小林桂ライブレポート Part 4


2005年8月4日(木)

☆銀座スウィングにて☆

この日はザ・シャイニー・ストッキングス(以下SS)のライブ。ピアノ・小林洋さん、ベース・横山裕さん、ヴァイオリン&ギター・小塚泰さん、そしてドラム&ヴォーカルの桂さん登場。洋さんと小塚さんはアロハシャツを着て涼しげだ。
『Love Walked In』
ガーシュウィンナンバーを超ノリノリで演奏。特に洋さんは数え切れないくらい色んな曲を盛り込む。
『I Can't Get Start』
こちらも洋さんのアレンジが効いている。桂さんのドラムが刻むボサノバリズムと小塚さんのヴァイオリンが特に絶妙。
ここでSSさん登場。村上京子さん、山崎さとこさん、吉田有希さん、吉田夏希さんというお馴染み4人に加えてすわまきこさんも登場。登場曲の『The Shiny Stockings』とメンバー紹介を兼ねてもう一曲歌った後は
『パイナップル・プリンセス』
桂さんも叩き語りで加わった六声のハーモニーが本当に美しい。
『ラムとコカコーラ』
とってもかわいらしいこの曲はさとこさんと吉田姉妹の三声で。ラテンのリズムに乗った三人の振り付けも本当にチャーミング。
ここで桂さん一声の叩き語りへ。
黒いポロシャツに黒いパンツ。オフホワイト系のジャケットを羽織っていた桂さん。SSさん登場後上着を脱いだので上下黒になったからか「僕だけ葬式みたい。言ってくれればアロハにしたのに〜」
『I Could Write A Book』
ギターのさわやかな音色と桂さんのブラシが良い音を奏でる。この曲の邦題は「書き残したい僕の恋」だが、先日収録したNHKの公開番組こそ「とっておきたい」そうだ。それだけ満足な仕上がりだったのだろう。
『Moonlight In Vermont』
青白い月を連想したくなるような美しい声。久しぶりに聴いたが以前聴いた時よりはるかに美しい。歌い終わって「涼しい気になりませんか?」と聞く桂さん。確かに涼やかな風が吹き抜けたような気分に浸った。
『Almost Like Being In Love』
桂さんの叩き語りで歌うとより優しい印象になる。
ここで京子さんと吉田姉妹の登場。三人とも何故か日本人に見られないそうだ。京子さんはベトナム人に間違えられ、有希さんはロシアの人に三ヶ月もフィリピン人と間違えられ、夏希さんは台湾人によく間違えられるのだとか。美しい三人が会話でも楽しませてくれる。そんな三人が歌うのは
『ハワイ・アロハ』
有希さんのリードヴォーカルが色っぽく、ゆったり優しいメロディに心奪われる。途中三人が手を前にかざす。ふとその先を見るとさとこさんがフラダンスを踊っている。優雅で優しく女性らしい踊りに釘付け。
『スー町のスーちゃん』
とってもかわいらしい曲を全員で。言葉遊びのような歌詞が耳に残る。
2ndステージもインストから。
『Let's Fall In Love』
ピアノソロからスタート。桂さんが「レゲエなんちゃってバージョン」と言うだけにノリの良いリズム。小塚さんのギターも軽やかだ。最後フェィドアウトしていくが洋さんと桂さんが互いに目を見合わせて間合いを計っている。どうやって曲を終えるか決めていないらしい。互いの駆け引きが楽しい。
『北風のバラード』
若い頃故郷新潟を思って作曲したという洋さんオリジナル。今では「おじじナル!」だそうだがちょっぴり物悲しげで、でも遊び心を感じるメロディ。桂さんもブラシ、スティック、またブラシと持ち替えて音に変化を与えてくれた。
SSさん5人で登場。登場曲の後は
『My Melancholy Baby』
夏希さんの高音が本当にきれい。
『ハナレイ・ムーン』
SSさんが手でお月様を描きながら優雅に歌う。後ろから桂さんの優しい声が重なる。

桂さんも加わった六声は本当に絶妙のハーモニー。

次は夏らしくアントニオ・カルロス・ジョビンのボサノバメドレー。
京子さんリードの『イパネマの娘』や有希さんリードの『Wave』などかなりじっくりと聴かせてくれる。
再び桂さん叩き語りへ。
『Pennies From Heaven』
普段はノリノリで歌う印象だが叩き語りになるとやはり優しく落ち着いた印象だ。
『I'm In The Mood For Love』
最新アルバム収録曲だが久しぶりに聴く気がする。間奏でヴァイオリンが一番高いキーを奏でる。吸い込まれそうな高音だ。曲の最後♪For Love〜はいつもは高く上がるがこの日は低くかみしめる様に下がった。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
低音のピアノとギターの組み合わせが楽しい。桂さんとスキャットと横山さんのベースの掛け合いが最高にかっこいい。この日横山さんのベースは一段と響きが良い。
ここで京子さん一人が登場。ソロで歌うのかな、と思ったら飛び入り参加する人がいるので紹介を、との事。京子さんが「桂くんのバレエ友達で・・・」と言うと腕を体の前でバレエスタイルに丸く構える桂さん。大の仲良しで家にもよく遊びに行っていたという「エメちゃん」が登場。フランス語で「愛する、愛される」という意味からとったというから「aimerちゃん」なのかな。そのエメちゃんがソロで歌ったのは
『黒いオルフェ』
きれいなフランス語でささやきかけるように歌うエメちゃん。優しく見守るような微笑を浮かべてドラムを叩く桂さん。ステージに流れる空気がほんわかしてきた。
最後はSSさん5人が登場して
『さよならは言わないで』
世界12カ国の「さよなら」が入っている曲。もちろん桂さんも加わって六声。もっともっと聴いていたい・・・。
アンコールを求める拍手がどんどん大きくなる。アンコールは
『Moonlight Serenade』
明るく楽しくノリ良く終わっていった。

2005年7月25日(月)

★銀座スウィングシティにて★

ピアノ・小林洋さん、ベース・佐藤ハチ恭彦さん、少し遅れてテナーサックス・安保徹さん登場。
『I'll Close My Eyes』
オープニングにふさわしくノリの良い曲。少し疲れているように見えた安保さんも素敵な音色を奏でる。洋さんもロンドン橋、セント・トーマス、キャンディなど色んな曲を盛り込む。
『What Am I Here For?』
ハチさんのベースがピアノに乗って軽〜くスウィングする感じ。今度はバードランドの子守歌も聞こえてきた。
さあ、桂さん登場。いつ出ようか、と構える様子がお茶目だ。
『'S Wonderful』
濃い茶系ジャケットに黒いインナー、白いパンツ姿がさわやか。歌い終わると一言「素晴らしい!」
『Our Love Is Here To Stay』
小粋なベースソロでスタート。桂さんの声が重なる。絶妙のデュエットだ。ほぉ〜、と感心するような表情で二人をじっと見入る洋さん。終わった後に「ハッちゃん!」と掛け声を上げたのも頷ける。
『My One And Only Love』
14、5歳の頃から隠れてレパートリーに入れていた曲だとか。「一度も恋などしたこともねーくせに!」と"昔は"よく言われたらしい。「昔」を強調するなんてまたまた意味深発言だと思いつつも艶のある歌声に酔いしれる。
『Just In Time』
何枚目のアルバムに収録されていたかな、と歌う前に考える様子の桂さん。客の方が知ってるでしょう、とカウンター席の常連客たちに手をかざす。にこやかな表情で歌い出した。
『How About You?』
指を鳴らす仕草でテンポを取ろうとする桂さんだが「あれっ?」という表情。「どんな曲だっけ」ちらっと演奏する洋さんに「そうそう!」と返事する。19歳と25歳の時に録音しているこの曲。この日は26歳バージョンというわけだ。サックスがお休みしてより柔らかい印象。
『Sophisticated Lady』
17歳の時阪神大震災のチャリティとして作ったCDに収録された曲。高砂高校のブラスバンド部と共演したそうだが、映画「スウィングガールズ」のようにルーズソックスを履いた女子高生がスカート姿で足開いてドラム叩いていたそうだ。桂さんにとって良い思い出なのだろうと思わせる優しい笑顔で歌った。
『I Can't Give You Anything But Love』
軽やかに歌っていたと思ったら、いきなり・・・
♪歌詞忘れた〜何でもあり〜JAZZだから〜言わなきゃわからない〜失礼、失礼、失礼〜
桂さんの言うとおり、これぞJAZZ、生ライブの醍醐味、と言うところか!
目一杯盛り上がったところで1stステージ終了。
2ndステージは洋さんのMCから。しゃべるのは苦手というがとてもそうは思えないほど話が楽しい。自宅の3Fの窓を開けたまま出て来てしまったそうで降り出した雨が気になる様子。家では犬や猫を相手に会話してるらしい。もっとも会話というより勝手に一人何役もやっているらしい。散々笑わせると「サービス終わりっ!」
『I've Never Been In Love Before』
意味はわからないので英語の得意な人よろしく!と言っていたが意味などわからなくても素敵な演奏は心に響いてくる。
『Stormy Weather』
外はあいにく雨模様。帰る時にはさっと晴れているように、と願いを込めて演奏。曲のタイトルは「荒れ模様」だが曲調はしっとりしている。
『Once I Love』
さあ、再び桂さん登場。
休憩時間にどしゃっと雨が降ってきた、と桂さんも天気を気にしている。雨乞いの歌を、と言う洋さんに客席から笑いが起きる。「よくわかんない〜」と言う桂さん。「雨乞いは雨が降るんだっけ?」と言う洋さんに笑って頷くハチさん。
『I Remember You』

僕は君を忘れない!

