八郎坂、松尾峠経由立山カルデラ、立山温泉跡、白岩堰堤周遊
湯川から立山カルデラに至る道は、古くは立山連峰に向かうメジャールートだったらしい。
歴史的建造物と言う白岩堰堤や、戦前は湯治客であふれていた立山温泉もある。
今は超大型砂防工事のため進入禁止だが、松尾峠から下降するという形で歴史の道を探ってみた。

赤線はMTB、灰線は車道歩行箇所、緑線は道を誤って水谷出張所に出てしまった所


立山黒部アルペンルート脇の木道を行く


弥陀ヶ原には池糖もあり


湯川の巨大工事現場


立山温泉跡の広場にはいろいろなものがあった


こちらは立派な天涯の湯


白岩堰堤は巨大要塞の如し


長い工事用道路を行く。トラックには注意



八郎坂から松尾峠経由 室堂カルデラ、立山温泉跡、白岩堰堤周遊
(日付)2007年8月5日(日)
(山域)立山周辺
(メンバー)篠崎
(天気)高曇り後晴れ
(タイム)富山地鉄立山駅駐車場発4:10ー称名滝道路終点MTBデポ5:15ー八郎坂ー弘法6:50ー松尾峠手前分
岐7:55ー湯川工事現場9:00ー
     立山温泉跡9:20ー天涯の湯9:50ー水谷出張所道迷いー天涯の湯戻り10:35ー白岩堰堤下10:50ー立
山駅駐車場着13:10     
(記録)
 湯川から立山カルデラへの道は戦前まで立山連峰へ入るメジャールートだったらしい。古くは戦国大名のザラ峠超え
から始まり、歴史的巨大建造物である白岩堰堤や山深くまで伸びるトロッコ軌道、更には秘湯温泉まで有る。観光スポ
ット満載のもう一つの立山だ。
 とはいうものの現代では大掛かりな砂防工事が延々と行われている関係で一般人は通行禁止となっている。
 行けないとなると行きたくなるのは人間の性だ。今回雑誌から得た情報を参考に、松尾峠からの緊急避難路を使い
入山するという裏技を使い、このロマンあふれる古道を探ってみた。

 例によって仕事と子供の世話を右に左に動かし、貴重な日曜日の時間をひねくりだす。立山駅の川沿い駐車場に車
を停めて、称名滝道路をMTBで漕ぎ出した。なおこの道路は夜間自動車通行禁止だ。
 舗装された広い道路だが思ったよりの急坂にあえぐ。約1時間で称名滝の駐車場に着き、適当な藪の中に自転車を
隠した。大きな爆音を上げる称名滝とネハン滝を横に見ながら八郎坂をせっせと登る。
 広大な弥陀ヶ原に着いた。ここからは立山黒部アルペンルート沿いに設けられた木の遊歩道を進んだ。一部弘法先
から七曲りの付近で木道を見失い車道を歩いたが、概ねスムーズに遊歩道から松尾峠への道に出た。あまり利用す
る人も少ないと思われるこの遊歩道は朝露で濡れて滑りやすい。周囲にはこれまた見る人も少ないだろう湿原池糖地
帯が広がり雰囲気は良かった。ここも意外な穴場だと思う。とはいうもののこういう所は観光客が集まるとこれも困るだ
ろう。

 松尾峠手前で工事関係者用の避難路進入口を見つける。進入禁止の看板が立っていたが目をつぶって下りだした。
道は概ね良く整備されており、所々に新しい標識まであった。往時をしのばれるトロッコ軌道を何回か横断して、大工
事現場と化した湯川に降り立った。日曜日のせいか誰もいない。気持ちよく巨大堰堤と橋を超えて立山温泉跡に至っ
た。
 誰か工事関係者に会って引き返せと言われても嫌なので、そそくさと先に進む。目印に従い進み天涯の湯に至る大
きな橋に着いた。
 天涯の湯は清潔でシャンプーと石鹸が備え付けられている。きちんと女湯と男湯に分かれており。驚いた事に女湯の
ほうに入浴されている方もいる。どう見ても工事関係者用に整備された風呂なので、こっそり入浴するのは控えておい
た。
 なおここには地図に記載されてない立派な湯川トンネルも出来ていた。おそらくこのトンネルを使えば長い舗装路を
経て折立から有峰湖に至るに違いない。知られざる場所に巨大工事とはこの事だと思う。これも暴れ川常願寺川を治
めるために必要なことなのだろうと前向きに解釈する。

 さてここから下は巨大な白岩堰堤の段差となるためどこをどう進んだら下れるか良く分からない。雑誌の記録に従うと
右岸を下るはずだがそちらに行くと、トンネルを経てトロッコ軌道ターミナルである水谷出張所に着いてしまった。そこ
はちょっとした工事関係者用の集落が出来ていて、洗濯物が乾されていたりする。このままトロッコ軌道を歩いて下ると
いう選択肢もあったが、それでは時間がかかりすぎるし、万一トロッコが来たら轢かれるかもしれない。もういちど天涯
の湯まで引き返し、こんどは堰堤左岸を探る。すぐに安全通路とかかれた階段が見つかった。
 
 階段を下り白岩堰堤の下まで出ると、後は工事用の道をひたすら下るのみだ。途中で引き返せと言われても困るか
ら、工事の人の邪魔にならない様に目立たない様にして下った。途中右に左に川を渡るが、トラックも通れる様な橋が
出来ているので問題ない。川の流れもそれほど多くは感じなかった。次々と現れる堰堤の姿は壮観で中には美しさを
感じさせるものも有る。これも自然を治めるための人間の戦いの歴史なのだろう。
 下るにつれて暑くなってきた。足も大分痛んできた頃に車の待つ立山駅に到着した。