いて不思議な気分だ。五十嵐さんはオープニングでよく演奏するそうだ。「ラプソディ・イン・ブルー」っぽいピアノのメロディと軽やかなベース、美しいサックスの音色のハーモニーが素敵だ。
『Moon Glow』
「ピクニック」という古〜い映画で使われているらしい。またしてもしっとりムード。
『星に願いを』
この曲には本当にサックスが良く似合う。
ここで桂さん登場。外は雨が降っているらしい。そこでこの曲
『Pennies From Heaven』
雨なんか吹き飛びそうな軽快な歌。ちなみに桂さんは「ペニーよりお札がいい」そうだ!
『I Could Write A Book』
ベースとのデュオで歌い出す。シンプルなメロディが桂さんの歌声をより引き立てる。
『But Beautiful』
17歳か18歳の頃からレパートリーにしていたという。とてもムーディで大人の雰囲気たっぷり醸し出すのはやはりキャリアなのか!
『A Foogy Day』
霧深いロンドンの曲。昔、地理の先生が「イギリス人はいつも傘を持ち歩いている」と言ったそうだが、いざ行ってみると日本人と同じく雨が降りそうな時だけ傘を持って出かけるらしい。そんな勘違い(?!)をしている先生をイギリスに連れて行ってあげたい、と桂さん。
『It Had To Be You』
小粋でけだるいムードに酔いしれる。
『P.S. I Love You』
イントロから素敵なサックスの音色に心奪われる。桂さんが「歌い出す気がしない」というのも頷ける。でも、桂さんの声が入るともっと良い!
ここでお約束の「バースデーソング」大合唱!感激して涙ぐんでいたようだ。誕生日プレゼント代わりに歌ったのは
『You'd Be So Nice To Come Home To』
途中洋さんはバースデーソングをさりげなくはさむ。桂さんも客席も表情が和む。店内に一体感が広がったところで1stステージ終了。
2ndステージもインストから。
『All Of Me』
まるで歌っているような五十嵐さんのサックスに心もスウィングする。
『Watch What Happen』
曲紹介で「シェルブールの雨傘の・・・」と言いかけた洋さん。ここで拍手をすると「雨傘"の"って言ったでしょう〜」。「シェルブールの雨傘」で使われているボサノバ曲だったのだ。ついつい受けて笑ってしまうと「面白いですか〜」。目一杯笑い、ボサノバのリズムで少し落ち着いた。
『Stardust』
キラキラ星のメロディでかわいらしく始まる。洋さんが「素晴らしいアルトサックス」と連呼するだけあってかわいらしい曲にサックスが大人のムードを重ねて本当に素敵だ。再登場した桂さんも思わず「美しすぎます!」
『'S Wonderful』
この曲の最初の「'S」は「It's 」の略だそうだ。ずっと前から疑問に思っていたものがすっきり。間違っても「す〜ばらしい」ではないそうだ!軽妙なMCも桂さんの魅力だ。最近「Sophisticated Lady」のDVDを見たという桂さん。「昔見た時と同じ場面で興奮したのは進歩してないのか?いえ!良いものは良いんです!!」。そんなわけで2ndステージはエリントン・ナンバー中心。
『Don't Get Aroud Much Anymore』
桂さんの初ドラム曲だとか。ブルージーでかっこいい。
『I Got It Bad』
ピアノとデュオでしっとりと、やがてベースが加わり、最後はサックスが重なる。

『You Were Meant For Me』

エリントンナンバーではないが思い出深い曲に変わりはない。何度聴いても、いや、聴けば聴く程心に響いてくる。それだけ桂さんの声に厚みが増している証拠なのだろう。
『Love You Madly』
本当に久しぶりに聴く。以前聴いた時より数段素敵だ。ベースソロでピアノの内側をコツコツ叩いたり、時折楽しそうに手で太ももを軽快に叩いたり、楽しそうな表情が歌声にもよく反映されている。
『Sophisticated Lady』
最初に紹介した曲がここで登場。サックスと良く合う。桂さんも思わず「本物って感じ〜」と酔いしれているようだ。
『Satin Doll』
この曲も久しぶりだ。「お気に入りの娼婦の曲」なんて言うととっても妖しげだが、桂さんの軽快な歌は実にさわやかだ。
アンコールは当然「この曲やらなきゃ意味がないでしょう!」
『It Don't Mean A Thing』

