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華奴の「短歌あの日この日」 バックナンバー
2003年10月
10月31日(金)
かゆいとこありまひぇんか、といひながら猫の頭を撫でてをりたり
小池 光
夫に聞いてみた。夫が今までに行った床屋、散髪屋のどこででも、洗髪しても、「かゆいところはありませんか。」などと聞かれたことは一度もないそうだ。
寝てたから聞けなかっただけ? それとも カットハウスとかヘアサロンとか男女共に利用するような美容師のいるところでのシャンプーでしか そんなこと言わないのだろか。
10月30日(木)
ガラス器に吾亦紅だけ飾られて揺れているのは私のこころ
高嶋 純 (水甕 2003.1)
まだ揺れています、わたしのこころ。
どきどき胸が高鳴りました、あなたの電話。
軌道が遠く離れてしまった星のように とても遠かったあなたがくれた電話。
こんなこともあるんだね。
また 星はめぐって、また出会う日があるんだね。
検索で偶々「ふらここ」がヒットして、それで「ふらここ」を見て、かけたくなったって。
「ふらここ」のご褒美みたいだ。
現役最後の打席でホームランを打った広沢選手が言っていた。
神様っていてるんや、と思った、と。
わたしも 今日はそんな気分。
10月29日(水)
児の声も鋏の音も澄みとおる脚立の上の柿採る宙は
松村 孝 (水甕 2003.2)
幼稚園から帰って来たやんちゃ盛りのボクちゃん、マンションの階段の上り口の私の前に駆け込んできて、いきなりぱたっと倒れ込み伏せてみせた。くっくっくっ、この子は お笑い系らしい。これは 新喜劇ばりのボケなのだ。その子のかあさんは言った。「そうやねん。ぼけたい年頃やねん。」 三つ子の魂 ここにあり。これから彼の長いボケ人生が始まるのだなあ。
10月28日(火)
むかし昔の光溜めゐるおはじきを並べて灯下は秋のみづうみ
山梨 玲子 (水甕 2003.2)
フリーマーケットに出すモノを 家のあちこちからひっぱりだしてきてかき集めてみた。これだけ捌けたとしても、なんだ、家の中はちっとも広くならないじゃない。がっかり。どっさり溜まった100円ライターも、売れるもんなら売ってみようかいな。灯火に翳して減っていないモノかを確かめて 籠の中に選り分ける。籠の中は ちょうど 色とりどりのおはじきのようなライターでいっぱいになった。危険なみづうみだ。透明に見えて、あぶないやつ。
10月27日(月)
どんたくといふオランダ語残りゐて浜ゆくときに噛むごとく言ふ
大口 玲子 歌集『海量』
日本シリーズ 終わりました。 ご苦労様でした。
ほんまに おおきに、ありがとう。星野監督 、阪神タイガース!
ぞわんぞわんの感動いっぱいのシーズンでした。
10月26日(日)
<くすのき>は武士の名字と思ひゐしリリーのために指さす一樹
大口 玲子 歌集『海量』
今日 実は 第3回「詩のボクシング」大阪大会の予選会に行ってきたんです。しかも 参加者として。予選通過せえへんかったら、こそっと隠しとこと思ててんけど、印象的な一日は記しておこう。きゃー 通過したもんやから ちょっとテンションあがってしもてて、ええい、言うてもたれ、、、、と。日本シリーズは 帰りのタクシーの中で経過を確認するという状況ながら、ちょっとエキサイティングな時間を過ごしたのでした。終了後、楠かつのり氏(日本朗読ボクシング協会代表)と参加者数名と お茶しましょうとなったもので、新鮮な世界を垣間見たぞ、ってかんじですね。しかし、しかし、結局、耳だけで伝わらなければ、届かなければ意味ない、とか まったく 音訳の世界と共通なことがいっぱいあって ふむふむ、なるほどと いっぱい勉強になったねえ。 また 報告はのちほど。
10月25日(土)
スバルしずかに梢を渡りつつありと、はろばろと美し古典力学
永田 和宏
