’98年9月にアニメ映画化もされた皆川亮二・たかしげ宙作「スプリガン」に登場する用語の解説集です。
本作はオーパーツや宇宙考古学に関する用語が数多く登場するため、その手の話が大好きな私としては、この作業に嬉々として取り組んだのでした(^_^)。

スプリガン初心者のための
ためになる
(かもしれない)用語解説

【目次】

キーワード 分類 巻数 登場箇所
アララト山 地理 ノアの方舟篇 131P
アレクサンドリアの大灯台 遺跡 水晶の髑髏 49P
宇宙考古学 学説 狂戦士の章 7P
オーパーツ 遺物 狂戦士の章 7P
精神感応金属(オリハルコン) 鉱物 炎蛇の章 34P
グラストンベリー 遺跡 龍脈地図 135P
ケツアルクアトル 神獣 仮面伝説の章 36P
シャンポリオン 人物 炎蛇の章 17P
水晶髑髏 遺物 水晶の髑髏 9P
ストーンヘンジ 遺跡 龍脈地図 135P
神酒(ソーマ) 食物 帰らずの森篇 120P
トライデント 武器 帰らずの森篇 126P
トロイの遺跡 遺跡 ノアの方舟篇 132P
ノアの方舟 乗物 ノアの方舟篇 131P
狂戦士(バーサーカー) 人物 狂戦士の章 4P
パレンケの仮面 遺物 仮面伝説の章 136P
ヒヒイロカネ 鉱物 炎蛇の章 103P
碑銘の神殿 遺跡 仮面伝説の章 21P
ピリ・レイス地図 資料 龍脈地図 95P
風水 占術 龍脈地図 136P
マーラの銀鏡 遺物 仮面伝説の章
魔術師のピラミッド 遺跡 仮面伝説の章 79P
宮下文献 資料 炎蛇の章 25P
モース硬度 単位 ノアの方舟篇 137P
ラーマーヤナ 古典 帰らずの森篇 109P
レイライン 遺跡 龍脈地図 136P




Part:1

今回は、スプリガン初心者のために、スプリガンに登場する、ミステリーや考古学等の用語を解説していこうかなっ、と思います。
はっきり言って、結構分からなかったものや記憶に頼ってるものもあるので、間違えるかもしれませんが。

第一巻「炎蛇の章」

「シャンポリオン」 登場個所:一巻17P
フルネームは、Jean-Fraqois-Champolion。
フランスのエジプト学者。語学の天才といわれ、エジプトのヒエログリフ(聖刻文字)の解読者としても知られる。
11歳の時にヘブライ語(メッセージプレートにかいてあるやつだ)、12歳でアラビア語、カルディア語、シリア語を修得し(当然、当時一般的だった言語はそれより早く修得しているものと思われる)、ヒエログリフの解読に乗り出したのは18歳の時、その後、ロゼッタストーンからヒントを得、解読に成功した。
「宮下文献」 登場個所:一巻25P
一般的には宮下文書(ぶんしょ、ではなく、もんじょと読む)の名で知られる古史古伝(日本書紀や古事記よりも以前の歴史を記したものの総称)のひとつ。
今から6400年前に富士山麓に興ったという高天ノ原王朝について綴ってある。
作者は秦の徐福と言われ、別名「徐福文献」とも呼ばれる。なお、宮下文書の宮下とは、富士大神宮の宮司である宮下家に伝わったことからこの名がある。


「精神感応金属(オリハルコン)」
登場個所:一巻34P他
解説:
言わずとしれたアトランティス原産の希少金属。想像上の金属としてはもっとも有名なものだろう。
本来は、空を飛ぶ金属だったかと思ったが(アトランティスでは、これを使って飛行船団を作っていたらしい)、手元に資料がないので詳しくは分からない(^_^;)。
スプリガンの他のたいていの作品に登場する場合は、地上でもっとも固い金属として描かれることが多い。
オリハルコンが登場する作品で有名なものとして、「リングにかけろ」のカイザー・ナックルがあるが、持ち主の力を増幅させるところを見ると、スプリガンのオリハルコンの性質に近い精神に感応するタイプだと思われる。

「ヒヒイロカネ」
登場個所:一巻103P
解説:
元は古史古伝である「竹内文書」に紹介されている不思議な金属のこと。
比重は金より軽く、純粋なものは鉄より軟らかいが、合金にするとプラチナよりも硬くなるという性質を持っている。
どちらかというと、スプリガンのオリハルコンにより近い金属(だから、オリハルコンの同系金属って言ってるんだろうけど)。

Part2:仮面伝説の章に続く


Part:2

今回は第2章の「仮面伝説の章」いってみたいとおもいます。
でも、マヤ文明って結構手持ちの資料が少ないんですよね。

第一巻
「仮面伝説の章」

「パレンケの仮面」
登場個所:1巻136P
解説:
メキシコ、パレンケ遺跡の「碑文の神殿」で発見された翡翠製の仮面。
埋葬されていた人物は、作品中にもあるようにパカル王といわれている。
この仮面はパカル王のデスマスクで、木の上に200個の翡翠が貼り付けられ、目の部分は黒曜石と貝で出来ている。
仮面が納められていた石棺の中には例の指輪もあった。
ちなみに碑文によるとパカル王は683年に80歳で死んだそうだが、石棺の中の人物の死体は40歳くらいだそうである。
なお、作品中では仮面が結構赤っぽく見えるが、本当は緑色である、念のため。(そりゃ翡翠製なんだから当然だよね。)

