1979年春 東洋大姫路×池田
カクテル光線に照らされる顔は、泥が付いて真っ黒。それを一塁コーチャーが、
お尻のポケットに入れたタオルで丁寧に拭く・・・。
1979年のセンバツ準々決勝第4試合。東洋大姫路対池田戦。ベスト4最後のイスを争う試合は、
大雨の中での大激闘。本来なら雨天順延になるはずの豪雨だが、日程が詰まり強行決行。
2―8と敗色濃厚な池田が、9回表に粘る。何せゴロを転がせば、池と化したグラウンド
に止まってしまう。東洋大姫路ナインだって必死だが、ボールは無人のエリアで泥と同化した。
打者走者は一塁へ必ずヘッドスライディングするため、一塁コーチャーは大忙しだった。
2死から5点を奪った池田だが、結局、あと1点届かずジ・エンド。
箕島、PL学園、浪商に東洋大姫路と近畿勢が4強占める。
翌日の準決勝では、チケットを買いにきたファンが将棋倒しになって、けが人が出るほど甲子園は
異常な興奮に包まれていた。あのシャネルズばりの真っ黒顔は、今の脳裏に焼き付いている。
以来、甲子園の魔力にとりつかれている。
2002年2月20日 南十字星
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