映画『コンタクト』の制作に 宇宙物理学者 佐治晴夫氏が関わったとということなので さっそく借りて来た。『コンタクト』見たという記憶がなかったのに、最初のシーンで思い出した。これ見たやんか。しかし、どんなのだったかちっとも覚えてないもんやな、めっちゃあほやわ。見ながら、そこまでは思い出すけれど、つながって全部思い出すわけでもない。だから 結局 最後まで楽しめた。でも ダンナは最後まで 見たかどうかも記憶がもどらないようだ。 近頃、宇宙の映像中毒。アイロンかけながら、図書館で借りた宇宙のCGばっかりの教育ビデオを見ている。昨夜 いやおとといだったか、夜中2時頃に眼を覚ましたダンナが 星がきれいだと起こしてくれた。ほんとに よく晴れて きれいに瞬いていた。これが、じつは 動いてるんだなあー、この地球も。ふしぎ、ふしぎ。
10月24日(金)
日本語を咀嚼してゆく少女らの喉細くくだりゆく活用語
大口 玲子 歌集『海量』
季刊誌「上方芸能」(2002.9 145号)に興味深い話があった。うねり始めた「語り」の潮流 特集号で、「これが朗読だ、第一線朗読講師25氏への質問」という記事があり、また藤本義一、永井一郎、平野啓子、西垣瑩子各氏が朗読について書いている。そこで藤本義一が 書いている話。友人の医者の協力で 作家活動、ものを書いている時の脳波と声帯の振動を同時に2時間記録するという実験を行ったそうだ。
「二時間一室(脳波測定室)で原稿を書いていたのだが、脳波は微妙に変化し、文章を考えている時は起伏が激しく、書いている時は平坦(平静)になり、逆に声帯の微妙な韻え(ふるえ)は、考えている時は変化なく、書く時は無言であるのに震動を示していたのだ。」
黙って書きながら、そしてこうやって、キイを打ちながらも、きっと声帯が震動しているのね。
10月23日(木)
にいさんとふ呼称は淡く銀球と引き換へのチョコの味思ひ出づ
大口 玲子 歌集『海量』
銀玉鉄砲、懐かしい。的になるのは 動物のオーケストラだった。いろんな動物がいろんな楽器を演奏しているフィギュアである。20種類以上あったように思う。炬燵の上に 雛壇のように箱を置いて、その上に動物を並べて狙うのだ。そんなことをして遊んだのは やはり兄がいたせいなのだろうか。しかし、あの銀玉鉄砲のセットは兄のものではなくて、私のものだった。あれは いくつくらいの年だったのだろう。
10月22日(水)
薪割りの斧ふりおろす一瞬の銀河の洞さたれにか告げむ
大口 玲子 歌集『海量』
今薦められて読んでいる本は 『宇宙のゆらぎ 人生のフラクタル』。この本は 天外伺朗という人との共著なのだが、佐治晴夫という宇宙物理学者は 「ボイジャー」に載せるメッセージにバッハの平均律クラヴィアのプレリュードを提案した人で 宇宙の不思議としていろんなふしぎの世界の話をしてくれる。宗教、音楽、詩人の目、美の話。サイババ、チャネリング、ユング、岡潔、『正法眼蔵』、気功、金子みすず、、、、でてくる名詞だけでもおもしろそうでしょ。当分 この人の著書にはまりそうだ。佐治晴夫著『星へのプレリュード』 『宇宙日記 -心をいやす星々のドラマ』 『宇宙はささやく -〈真昼の星〉が教えてくれること』 『宇宙の不思議 -宇宙物理学からの発想』 『ゆらぎの不思議な物語 -宇宙は考える-』
10月21日(火)
鳥柱なして鴎ののぼりゆくゆふぞらに冬の雲割れてゐて
真中 朋久 歌集『雨裂』
今日のニュース、天満のマツザカヤは来年の5月で閉店だという。マツザカヤの美容室は7階、全面ガラスの眺望で いつも大川縁の桜並木の花盛りやもくもくの青葉や紅葉を楽しめてお気に入りなのに、どうなるんだろう。冬には 雪の降るのや都鳥の鳥柱を大画面でじっと見ていられるようなもんで、そんなとてもぜいたくな時間を愛していたのに。ジュンクドウも7階で、窓辺で座れるようになっているのよね。
10月20日(月)
ほそきほそき星のかけらのもとに生れつながりゐるや翠の朝鮮
李 正子 歌集『葉桜』
今日のびっくりトピックス! 大阪市立早川福祉会館での録音図書制作は まだデジタルではなくて アナログ。なんとオープンリールを使っている。知らないでも困らなかったので今まで知らなかったのだけど、テープの裏面を逆回しで聞くことができるのだ。するとすると、日本語を逆から聞くと、まるでまるで韓国語。そっくりなのだ。調子とかリズムというのかイントネーションというか。まったく韓国語の知識がないからそう聞こえるだけなのかな。いっぺん韓国語のわかるひとに聞いてもらいたいな。どんなふうに聞こえるんだろう。