それでは、一気に2巻に飛びます。

「碑銘の神殿」
登場個所:2巻21P
解説:
マヤ、パレンケ遺跡の中心的存在。一般的には「碑文の神殿」の名で知られる。
この名は、神殿の中に死者崇拝の儀礼のための620の絵文字からなる碑文があることから付けられた。この碑文はマヤ文明の遺跡の中では最長のものである。
9段式のピラミッド型の神殿で、パカル王の墓もここから見つかった。
パカル王の棺に使われている石棺の蓋には、作品中にもあるように宇宙船の中の宇宙飛行士のような絵が刻まれているが、普通の学説では、この絵柄はパカル王が死者の国に旅立つ様子を象徴的に表していると言われる。

「ケツアルクアトル」
登場個所:2巻36P
解説:
通常は「ケツアルカトル」と言った方が通りがいい。本来はメキシコ神話に登場する翼のある蛇である。
私は結構有名だと思っていたんだが、世間一般にはやはりマイナーらしく、あまり神話の本にも登場しない。
参照するなら、TRPG向けのモンスター辞典の方をお薦めする。

「魔術師のピラミッド」
登場個所:2巻79P
解説:
通称「魔術師の家」とも呼ばれるピラミッド型神殿。
基底部は49×68メートル。高さ35メートル。
ウシュウマル遺跡の中では、確か一番高い建物だと思った。建物の中には別々の時期に属する五個のピラミッド神殿が内蔵されている。
魔術師のピラミッドの名の由来は、別に魔術師が住んでいたというわけではなく、このピラミッドが魔法によって作られたという伝説があるかららしい(^_^;)
どういう伝説かは、話が長くなるので、ここではとりあえずパス。
ちなみに作品中で「悪魔の熱風」に吹き飛ばされた、ピラミッドの前の建物は、おそらく「尼僧院」だと思われる。
パレンケ遺跡とウシュマル遺跡は、結構離れていると思っていたが、直線距離にして約400キロくらいの距離しかない。
これなら、二つの遺跡が同一人物の手で作られたという、作品中の設定にもあまり無理は出ないかな。

「マーラの銀鏡」
これって何か元ネタあるんでしょうか?
名前からして、インド神話当たりに登場しそうだが。

Part:3、「ノアの方舟編」に続く


Part:3

よっしゃあ!!だんだん調子が出てきたぞ。
と、いうわけで第三弾「ノアの方舟篇」いきます。

第二巻
「ノアの方舟篇」

「ノアの方舟」
登場個所:2巻131P他
解説:
今更説明する必要なんかないほど有名な話だが、それでも一応解説しないと始まらないので、基本的なことだけ。
旧約聖書の創世記、第6章から第9章までが、ノアの方舟の話。
方舟の構造は次のとおり。
長さ300キュピット。幅50キュピット。高さ30キュピット。
さらに屋根をその上に1キュピットで仕上げてあり、横に戸口が設けられ、内部構造は3階建てになっている。材料は糸杉、アスファルトで防水をしてある。
(一応この時代にもアスファルトはあったんですね。いわゆる「燃える水」の副産物だったんでしょう)
「ギルガメッシュ」叙事詩にも、ノアの洪水にそっくりな場面が描かれており、おそらくこれがノアの洪水のモデルとなったと言われている。
メソポタミアの洪水はおよそ紀元前3000年頃。この洪水が古バビロニアからカナンに伝わったことは、メギドの粘土板文書によっても証明されている。

「アララト山」
登場個所:2巻131P他
解説:
トルコ、イランの国境に位置する、標高5165メートルの火山。
いうまでもなく「ノアの方舟」が、大洪水の後山頂についたという伝説がある。
またペルシアの伝説でも、人類揺籃の地と言われている。

「トロイの遺跡」
登場個所:2巻132P
解説:
「トロイの木馬」で有名な、トロイア戦争の舞台となった遺跡。
場所は、トルコ北西部のヒッサリクの丘にある。
ちなみにトロイア戦争をちょっと解説すると、そもそもの原因はいわゆるギリシア神話にある黄金のリンゴを発端としたヘラ、アテネ、アフロディーテの美人争い。
それにトロイア王プリアモスの息子パリスが巻き込まれたのがそもそもの原因であるが、はっきり言って迷惑な話である(^_^;)。
発掘者はドイツの考古学者、ハインリヒ・シュリーマン。

「モース硬度」
登場個所:2巻137P
解説:
精神感応金属のナイフの硬さがモース硬度で表されていたので、これもちょっと解説しよう。
提唱者はドイツの鉱物学者、フレデリック・モース。1822年に、硬度の基準として10種類の鉱物を定めた。
いちいち解説すると、
1度・滑石、2度・石膏、3度・方解石、4度・蛍石、5度・燐灰石、6度・生長石、7度・石英、8度・トパーズ、9度・コランダム、10度・ダイヤモンド
と、なっている。
早い話、一昔前に「キン肉マン」に登場した悪魔将軍の身体が硬度10とかいったあれのことである。
しかし、モース硬度で27度って言っても、これは比較対照の単位だから、10度から上が存在しない現在、どのくらいの硬さなのかは見当がつかんのだ。

Part:4「狂戦士の章」に続く


Part:4

それでは「狂戦士の章」いきます。

第3巻「狂戦士の章」

「狂戦士」
登場個所:3巻4P他
解説:
北欧神話に登場する「熊の毛皮を来た者」を指す。
熊の毛皮を着ることによって熊と同様の力を授かるという、まあ、インディアンのトーテミズムと似たような感じの呪術の一種。
バーサーカーは英語、本来はドイツ語のベルセルク。
なんでも、こいつらはオーディンの加護を受けた強運の戦士で、鎧を身につけなくても戦場で傷ひとつ負わないらしい。
そうして勇敢に戦って死んだ戦士は、死後オーディンの治める「戦死者の館」につれて行かれ、そこで死ぬこともなく永遠に戦いを繰り返すという。
こういうのを日本では「阿修羅道に墜ちる」というのだが、所変われば文化も変わるという奴ですね。名誉なことらしいから。
そういえば、「ベルセルク」と言えば、近年まれにみる傑作のひとつだね、あれは。
世紀末の昨今、「デビルマン」との共通性は飽きるほど繰り返されているので述べるのはやめにするが、まだ読んでいない人は是非とも一読をお薦めする。

