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華奴の「短歌あの日この日」 バックナンバー
2004年4月
4月 30日(金)
ウィルスに魅入られたれば艶やかに麻疹の華を咲かせる祝祭
華奴
昨日から 発熱発疹、えらい目におうてますねん。なんのウィルスやらわかりまへんねんけど、ああ、この美貌もぼろぼろよお。
ゴールデンウィーック っちゅうもんも 暗黒週間じゃ。
休みにばりばりお洗濯お掃除とおかたづけガーデニングと
いろいろやるつもりが、安静にしてなさいって、よ。おーおー。
白神山地の写真集でも見ながら、みどり輝く森をこころに、安静にしときまあす。
4月 28日(水)
歯にあたるペコちゃんキャンデーからころとピアノの上でしようじゃないか
加藤 治郎
不二家のミルキーの包み紙に 四つ葉のクローバーが潜んでいるのを知っていますか?
ふつうは 三つ葉のクローバーに Milky と書いてあるところが、四つ葉で Happy になってる包み紙が、あるかもしれないというのを教えてもらった。一袋に、ひとつあるかどうかというくらい。ピンクの方の包み紙は、花形のところが、ハート型になっているのがあるかもしれない、という。みつけたら、ラッキーハッピーって叫ぶとよい。(そこは、勝手に付け加えた。) と、聞いた話を、教えてあげたら、途端にその子が「あ、あった!!」と 壜の中のミルキーに見つけた。もう、いくつかしか残ってないミルキーの中から、ぎりぎりに見いだされた ラッキーハッピー。めでたしめでたし。
4月 27日(火)
宇宙食と思はば管より運ばるる飲食もまた愉しからずや
神託はつひに降れり 日に三たび麻薬をのみて痛みを払へ
遊興にあらず痛みのために喫む麻薬と思へばいよよ悔しも
オリンポスの食卓に招かれしゼウスの子傲れるきのふのわれとも思ふ
かりそめに戯れむ神話の界さへや飲食にくるしむ王が出でくる
春日井 建 『短歌』二月号の「タンタロス」26首より
(水甕 2004.5 歌壇作品時評より孫引き)
水甕 2004.5 歌壇作品時評に木下のりみさんが評を書いている。
(水甕HPにも掲載)
過酷な状況が思われる。ただいま 夫の友人が食道癌で抗癌剤、放射線治療中。祈るのみ。
4月 26日(月)
剛直な古老のごとし森のおく真横に太き枝張る一位
沖 ななも
只今 森山直太朗 が とっても気になる。新曲『生きとし生ける物へ』 の熱唱を見て、惹きつけられたの。先週の「HEY! HEY! HEY!」のとき、思わず手を止めて、こころうばわれ画面に見入って聞き入ってしまったの。ライオンキングとかジャングル大帝レオみたいでもあるけれど。いやいや、直太郎はなんだか興味深い。アルバム 買っちゃおっかな。この歌が主題歌のドラマも見てしまった。
4月 25日(日)
かなしみは死ぬる日までか蒲公英の白き穂絮を空に吹き上ぐ
北田 由貴子
昨夜 たまたまついてたチャンネルに キョンキョンと柄本明の妙なカップルが出ていて、おやおや これはもしかして、、、と、新聞を見ると、やっぱり。
川上弘美の『センセイの鞄』だった。これは 原作を読んで、いっぺんで川上弘美が好きになった作品だ。これは ほんとせつないねえ。映画のラストシーンで、月子さんが突然わんわん泣いてしまう。これは一緒になって泣いてしまうよ。寝床に入って、眠ろうとするときにも、このかなしみが吹き上げてきて、身も世もないようなどうしようもないせつなさにおそわれる。このお話のかなしみから、どんどん私の、そして人間の、根元的なかなしみが 私のどこか底から吹き上げてくるような激しさで湧き起こった。
4月 24日(土)
すずらんの一群れ庭に咲きはじむひそひそ屈み香に近づかむ
牧野 幸恵 (水甕 2003.8)
うちのベランダにもすずらんが咲きました。鈴蘭と紫蘭。
4月 23日(金)
とちり鳴きなどといはれて鶯の梅の香蹴りて枝わたりする
村瀬 光子 歌集『晨のひかり』