っていうドラマのタイトルになりそうな素敵な曲。雨なんて吹き飛びそうだ。
『Wave』
夏らしい曲。終盤でスキャットでフェイドアウト。そこにピアノとベースが力強く絡む。どうやって曲を終わるか毎回ドキドキするそうだが聴いてる側にもそのドキドキが伝わってくる。心地よい緊張感が漂う。
『It's Easy To Remember』
桂さんいわく「めそめそソング」。サックスがお休みしてより静かな曲調だ。
『How High The Moon』
以前テレビ番組に使われていたせいか、何となく懐かしさを感じる。でも何度聴いても新鮮さが失われないのは日々歌声が変わっているからなのだろうか。
『I Could Write A Book』
サックスがお休みしていたせいかピアノとベースが良く聴こえる。何故か「L-O-V-E」っぽい。桂さんもつい歌いたくなったそうだ。2曲の融合は違和感がない。これも洋さんマジックか!
『Someone's Waiting For You』
「誰かが待っている・・・待っていなかったりして」なんて言っていたがてとんでもない!本当に待ってました!つい先日ふっとこの曲が頭に浮かんだ。桂さんの生歌を聴きたいなぁと思った。まさかここで聴けるとは!この曲自体聴き手を勇気付ける力を持っているのだろうが、桂さんが歌うと一層その思いが増してくる。「希望に満ちてくる」という桂さんの言葉通りだ。
『Day By Day』
日毎に思いが募る、なんて締めくくりにふさわしい曲だ。この曲も久しぶりに聴く気がするが、気持ち良くスウィングする。
いよいよアンコール。
『It Don't Mean A Thing』
ハチさんのベースと桂さんのデュエットでゾクゾクするような出だし。ピアノとサックスが絡んで迫力が増す。もっと聴きたい!と思ったところで終わってしまった。


2005年7月4日(月)20時

☆六本木スイートベイジルにて☆

まずはスペシャルG5のノリの良いインストから。メンバーはピアノ・小林洋さん、「小学生の頃から伴奏してもらっている」ギター・.細野よしひこさん、テナーサックス・安保徹さん、ベース・安ヵ川大樹さん、「赤いドラムの似合う」田鹿雅裕さん。
黒いポロシャツに黒パンツ、オフホワイト系のジャケット姿の桂さん登場。襟元のステッチがよりさわやかな印象。よく見ると洋さんと色合いがお揃いだ。
『Wave』
心地よい夏の風を運んでくれるようなボサノバ曲から始まった。終盤のスキャットがいつまでも余韻を残す。
『You Were Meant For Me』
いつも聴きなれたアレンジより弾んで聴こえる気がするのはテナーサックスが心地よいリズムを刻んでいるからなのだろうか。
この日はあいにくの雨。雨の月曜は憂鬱と言うが自分の歌を聴いて憂鬱になったと言われないように、と桂さん。憂鬱どころか1曲目から気分は晴れやか。
『Love Letters』
一文字一文字怨念(?!)を込めて書く手紙のようにじっくり歌詞をかみしめる様に歌う。サックスはお休みして楽器全体が音を落として美しい静けさを感じる。
『Almost Like Being In Love』
間奏でギターのこすれる音が印象的。
『East Of The Sun』
イントロでブラシの柄を使ってカンカンっとシンバルを叩く音に惹かれ、小粋な唄にスウィングする。この歌はかなり長い期間不定期でCMに使われている。いつ放送されるかわからないので思わぬときに聞こえてきてハッとすることもある。以前桂さんが中国料理店で食事中、どこかで聞きおぼえのある「My Funny Valentine」が聞こえてきて、しばらくは自分の歌だとわからなかったそうだ!
『Come Rain Or Come Shine』
ギターはお休み。舞台中央に椅子を持ってきて腰掛けた。雨の日は洗濯物が乾かないという桂さん。雨が降ろうが晴れようが、何があってもついてるよ、というニクイ曲と紹介し、情感たっぷりに歌う。右手の振り一つ見ても心を込めて歌っているのがよくわかる。桂さん自身この歌を歌っていると「こうしたくなる」と言って演歌歌手のようにこぶしを握ってみせた。もちろん日によって気持ちの込め方も違うそうだが、この日は「レベル1」だとか。桂さんにとってレベル1が高レベルか否かは不明だが、この日のこの歌は今まで聴いた中で一番素敵だったことは間違いない。この曲自体数年ぶりに聴いたが、以前聴いた時とは比べ物にならないくらい素晴らしくてゾクゾクした。
『L-O-V-E』
サックスはお休み。思わず体がスウィングするようなかわいらしいリズム。
『Sunday』
ドラムはお休み。かわいい曲にはかわいいアレンジをしてほしい、という桂さんの要望を見事に叶えた洋さんの力を感じる。
3月に発売されたアルバム「Love Letters」はラブソングばかり収録されている。そこで桂さんは現在恋愛中なのか、というファンも多い。そんな声を聞きながら「勝手に言ってろ」と思っているらしい。意味ありげな笑みを浮かべてこんな話をする桂さん。果たして真相は?!
『Georgia On My Mind』
少し前に上映された「Ray」をようやくDVDで鑑賞したばかりで桂さんにとっては「タイムリー」なこの曲。サックスとドラムはお休みし舞台中央に置いた椅子に腰掛け、しっとりと、でも、さらりと歌う。
『Nice Work If You Can Get It』
初めてニューヨークに行った時に見たミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」で使われている曲だが、その時は時差ぼけで寝てしまったそうだ。でもこの歌が使われた場面はちゃんとおぼえていたそうだ。
『In My Life』

気づけば舞台上は桂さんと洋さんの二人きり♪

この曲も久しぶりに聴くが、やはり以前聴いたときよりもずっと歌にふくらみが出たような気がする。ピアノとのデュオはあまりに美しすぎる。
『It Don't Mean A Thing』
再び全員揃った舞台では田鹿さんと桂さんとの緊張感あふれる掛け合いが始まった。「スウィングしなきゃ意味がないね」と日本語歌詞も挟む。2コーラス目からは観客の手拍子も加わる。伴奏が大きくなれば手拍子も大きく、伴奏が小さくなれば手拍子も小さく、客席と舞台が一体化した瞬間は気分爽快だ。
アンコールは
『In A Mellow Tone』
まずはギターと"デュエット"。やがてメンバー全員と融合。もっと聴きたいという余韻を残しつつ終わった。
この日のライブは久しぶりに聴く曲が何曲かあったが、そういう曲を聴くと桂さんがいかに"進化"しているかよくわかる。とても新鮮な一夜だった。

2005年6月19日(日)18時30分

★目黒ブルースアレイジャパンにて★

この日は「小林洋&ザ・室内バンド」。メンバーはいつもと同じくピアノ・小林洋さん、アルトサックス・宮野裕司さん、ベース・安カ川大樹さん、ヴァイオリン・小塚泰さん、杉浦清美さん、柳川ひろ子さん、高橋暁さん、ヴィオラ・深谷由紀子さん、チェロ・橋本歩さん、そしてこのバンドの看板ドラマー・桂太鼓さんは灰色がかった青いアロハシャツで登場。前回の室内バンドはその"看板"がお休みで今回より30人ほど客が少なかったそうだ。「嬉しいやら複雑・・・」と洋さん。メンバー紹介で橋本さんが雑誌ananに載っていた話が出た。洋さんは某書店でこっそり立ち読みしたそうだ。また、美しいストリングスメンバーを集めてまとめているのは"棟梁"小塚さんだとか。
今回は選曲がうまくいかなくて梅雨空と同じような気持ちだという洋さんに「うまい!」と桂さんから声がかかる。
『Silver Wedding Waltz』
思いっきり客を笑わせた後とは思えないほど美しいピアノから始まった。もちろんこの曲は洋さん作曲。そう言っても静かな客席に向かって「普通ならここで拍手が」と促す洋さん。
『最後の水墨画』
こちらも洋さん作曲。この日は父の日。洋さんのお父様が亡くなられた時に未完成の水墨画が残っていた話を聞いた後にこの曲を聴くと余計に心に沁みる。宮野さんのサックスの音色がたまらなく美しい。
『飾りのついた四輪馬車』
軽快で楽しい曲。何と"本邦初公開"その為各人のソロパートがうまく行くか気にしている様子。クラシックと違ってアドリブが命のジャズ。コード(和音?高度?!)なのだ!ストリングスのピチカートがかわいらしい。途中洋さんの「ウッ!」「ヤッ!」という掛け声は洋さんへ「頑張れ!」の掛け声だったようだ。
『いそしぎの子守歌』
またしても洋さんお得意の合体ソング。お馴染み「いそしぎ」と「五木の子守歌」はよーく聴いてみると似ている。最後は「Lonely One」も。
『ニューシネマパラダイス〜愛のテーマ』
ストリングスは美しく、ピアノは小粋。何度聴いても素敵だ。
『リベルタンゴ』
ヴィオラをフィーチャー。弓弾きのベースがより重厚感を増す。耳を澄ますとピアノは「アヴェ・マリア」。ドラムはタン、タン、タン、タンッとタンゴのリズムを力強く響かせる。
最後はヴィオラの「荒城の月」
曲が終わって改めて紹介を受けた深谷さんはいかにも恐縮した感じ。そんな姿がまた好印象。ストリングスメンバーは男女がいるのだが決して"恋仲"ではない。と言うかそうならない人を選んでいるそうだ。ヴィジュアルでもなくテクニックでもなく、飲んでて気分の良い仲間かどうか、か重要らしい。実際洋さんは同じメンバーで"できてる男女"がいて色々苦労(?!)したことがあったらしい。
そうこうしているうちに1stステージ最後の曲は
『インディアン・ソング・メドレー』
「10人のインディアンボーイ」他楽しい曲が飛び出す。途中メンバーがインディアンの真似をする。宮野さんの仕草がとってもチャーミングだ。途中、洋さんのピアノか突然止まってしまった。ちょっと驚いたが洋さんでもそういうことがあるのだ、と改めて思い、ライブの緊張感を再認識。
2ndステージ。1stステージ最後で演奏が止まってしまったことを「非常に残念!悲しい」と嘆く。でも、それで終わらないのが洋さんだ。小学校卒業時に自分の演奏を録音したテープを担任に贈ったそうだが、最近その担任がCD化してくれたそうだ。その演奏を聴いたらリズムがまったくダメだったとか。そのことに比べれば、と自らを慰めるのだ。

さすが洋さん!

『Isn't It Romantic?』
ストリングスからサックスへと美しく響く。
『ビビディバビディブー』
1984年NHKの番組でコーラス用にアレンジしたこの曲をストリングス用にアレンジし直したそうだ。宮野さんはソプラノサックスを使ってより高音を奏でる。各人のアドリブが終わるときにはちゃんと「終わるよ」という顔をしてほしい、「サインはV」だ、と口も滑らか。サックスの高音とベースの弓弾きが絶妙。この曲のイメージが変わった。
『Mister Lonely』
室内バンドファンならお馴染みの曲。もちろんこの曲に重なるのは「君といつまでも」
『I Love You』
チェロの橋本さんをフィーチャー。という紹介に「よっ!」と桂さんから声がかかる。以前室内バンドで演奏されているが、せっかくアレンジした曲を1回しか使わないんじゃ「あまりにボクがかわいそう」と洋さん。と言うわけで「使い回しです」。でも、良い曲は何度でも聴きたいもの。ドラムはやや速いボサノバのリズム。チェロはゆったり。途中ラテンのリズムも入る。やはり何度聴いても素敵だ。終わって洋さん、橋本さんに対して「よかったよ、I Love You♪」
『I Love You』
こちらはコール・ポーターのお馴染みの曲を小塚さんのヴァイオリンフィーチャー。洋さんは「情熱的」と言っていたが「優しく静かな愛」という感じだ。
『五音始まりのメドレー』
五音構成を「ペンタトニック」と言うそうだ。「In A Sentimental Mood」〜「P.S. I Love You」〜「Someone To Watch Over Me」〜「浜千鳥」〜「函館の女」
どれも全然違う曲だと思っていたのに何故か違和感がない。やはり洋さんマジックか?!
『Love For Sale』
この曲中「ちらちらいやらしく」入って来るのが「エル・クンバンチェロ」。そこでまず
「正調エル・クンバンチェロ」を演奏した後で本番へ。「メリーさんの羊」やら「ラ・クンパルシータ」やら「マンボNo.5」やら色々聴こえる。「ウッ!」というみんなま掛け声が元気で楽しい。
『Song Of Birds』
カザルスが平和を祈願して作った曲。とてもマイナーな曲でどこに平和への願いが入っているのか正直わからない、という洋さん。静かなトライアングル、弓弾きのベース、厳かなチェロで始まったこの曲をしっかり途中からメジャーに変えてしまった。
ここで終わりだがアンコールを求める拍手がどんどん大きくなる。前回アンコールがなくてアンケートにそのことを書いた人もいたそうだ。そこで始めからもう1曲用意すればよいのだ、と気づいた洋さん。そんなことを言ってしまうのが洋さんらしい。おまけに「アンコール」と言うつもりが何度も「リクエスト」と言って宮野さんに突っ込まれてしまう。それだけで店内大爆笑。アンコールは
『When You Wish Upon A Star』