「オーパーツ」
登場個所:3巻7P他
解説:
Out-Of-Place-Artifacts、すなわち「場違いの出土加工品」という単語を省略した造語である。
一般的に古い時代の地層や遺跡から発見された、常識では考えられない人工物を指す。
オーパーツはその作成された時代によって二種類に分けられる。
数十万年以上前のものと思われる「第T種オーパーツ」、10万年から数千年前までの「第U種オーパーツ」の二つで、我々が普段オーパーツとして認識しているものは、この「第U種オーパーツ」の方である。
オーパーツの種類をここでいちいち挙げていったらきりがないので、有名なものだけ列挙しよう。
スプリガンに登場したものでは、「水晶のドクロ」「ピリ・レイス地図」なんかは世界的にも有名だ。
この時代のオーパーツには、制作方法など謎の部分の解明が一応なされてはいるが、まだまだ不可解な点が多いのも事実である。

「宇宙考古学」
登場個所:3巻7P
解説:
地球上のある種の文明は、宇宙人によってもたらされたものではないか、と言った説から発展したのが宇宙考古学という分野である。
提唱者はちょっとわかんないのだが、有名な人物として、あのエーリッヒ・フォン・デニケンがいる(ちなみにパレンケのパカル王の石棺に宇宙人のリレーフが描かれていると主張したのも彼だ)。
宇宙考古学の分野で有名な遺跡としては、「ナスカの地上絵」「遮光器土偶」などが挙げられる。

Part:5「帰らずの森篇」に続く


Part:5
と言うわけで第5弾、「帰らずの森篇」行きます。

第三巻
「帰らずの森篇」

「ラーマーヤナ」
登場個所:3巻109P
解説:
およそ起源400年頃、もう一つの有名な「マハーバーラタ」と同じ頃に成立した叙事詩。
だいたい物語の長さ的には、「マハーバーラタ」の6分の1くらいだ。
内容を簡単に言えば、主人公ラーマが、魔人ラーヴァナにさらわれた妻のシータを救うために、猿神ハヌマーンの協力を得て、彼女を救い出すという物語である。
この物語を日本の「桃太郎」の原型だという人もいる。

「神酒」
登場個所:3巻120P他
解説:
ソーマは酒神であり、神酒という意味でも使われるが、実際は酒ではなく、興奮成分のある植物の液で、麻薬の一種と考えられている。
神話の中では、マドゥとかアムリタとも呼ばれ、インドラが特に好んで飲んだとも言われる。

「トライデント」
登場個所:3巻P126P他
解説:
名前の由来はギリシア神話の海神ポセイドンの三叉矛から。
形状は長い柄の先に三叉の槍状の刃がついている。
「聖闘士星矢」のポセイドン編に出てくるあれを考えてもらえば間違いないだろう。


Part:6

第6弾「水晶の髑髏」です。
本当は「ネオナチ」や「第三帝国」にも言及したかったんですが、ここでは政治的な話はやめにしましょう(^_^)。

第4巻
「水晶の髑髏」

「水晶髑髏」
登場個所:4巻9P他
解説:
私はオーパーツと聞けば、まずこれを憶い出す。知名度の点では、No1級だろう。
1927年、中央アメリカベリーズのルバアントゥム遺跡から発掘された。発見者はイギリスの探検家フレデリック・A・ミッチェル・へジス。
まずこのドクロの最大の謎は、材質が水晶で出来ていることである。水晶の硬度は、モース硬度で7くらい。マヤの銅製工具でははっきり言って全く歯が立たない。
つまり加工は不可能だったのである。
現在ではおそらく二酸化珪素を使って根気よく磨いたというのが定説となっているが、これは時間的に約150年から200年かかる。
もっともこの時代ではひとつのことを成すのに数世代が取り組むのは珍しくなかった。現代でもバルセロナのサグラダ・ファミリアを200年かけて作っているくらいだから、これはこれで納得できる解答だろう。
ただ、このドクロは解剖学的に完全なものであり(解剖学的に女性のものだということも分かる)、これだけ精巧なものを寸分の狂いもなくロック・クリスタルのような硬い物質で、作り上げたと言うことが驚異だ。
しかもこれは下顎部が切り離せ、この下顎部は頭部と同一の水晶から切り出されたということも分かっている。
作品中でもあるように、水晶髑髏はミッチェル・へジスの水晶ドクロの他に、大英博物館とパリの人類博物館のものとの三つがある。
もっともこれらの二つは下顎部が切り離されていなかったり大きさが二分の一くらいだったりするが。

「アレクサンドリアの大灯台」
登場個所:4巻49P
解説:
世界の7不思議にも数えられている建造物。
エジプトナイル川河口のアレクサンドリアに存在した。
建造されたのはおよそ紀元前200年頃。プトレマイオス2世が建築家のソストラテスに命じて作らせたという。
この建築のエピソードにもおもしろいものがあるのだが、とりあえずパス(^_^)。
高さは120メートルとも180メートルとも言われるが、1375年の大地震で崩れるまで、保ったということは相当頑丈な作りだったと思われる。
ちなみに世界の7不思議の他の6つを挙げておこう。これは提唱者によってまちまちであるが、一般的なものとして
・エジプト、ギザの大ピラミッド
・バビロンの空中庭園
・オリュンピアのゼウス神像
・マウソレウム
・エフェソスのアルテミス神殿
・ロードス島の巨人像
などがある。