10月19日(日)
キジネコの碧色の目のやぶにらみ焦点はいつも遠くのみどり
前田 加枝 (水甕2003.10)
いづみやの近くのペットショップの店先に、仔猫が2匹ケージに入れられ みゃあみゃあないていた。どなたか もらってください、と書かれていた。通る人がつぎつぎに かわいいーと座り込んで見ていくが、、、、、。早くいい里親がみつかりますように。
10月18日(土)
自転車に空気を入れてやりたらばつと天空へ翔びたちゆかむ
永井 陽子 歌集『小さなヴァイオリンが欲しくて』
今日はよいお天気なので 本屋に行くついでに自転車で街を徘徊。ほんとうは 夫は天満のたこ焼きが食べたいのだ。
大阪城、中之島あたり。大阪歴史博物館も オープン当初はあんなに人が多かったけれど、今はがらがら。ちょっこっとNHKのBKプラザをのぞいてみた。なりきりスタジオというのがあって、ニュースキャスターになりきって、カメラの前で原稿を読んでみる。ビデオテープを持っていけば、録画したのをもらえるらしい。原稿への視線がちょうどカメラ目線になるようになっている。座って 今自分が読んだ画像を見ていると、見学のおばちゃんが話しかけて来た。毎日、夕方から亀ちゃんとか出てる番組楽しみに見てますよ、とかなんとか。はあ……? 何を言うてはるのか謎だったのだが、あとから考えたら、あのおばちゃんは わたしのことNHKの職員がデモンストレーションでもやっているのかと思ったんとちゃうか? うふ、そんなに上手だったあ?
自転車で停止するとき、地面につける足はいつも左足。どうやら、右足のほうが短いらしい。意識して右足をつけるようにする。歪みの調整になるかな。
10月17日(金)
流しの下の扉あければゆつくりとずり落ちてくる夜の鍋
花山 多佳子 歌集『春疾風』
中華鍋がこわいのよ。ああ、なんておそろしいことだろう。なんとかしまいこんでいるものが じわじわーっと迫ってくる恐怖。開けてはいけない。あなたの胸のなかにはなにをしまいこんでいますか。
10月16日(木)
あ かぶと虫まっぷたつ と思ったら飛びたっただけ 夏の真ん中
穂村 弘 歌集 『ドライ ドライ アイス』
今日 飛んできたのは <てんとう虫>なんだ!!
うふうふ、てんとう虫 まっぷたつ!
ぱかって翅をひらくと うふうふ、
チ、チ、チ、チ、、秒針が動いてる、うごいてる。
ぱかっ。チ、チ、チ、チ、 8時50分。うふうふ。
キーホルダーウォッチなんだ。
赤黒ぽっちじゃなくって、めたりっくてんとう虫。
秋の真ん中 今日からわたしの相棒だい。
腕時計 また落としたらしくて、最近いつも人に時間を尋ねてばかりだった。
携帯もないので、商売道具のストップウォッチを懐中時計代わりにしたりしていた。ちょうど生協でいいのを見つけたの。またなくすから チープなおもちゃでいいんだい。どういうわけか、ここ10年近くになるか どうも時計に縁がない。次々に わたしのもとを去ってゆく。魔女が 阪神優勝記念の腕時計をしていた。黄ぃ黒のかわいいの。ええい、もう一日はやくこのてんとう虫が来ていたら、負けんと見せたったのにぃ。また阪神が弱なって、ほとぼり冷めて だれもタイガースグッズなんか持ってないようになったら、ほんでその時計するのはずかしなったら、飽きたら、わたし その子ひきとりますよー、予約! 黄ぃ黒も 阪神だなんてだれも思わなくなって、なんやそれ女郎蜘蛛か、と言われるくらいになって愛用したい一品だねえ。
10月15日(水)
バスに乗る時マンションを見上げては手を振るあれがえりこの窓だ
岡井 隆 歌集 『臓器』
信号待ちしていてふと目に入った。区役所の裏手のマンションのベランダで 子供を抱いて手を振るひとがいた。思わず振り返ってみると、今から出勤というサラリーマン父さんが うれしそうに大きく手を振っていた。あかん、あかん、そんなんしたらあかん。数分後、次のコマーシャルまでには 幸せな家庭が突然の事故や事件に見舞われるのが お決まりなのだから…。その後を案じてしまう通行人1。
10月14日(火)
鴎外の口ひげにみる不機嫌な明治の家長はわれらにとおき
小高 賢
「ちょっと それとって。それ。ハギシリ。」 なんやねんそれ。