2005年6月17日(金)20時15分

☆ル・パピヨン・ド・パリにて☆

「ALMA EN ROSE Special Night by Vingtaine」と題したイベント。表参道のハナエモリビルにあるレストランでおいしい料理を堪能し、アルマ・アン・ローズでのミニ・ファッションショーやショップクルージングをするのが主な内容。その中でもメイン・イベントが
桂さんと洋さんの父子共演ライブだ。
この日の桂さんは、オフホワイトとカーキ色の中間のような色のスーツに黒いシャツ、金色のネクタイに身を包んで明るい雰囲気。
『'S Wonderful』
1曲目から「ロンドン橋」が飛び出す洋さん。優しい微笑を浮かべて軽やかに歌う桂さん。曲が終わる直前♪スワンダホ〜と口ずさむ余韻。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
小粋にスウィング。
2曲歌い終えたところでご挨拶。「見事に女性ばかり!」と客席を見渡す。女性ファンが増えて最近ようやく大勢の女性に囲まれることに慣れたと笑顔で話す。今回はファッション雑誌Vingtaineのイベントということで自己紹介を始める。傍らで洋さんは「Over The Rainbow」を弾いている。
ジャズピアニストの父、ヴォーカリストの母を持ち物心ついた頃からジャズが流れていたこと。そういう環境をおしゃれだと言う人もいるが生活の中に溶け込んでいたのだということ。26歳にして音楽生活11年だということ。最近発売されたアルバムを紹介した後はもちろんこの曲
『Love Letters』
古い曲だが時代を超えて共感できるという言葉の通り、一語一語じっくりかみしめる様に歌う。
『L-O-V-E』
いつもベースソロで始まる部分を洋さんが低音のピアノで聴かせる。かっこいい出だしにゾクゾクする。再びロンドン橋も飛び出す。手拍子したくなるほどノリが良い。桂さんも指を鳴らして楽しそうに歌う。
『Fly Me To The Moon』
お月様ソングの中でも特に有名な曲。洋さんの渋いメロディにいつもよりやや低音気味の桂さんの声が良く似合う。
いよいよ次が最後の曲。「聴き足りない!」と言う人はCDを聴いて、としっかり宣伝する桂さん。
『East Of The Sun』
CMでお馴染みのナンバーで締めくくり。音響がとても良くて聴きやすくて、わずかな時間だったが内容の濃いライブだった。


2005年6月11日(土)

★銀座スウィングシティにて★

この日はあいにくの雨。「湿気っぽいのでカラッと」とピアノ・小林洋さん。湿気があると楽器の鳴りも違うと少し気にしている様子。テナーサックス・右近茂さん、ベース・安カ川大樹さんも横で大きく頷いている。ちなみに洋さんは朝、ひげを剃るつもりが気づくと歯を磨いて顔を洗っていたそうだ。店内は爆笑の渦。「お後がよろしいようで・・・」と演奏を始めた。
『On A Slow Boat To China』
ノリの良い曲の中に時々色んなメロディが聴こえてくる。右近さんも洋さんと音楽の感性が似ているようだ。
『My One And Only Love』
桂さんが登場する前に事前に「会議」をして選んだのがこの曲。ムーディなサックスの音色に合わせるように照明が落ち、良い心地に浸った。
本当はもう1曲やる予定だったそうだが「あまりの熱演に」時間がなくなったらしい。ここで桂さん登場。「ごみが・・・」と言って右近さんの右肩に手をやる。メンバー紹介で桂さんに握手を求める右近さん。洋さんを紹介する時には「われらがおとぅ!」
風邪を引いて鼻声(花声?!)の桂さん。「先に謝っておく」と言っていたが、鼻声がかえって独特のけだるさを醸し出している。「アメリカ帰り・・・ホントなんですよ!」いつもは梅雨を避けてアメリカに行く桂さんだが、帰って来て早々梅雨入り!今回はL.A.のディズニーランド50周年が目的。梅雨空を吹き飛ばすべくオープニングに歌ったのは
『Pennies From Heaven』
邦題はもちろん「黄金の雨」。今回のアメリカ旅行では初めてラスベガスに行き2ドル賭けて2ドル戻ってきたそうだ!ちなみに普段ギャンブルはしない桂さん、パチンコすら、つい最近初めて行ってやり方がわからずボーッとしている間に千円なくなってしまったそうだ。
『It Had To Be You』
右近さんとはレパートリーが重なりキーも同じだと言う桂さん。けだるくてとても粋なこの曲もそう。
『P.S. I Love You』
ゆったりバラードとサックスが良く似合う。
『You Were Meant For Me』
アメリカ旅行で行ったMGMグランドに様々なミュージカルシーンの写真が飾ってあるそうだ。その写真をたくさん撮ってきたという。
『Cheek To Cheek』
♪Heaven〜で始まるこの曲。そんな大げさな表現もさらりと歌ってしまう。ピアノとサックスのドキドキするような掛け合いも「全部出たとこ勝負」だそうだ。最後にマイクに入れずに「Heaven〜」と口ずさむ余韻がたまらない。
『But Beautiful』
美しいバラード。特にサックスの響きが良い。ピアノにもたれながらサックスソロに聴き入り、軽く微笑んだり、ちょっと翳りのある表情を浮かべる桂さん。歌い終わると「そろそろ鼻をかみに行かないと・・・」と
『You'd Be So Nice To Come Home To』
この曲で1stステージ終了。
2ndステージ。インストのトリオが登場するも店内はとても静か。洋さんも思わず
「しーんとしてますね」
静かな雰囲気を吹き飛ばそうと思ったのか話し始める洋さん。先日共演した古里さんというベーシストが同じ小中学校出身であることが判明したのだとか。年令を聞くと洋さんのお兄様と同い年。お兄様は東京か転校して来た古里さんのことをよくおぼえていて、苗字が「古里」なので♪うさぎ追いし かの山〜と言ったり、鼻濁音をからかったりしたそうだ。でも、古里さんは転勤族でおぼえていなかったそうだ。そんな話にすっかり盛り上がる店内。おまけにインスト1曲目を紹介し一言。

「浅田(飴)じゃないんだよね?」

もちろん曲は
『Candy』
洋さんのこの曲のイメージはゆっくりムードだそうだが、今回は元気いっぱいのアレンジ。元気に演奏したせいかますます饒舌になる洋さん。最近北朝鮮の工作船を見た話に。老夫婦らしき二人づれも来て見ていたが工作船だとわかっていない様子。知らない人に話し掛けるのは苦手という洋さんも黙ってられずついつい色々と説明してしまったそうだ。
『Easy Living』
楽しく笑った後とは思えないほどしっとりムード。すっかり落ち着いたところで桂さん登場。
『Wave』
もう6月なので、と夏らしいボサノバ曲から。とても涼やかなメロディが最後の最後静かに消えていく様がとても心地よい。
『Just In Time』
軽快に楽しく!
『Love Letters』
ピアノとベースのみで静かにスタート。やがて桂さんの声に重なるように静かにサックスが響く。
『Almost Like Being In Love』
かわいらしいラブソングを軽やかに歌う。
『He's A Tramp』
「わんわん物語」の中でメス犬が歌う歌。犬のコーラスがとても粋なのだとか。大きく頷く右近さん。サックスソロで「わぅ〜」と3回吠える仕草をする桂さんがかわいらしい。実はこの「わんわん物語」で使われている曲として有名な「ララルー」を歌う子供の頃の桂さんの姿がよくテレビで使われている。友達が会うたび「ララルー」とからかうそうだ。当時のヘアスタイルもまるで「ヘルメットのようで変」だと表現する。ご両親にも変だと言われたそうだが、当時の桂さんはバレエで踊っているときに髪が動くのがイヤでポリシーを持ってガッチリ固めていたそうだ。ちなみに今はキーが合わなくて「ララルー」は歌わないそうだ。
『Stardust』
ピアノとのデュエットで美しいバース。楽しい話に思いっきり笑った後とは思えないほどムーディだ。終わる瞬間「キラキラ星」が静かに流れた。
『Our Love Is Here To Stay』
ベースソロで「よっ!」「おおっ!」と声がかかって盛り上がる。あっという間に終わってしまった。桂さん退場。「ありがとうございました。おやすみなさい」と洋さん。しかしアンコールを求める拍手は鳴り止まない。「絶大なる拍手」に応えるべくアンコールを始めようという洋さん。「桂くんは?」「今、鼻かんでた」と言って登場。スーツの裾を持ってかわいらしくポーズをしてご挨拶。いきなり歌い出したのは
『But Not For Me』
桂さん自身は鼻づまりでかなり苦しそうな場面もあったが、その鼻づまりがかえって声に素敵な響きを加えていつも以上に色気があった。1ヶ月ぶりのライブは大盛況のうちに終わってしまった。

2005年4月30日(土)

☆名古屋ブルーノートにて☆

ピアノ・小林洋さん、ギター・細野よしひこさん、ベース・安カ川大樹さん、ドラム・田鹿雅裕さん、そしてテナーサックス・安保徹さんが登場。まずはインスト。
『Over The Rainbow』
ややアップテンポで、爽やかなメロディ。ノリノリの安保さんはベースソロで楽しそうに指を鳴らす。さあ、桂さん登場。濃いグレーのジャケットに白いストライプのシャツが涼しげ。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
トップバッターにこの曲を持って来るなんて珍しい。インストのイメージからガラリと変わってしっとりムード。
『You Were Meant For Me』
またまたテンポを上げる。
名古屋ブルーノート初出演の桂さん一言「めでたい!」3月に発売されたアルバムにちなんだオリジナルカクテル「Love Letters」は甘酸っぱくてイメージにピッタリ。桂友さんと私の前に置かれたカクテルに早くも気づいてくれた。
『I'm In The Mood For Love』
加山雄三が白いギター抱えてクサい台詞を言っているようなこの曲。でもジャズにして桂さんが歌うとムーディだけどさらっと聴くことができる。椅子に腰掛け静かに歌っていたが2コーラス目からゆっとくりと立ち上がり、かみしめるように歌う。
『Sunday』
この日は土曜日だったが、遠方名古屋に駆けつけて聴いただけに歌詞の言葉一つ一つが軽やかに響く。
『Cheek To Cheek』
サックスとドラムはお休み。ギターの響きがとても良い。いつもの岩見さんではないが、桂さんが小学生時代に歌伴をしているだけに、気心知れているのだろうか。
『Fly Me To The Moon』
とても久しぶりに聴く。サックスとギターがお休みのせいかドラムの音が格段に素晴らしい。
『Just In Time』
ライブも乗ってきたところでノリノリの歌。間奏のサックスソロではすっかりゴキゲンの桂さんが本当に楽しそうに踊った。
『Love Letters』
出だしのピアノデュオが本当に美しい。とってもシンプルなのに聴けば聴くほど味わい深くなる。
『L-O-V-E』
曲が進むうちに自然と拍手が起きてきた。店全体が一体になったような爽快感で一杯だ。ここで終わりなんて!
『流し目プレイ☆』
アンコールはCMですっかりお馴染みになった曲。ますます盛り上がる。
2ndステージもインストから始まった。
『Stranger In Paradice』
ゆったりとしたリズムで始まったが、だんだんテンポも上がってスウィングしてきた。洋さんの演奏がどんどん乗って「炸裂」する。
桂さん登場。
『'S Wonderful』
1stステージと一転、ノリノリ曲からスタート。
『East Of The Sun』
小粋でかわいらしい。「朝の紅茶って人もいるだろうけど、お酒無しには聴けない」と自分のライブを評する桂さん。今回のアルバムはシンプルで小粋で、まさしくその通りだ。
洋さんを紹介する時に客席から「お父さん!」の声。「羨ましい〜」と言う桂さんに「ついで!」と笑う洋さん。父子二人の掛け合いがとっても楽しい。ちなみに1stステージが終わった後食事が出たそうで、「貧乏性なので出されたものはつい食べてしまって苦しい〜。ヒッ、ヒッ、フゥ〜」と言っていたが最後の言葉って???
『Georgia On My Mind』
レイ・チャールズとは逆にノンオイルな感じ、と表現する桂さん。歌を聴くと的を射ているな、と思う。サックスとドラムはお休み。椅子に腰掛け淡々と歌う。ギターのコード弾きが印象的。
『Almost Like Being In Love』
じっくり聴いた後は楽しく揺れ揺れ
『I'll Remeber April』
ピアノとギターの絡みが美しいボサノバのリズムに合う。