Part:7

第4巻
「龍脈地図」

「ピリ・レイス地図」
登場個所:4巻95P
解説:
スプリガンに登場するオーパーツの中では、「水晶髑髏」とならんで、メジャーなものである。
ピリ・レイス地図をオーパーツとするのは次の一点(というわけでもないけど、まあこれが一番しっくりくる)。
・当時はまだ発見されていなかった南極大陸の北海岸線と、発見間もない南アメリカ 大陸が記されていたこと。
「ピリ・レイス地図」はトルコのトプカピ宮殿博物館から、1929年に発見された。
作成者は、オスマン・トルコ海軍のピリ・イブン・ハジ・メムド提督。コンスタンチノープルで1513年に作成したとされている。
このとき地図作製の参考にしたのが、「アレクサンドロス大王時代から伝わる20枚の古地図」というやつ、いわゆるスプリガンでいう「マッパ・ムンディス」である(ただし、私が調べた資料には、参考にした古地図に名称は与えられていない。何か名称がついているんだろうか?)。
もちろんこの地図には賛否両論ある。
賛同者で有名な人物ではキーン州立大の地質学者チャールズ・ハプグッド教授がいる。この人が唱えたのが「地殻移動説」というやつ。
簡単に言えば、南極は北から南に地殻移動して、現在の形に落ち着いたが、それは定説になっている数百万年前でなくて、せいぜい1万年。
そのときはまだ南極は氷に閉ざされていたわけでなく、地図はそのときに描かれたのではないか、というもの。
反対者の方は、まあ当然多くいるのでいちいち説明していられないが(^_^;)、中には確かに南極大陸の海岸線は実際のものと酷似しているが、南米大陸などは、はっきり言って全然違うところもある。だから、南極が似ていると言ってもそれは単なる偶然の一致だろう、という根拠薄弱なものもある。

「ストーンヘンジ」
登場個所:4巻135P
解説:
これもまたイギリス、イングランド地方のソールズベリ平原にある超メジャーな遺跡である。
何の用途に使っていたかは諸説紛々しすぎていて収拾のつかない状態であるが、今のところ一番有力視されているのが、古代の天文台という説。
夏至や冬至の日の入り、日の出や、最北、最南の月の出も正確に捉えている。
この説に反対する人は、コンピューターで計測すると、それらは決して正確な数値を示していないということを主張するが、そんな古代人にコンピューターで出た数値のような精密さを要求する方が間違っているような気もする。
ストーンヘンジの建設は、紀元前3500年頃に始まった。
よく知られているように、ストーンヘンジの周囲には巨石を採掘できる石切場はなく、約320キロ離れたプリースリー山地から切り出された。
もちろん主な運搬方法は陸運ではなく筏である。
ちなみにドルイド教徒の間では、この遺跡を作ったのは魔術師マーリンだと信じられてきた。
蛇足であるが、最近話題のユネスコ世界遺産にこのストーンヘンジも選ばれていることを付け加えておこう。

「グラストンベリー」
登場個所:4巻135P
解説:
イギリス、サマセットシャー平野にあるグラストンベリー・トールと呼ばれる小山を総称して呼ぶ。イギリスでは最高の聖地のひとつである。
ここにははっきりって、考古学好きするものがたくさんある。
アリマタヤのヨセフがキリストを埋葬したと言われる「オールド・チャーチ」、アーサー王と王妃ギネヴィアが埋葬されたと言われている墓所、ホーリー・グレイル(聖杯)が隠されているという「聖杯の井戸」。
どの説も根拠は薄いのであるが、ここが聖地であることには違いないのである。
ここも蛇足であるが、聖杯の話が出て来たのでちょうどいい。
映画「インディー・ジョーンズ最後の聖戦」で、話の最後に聖杯が隠されている遺跡に到達するシーンがあるが、あれはヨルダンにあるペトラ遺跡の「ハズネ」と呼ばれる、岸壁を彫って造った神殿である。
まさかコンピューター・グラフィックと思っている人はいないだろうが念のため(^_^;)

「レイライン」
登場個所:4巻136P
解説:
神聖な遺跡を結ぶ直線上、あるいは網目状の道を呼ぶ。地球の磁気の流れをコントロールするために設定されたというのがもっぱらの説。
もっとも有名な例としてはイギリスのストーンヘンジと、ソールズベリを結ぶレイ・ラインがある。
このライン上には、ハーラーズのストーン・サークル、ボドミン・ムーアのチーズリングの石、聖ミカエルの岩山、グラストンベリー、エイヴベリーの環状列石などが集中している。

「風水」
登場個所:4巻136P
解説:
昨今の風水ブームのせいで、異常なほどの本が出回っているから、大体のことは皆さんもわかるだろう。
有り体に言えば「地相、家相、墓相などによる吉凶占い」となる。
もっと簡単に言えば、中国古来の土地占いなのだ。ただし、ここで風水を詳しく説明することは不可能に近いので、出来れば皆さんで調べて欲しい(偉い手抜きだな)。
ただしひとつだけ、中には平安京や江戸の町が風水で作られたという本があるが、あれは厳密には正確ではない。
そもそも風水にはあらかじめ決まった方位は定められていない。確か風水師がその場その場で土地を占って吉凶を決めるはずだ。
いうなれば、あれは陰陽道なのである。まあ、陰陽道も風水もルーツは同じだから、似たところが出るのは当然なのだが。