昨日の朝方、寝床で 鶯の声を聞きました。もう里にいる場合でもなかろうと思うのに、こんな街中に来て鳴いてくれました。向かいのお寺の庭に来てたのかな。うちの盆梅も緑がわっさわっさになりましたのに。新緑に隠れて、もう上手に鳴きました。
4月 22日(木)
左脳より右脳へ春風吹き抜けて花の名ひとつ奪われゆきぬ
村瀬 光子 歌集『晨のひかり』
人の名が思い出せなくて、バイトのパートナーと毎日
思い出し合戦ばっかりしてる。芸能人の名前でアクセス訓練。なにしろ、顔は思い出すし、話は通じているのだが、二人とも名前が出てこない。あれ、だれやったっけ。あれに出てて、あの人といっときうわさがあって、あのひとと離婚して、、、、、。ヒントばかりが、でてくるけど、名前が出てこないで、延々と引きずりながら えんやこら思い出す。考えてるときには思い出せなくて、なんかの拍子にほろっと思い出すもんなんだよねえ、ふしぎと。どうしても思い出せないときに、若い子に聞きに行くと、即座に答えてくれる。あ、そーそーーーー。 やばいよなあ、これ。なんとか脳を鍛えなくては。数年前に脳貧血で倒れたときに脳の検査もしたら、そのときには まだ若くて脳は詰まってますよって言われたんだけどなあ、、、、、。
4月 21日(水)
起立生目眩おぼゆ若葉掲げる楠の大樹仰げば
村瀬 光子 歌集『晨のひかり』
こないだ岩屋の兵庫県立美術館 東山魁夷展に行った。で、夜は そのまま岩屋の駅前のイタリアンの居酒屋でおしゃべり。気いついたら
もう10時。ひえー、こんなとこでもう10時たあ。また、呑もうね、ときげんよお
梅田で友達と別れてひとり、天王寺のホームで電車を待っていた。すると、や、やばい、やばいぞ、、、目の前が暗くなり始めた。わ、やばい。と、そう思ったときに、しゃがむべきだった。次に気がついたときは 「だいじょうぶですか?」 横倒れになってホームで寝ていた。脳貧血で ばったん倒れて失神してしまっていたのだ。翌日は どんな倒れ方をしたのか、肘と首が痛かった。しかし、前に倒れて線路に落ちなくてよかった。あぶねえやつだ。数年前にも 鶴橋のホームで ばったん失神したことがある。しばらくそんなこともなくなって、忘れていたのだが、、、、。わ、わ、やっぱり、わたしって、 お酒呑んだらあかん体になってしまったみたいです。やっばーーー。 決して 酒量はほんとにごくわずか。ちっちゃい小瓶のビールと焼酎をグラス一杯のみ。だから、ほんとに酔っぱらうもなにも、そんな量じゃないのに。低血圧を増悪させて、脳貧血に到るらしいのだ。傍目から見ると だたの酔っぱらいみたいで、最低最悪。どうしようもなくみっともない奴みたい。えーん、こんなんじゃほんとに外では呑めないよお。「ま、いっぱいどうぞ」 いえ、わたし呑めないんです、なんていわなきゃならないんだ。とほほほほほほほほ…。酒の飲めない華奴でえっっす。ばれたら一人歩き禁止令が出そうだから、これは だんなには内緒です。
4月19日(月)
いしだんを数へて登る乙女子が袖にちりくる山ざくら哉
谷崎 潤一郎
ちょっとさぼってしまいました、ごめんなさいです。
ならどっとFM オンエアの日 決定。
「今日は ゲストに 歌人の華奴さんをお迎えしていろいろお話を
お聞きします。……」って かんじで、 はじまります。
オンエアは4月 22日 (木) 夜10:30〜11:00
再放送 4月 24日 (土) 昼2:30〜3:00
のなかで 出てきます。
78.4MHzで、 奈良でしか聞かれへんと思うけど。
4月15日(木)
そら豆の殻一せいに鳴る夕母につながるわれのソネット
寺山 修司
そら豆の莢のふかふかのカプセルで眠ってみたい。おやすみなさい。
4月14日(水)
草萌えろ、木の芽も萌えろ、すんすんと春あけぼのの摩羅のさやけさ
前 登志夫
草の芽、木の芽。今日の雨に またきらきら。
4月13日(火)
春ごとに花の盛りはありなめどあひ見むことはいのちなりけり
作者未詳
良いお天気だった。今日は だんなの誕生日。