ちなみに4月の思い出と言えば・・・

桂さんにとっては新学期のブルーな思い出しかないそうだ。「ロマンティックな思い出を作ろうと思っていたのに今日で4月も終わり!また来年作ろう〜」と言う桂さんが何ともお茶目だ。
『My Romance』
ピアノとベースにブラシが効果的に絡んで美しい。昨年音楽生活10周年を記念して発売された19歳の時の「無修正」の音源、「ボクのロマンス」の25歳ヴァージョンだ。もっとも10周年と言ってもその前から舞台には出ていたそうだ。一応労働基準法があるので、という感じらしい。そんな話や「無修正」という言葉につい反応して笑ってしまったが、大勢が笑っているわけではないので「おかしくなかったら笑わなくてもいいんですよ・・・ああ、苦しい〜」
『Nice Work If You Can Get It』
出だしのサックスが最高に粋でかっこいい。色んな人が歌っているが桂さんの歌声が一番素敵だ。歌い終わってふと気づくと舞台の上は桂さんと洋さんの二人きり。洋さんと二人だけの究極のデュオアルバムを作ろうか、とも思ったそうだが最終的には次の曲だけ父子デュオになった。
『When I Fall In Love』
バースからじわじわっと沁みてくる感じ。これ以上ないくらい美しいデュオの響きにすっかり酔いしれた。
『In A Mellow Tone』
今の桂さんの心境を表しているというこの曲。店全体がとっても良い雰囲気に盛り上がって、まさにこの場にいる人全員がこの曲の心境だ。「ラプソディ・イン・ブルー」っぽいメロディや「メリーさんの羊」が聞こえてきてにぎやかで楽しい。
アンコールで再登場するとバースディソングが!そう、この日は洋さんのお誕生日。バースディケーキも運ばれて来た。♪How Old Are You Now〜?に対してろうそくの火を消した後に「21歳!」と答える洋さん。そんな洋さんに贈る歌はこれしかない!
『L-O-V-E』
湧き上がってくるような手拍子。久しく経験したことのないような一体感。心底ライブを楽しむ人たちの心が一つになった瞬間だ。ここまで楽しいライブにはなかなかめぐり会えるものではない。メンバーの演奏もドンドン乗ってきて桂さんは今まで見たことがないほど楽しそうで、客席後方まで聞こえるくらいの声で笑っていた。そんな姿を見るとますます嬉しくて楽しい。
いつまでも、いつまでも続いてほしい・・・


2005年5月5日(木)17時

☆品川プリンス・ステラボールにて☆

スペシャルG5メンバーに続いて桂さん登場。クリーム色のジャケットに黒いシャツ、黄色系のネクタイでビシッと決めている。
『East Of The Sun』
CMでお馴染みの小粋な曲から始まった。
『You Were Meant For Me』
こちらも古くて小粋な曲。合図のドラムスティック同士を叩く音がより粋な演出に思える。
新譜「Love Letters」ツアーは福岡、大阪、名古屋、とクラブツアーをし、オープンして1ヶ月と経たない品川の会場で締めくくりとなった。「中には東京から追っかけてきた人もいて・・・」という言葉につい反応して笑ってしまった。と「笑っている人は来てくれたのかな」と耳を澄ませるポーズの桂さん!まさしくその通りなのです。ちなみに初めて桂さんの歌を聞く人は、という質問に対しては舞台後方から拍手が聞こえてきた。思わず、「ワタクシが小林桂です!」
『Love Letters』
サックスはお休み。録音を重ねるごとによりシンプルにオーソドックスになっていったと言う通り、言葉の意味が真っ直ぐに伝わってくる。
『Sunday』
ドラムがお休み。かわいくてノリの良い曲に指を鳴らす桂さん。気づくと安保さんも楽しそうに指を鳴らしている。桂さんやメンバーが楽しそうだから、観客もますます楽しくなってくるのだ。
『Lullaby Of Birdland』
サックスとドラムがお休み。シューベルトの子守歌を思わせるスキャットに心奪われ、佐藤ハチさんが生み出す小鳥のさえずりに思わず微笑む。もちろん「バードランド」にちなんでいるのだ。桂さんも「うーん、難しい〜」とうなってしまう曲らしいが、聴き手には少しも難しさを感じさせずさらりと歌ってしまうのが桂さんの凄さなのだろうか。
『Georgia On My Mind』
椅子に腰掛けてじっくりと、でも重たくならずにスーッと歌声を届ける感じ。レイ・チャールズよりこの歌のイメージをより膨らませてくれる。
ここでようやくメンバー紹介。ピアノ・小林洋さん、テナーサックス・安保徹さん、ギターの刻みが良い、という紹介に手刀で何か刻んでいる仕草をする岩見淳三さん、パーカッションやヴォーカルまで何でもこなすというベース・佐藤ハチ恭彦さんには「今度ボクとハチとのデュエットを」なんて軽口も飛び出した。明るくアップテンポのインストが終わると・・・
もちろん桂さんのタップダンスだ!衣装も濃いグレーのジャケットに白いストライプシャツに着替えている。もちろんネクタイは外してラフな感じ。上手から下手へ、そしてまた上手へ、と移動しながら楽しげに音を奏でる。
『Pennies From Heaven』〜『Good Morning』
とっても久しぶりに聴く「Good Morning」のギターソロでは洋さんの後ろにチョコンと腰掛けてとっても楽しそうな桂さん。立ち上がるとまたまたタップ。曲の最後♪〜Good Morning!は全員で歌うつもりだったようだ。「ちゃんと歌ってた?」と聞く桂さんに「俺は歌ってたよ!」と言う洋さん。この歌が使われているのは「雨に唄えば」だがここでは踊っても踊っても壁にぶち当たらない部屋が出てくる。そんな場面を見て「いつかは踊っても柱に足のぶつからない広い家に住みたい!」と思ったそうだ。その夢は果たして?!
『I'm In The Mood For Love』
加山雄三が白いギター抱えてクサイ台詞を・・・というイメージを語ったが笑いが少なかったせいか「滑ってる?」と多少気にする桂さん。歌が始まると座って静かに優しくささやくように歌う。

『Nice Work If You Can Get It』

桂さんが「母がソロで歌っていたイメージが強い曲」と語るだけに思いもひとしおなのだろうか。かわいくて小粋で明るいメロディなのにちょっぴり切ない。
『I'll Remember April』
サックスとドラムがお休み。イントロのベースがとっても印象的な音を奏でる。歌はさらっと聞こえるけれどなかなか発音が難しいらしい。つい桂さんも「アルとエール(RとL?!)の音がいっぱい」!
4月の思い出は結局作れぬまま「また来年かよ!」と自分で突っ込みを入れてしまう桂さん。そんな話の間にいつの間にかメンバーがいなくなって桂さんと洋さんの二人きり。
『When I Fall In Love』
究極の父子デュエットは洋さんが桂さんにこの曲はバースが良いのだ、というFAXを送ったことから始まったようだ。初めて歌うのに大丈夫かな、という不安と父子だからどうにかなるだろうという安心感と両方抱えて録音に臨んだらしい。二人の魅力が最大限表現されている。こんな素敵なアレンジをした洋さんに心底お礼を言いたい。歌い終わると改めて洋さんを紹介。「そして、その息子です!」と言った後に「しつこい?」と聞いてみるところが茶目っ気たっぷりだ。おちゃらけ効果音もしっかり聞こえてくる。
『L-O-V-E』
とっても楽しい曲が最後に待っていた。客席の温度もだいぶ上がってきたようで2コーラス目からは自然と手拍子が聞こえてくる。
アンコールは桂さんと洋さんの二人だけが再登場。福岡で地震が起き、兵庫で列車事故が起き、色々あったが全ての人たちに捧げるようにアンコール曲を静かに歌いだした。
『When You Wish Upon A Star』
歌声に桂さんの優しい気持ちが込められているのがよくわかる。最後に洋さんが「キラキラ星」を弾いた。
再び暗転する舞台。もう一度アンコールがありそうな予感。予感は見事的中。
『流し目プレイ☆』
途中ドラムソロで軽〜くタップする仕草も見せる。こちらも途中から手拍子が起こる。クラブのようなアットホームな雰囲気と、ホール独特の緊張した空間と、双方を兼ね備えた楽しいコンサートはあっという間に終わってしまった。