Part:8

第5巻
「混乱の塔」

「バベルの塔」
登場個所:5巻17P他
解説:
これも解説なんかいらないくらいだが、バビルの塔と混同している人がいるといけないのでやっぱりちゃんと解説しよう(そんな奴いるかい)。
実は私も「バビル二世」の印象が強すぎて、小学生の頃までどちらが本当の話(と、いうのも変だが)か分からなかった時期がある。
バベルの塔の話というのを聞いてはいたのだが、実際に存在していて砂の嵐に隠されていると思っていたのだ(^_^;)。
まあ、それはさておいて、バベルがヘブライ語で「混乱」を意味するのはよく知られた話だが、またバビロニア語で「神の門」という意味を持つバビリからも来ている。
人間が高い塔を建て天を目指したのを見た神が、その計画を中止すべく、それまでひとつだった言語を乱して散り散りにさせた、という話は聖書の創世記第11章に見られる。
ちょうどノアの子供達の話の後だ。私は聖書にあまり詳しくないのでよくわからないのだが、聖書の記述は実にあっさりしている。
よくあんな短い文章からあんなでかいイマジネーションを膨らませたものだ。感心する。
バビロンの都市はバグダットの南、ユーフラテス川の中流の河畔にある。発掘したのは、ドイツの建築家ロベルト・コルデヴァイを隊長とする調査隊。
ヘロドトスと、テジアスの記録が一番参考になったらしい。
バベルの塔は、そのイメージにおいてブリューゲルの絵が余りにも有名なため(もちろん、皆さんも一度は見たことがあるはずだ)、いわゆる塔だと思っている人が多いが、本当はジグラットという神殿の一種である。
バビロンに残っていいるバベルの塔の土台はこの「エテメナンキ」(天と地と想像の家)とバビロニア人が呼んでいる巨大なジグラットのものだ。

「聖書」
登場個所:5巻23P他
解説:
いうまでもなくことだが、「聖書」とはキリスト教の聖典のこと。
ただしキリスト教徒や聖書に詳しい人には分かり切っていることだが、旧約と新約とは別物である。
旧約とはユダヤ教の聖典であり、新約の方がキリスト教の聖典だ。
この新約と旧約という名前はキリスト教が便宜上呼び慣わしているもので、もちろんユダヤ教は旧約という名前は使わない。
キリスト教徒が新約を理解する上で、旧約の理解が必要なためこれをユダヤ教から借用して、聖書の前に持ってきているのである。
当然キリスト教徒は新約に書かれてある教えは遵守するが、別に旧約にある、たとえばモーセの十戒などは特に守る必要はない。
これを信仰するのはユダヤ教徒の方だ。
また、作品中に出てくる「ロッキスの外典」の外典とは、別に偽物とか、キリスト教会の許可を得ていない番外の聖典とか言うわけではない。
聖書を編纂する際にその選定から漏れてしまった書のことを言うのである。これは儀典も同様だ。
ちなみに聖書に載っているものは正典という。

「パズス」
登場個所:5巻92P
解説:
メソポタミアの神話に登場する風の魔神。
南東の風とともに病を運び、風にふれたものは頭痛と吐き気を伴う諸症状に苦しむと言われる。
一般的には「エクソシスト2」に登場するイナゴの悪魔が有名かもしれない。私は見ていないので何とも言えないが(^_^;)。
(私はエクソシストよりもどちらかというとオーメンの方が好きだ。キリスト教のこともその辺で調べたのだ)
パズスの姿は、人間の身体に二対の鳥の羽(早い話が4枚だ)と獅子の顔を持ち、額の上から一本の角がのびている。
マンガに描かれる場合はだいたいこうだが、くわしく知りたければ私は「ゴッドサイダー」を読むことをお薦めしよう。


Part:9

第5、6巻「獣人伝承」

「ライカンスロープ」
登場個所:5巻147P他
解説:
ギリシア語の狼(lycos)と人間(Anthropos)の合成語から派生した言葉。
直訳すれば獣人ではなく人狼となる。古ゲルマン語のワーウルフとは同意。
どうやら起源はアメリカ・インディアンに代表されるトーテミズム(自分たちの祖先を獣と見なし、それを祭ったり同じ格好をすることによって、同じ力を得ようという宗教形態)から来ているらしい。
作中ではジャンが獣人から人間に戻る姿は描かれていないが、伝承では、名前を呼ぶ、身体を三回転させる、熊手で眉間を打つ、腐った丸太の下をくぐらせる、煮立てたタールに白百合を入れて浴びせる、血を数滴流すなどがあるが、はっきり言ってどれもあまり絵にならないものばかりだ。少なくともジャンにとっては。

「マーリン」
登場個所:5巻166P
解説:
言わずとしれたアーサー王の軍師兼、宮廷魔術師(軍師という言葉が初めて使われたのは三國志の時代だから問題ないよな)。
アーサー王の話が大体紀元5、6世紀頃だと言われてるから、300年前ティアに助けられるまで、ざっと1000年ほど閉じこめられた勘定になる。
伝承ではマーリンは人間とインキュバスとの間に生まれた子だという(一応いっておくがインキュバスは夢魔の雄の方だ。雌はサキュバスという。つまり母親が人間だと言うことだね)が、歴史的に見るとケルト神話に伝えられているドイルドだという説もある。
もうひとつ、マーリンを閉じこめた人物だが、湖の妖精ヴィヴィアンとアーサーの妹の「モルガン・リ・フェという二つの説があるのだが、まあ、どちらもマーリンの愛人には違いないのだ。生まれた時代が悪いのか、女を見る目がなかったのか…
有名な円卓の騎士による聖杯探索は閉じこめられたマーリンが、アーサーに命じてやらせたものだ。