夫が取ってほしい物は いったいなんなのか。なんと それはヒゲソリなのである。どっからそんなん出てくるねん。ヒゲソリとハギシリ、似ても似つかぬ、ようで、音的には実はけっこう似ているのだ。ハ行 ガ行 サ行 と リ、なのだから。わざとやっているならば、天才的ボケなのだが、そんなわけでもなく、しかし、この手のボケは日常茶飯である。いつもみごとな間違い方をする。単語を音でとらえているのか、ふしぎな認識の仕方、アクセスの仕方。なんか右脳でたどりつく言語みたいな。
10月13日(月)
手をとりて火の戦場をのがれ合うまぼろし一生愛と呼ぶもの
近藤 芳美
向かいの寿司屋に すしを買いに行った。いつもお持ち帰りで利用する。カウンターにいくつかの椅子もあるし、テーブルもひとつあるが、まだいちども店で食べているお客さんを見たことがなかった。今日 初めて、見た。八十代だろうか、おばあさんがカウンターにひとり。店のテレビには 1トン爆弾撤去作業のニュース。今にもこのおばあさんの回想シーンが始まって、ひとつの時代のひとつの愛のドラマが展開される映画のプロローグのような光景だった。
家に戻って 「お客さんが居た!」 と夫に告げると、「おばあさんか」と答えた。夫も以前に 目撃したらしい。
10月12日(日)
釣銭をかぞへつつあゆみくるみれば切符を人は唇にくはへぬ
石黒 清介
今日は現代歌人協会のシンポジウムで京都に。JRで京都に行くときの、おトクな切符の買い方。時間に余裕があったので、今日も実行。JR平野から京都までの運賃は 890円。しかし、大阪駅で一旦出るというヒマなことをすると、140円安くなる。 平野ー大阪210円、大阪ー京都540円、合計750円になるのです。このせこい切符の買い方で、往復280円のオトク、10回オトクしたら歌集1冊買えるくらいになるじゃないすか。これは 環状線のどっかから買う場合もきっとトクになるんじゃないかな。
名古屋、豊橋の水甕のお仲間も来られていた。なんと、天王寺で円山応挙を見ようと思って来たのに、たくさん並んでいたので諦めて見ずじまいというお気の毒。結果的に シンポジウムのために豊橋から来たってことになったのね、うひゃあ、、、、。
10月11日(土)
真夜中の犬のアルミのボウルへと檸檬の月の光は入りぬ
岩佐 恵子 (水甕 2003.10)
ただいま ちょうど日付の変わるころ。お月さんは、やわらかな光を放っている。さざなみの雲のなか。隣の庭の、あれは火鉢だろうか、溜まった水の中に落ちた。
10月10日(金)
コトコトッと氷庫が氷を落とす音明日蒔く豆の種を寄る午後
日高 紀子 (水甕 2003.01)
豆の種を寄る午後のしづけさ。キッチンというより厨というべき空間の陰影が 鮮明に思い浮かぶ。
今日のミステリー。ボランティアルームに 誰もいないひとときがあった。対面朗読までのほんの隙間の時間、白板の掲示を見ているときだった。コトコトッと物音がした。? 今のなに? 振り向いたが、棚の向こうにも誰もいないはず。またしばらくして 音がした。な、なになに? ……そう 冷蔵庫でした。
10月9日(木)
もう何も申しあげません夜は早く灯を消して眠るにしかず
山崎 方代
昨夜の地震も知りませんでした。もうすでに我が家は 深い眠りのなかにいましたの。今日みんなが地震の話で盛り上がっていたので初めて知りました。では おやすみなさい。
10月8日(水)
十三夜の月さし入りて椎の実のころがる空池のなかのあかるし
森岡 貞香
昼間は曇っていたが、今はよく晴れて十三夜の月がきれいだ。隣の庭には鎮守の杜のように大きな樫の木がある。ここ数日、電動鋸が呻りをあげて 庭の木を散髪していた。すっかり すっきり 見通しがよくなって、庭の地面の落ち葉もよく見えるほどになった。元は石臼だったものか、大きな手水に溜まった水さえ見える。なにかふしぎな話のひとつやふたつきっとあるだろう。今日、淳久堂で買った本、ぱらぱら立ち読みのつもりが元にもどせなくて。新潮文庫 杉浦日向子の百物語。コメディお江戸でござるの江戸通のあのひとの漫画。江戸時代の奇妙な物語が百。隣のうちは 百物語の雰囲気むんむんでミステリアス。
10月7日(火)
忘れたるものあるここち今日もまた夕日の森をうな低れて行く
尾上 柴舟