★モーション・ブルー・ヨコハマにて★

2005年4月14日(木)18時30分〜

ピアノ・小林洋さん、ギター・岩見淳三さん、ベース・佐藤ハチ恭彦さん、ドラム・田鹿雅裕さん、テナーサックス・安保徹さんによる「スペシャルG5」のインストを1曲。
2曲目、ポップなサックスの音色に乗って桂さん登場。黒いスーツに白いストライプのシャツが爽やかな印象を与える。
『You were Meant For Me』
いつも聴き慣れたアレンジより明るい雰囲気で、イントロを聴いてすぐにこの曲とはわからなかった。その分とても新鮮に響く。
『East Of The Sun』
対してこちらはCMのイメージそのもの。かわいらしいメロディに自然とスウィングする。
モーション・ブルー・ヨコハマでのライブは本当に久しぶり。前日まで寒かったがこの日は良い気候で「普段の行いが良いのかな」と言う桂さん。3月24日に発売された新譜「Love Letters」の発売記念ツアーにふさわしい。
メンバー紹介で安保さんの番になると「あまり横に並びたくない」と言う桂さんに対して少し背を屈めてみせる安保さんのお茶目な表情が何ともかわいい(→失礼!)。
桂さん自身の紹介時は、洋さんが絶妙な(?!)効果音を奏でる。その音に合わせて両手のひらを広げて舌を出しておどけた表情の桂さん。
『Love Letters』
おどけた後とは思えないほどムーディ。間奏のピアノとギターのユニゾンの美しさにぞくぞくする。この曲でお休みしていた安保さんが戻り音を出す。すると
『Almost Like Being In Love』
CDのラテンヴァージョンとは違う「フツー」のアレンジ。サックスがより効果的で楽しい。
『I'll Remember April』
サックスとドラムがお休み。シンプルな構成による優しいボサノバ。
曲紹介の途中岩見さんが退出する。「あれっ」と言う表情の洋さんが楽譜をめくっている。桂さんは冷静に話を続ける。しばらくして戻って来た岩見さんに対して「間違えた?」と言う桂さん。しゃべりながらも横目で見ていたらしい。メンバーの入れ替わりが多くなっているので桂さんも「指差し確認しないと・・」と言う。
『L-O-V-E』
やはり「ザ・ラブ・ソング」は岩見さんがいなくっちゃ!イントロのハチさんのベースと岩見さんのギターが曲全体を盛り上げる。後半、♪Love〜の後のドラムの音がドーンと勢いよく響いてとても印象的。
『I'm In The Mood For Love』
今度こそギターレス。「恋する気分、ムフフ・・・」と意味深な言葉と笑みを残して歌い出したこの曲。弓弾きのベースとサックスが重なり合う音にぞくぞくする。美しい歌に心地良くなる。
『A Foggy Day』
霧深き日も好きな人に出会って霧が晴れる、というオチのある曲と紹介。軽快なメロディが晴れ晴れとした印象を深める。
『Georgia On My Mind』
サックスとドラムがお休みしていることも影響しているのかもしれないが、よりシンプルに素朴な歌に聴こえる。桂さん自身「本当はこの曲はこういう歌だったんじゃないか」という感じで歌っているらしい。この曲はこういう雰囲気で聴きたかったんだ、と納得できる歌い方なのだ。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
何故かいつも以上に切なく聴こえる。間奏から加わったサックスが余計にそうさせるのか。

アンコールは父子による「愛のデュエット」!

『When I Fall In Love』
新譜「Love Letters」はよりオーソドックスに作ったと言っていた桂さんの思いがここに集結したかのようだ。「お互い(もちろん洋さんと桂さんのこと)素直じゃないから・・・」と二人でやりたい、やろう、となかなか言わなかったらしい。しかし、いざ「デュエット」してみると心の底から通じ合っている二人にしか醸し出せない雰囲気に圧倒される。時間の都合上2ndステージは聴くことができなかったが1stだけでも本当に充実していた。

2005年4月15日(金)18時30分〜

モーションブルー2日目。1日目との違いは、まずベース。佐藤さんに代わって安カ川大樹さん。次に岩見さんのギター。14日はアンプのラインをビブラートにつないでいたが15日はノーマル。よりシンプルな音を奏でるのかな、という期待感が高まる。
また、1日目にネクタイをしていた安保さんと岩見さんは2日目はノーネクタイ。田鹿さんはサングラスを掛けている。桂さんは薄いカーキ色のスーツに茶色のシャツが大人の男っていう雰囲気だ。
『'S Wonderful』
イントロのサックスが印象的。
『Nice Work If You Can Get It』
大好きなガーシュウィンナンバーが2曲続いて、それだけでワクワクする。
メンバー紹介時、桂さんが言葉を発する前から屈んでみせる安保さん。前夜の桂さんのコメントを知ってる人たちは思わずクスクスと笑う。安カ川さんの紹介では「いつも自分の後ろで・・・」と頭を指し示す。「ベースはピカ一!」と言う言葉に反応してつい笑ってしまう客達。
『I'm In The Mood For Love』
ギターレスだから、より弓弾きベースが際立つ。桂さんの声は静かにすーっと伸びていく感じ。
『Sunday』
ドラムレスで演奏。ギターソロと重なるベースが強い印象を残す。歌声はあくまでかわいらしい。演奏と歌の絶妙なバランスが最高だ。
『If I Had You』
サックスとドラムがお休み。ギターソロからピアノソロへの転換がとってもタイトでかっこいい。けだるい雰囲気を醸し出す桂さんの歌声に酔いしれる。
3歳頃、歌詞もわからず本能で好きになったという次の曲を聴くと、桂さんの歌の世界がより明確になる。
『Sophisticated Lady』
サックスとギターがお休み。聴くたびにより心に染み入る。完全に桂さんの歌になっているのがよくわかる。♪Long Ago〜と歌うところに一段と気持ちがこもっているように感じた。
思わず桂友さんが「イェーイ」と声を出すと、桂さんもニッコリして「イェーイ!」と言う。最高の笑みだ。
『Lullaby Of Birdland』
サックスとドラムがお休み。イントロのピアノの不思議メロディだけで心が浮き立つ。桂さんの小粋な歌声はこの曲のイメージ通りだ。間奏のベースソロでドラムに近づいた桂さん。手で軽く叩く。ちらっと客席を振り返ってニッコリ。そしてまた叩く。
『My Romance』
再びメンバー全員が舞台上へ。音楽生活10周年を記念して発売されたアルバムのタイトルになっている曲を歌った。「10周年と言うと35、6歳に思われるかもしれないけど、まだ25歳で来月で26歳です」と。見た目は若くてかわいいが、堂々とした歌いっぷりはやはり10年の重みなのだ、と感じさせる。
『East Of The Sun』
優しくかわいい歌声は最後の最後まで続く。
アンコールは
『Take The A Train』
桂さんのスキャットが絶好調。ちょっとスローになったり、思いっきり速くなったり、変幻自在!岩見さんや田鹿さんの演奏も桂さんに引きずられるように変化しまくる。かなり長めの演奏になったが、もっともっと聴いていたかった・・・


2005年3月30日(水)

☆銀座スウィングシティにて☆

ピアノ・小林洋さん、ベース・安カ川大樹さん、そしてギター岩見淳三さんのトリオによるインストで始まった。
『I Only Have Eyes For You』
洋さんは自分のことを「小林桂の父です」と自己紹介。何でも以前店の前に立っていたら「小林桂のお父さんでしょう」って指差されたそうだ。指を指されるだけでもあまり気分がよくないものなのに、その人たちは結局ライブに来た客ではなかったそうだ!そんな話の後、「それでは、えーっと・・・」と言ったきり沈黙。「ボサノバでやるってことまでは出てきたんだけど・・・」と、どうやら曲名が浮かばなかったらしい。「失語症だ!」なんて言っていたがピアノで少しその曲を奏でる。安カ川さんが「ステラ!」と一言。もちろん
『Stella By Starlight』
さあ桂さん登場。黒いスーツの下はオレンジに近いサーモンピンクのシャツが目に眩しい。
『On A Clear Day』
お馴染みのオープニングテーマ。スローバラードでピアノを奏でる洋さん。「あれっ」という表情の桂さん。どうやら洋さんと桂さんのイメージしたアレンジが違っていたようだ。「気が合わない」と洋さん。そんなことが言えるのは気が合ってるからこそ。
『You Were Meant For Me』
メジャーデビューアルバム1曲目収録という記念すべき曲。当時は「二十歳の天才ジャズヴォーカリスト」と呼ばれていた。「天才も5年経てばタダの人・・・とよく父に言われていました。でも、タダじゃありません!」その言葉に大受けし「それ以上言うな」と笑う洋さん。二人だけの独特な空気が流れている。
『Love Letters』
ピアノにもたれるようにして歌い出す桂さん。静かで、かつ情感がこもっている。
『Just In Time』
アルバム発売したばかりで忙しい日々を送っている桂さん。もちろんメディアへの露出も多い。超どアップ写真が目に眩しい雑誌の写真の話や、テレビ番組の「男前ニュース」というコーナーの話に。「男前なんて言うわりには"プリッ"なんてポーズをさせるんです。ボクはそういうの結構好きですけど」なんて話を聞くとますます楽しみになってくる。
『It Had To Be You』
おどけたポーズを見せた後はけだるくムーディーに。こういう切り替えにドキドキする。
『Easy Living』
コーラスでの活動に忙しい桂さんのお母様・京子さんだが、そのお母様がソロで歌っていたというイメージが強いというこの曲。君がそばにいるときが一番気楽なんだ、という内容説明の後、「お父さんのことを思いながら歌っていたのかな」といたずらっぽい笑みを浮かべて振り返る桂さん。「そりゃそうだ。そうにちげーねぇー!」と断言する洋さん。「ちげーねぇー、ってどこの江戸っ子なんだか・・・」と笑う二人。ところが最後には「真意はわからない」とやや自信なさげの洋さん。「イージーだけにギターから」と洋さん。何しろ「チャンジイズ」(←意味わかりますか?)だ。ただ「やっちゃん(安カ川さん)はかわいそうだな」「中間」と答える安カ川さん。散々笑った後なのにギターがとっても美しく切ない。桂さんの優しく温かい歌声によく合う。
『I Remember You』
1stステージの締めくくりもやはりラブソング。本人も似たような曲が続いて、と言っていたがラブソングこそ桂さんの真骨頂だ。
2ndステージもインストから。
『Secret Love』
直訳すれば「秘めたる恋」。そんな意味とは裏腹に「セント・トーマス」や「恋の片道切符」など様々な曲が飛び出して楽しい雰囲気。洋さん曰く

「秘めたる恋じゃなく大っぴらの恋!」

『Baby It's Cold Outside』
直訳すれば「外は寒いぜ、ベイビー」。そんな曲を安カ川さんフィーチャーでアレンジ。弓弾きベースが胸に響く。
『Spring Is Here』
「春なのに寂しい人もいる・・・」と言ってから深い意味はないと言い、そして意味ありげに笑う洋さん。確かにちょっぴりさみしいメロディだ。
さあ、2度目の桂さん登場。この日はW杯サッカーアジア最終予選の対バーレーン戦が行われていた。オウンゴールで日本先制したことを話す桂さん。大拍手の客席。盛り上がったところで歌い出した。
『I Could Write A Book』
サッカーを見ずにライブにやって来た客達に「今日来てくれた皆さんこそ本当の小林桂のファンです」と喜んでいた桂さんだったが、何やら笑みを浮かべている。「さっき、サッカーの結果を言ったらみんな喜んでいたけれど、やっぱりサッカー見たかったのかなぁ」と。そんなことはありません!あくまでも日本の勝利を喜んだだけで、みんな桂さんの歌が聴きたいのです。
『I'll Remeber April』
新譜「Love Letters」収録曲。休憩時間中たくさんサインを書いていたらしい。まだまだ書けるから、としっかり宣伝!
『If I Had You』
スローバラードがじわっと心に沁みてくる。
『Sunday』
とってもかわいらしい曲、聴けば聴くほど好きになってくる。桂さんの歌の世界によく合っている。
『I Thought About You』
歌おうと構えた瞬間、右手を頭の後ろに持っていって「あれっ?」という表情の桂さん。「どんな歌だったっけ?」少しだけ演奏する洋さん。得心したような笑みを浮かべる桂さん。桂さんでもそういうことがあるのだ、と思うと何となく嬉しくなってくる。歌は「プチブルージーでいやらしい」雰囲気。これ以上ない表現をする桂さん。
『I Got It Bad』
とってもよいバースがついた歌。久しぶりに歌うので「おぼえていることを祈って」と歌い出した。一言一言かみしめるように情感たっぷりのバース。これだけでも十分すぎるくらい。
『Take The A Train』
とっても賑やか。「L-O-V-E」や「メリーさんの羊」まで聴こえてくる。ノッてくるとピアノ線をジャラン、ジャランと鳴らす洋さん。
アンコールは
『You'd Be So Nice To Come Home To』
静かに優しく終わってしまった。