「陰陽道」
登場個所:5巻166P
解説:
陰陽道とは中国の陰明五行思想を元に作られた日本固有の仙術体系である。
五行思想とはよく知られたように水、火、木、金、土に自然界を分割し、相互に関連づけた思想である。
最近のマンガで言えば、「うしおととら」に出てくる光覇明宗の法力などは、この原理を使っている。
陰陽道では、何と言っても平安期の陰明師、阿倍晴明が有名だ。
彼は12支にちなんだ一二匹の式神を使っていたと言われる。京都の一条戻り橋の式神の話などもよく知られた話だ。
史上最悪の呪術と言われるものに蠱毒といわれるものがある。これも陰陽道ではよく扱われるものだ。
蠱毒とは100匹の毒を持つ生物を集め、互いに殺し合いをさせて最後に残った一匹を使って呪術をかける。一番使われるのが、その生物を使って毒を作り、呪いたい相手に飲ませるという方法だ。この蠱毒を使った場合には、まずし損じはしないと言われる。
ただし失敗した場合術者に全部帰ってくるので、注意するように。

「吸血鬼」
登場個所:5巻185P
解説:
はっきり言って、こんなの何の解説もできんな。あまりにも有名すぎて話すことなんか何にもない。
吸血鬼、狼男、フランケンシュタインを総じて三大モンスターというが、最近彼らの活躍の場がだんだん減ってきて寂しい限りだ。
小説では吸血鬼に関しては菊池秀行が頑張っているが、後の二つはあまり見ないよなあ。
まあ、狼男は変身物として形を変えているし、フランケンシュタインの方も、死者再生という話にして見れば、消えそうにない。
話を吸血鬼に戻そう。吸血鬼の話は神話の時代から見られるが、有名になったのはいわずとしれたクリストファー・リー主演の映画「吸血鬼ドラキュラ」からだ。
原作は、これも言わずとしれたブラム・ストーカー。吸血鬼の特徴や弱点などは、すべてと言っていいほどこの小説から出ている。
まだこの小説を読んだことのない人は是非読んで欲しい。内容は日記体で書かれている。
ドラキュラのモデルとなっているのは、ルーマニア、ワラキア公のブラド・ツェペシ。その手の本では串刺し公として有名だ。
田中芳樹のファンなら「創竜伝」にちょこっと出て来たので、名前だけは知っているかもしれない。
ただし、結構誤解している人がいるようで元々串刺しという処刑方法はワラキア地方では、昔から行われてきた。彼にして見れば特別残酷な方法ではない。
はっきり言って他民族に残酷に見えれば、それはただの文化の違いだ。ワラキアは小国だったから他国に見せしめとして大袈裟にやる必要もあったろうが、侵略なんてものはやる方が悪いのである。事実、ワラキアでは彼のことを侵略者から祖国を守った英雄として崇められていた。


Part:10

第6巻「聖杯」

「聖杯」
登場個所:6巻141P他
解説:
イエスが最後の晩餐に用い、また十字架で彼がが処刑されたとき、脇腹から流れ落ちる血を受けた止めたといわれるのが聖杯である。
聖杯を手に入れたものは、世界の覇者となることが出来ると言われている。
ただし、聖書には聖杯に関する記述はない。どうやら西ヨーロッパに伝えられてきた古代神話にルーツがあるようである。
この聖杯が物語として成立するのは、前にも書いた「アーサー王伝説」からである。
この話は、書くと長くなるので、是非アーサー王に関する本を読んで欲しい。
これは初心者のための用語解説であり、聖杯の解説書ではない(^_^;)
私も出来るだけ簡単にすませたいのである(^_^;)

「金剛杵」
登場個所:6巻154P
解説:
インド神話に登場する最高神インドラの使っている武器である。
元々は雷であったが、後に金剛杵という形を持った。
このへんはギリシア神話のゼウスが雷を武器にしているのと似たような物だ。仏教では帝釈天に当たる。
インドラのことならいくらでも出てくるのだが、金剛杵となるととたんに資料が少なくなるので、この辺で終わり(^_^;)
ヒンズーの叙事詩「リグ・ヴェーダ」では、このインドラの賛美に4分の1を割いているのでもしかしたらそこに載っているかもしれない。
だが、私は読んだことがないので知らないのだ。


Part:11

第7巻「忘却王国」

「バミューダ・トライアングル」
登場個所:7巻43P
解説:
北大西洋のバミューダ諸島、フロリダ半島、プエルトリコの三点を結んだ海域を言う。
この海域で行方不明になった船舶、飛行機の数は200件をこえるが、その原因はよくわかっていない、というよりオカルトの分野では、それこそUFO説から四次元説、UMA説など様々な説が唱えられてきたのだが。
まあ、天候の急変が一番有力視されている(この資料は結構古いので、もしかしたら今ではもっと有力な説が出て来ているかもしれない)。
ここで起こった有名な事件と言えば、あのマリー・セレスト号事件がある。船員が失踪した船でその痕跡が全く残されていないという有名な話だ。
最近では小説「金田一少年の事件簿」2巻の「幽霊客船殺人事件」がこれをモチーフにしている。

「カーリー」
登場個所:7巻47P
解説:
ヒンズーの神話に登場する女神のひとり。シヴァとドゥルガーの間に生まれた鬼神だ。
カーリーとは黒≠ニ時間≠意味するカーラの女性形で、身体はその通りに真っ黒であり、手には人間の生首やドクロの杯、肉切り包丁を持っている。
絵に描かれるときは大体若い女神の姿だが、本来は痩せこけた餓鬼か、老婆の姿である。
まあ、こういうのはイメージの問題だから、どう想像しようが作り手の自由だ。
後でこういう風に解説するお節介な人間もいることだし(^_^;)