2005年7月27日(水)19時

☆NHKふれあいホールにて☆

NHK「BSふれあいホール」公開録画
〜ゲスト:木住野佳子・小林桂

まずはウィークリーゲストの木住野さんが作った曲をベースとドラムのトリオで演奏。
『マンハッタン・デイライト』
とても耳障りが良くて心地良い曲。「さわやかで高揚感があっていつも通勤電車の中で聴いてます」と、司会の土居裕子さん。
さあ、デイリーゲストの桂さん登場。まずは誰もが知ってるジャズのスタンダードナンバーから。
『L-O-V-E』
おおっ、いつも聴き慣れたベースのメロディで始まった。歌に関しては桂さんが主導権を握っているのかな、と思わせる。木住野さんのピアノはとても優しいタッチで桂さんの声に良く合う。木住野さん「本当に声が素敵。シルキーヴォイス」と大絶賛。土居さんもすっかり聴き入って大満足な様子。木住野さんのピアノは「ふわっと包みこむよう」だと桂さん。美しくて大人の香り漂う木住野さんとジャズ界の"貴公子"桂さんの共演は目と耳両方で楽しませてくれる。
木住野さんは最初クラシックをやっていたが中学頃からバンド活動もしていたそうだ。その時によく演奏したのがビートルズ。そこでビートルズの曲を歌うことに。
『In My Life』
優しくゆったりとした気持ちに浸れる歌とピアノ。二人が醸し出す雰囲気に引き込まれる。
父母、祖父がジャズミュージシャンの家庭に育った桂さん。中学ではブラスバンド部に入りドラムを担当。カーペンターズが好きでカレンの真似をしてドラムの叩き語りをしたそうだ。そこで次の曲はカーペンターズの代表曲
『(They Long To Be) Close To You』
久しぶりに聴いたがシンプルなメロディが歌の優しさを際立たせてくれる。実は結構木住野さんは弾く前に緊張していたらしいのだが、そうは思えないほどきれいな音色だった。
ところで、ビートルズは全部で15枚アルバムを発売しているそうだ。最後の2枚はベスト版なので実質は13枚というところか。
そこでクイズ!ビートルズの公式発表曲は全部で何曲あるのか?
「1枚に10曲として2枚がベスト版なら130曲かな」と木住野さん。
「うーん、200曲くらいかな」と桂さん。
正解は213曲だそうだ。多いのか少ないのか微妙だがしばらして訂正が入った。ベスト版にも未発表曲が入っていたらしい。「そうと知っていたら130曲じゃなかったのに〜」と木住野さん。土居さんも言っていたが木住野さんはとてもひょうきんで面白い。次はビートルズの曲を木住野さんがジャズアレンジでインスト。
『Come Together』
ベース音がよく効いている。ビートルズとは一味違う。まさしくジャズだ。
いよいよ最後の曲。最後もビートルズの代表曲。
『Imagine』
この曲を桂さんが歌うのは初めて聴いた。ジョン・レノンの歌い方とは全然違う。さらりとしてシンプルな歌い方だ。初めて歌うとは思えないくらい完全に桂さんの歌にしている。
この後記念撮影をして収録は終わったのだがせっかくだから皆さんから質問を、と言い出した土居さん。と言ってもなかなか声を出す客もいない。それでは、とばかりに土居さんが「じゃあ好きなタイプは?」と切り出した。
「自然体で引っ張っていってくれる人。顔にはこだわらない」
とうまく答える桂さん。
「じゃあ、年令は?」と土居さんと木住野さんが二人ハモって質問する。その点もこだわりないらしい(→本当か嘘かはわかりませんが!)。
他方、木住野さんは「本当は引っ張っていってほしいけど、いつの間にか自分が引っ張っている」と。確かにそんな気がする。

ここで終わるのはあまりに名残惜しい!

この場にいる人全てがそう思っていたであろう。そこでまずは木住野さんのインストから。
『ダニー・ボーイ』
優しいメロディが心地よい。最後の最後は再び桂さんと一緒に
『Route 66』
粋でかっこよくてゾクゾクする。収録中は手拍子や拍手を控えていたのだがどうも消化不良だった。でも収録は終わっている。すっかりリラックスして体もスウィング。手拍子も飛び出す。NHKも気を利かせてくれたのか、照明をくるくると変化させて本当にライブハウスにいる気分。最高に贅沢なひとときだった。


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