2005年3月27日(日)17時30分

★目黒ブルースアレイジャパンにて★

1stステージは桂さんのファンクラブである桂友倶楽部会員限定ライブ。ピアノ・小林洋さん、ベース・安カ川大樹さん、ギター・岩見淳三さん登場。桂さん曰く「大人の雰囲気トリオ」によるインストでスタート。明るく弾むようなメロディに心躍る。
桂さん登場。デニム風のジャケットにジーパン、インナーは白い長袖Tシャツというラフなスタイル。
『Cheek To Cheek』
かわいらしく優しいラブソングはオープニングにぴったり。この日は3月24日に発売されたばかりの新譜「Love Letters」発売記念ライブ。「もう皆さんは聞いてますよね?」という問いかけに拍手する客たちに「張り切って拍手していただいて構いません!」
今までのアルバムでは別のピアニストが演奏することが多かったが、今回「父ともう一度ちゃんとアルバムを作りたかった」と語る桂さん。気心知れた二人ががっちり手を組んだ作品だけに、桂さんの魅力が最大限生かされているようだ。
『Lullaby Of Birdland』
前から桂さんの歌声で聴いてみたいと思っていた曲。やはり彼の雰囲気に合っている。曲調は、と言うといかにも洋さんのアレンジらしく色々な曲が入っている。「わかる人にはわかる!」と言っていたが、バッハやシューベルトなどバロック調。
『Love Letters』
つらいことがあって音も聞きたくない、と思ったときにも何故かこの曲だけはすんなりと入ってきたのだ、と語る桂さん。どんなつらい経験をしたのかわからないが、様々な経験が彼の音楽の世界を広げているのだ、ということが歌声を通して伝わってくる。
歌う前にはこの曲の導入部がまた良いのだ、と言って優しく語り掛けるように読んでくれた。「バース・・・いいじゃないですか」と。アルバムタイトルにこの曲を選んだ理由が何となくわかったような気がする。
『Sunday』
この曲にも洋さんマジックがある。「日曜以外はダメっていう曲に持ってきたのはこれ!ク・ク・ク・・・」といたずらっぽく笑ってから歌い出した。ちなみにマジックは「日曜はダメよ」。とってもかわいらしくて素敵な曲。こういう歌を歌っていると「どんどん振り付けが浮かんでくる」そうだ。「足上げちゃうぞー」という感じらしい。「小林桂=クール」というイメージがあるが実際は?
『L-O-V-E』
缶コーヒーのCMなど色々なところに使われているお馴染みの曲。最近また某CMで使われている。それを見て「どうせならボクのを使ってくれればいいのに」と思ったそうだ。本当にその通り!
『I'm In The Mood For Love』
しっとり小粋に「恋する気分」を歌う。
『East Of The Sun』
ルノーのCMですっかりお馴染みの曲。ベースソロでピアノをコツコツッと叩く仕草がいかにも楽しそう。
『When I Fall In Love』
アンコールは父子デュエットによるバラードで締めくくり・・・
さあ2ndステージ。インスト1曲終えて桂さん登場。
『Nice Work If You Can Get It』
ガーシュウィンのとっても素敵な曲からスタート。何度聴いても耳に心地よい。ちなみにギターの岩見さんは劇団四季の「クレイジー・フォー・ユー」で実際に演奏していた「ホンモノ」!
メンバー紹介時、安カ川さんのことを「目力がすごい」と表現。目が細い桂さんには羨ましいらしい。
『Cheek To Cheek』
1stステージでも歌った曲だが「多少かぶる曲もあるけど初めて聴くつもりで!」。いえいえ、良い曲は何度聴いても良いものです。今回のアルバムは「小林桂が歌っていそうで歌っていなかった曲ばかり」だから、余計に新鮮に聴こえる。
ここで突然マイクを通して

「業務連絡」

「ボクとしたことが・・・」と言ってこれから歌う曲を入れ替えた。曲順にも桂さんなりの思い入れがあるのだということに改めて感心させられた。
『Georgia On My Mind』
最近レイ・チャールズの伝記的映画が話題になったが、その彼の代表的な曲。しかし、レイの歌い方とはまた違う世界を作り上げて自分の歌にしてしまう。静かな歌声の中に強さを感じる。
『Sunday』
1stステージでも振り付けが浮かんでくると言っていたが、気分はチャールストンらしい。1stステージでは洋さんのピアノから聞こえてきた「日曜はダメよ」。ここでは岩見さんのギターから聞こえてきた。ところが珍しく桂さんのカウント取りがうまくいかず、少し音がダブった。曲の後でそのことをわびていたが、こういう時こそ生ライブを実感する。
『I'll Remember April』
その名の通り「四月の思い出」だが、桂さんは4月の思い出はないそうだ。むしろ春休みが終わって、また新学期が始まるブルーな(!)季節らしい。
『They Say It's Wonderful』
すっかり熱気を帯びたステージでついに上着を脱いだ桂さん。クールダウンするかのようにゆったりと歌う。
『L-O-V-E』
今回のアルバムの副題とも言うべきこの曲はラストを飾るにふさわしい!
アンコールは・・・「バラードで終わるのもいいでしょう?ダメ?」にぎやかに終わるのもいいけれど、歌を聴いてそのままスヤスヤスヤ・・・と眠りに就くような曲もまたよい。
『Love Letters』
大人のムードたっぷりで歌ったかと思えば、アルバムジャケットの顔の角度がピン芸人・ヒロシさんに似ていると言って「狙ったわけじゃなかとです・・・」なんて真似をしてみせたり、と様々な表情を見ることができた楽しいライブはあっという間に終わってしまった。

2005年3月15日(火)

☆銀座スウィングにて☆

この日はザ・シャイニー・ストッキングス(以下SS)のライブ。素敵な彼女達が登場する前にインストコーナー。ピアノ・小林洋さん、ベース・緑川一男さん、ヴァイオリン&ギター・小塚泰さん、そしてドラム・小林桂さんが登場。
『シカゴ』
ヴァイオリンの爽やかな音色が幕開けにぴったり。何故か「Stranger In Paradice」も聞こえて来る。ドラムソロでは「Take The A Train」や「メリーさんの羊」まで飛び出した。
『Blue Spring』
1984年、お金を持ち逃げされた洋さんが「憎しみを込めて」作った曲。当時幼稚園児だった桂さんも「返してくれないとディズニーランドに行けない」って言ったそうだ。出だしのピアノソロは確かに憎しみがあふれているのかドロドロって感じに聴こえる。
さあ、SSの4人が登場。ピンクや白などいかにも春らしい色の衣装をまとってかわいく華やか。まずはメインテーマとも言うべき『The Shiny Stockings』を歌うと
『Satin Doll』
かわいらしい歌声に振り付けはまさにSSさんの世界そのもの。
『ブロードウェイの子守歌』
吉田有希さんの声が一段と素敵。
『雨に唄えば』
山崎さとこさんがメインボーカル。一曲の中で声が色々と変化していて飽きさせない。珍しく途中歌詞を間違えてしまう場面もあったがそんな姿もかわいらしい。
さあ、桂さん叩き語りコーナー。黒いジャケットの下は珍しく柄シャツ。茶色に近い黒、白、赤の縦ストライプにノーネクタイ姿に男の色気が漂う。
『Almost Like Being In Love』
珍しく少し声が枯れているような印象だ。SSさんは花粉症姉妹に風邪引きに、と村上京子さんが言っていたが、桂さんもどちらかなのかな。アルバムではちょっと変わったアレンジだが、ここでは原曲に近くてより優しい音色。途中「Call Me」らしきメロディも混じってきた。
『P.S. I Love You』
ゆったりバラードにブラシが映える。最後の最後、ブラシの柄の先端でスーッと素早くドラムをなでるように音を立てる様がとってもかっこよかった。ところがこの瞬間、桂さんのおしりのポケットでは携帯がブルブルっと震えていたそうだ。「思わず吹き出しそうになった」という瞬間がかっこよかったとは!
『I Let A Song Go Out Of My Heart』
恋人を歌に例えた曲。エリントンの素敵な例えを素敵な歌声に変えるのはやはり桂さんしかいない!久しぶりに聴いたが、歌うたび歌詞が迫ってくるようだ。
さとこさん、吉田有希さん、夏希さん姉妹の3人が登場。
『Sing Sing Sing』
この曲は何と言っても桂さんのタイトなドラムが見所、聴き所!そんな桂さんのドラムを「クルクルぱっ!って感じ」と表現するさとこさん。間違っても「クルクルパー」ではりありません、との事。
『Rose Room』〜『In A Mellow Tone』
「バラのお部屋」って言う邦題を用いるとさらにかわいらしい感じ。さとこさん、夏希さん、すわまきこさんの3人の歌声がさわやか。
再び京子さんと有希さんが登場し5人が勢ぞろい。このひお誕生日を迎えた客の為にバースデーソングの大合唱。そして
『明るい表通りで』
いつもは足を高く上げて軽やかに踊るさとこさんもこの日はスカート姿。代わりに、というわけではないだろうが京子さんが足を上げる。触発されるように夏希さんも横向きで膝を軽く上げる。おまけにジャズライブではまず聴くことのないような「あ、よいしょ!」なんて合いの手まで入れる。楽しく1stステージ終了。
2ndステージもインストから。