「ドッペルゲンガー」
登場個所:7巻65P
解説:
ドッペルゲンガーとはドイツ語で「二重に出歩くもの」という意味。
もうひとりの自分と会ってしまうという心霊用語である。
たいていの伝承ではドッペルゲンガーを見たものはまもなく死ぬと言われている。
その場合色々な解釈があるが、一番多いのがドッペルゲンガーは自分の魂が抜け出たもので、魂を失った肉体は長くは保たない、というものだ。少し前に「地獄先生ぬ〜べ〜」にこの話があったが、あれと同じことである。
ドッペルゲンガーをあつかった物語は、これもたくさんあるが、私の一番のお気に入りはオスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」だ。
この話を取り上げたものでは、日本のマンガで「魔太郎がくる」がある。詳しくはそちらを見てもらいたい。


Part:12

第7巻「降臨」

「発火能力者」
登場個所:7巻127P他
解説:
念力によって炎を発することの出来る超能力者。
のことなのだが、はっきり言って出典ががよくわからないのだ。もちろんモデルというのじゃなくて、ルーツのことなのだが、いったいどこから来てるのだろう。
私が確認できたものでは映画「炎の少女チャーリー」がこの能力を持った超能力者に描かれていたが。

「ノンモの船」
登場個所:7巻177P
解説:
うわー。
ドゴン族の神話は見つかったんだが、ノンモの船に関する記述が見つからない。と言うことでパス。ごめんなさい(T T)


Part:13

第8巻「不死密売」

「大唐西域記」
登場個所:8巻24P
解説:
中国、唐代に書かれた地誌で、全12巻。玄奘が書いたものを太宗の勅によって弁機が撰したものだ。
玄奘が16年間、唐からインドに至るまでの138カ国の宗教、地理、風俗、伝説、言語などについて見聞した物が綴ってある。
ほとんど玄奘個人が見聞したもので、玄奘個人の資料としてだけではなく、その時代の文化、地理を研究する上での、貴重な資料ともなっている。
玄奘と言えば、当然「西遊記」の玄奘三蔵のモデルだ。「大唐西域記」の記述が「西遊記」の元ネタとなっているのも周知のとおり。

「仙術」
登場個所:8巻47P
神仙道で、仙人が使う魔術を総称して仙術という。ここでは仙術の種類にはどんなものがあるか解説しよう。
・移動術
まあ、早い話しが移動するための術だ。
ポピュラーな物では雲に乗るというものがあるが、レベルが高くなると別に雲に乗らなくても、空を飛べるらしい。
また、三國志で左慈がやっていた歩いているような相手に、いくら走っても追いつけないというものがある。
これは「縮地の術」といって、移動する距離自体を短くする術である。まあ、一種の空間操作だね。
・禁術
「うしおととら」でヒョウ(シフトJISに載ってないでやんの)が使っていたあれだ。
様々な物の行動や効果を禁止する術である。くわしくは「うしおととら」を見てもらえば分かるだろう
・幻覚術
目くらましの術のこと。
もっとも多用されたのが、「紙兵豆馬の術」で、これは紙で作った兵士や馬を本物に見せる物。
確か最近誰かがなんかの作品でやってような記憶があるんだが、何だったけな。
もう一つは幻術。直接精神に作用させる物もある。ちょっと古いが「さすがの猿飛」で魔子ちゃんが使っていた。
長くなるのでこの辺でやめておくが、他には身体を自在に大きくしたり小さくしたりする「変化の術」、よく雨を降らせたりやませたりする「天候操作の術」、仙薬仙丹に代表される「病気の治療術」、有名なところでは八門遁甲の陣がある「占術」などがある。


Part:14

第8巻「修学旅行」

「賢者の石」
登場個所:8巻129P他
解説:
錬金術で有名なこの石は、元素転換を目的としてつくり出された物だ。決してHPを回復させる物ではない。
元々賢者の石はそれ単体で存在している物ではなく、金や銀と同じく錬金術で作られる物なのである。
錬金術には物の3原質として、硫黄、水銀、塩という考えが存在する。
賢者の石はその中で水銀が原材料となる。錬金術の目的は金を作ることではなく、賢者の石を作ることこそが重要だったという説もあるほどだ。
ちなみに水銀は錬金術で流動性を意味するらしい。
賢者の石があれば金を作ることはきわめて簡単である。金属を溶かした物に賢者の石を入れればそれで終わり。見事金が出来るという寸法だ。
賢者の石は大体ルビーのような赤い石で表現されることが多い。そういえば作中でも何かあのスクリーントーンの使い方は赤いものを表しているような気がする。

「甲賀組」
登場個所:8巻141P他
解説:
伊賀忍群とならび称される日本ではもっともポピュラーな忍者集団。ある意味では伊賀忍群よりも出世した。戦国大名では唯一忍者出身の滝川一益がここの出身なのだ。
もっとも彼は後で裏切り者扱いされて、甲賀の歴史からは名前が抹消されているが。
伊賀の本拠地は滋賀県の南部あたりにある。ちょうど伊賀とはお隣同士だ。
なぜか伊賀と甲賀は仲が悪いように思われているが元々ルーツは一緒で、それが違う流派に分かれたのが、はじまりとされている。
要するに親戚同士で、決して仲が悪いわけではない。徳川家康にも一緒に仕えていた。それがなぜこんな話しになったのか。
色々な原因があるとは思うのだが、私は「忍者ハットリ君」がこれにとどめを刺したと思っている。


Part:15

第9巻:「精霊惑星」

うおおおお!!インディアンの資料が何もない。よってパス。


Part:16

第9巻「獣人伝承2」

「キメラ」
登場個所:9巻92P
ギリシア神話に登場する三位一体の怪物。獅子と山羊の顔と、大蛇の尾を持っている。
ギリシア神話でベレロポンに退治される怪物になってしまっているが、もっと初期のものでは聖獣と見なされている。
姿は一緒なのだが、獅子は春、山羊は夏、蛇は冬を表し平穏な物の象徴として、祭祀も行っていた。これはミュケーナイ文化にも影響を及ぼしている。