水道屋さんのおっちゃんが来て、浄水器を繋ぐ管を交換していった。作業中に「懐中電灯貸してください。車にはあるんですけど、、、、。」とおっしゃるので、うちの電灯をお貸しした。しかし、、、、おっちゃんが帰ったあとのキッチンには、おっちゃんのでっかい懐中電灯が残されていた。おっちゃん、「ないない」、、、って パニクリはったんやな。その後も 「あれ?! ないない、どこや?!」って 思ってはるやろな。ここには忘れたなどと思いもよらないのだから、難儀やな。浄水器屋さん経由で来てもらってるので、連絡先も直接知らないので、浄水器屋さんに電話すると留守電だし、これがまたいつも通じないから、当分 おっちゃん悩みはるやろなあ。
10月6日(月)
致命傷ならざるあまたに縫ひとめられ夜ごとをねむる軽業の男
井辻 朱美
夫は いつも寝不足である。普段 朝に弱い妻が当てにならないので 自分がしっかり起きなくてはならないーという緊張感でいつも眠れないという。振り替え休日だった今日も 昨夜眠れなかったという。明日休みでゆっくり寝られると思うとうれしくて嬉しくて眠れなかった、と。
10月5日(日)
九十を一つ超えしと人われを言ふわがものならず命の齢なり
窪田 空穂
今日は 音訳テープ聴読者の方々との交流会。ご近所にお住まいの視覚障害の方を案内して行き帰りを一緒に歩いた。おとどし卒寿を祝ったというご婦人Mさんだが、そのお元気にはいつもパワーを頂く。「まだまだ内蔵はどっこも達者らしいて、なかなかあっちへ行けそうにおまへんわ」、とほんまもんの船場ことばで なんでもやんわりぴしゃりとお話も達者。ご近所のお友達で こないだ古希を迎えた方がこうおっしゃるそうだ。「今度喜寿のときは Mさんの白寿やから 一緒にお祝いしましょう。」そない言うてくれはりますねん、えらいこっちゃわあ、わたい白寿までやなんてなあ、、、、、と。帰りにお不動さんに寄って、ここ延命地蔵さんですよ、言うたら ちゃんと御真言の「オンカカカ ビサンマ エイソワカ」唱えてはりました。年下のボーイフレンドつくらなあきませんね、言うたら 「そうでんなあ、いつまでも恋せんとあかん言いまっさかいなあ」言うてはりました。毎日 ラジオ深夜便をずーっと聞いてはるから、なんでもよう知ってはるし、なんぼでも話出てくるし、すごいなあ。あの船場言葉は テープに残しておかなくては。
10月4日(土)
こめかみに人さし指を突き刺せば右も左も中年の崖
佐佐木幸綱
顳? こめかみ と読む。 顳(耳が三つに頁)?(需と頁)。今日 行った心斎橋のレストランの名前がこめかみ。どんな堅いモン喰わされるんかと思ったら、いえいえ、お米にこだわって、銅のお釜で炊いてるとか。5人のミニ同窓会。あちこち離婚リストラ危うし中年。離婚してももらえるように年金制度が改定されるまでは離婚はしない、とか。しかし 同い年のかつての同僚が この11月に第一子を高齢出産するという勇ましい話もあった。
10月3日(金)
ふつつりと先は切れたる秋光のここより入りてゆく地下道路
齋藤 史 歌集『渉りかゆかむ』
光。
10月2日(木)
秋果つる日までの仕事ぎしぎしと骨も身もこころも軋みつつ
永井 陽子 歌集『小さなヴァイオリンが欲しくて』
今日は 骨折をしてしばらく休んでいたメンバーが復帰してきた。ブロックの上に足を載せて 洗濯物を干していたとき、踏み外してその20pほどの高さからの衝撃で足の甲を骨折してしまった。みるみるうちに腫れ上がったそうだ。それから3ヶ月、松葉杖生活。痛みも ずっと続く。庇うことで無理な負担がかかり、体中のあちこちが痛い、痛い。たいへんな生活だ。誰にも代わってもらうことがでけへん、自分で我慢するしかそれしかない、ということを骨身にしみて感じたという。彼女は、毎晩健康のために歩いていたのだが、歩くだけでは骨は強くならなくて、もっと負荷をかけた動きも必要なんだそうだ。ジョギングや階段がいいそうだ。階段は 荷物のある時は避けて来たけど、やっぱりエレベーターを使わない覚悟しようかな。
10月1日(水)
月光に何の毒充ち夜夜を痩せてながるる魚光らせつ
斎藤 史
今日の月は 月齢5.0。南西の空に低く大きく赤い月。と思っていたら、もう見えない。月の入り、21時19分。