『I Love You』

コール・ポーターの切なく美しい曲。特にピアノとヴァイオリンのバースが美しい。最初ブラシを使っていた桂さん、いつの間にかスティックに持ち替えて音に変化をつけている。
『Over The Rainbow』
速いリズムのボサノバで原曲とはまた違った味わい。ギターが良いアクセントになっている。
さあ2度目のSSさん登場。『The Shiny Stockings』の後は
『My Melancholy Baby』
夏希さんの声に有希さんの声が重なる瞬間が何と言っても最高。やはり姉妹の力なのだろうか。
『Moonlight Serenade』
こちらはまきこさんも加わって5人で。「オーチャードだったらもっと動けるのに、なーんちゃって」みたいなことを京子さんが言っていたが、狭い空間でも踊れてしまうのがSSさんの良いところ。
『アバダバ ハネムーン』
吉田姉妹とさとこさんの3人で。さるとチンパンジーのカップルがハネムーンを楽しんでいる様を歌った歌だが、3人の振り付けを見ているだけで楽しそうな光景が浮かんでくる。
再び桂さん叩き語りコーナー。
『He's A Tramp』
映画「わんわん物語」の音楽を手がけたのがペギー・リーだという説明に思わず「ほぅ〜」とうなる客達。ちょっぴりかすれ気味の声がまた素敵。歌い終わると3月24日発売のアルバム「Love Letters」の話題に。桂さんいわく、ジャケットの写真の顔の角度が今人気の「ヒロシですっ」に似ている、と。客達も納得したのか店内大爆笑。
『I Didn't Know About You』
「君を知って世界が変わった、っていう安上がりな男の歌」という桂さん。独特の表現方法に思わず納得。歌声はあくまで優しい。
京子さんと吉田姉妹が登場。
『Hot Wind〜熱風』
京子さんのお父さまにして桂さんのおじいさまが作った曲。生きていれば92歳らしい。とても10代後半に作ったとは思えないほど切なくドラマティック。スキャットだけなのにたくさんの言葉を感じる。
ここで吉田姉妹のワルツメドレー。『True Love』や『Vaya Con Dios』などが入った美しく静かな構成。
『Blue Moon』
「アメリカ版月がとっても青いから」は、さとこさん、夏希さん、そしてまきこさんとの3人で。
『クロージング・テーマ』
かつてテレビ番組のエンディングに使われていたというこの曲。もっともっと聴いていたいと思う曲の一つなのに、終わりが近づく寂しさも相まってくる。
『Bye-Bye Blues』
とうとう終わってしまった・・・


2005年2月26日(土)

★銀座スウィングシティにて★

ピアノ・小林洋さん、ベース・安カ川大樹さん、そしてテナーサックス・安保徹さんが登場。洋さんが安保さんを「青森が生んだ天才テナリスト」と紹介すると「テナリスト?!テロリストみたい」と応じる安保さん。にこやかにインストスタート。
『グッド・ベイト』
本当は「Beyond The Sea」をアレンジした際、少しこの曲を入れようとしたらしいが印税がかかるのでやめたのだとか。今回は印税に関係ないので、というわけだ。確かにちょっとメロディラインが似ている気がする。ピアノソロでは安保さんが楽しそうに指を鳴らす。
『タンジェリン』
「タンジェリンってオレンジ?女の名前?」と聞くが誰も知らないらしい。知らなくても演奏はかっこよく決める。途中「Stranger In Paradice」も聞こえてきた。
いつもはインスト2曲で桂さん登場、のはずだが洋さんは「ではもう1曲」。暖簾をくぐって姿を現した桂さんだが、ひょいっと引っ込んだ。
で、3曲目はサックスの音色がとても美しいスローバラード。
ようやく桂さん登場。黒系グレーのジャケットにインナーは真っ赤なタートル。あざやかな赤に引き寄せられそう。
『Our Love Is Here To Stay』
昨年のレコ発ライブはインフルエンザで40度以上の高熱、くしゃみ、鼻水に悩まされた桂さん。今年はしっかり予防注射をしたそうだが、またしても?!
と思ったら今回は「ただの風邪」で「鼻声ヴォイス」。インストが3曲もあったのは洋さんが桂さんの体調を気遣ったのかしら。
『Almost Like Being In Love』
こういう曲だと鼻声なのがよくわかる。でもそれが艶っぽさを増す。ジーン・ケリーの名前が思い出せなくて「あれ?」と首を傾げるのもご愛嬌だ。
『But Beautiful』
「恋とは何ぞや?!恋、恋、恋、恋」なんて言って歌う。ピアノとベースだけというシンプルさがこの曲に合う。最後にベースのハーモニクスが美しく響いた。
3月24日の発売される新アルバムのタイトルは「Love Letters」と複数形。ちなみにガクトさんは「Love Letter」と単数形。だから、というわけではないだろうがレコード会社の人が「Sをつけた方がいい」と薦めたそうだ。小洒落た曲が多いらしい。「だんだんオーソドックスになってきてついにはア・カペラ?!」、「いいアルバムになったんじゃない?」と言う桂さんに対して「それはお客が決める」と答える洋さん。その新しいアルバム収録曲から
『Sunday』
歌うのはレコーディング以来。ロイヤルホストでよくかかっているらしい。「だから歌ったわけではない」とか「食生活がわかってしまう」なんて言うが、こういう話がファンにとっては嬉しい。とってもかわいらしくて桂さんにぴったりな歌だ。
この曲は恋人と会える日曜以外はブルーだ、って歌っている。でも、何故かこの曲に洋さんがはさんだ曲は意味が反対の曲。「わかる人にはわかる」。歌い終わって「わかりましたか?」と尋ねたその曲は「日曜はダメよ」!
私事ですが、実はこの日我が家近辺は大吹雪。雪なんて数年に一度降るか降らないか、という地域なのに!それでも桂さんの為なら、とばかりに大吹雪の中バイク飛ばしてやって来た。そんな今の自分の心境にあまりにもぴったりで一段と心に沁みる。
ほんわかあったかい気持ちに包まれたところで、ふとお店の入り口の方を見ると、思いもかけぬ人が入って来た!果たして誰?!
『How About You?』
すっかり「インフルエンザのアルバム」になってしまった「Nature Boy」からの選曲。途中歌詞を「銀座」に変える粋な演出も。

『Sophisticated Lady』

イントロのピアノはスローテンポを強調するような弾み方。そんな曲調に合わせるように体を左右に揺する桂さんだが歌はムーディだ。
『I Could Write A Book』
ベースとのデュオが続いてとっても小粋。思わず洋さんも間奏で「ベース!」と叫ぶ。楽しく1stステージ終了。
2ndステージも「青森が生んだ天才テナリアン」だの「西宮が生んだ天才」だのメンバー紹介する洋さん。そして「今日はもう一人天才が来ている」と!ちなみに洋さんは「天才・小林桂の父」と自己紹介。子供の頃、名前が「洋」なので「よぉ!」なんて呼ばれて親を恨んだ(?)こともあるそうだ。本当は女の子がほしくて名前を「洋子」と決めていたのにいざ生まれてみると「つくものがついていた」ので「子」を取ってしまったらしい。もう一人の天才が登場する前にまず1曲演奏させて、と言って
『All The Things You Are』
「天才」の存在を意識しているのかどうか定かではないが、3人とも一段とノッている気がする。
いよいよ若き「天才」登場。松永貴志君だ!最近までヨーロッパで見聞を広め、この先英語を学びにアメリカに行くのだと紹介する洋さん。「あっちで笑ってました!」と言って大胆にも「よぉ」と言って洋さんの前に現れた松永君!言った後あわてて「すみません!」と言ったがにこやかに洋さんと握手。洋さんと入れ替わりダイナミックな演奏をする。よくあれだけ手が動くものだ、と思うほどたくさん音が続く、続く!客席後方で洋さんが楽しそうに手を叩き、踊りまくる。そんな姿につられたのか、桂さんも現れ洋さんと並んで笑顔で松永君に見入っている。
演奏が終わると松永君は後方の客席に座る。「18?」と尋ねる桂さんに「19歳になりました」と答える松永君。「あんなにフレッシュだったかなぁ・・・」なんて振り返る桂さん。ジャズ界でずーっと年少だった桂さんにとって、自分より年下のジャズミュージシャンの登場はとても嬉しいものらしい。
『I Remember You』
「君の事は忘れません、という誓いの歌」と語る桂さん。ピアノデュオで優しい歌い出し。指を鳴らすとベースとサックスが加わる。アルバム以上に小粋だ。
『You were Meant For Me』
どしゃぶりでも歌ったり踊ったりしてもいいんだ、と思ったという「雨に唄えば」の中で使われているこの曲。大雨に特別な思いを抱いてしまうらしい。昔、神田川の近くのマンション1階に住んでいた頃、よく川が氾濫し洋さんは頭の上にスーツを乗せ、短パンにサンダル姿でライブに向かっていたのだとか。「あなたを食わせる為だ」と言う洋さんに「今言おうと思ってた」と桂さん。「子供の為に夜な夜なピアノを弾いて・・・」。「青森の天才は休憩」していたが、親子エピソードの後だから歌の世界が一段と広がって聴こえる。
『I'm In The Mood For Love』
本当はサックスが入るはずなのに「安保ちゃん帰って来ないなぁ」と桂さん。「そのうち帰って来るだろう」と落ち着いた洋さん。結局ピアノ&ベースで歌う。間奏の弓弾きベースが厳かでピアノの美しい響きがより強調される。
『Nice Work If You Can Get It』
新しいアルバムからの選曲。ミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」の最後の方で踊り子(ダンサーって言うより踊り子、と桂さん)たちが歌う、良い場面で使われている曲と紹介。

♪恋に落ちること、それこそ素敵な仕事〜

って歌う踊り子たちのシーンを思い出しながら桂さんの歌に聴き惚れる。
『Georgia On My Mind』
桂さんライブで初めて聴く曲。今劇場公開中の「Ray」はレイ・チャールズの伝記的映画だが、そのレイがアトランタ五輪で歌っていたイメージがあるのだとか。ところが桂さんは何故か「バルセロナ」と連発する。ようやくバルセロナはスペインだ、と気づいたらしいが「アトランタってバルセロナの前だよね」と言う桂さんに思わず「後!」と叫んでしまった私。さて肝心の歌は、レイの場合思わずこぶしを握って聴き入ってしまいそうな歌い方だが、桂さんはさらっとしている。ピアノとベースだけだったのでよりシンプルな印象を受けたのかもしれない。でも、決して淡白なわけではない。すんなり耳に入り、ストンと心に落ちていく感じ。
『Day By Day』
久しぶりに聴く。とってもかわいらしい曲調。日毎に募る思いを見事に表現してくれる。全員退場しアンコールを求める拍手がパラ、パラ。まだ肝心なセッションがないではないか!もっともっと拍手してくれ、と思いながら強い音を出す。ようやく拍手が増えてきた。ようやく再登場。ピアノはもちろん松永君だ。
「ボクと貴志君で平均年令が若くなった」と言う桂さん。アンコール曲は
『Route 66』
オリジナリティあふれる松永君のピアノと安カ川さんのベース。そこに桂さんの歌声が重なる。桂さんも松永君もニコニコして楽しそう。間奏から安保さんのサックスも加わる。これぞ至福のひととき。


2005年2月15日(火)