Part:17

第9巻「人工進化」

「人体模型」
登場個所:9巻126P
解説:
これも何か元ネタあるんだろうか。頭蓋骨の手術の話は私も知ってるんだが、模型の話は聞いたことがなかった。



Part:18

第9、10巻「聖櫃」

「聖櫃」
登場個所:9巻167P
解説:
モーセが誓いの石版(要するに十戒だね)を納めたと言われる箱。
旧約聖書の出エジプト記にその記述がある。
詳しくは出エジプト記の第25章。証の板を収める箱について具体的な記述がある。
おそらくこれが聖櫃のことを言っているんだとは思うが、間違ってたらごめんなさい。
箱の材質はアカシア。長さ2.5キュピット、幅1.5キュピット、高さ1.5キュピット。内外とも純金で覆い、4隅に金環を取り付け、金で覆ったアカシアの竿を、その金環にとおして担ぐようになっている。
聖櫃について知りたいというか、イメージをつかみたい人は、当然「レイダース−失われたアーク」を観てもらいたい。


Part:19

第10巻「賢者の石」

「仙人」
登場個所:10巻134P
解説:
中国の神仙道において、最終目的がこの仙人になることである。
仙人とは何か、という命題はなかなか難しいものなのだが、これは一種の道なので説明が付けられないのだ。
格闘技でいえば柔道や剣道の最終境地に達することだと考えてもらってもいい。
最終境地とはなんぞや、と聞かれても容易に答えられないのと同じことだ。一応不老不死を得て自然と一体化するという説明も付けられてはいるが。
仙人は大体において三つに区分される。
肉体を持ったまま天に昇る最上級の仙人である天仙。有名な崑崙の八仙などはこれに当たるのかな。
中位の仙人であり、不老不死を得て後地上にとどまっている者。これは地仙と呼ばれる。三國志に出てくる左慈などはこれだ。
またし解仙と呼ばれる最下位の仙人もいる。一度死んだように見せかけて、後で身代わりの服や杖などを残しておく奴だ。有名な者では孔雀王に出て来た美童がいる。
仙人になるための方法として一番使われるのが、丹薬を用いる方法だが、そのほかにも呼吸法や、食餌法など様々な修行を行う。
もっとも修行をしたからと言って誰でも仙人になれるわけでなく、仙骨という天性の素質が必要だ。朧がこの仙骨の持ち主なら、きっと仙人になれるだろう。

「心霊手術」
登場個所:10巻110P
心霊による特殊な治癒能力一般を指す。
有名どころでは患部に手を突っ込んで、病巣を取り出した後、患者に傷を残さないというのが知られている。ドクター・パーカップ・ラムディがやっていたやつだ。
一応心霊による手術はすべてこの範疇にはいる。もしかしたら手かざしもこの一種なのかもしれない。


Part:20

第11巻「山岳ピラミッド」

「山岳ピラミッド」
登場個所:11巻31P
解説:
ここで言うピラミッドとは、エジプトのギザに見られるような石造りの遺跡のことではない。アニミズムに基づいた自然信仰の対象だ。
スプリガンでも日本の山岳ピラミッドを挙げているので、ここでも日本のそれを解説しようと思う。
大体日本のピラミッドと言われているものは、周辺に何らかの特徴があるのだが、これがまた多岐にわたる。
ピラミッドにそってレイラインが走っていたり、キリストの墓があったり、ストーンサークルや神社が異常なほど周囲に集まっていたり、周囲のピラミッドを線でつなぐと、いくつかの正三角形ができるピラミッド・ネットワークがあったり、周囲の神社を線で結ぶと、巨大な曼陀羅が出来たり、周辺の遺跡群が見事に放射線状に配置されていたり、大和三山との配置関係がピタゴラスの定理に基づいていたり、etc、etc…
冗談なんじゃないかと思えるくらいたくさんの山岳ピラミッドがあるのだが、どうやら環太平洋地域では、日本は特にピラミッドが集中しているらしい。

「富士風穴」
登場個所:11巻64P
解説:
火山帯一帯に見られる溶岩性の洞窟。
名前の由来は、もちろん風に関するもので、夏季に対流によって低温の風を吹き出すことからこう呼ばれる。
その中でも富士の風穴は特に有名で、神社として祭ってある場所も多い。
なぜがマンガでは日本に地震を起こそうとすると、富士の風穴が狙われる。まあ、フォッサマグナにも近いし、風水では地脈が東京方面に走っていることになっているので、やむを得ないのだが。
この代表にはスプリガンの他にブラック・エンジェルズなどがある。


Part:21

第11巻「龍脈地図・炎蛇再来」

「ロードス島の青銅巨人」
登場個所:11巻165P
解説:
ロードス島の巨人と言えば、世界七不思議のひとつに数えられているヘリオス神像しか私には浮かばないのだが、他にあるのだろうか?
ちょっと分からないので、ここではそのヘリオス神像について触れておく。
地中海のロードスの港には、その股の間を船がくぐれるほど巨大な像があった。
作られたのは紀元前4世紀頃、高さはおよそ32メートル。
ロードスの海底から巨大な石塊が発見されており、それが左手のものだという見解が成されているが、伝承ではヘリオス神像は青銅製になっているため、真偽のほどは不明である。


※注 このページの発言内容は、以前NIFTYのFCOMICALにて私が企画・発言した「スプリガン会議室」での用語解説に、若干の修正を加えたものです



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