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(川 口) 関田独鈷
誰が母を呼ぶや病舎の虎落笛 澄みきつて旅立つ母や寒北斗 枕辺に嫗持ち来る寒椿 一僧の美声流るる雪催 雪浅間骨壺しかと抱きけり
(盛 岡) 古澤貞夫
裸木や風の研ぎだす星の数 寝違ひし首持ち歩く十二月 山頭火の青空があり枯むぐら 山畑の風に育ちし冬菜かな 除夜篝阿吽の闇を照らしけり
(横 浜) 小林比奈子
よきことの火種のやうに青木の実 ベランダに手だけの見ゆる布団干し 切り貼りの形さまざま白障子 寿司桶の箍はづれゐる小春かな おかあさんと吾子を呼びをり根深汁
(横 浜) 吉田善一
さびしさの微塵もなくて石蕗の花 新聞のどこを読みゐる日向ぼこ 冬眠の蝮の真上かもしれぬ 山越えてゆく冬耕のうす煙 不器用も器用のひとつちやんちやんこ
(三 島) 石井淳子
堂縁に足をぶらぶら石蕗日和 大土間の竈の腹や注連飾 小さくとも門松立てて二人なり 神鶏の初声まぶし杜の闇 釣舟の五つもあるかふぐと汁
(相模原) 山本一葉
もぞもぞと右手左手懐手 藁屋根の低さや雪のぶら下がり 寒の晴何やら吹つ切れてをりし 襟巻ぐるぐる飄々と現るる くさめしてサンタクロースレジを打つ
(福 山) 宮澤千恵子
損得の話の外に日向ぼこ ちやんちやんこジャズと紅茶とクッキーと 手話の手がいきいき歌ふ聖夜劇 缶蹴りのひとりづつ減り暮早し 括られしまま枯萩の傾ぎけり
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