☆銀座スウィングにて☆

2005年初のザ・シャイニー・ストッキングスのライブ。ピアノ・小林洋さん、ヴァイオリン&ギター・小塚泰さん、ベース・緑川一男さん、そしてドラムはもちろん小林桂さんというメンバーによるインストで始まった。
『Dear Old Stockholm』
とても大好きな曲の一つだが桂さんのライブで聴くのは初めて。ヴァイオリンがとても優しい主旋律を奏でる。間奏のピアノソロでの高音のシンバル、そしてベースソロでのドラムの支柱を叩く音がとても印象的だ。
『エメリー』
「女性の名前なのかな?」と桂さん。「だろうね」と答える洋さん。3拍子のきれいな曲。ブラシの音が曲の美しさを強調する。
さあザ・シャイニー・ストッキングス(以下SS)の登場。この日の衣装は茶系・黒系を中心に秋模様、といった風情。大人の女性の雰囲気が漂っている。特にミニスカートにブーツ姿の吉田姉妹はまばゆいばかり。
『The Shiny Stockings』
さらにメンバー紹介を兼ねてもう一曲。
SSリーダーの村上京子さんが「今年初のライブだから「あけましておめでとう」だけど本来は1月7日までしか使わない言葉ですよね」と常連客に尋ねる。楽しく親しみやすい司会ぶりはファンにとって嬉しいものだ。
『Misty Changes』
エロル・ガーナーが亡くなった時に洋さんが作り、京子さんが「勝手な」詩をつけた曲。SSさんのハーモニーが一段と光っている。
『モッキン・バード・ヒル』
山崎さとこさん、吉田有希さん・夏希さん姉妹の三人で華やいだ雰囲気。
さあここで桂さんコーナー。
『I Could Write A Book』
「あい くっど らいと あ ぶっく」といかにも日本語らしい(!)発音で曲紹介。軽く笑わせるが歌い始めると本当に柔らかい声が気持ちよく響く。
『I'm In The Mood For Love』
来月発売される新アルバム「Love Letters」に収録されている曲と紹介。ブラシの音と桂さんの歌声が優しく重なる。間奏ではブラシの柄でシンバルを叩く音が印象的だ。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
美しいサウンドの合間に何やら「ラ・クンパルシータ」らしきメロディが・・・
さとこさん、吉田姉妹にすわまきこさん登場。
『It's Only A Paper Moon』
夏希さんの高音がとってもきれい。4人の踊りもかわいらしい。途中低い姿勢で踊るところでまきこさんを下へ下へと引っ張る夏希さんの姿につい笑みがこぼれる。
『Blue Moon』
さとこさん曰く「アメリカ版月がとっても青いから」は夏希さんとまきこさんと三人で。出だしでいきなり「運命」が聞こえてくる。と思うと「月光」も。何とも厳かな雰囲気。歌が始まるとかわいいハーモニー。
京子さんと有希さんが登場。2月生まれの客(余談ですが私も2月生まれ)たちに向けてバースデーソング♪とても嬉しく幸せな瞬間です。
『Java Jive』
有希さんのソロが艶っぽい。ささやきかけるような歌い方につられて思わずコーヒーが欲しくなったところで1stステージ終了。店内に「クレオパトラの夢」が流れると洋さんが軽〜く"デュエット"して場を和ませた。

2ndステージ。

『ニュー・シネマ・パラダイス〜愛のテーマ』
2年ほど前から洋さんが室内バンドコンサートで演奏している曲。屋外ではやらないというコンセプト。来たる20日にも室内バンドがあるという宣伝をする桂さんの言葉に「よろしくお願いします!」と立ち上がって頭を下げる洋さん。
ピアノとバイオリンのデュエットにブラシとベースが重なる。途中スティックを使って音に変化をつけて、またブラシに持ち替える。
『Blue Monk』
タイトル通りセロニアス・モンクの曲をボサノバで。速いリズムなのにゆったりと感じる不思議なメロディに引き込まれる。
SSさん登場。『The Shiny Stockings』を歌うと
『My Melancholy Baby』
軽快な歌声に体も揺れる。
『Moonlight Serenade』
まきこさんも加わって五声。間奏のハミングが気分を高揚させる。
『What A Little Moonlight Can Do』
さとこさん、吉田姉妹の三人でマーチ風に歌う。ひじを曲げて腕を振り、足踏みしながらいかにも楽しそう。
ここで桂さんコーナー。「ハードな曲が続いて息が切れそう」なんて「じいさん」みたいなことを言って笑わせる。リクエストをたくさんもらっているそうだが、叩きながら歌えないものもある、と先に謝ってしまう。
『Just In Time』
軽快かつ優しい雰囲気。
『Love Letters』
この曲を「懐かしいと思えるような年代に生まれたかった!」と語る桂さん。歌に対する愛情があふれている。
『But Not For Me』
長いバースはピアノとデュエット。この曲はやっぱりバースから歌ってほしい曲だ。
吉田姉妹登場。
『I Wish You Love』
シャンソンをボサノバで歌う。二人のハーモニーは本当に美しい。
『Paper Doll』
さとこさん、夏希さん、まきこさんの三人はかわいくて華やかな歌声だ。
『明るい表通りで』
京子さんと有希さんも加わって五人揃うとステージも目一杯。それでもさとこさんは足を高く上げて軽やかに踊る。
『クロージング・テーマ』
『Bye-bye Blues』
楽しいひとときも、もうおしまい・・・


2005年2月5日(土)18時

★平塚市民センターにて★

「季節のコンサートLOVE」と題した今回のコンサート。久しぶりのホールでアルバム発売直前、ということもあって期待感が高まる。
『On A Clear Day』
『'S Wonderful』
お馴染みのオープニングナンバーが2曲も続いて得した気分。
今回のスーパークインテットは、ピアノ・小林洋さん、ベース・安カ川大樹さん、トランペット・松島啓之さん、アルトサックス・安保徹さん、そしてドラムはこの日初めて共演する藤井学さん。一緒にやるのは初めてだけど広島で一緒に飲んだことがあるのだという。藤井さんの印象は、桂さん曰く「つのだひろさんに似ていませんか?さっき遠くから見ていてそう思ったんだけど」。
はい、確かにその通りです!
平塚では初めてのコンサート。桂さんが「生桂が初めてっていう人はいますか?」の質問に対してほとんどの人が拍手(していたような印象)。もっとも桂さんは「このホールは響きが良いから・・・」と言ってはいたが。
初生桂の人たちにもっともっと知ってほしいと思ったのか、とても丁寧に自己紹介を始めた。自分の鼻を指差して洋さんと同じ形=親子だっていうこと。昨年、音楽生活10周年を迎えたこと。来月発売のアルバムが11枚目にあたること。
放っておくとMCが長くなってしまう、と言っていたが初めて行く客にとってはありがたいし、桂さんをよりよく知ってもらう為にはやはり丁寧なMCは不可欠だ。
『P.S. I Love You』
管のないピアノトリオでしっとり聴かせる。
『Almost Like Being In Love』
安保さんも加わり、軽快さの中にソフトなメロディ。
『You'd Be So Nice To Come Home To』
安保さんと入れ替わって松島さんが入る。トランペットの高音と桂さんの声がデュエットしているよう。この3曲の中で色々な組み合わせを楽しませてくれるなんて本当に贅沢だ。
『L-O-V-E』
「ラブのつく曲はいっぱいありそうだけど、2曲だけかな?」と言って洋さんの方を振り向くけど、首を傾げる洋さん。今回のコンサートテーマに最もふさわしい曲。前回のライブでは歌いなれていない、っていう雰囲気があったので、イントロのベースソロではちょっと祈るような気持ち。
♪L〜と歌い出す。おおっ、と思うほどきれいな発音!気合が入っている。流れが良いと言うべきか、随分歌い込んだなあという印象。最初のハラハラ感はすっかり消えてだんだんノッてくる。
さあ、ここでスーパークインテットのインスト。
洋さんオリジナルアレンジの
『Over The Rainbow』
16ビートを刻むリズム。映画で使われていたメロディとは雰囲気がガラリと違う。これこそ洋さんオリジナルなのか!ソロパートも個性的。特に松島さんのトランペットがきれいに響いて聴き惚れてしまった。
インストの音がスーッと消えた瞬間、タカタカタカッと下手から音が!
お待ちかねのタップコーナーだ。上手、下手、真ん中、と舞台をまんべなく動き回る。そんな桂さんをニコニコと見つめる洋さんの表情が慈愛に満ちている。
だんだんタップの速度が速くなる。そのスピードに合わせるように拍手すると「そうそう!」って言うようにうなずき左手こぶしをぐるぐる回す。決めのポーズも様になっている!
『Pennies From Heaven』〜タップヴァージョン
タオルで軽〜く額の汗をぬぐってから歌い出す。間奏での最後のソロパートはもちろん桂さん!自らを指差してスポットを浴びる。音楽に合わせて華麗に、かつかわいらしく踊る。2コーラス目は手拍子も入る。最後の最後、曲が終わったかなと思わせるような休止符が入る。大きな拍手が起きる。と・・・

「まだ一音あるんですっ!」

毎回のことだが、この先走った拍手をわざと引き起こして楽しんでいる様子の桂さんはお茶目だ。こぶしを握って腰をトントンと叩きながら「いきなり動くと体に悪いんです〜」なんて言う仕草にもつい微笑んでしまう。
空から黄金の雨が降ってくる、不景気にピッタリの曲と言い続けて10年!なんて言葉も観客を楽しませる。洋さんが途中で「雨に唄えば」を挟んでいたそうなのだが、タップに夢中で気づかなかった〜。
初めて見る人にはタップもやるの?って驚かれるけれど元はバレエをやってたことを披露。もし続けていれば熊川哲也さんや小林十市さんのようになってたかも!と言うわけだ。ちなみに十市さんとは同じバレエ団でかわいがってもらったそうだ。
『Fly Me To The Moon』
ピアノ、ベース、ドラムのトリオで優しいメロディを奏でる。桂さんの美しい歌声が一層美しく響く。途中「月光」も聴こえてきた。
月や星を歌った曲は多い。寒い日は特に空がとてもきれい。この日も外は寒くてこの曲を選んだようだ。聴いているうち、澄んだ夜空に浮かぶ月の光や星のまたたきが心に広がる。
『East Of The Sun』
ルノーのCMでも流れていたこの曲。しかしあまりにもCMが短すぎてとっても消化不良。ゆっくりじっくり聴いて小粋なメロディにすっかり惹かれてしまった。
桂さんの声と本当に良く合っている。もっともっと聴きたい!
『My Romance』
もうずーっと愛の歌を歌ってきて「経験もないくせに」などと言われてきたが「もうそろそろいいかな」なんて言って歌い始めたこの曲。恋愛に必要なものなんて何もいらない、君さえいれば、って言う内容。こんなこと言われたら嬉しいだろうな、桂さんの「もうそろそろ・・・」ってどういう意味なのかな、なんていろいろなことを思いながら歌の世界に浸る。
『It Don't Mean A Thing』
明るくしなやかで楽しく歌う。間奏でもニコニコと体を揺らす。ああ、これで終わりなんて!
アンコールの拍手に押されるように再登場。久しぶりに花束を持って行ったので渡しに行く。するとプレゼントを渡そうとする人、また人!さすが桂さん、人気者〜!
ステージ上にたくさんのプレゼントと花をきれいな形で置いて「よし!」と言うようにうなずく桂さん。
『In A Mellow Tone』
お馴染みのエリントン・ナンバー。優しく楽しく歌う。2コーラス目には手拍子もまじえて観客も大満足。でも、もっともっと聴いていたい・・・。
初の平塚コンサートで生桂初体験の客も多く、いつものライブハウスよりノリが悪い面が合ったことも事実だ。どのタイミングで拍手をすればよいのかわからないという戸惑いもあったのかもしれない。しかし、音響が素晴らしく、何より桂さんの声が最高によかった!プレゼントを渡す行列からして潜在的なファンも多かったに違いない。事実、コンサート後、桂さんのCDがかなり売れていた。そんな様子を見るととても嬉しくなってしまう。桂さんの魅力は大きな波紋を広げて、コンサートの幕は閉じた。



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