帰りに たこ焼きを買って帰った。
「お誕生日 おめでとう、たこ焼き買うてきたったで。」
「ほお、でかしたでかした、かしこいかしこい、、、」
と喜ぶ、なあんて 安上がりな夫でございましょう。
4月12日(月)
春芽ふく樹林の枝々くぐりゆきわれは愛する言ひ訳をせず
中条 ふみ子
良いお天気だった。木々の芽吹きにこころがおどる。
届かずに戻ってきたよ誕生日おめでとうって放ったメール
4月11日(日)
鴨の胸ぶあつきが押しひろげゆく池の面に寄る今年のさくら
砂田 暁子
良いお天気だった。桜宮に川島むーさんの二人芝居を見に行った。さすがに、桜宮は ただいま 造幣局の通り抜けもあって、たいへんな人出だった。
源八橋を渡りながら 大川を見ていると、おもしろい風景を発見。あー、カメラを持ってこなかったことがひどく悔やまれる。 これ、わざわざ撮りに行きたいくらい。川の浅瀬の流れのなかに 椅子。折り畳み椅子。少し遠くてはっきりわからないけど会議室のパイプ椅子より ウッディな椅子。風に水面がゆらいで、椅子はだれを待つのか、川のなか。はなびらが流れてくる。あー、あの椅子に座りたい。とってもポエジーなシーンだなあ。
4月10日(土)
逢はむといふ誰れ彼れを皆遠退けて見下ろす谷に桜ぞふぶく
砂田 暁子
よいお天気。ならまちのならどっとFMに。ラジオの収録 初体験。スタジオは ならまちの町屋。通りに向かってあるサテライトスタジオも 饅頭屋の店先のよう。 亜子米さんが来てくれて、喫茶暖暖のんのんでお茶をする。 あー、カメラを持ってくればよかった。三条通沿いのお寺に ベニシダレサクラもきれいに満開。
4月8日(木)
石ひとつ投げし谺がかへりくる花の奈落の中に坐れば
木村 草弥
今年のさくらは 長く楽しめる。この週末もお天気にめぐまれそうだ。 山深い渓に咲く樹齢数百年とか (でなくてもいいけど) そういうさくら 見に行きたいな。しかも そんなメジャーでないとこで、ひっそりと咲く。ある人のお花の先生が 桜前線を追って旅に出たって言ってた。うらやましい〜。
4月7日(水)
心たぎつことなしとせずおほかたは身のめぐりなる些末なれども
菅野 昭彦
ひとは日常のほんのささいなことに歓びを見いだして、自らをはげます。今日、職場で、衝立の向こうの喫煙コーナーから 聞こえてきたエキサイティングな声。「昨日、休んでこどもの参観日に行ったら、担任の先生が、なんとめっちゃ若くてかっわいい先生やってん」と、かなり興奮して報告する若い<おとうさん>なのだ。今までの担任は おばはんばっかりやってんけど、こんどは若いし、かわいいー、と。今度から、参観も家庭訪問も仕事休んでオレ出るわ、と家でも宣言しているそうだ。相当かわいいらしい。参観日には この組だけお父さんばっかり集まるのかもね。
4月6日(火)
にんげんのねむるをみればそのからだひとりでに呼吸してゐたるなり
坂野 信彦
にんげんのからだふしぎだねえ。
4月5日(月)
願はくは花の下にて春死なんその如月の望月の頃
西行
有名すぎる歌だけど。今日はちょうど旧暦の如月のこの歌のような満月。ちと 寒すぎるけど。 あー、今日はやっと、ほんとに大ピンチを脱出。あー、長い二週間でした。というのも 実は 二週間前に夫が胃の検査で生検(細胞を採って検査)をしたその結果を聞きに行ったのでした。二週間待つというのは長い、酷な時間でした。間に旅行などあったから気がまぎれてまだよかったけれど。義父は胃ガンで胃を切除しているし、夫はすっかり癌であると滅入って覚悟を決めて臨んだのでした。この二週間ストレスでよけいに胃の具合が悪くなったようです。たくさんポリープがあるうちのひとつがどうも怪しくて、、、と。でも、ピンチがピンチでなかったのでここに報告出来ます。あーよかったよかった。お気楽に遊んでる話ばっかり書いてますが、ま、そういうこともあります。なにか理由を考えてここもお休みしなければと思っていました。ともかくよかったよかった。 覚悟したぶん、今回はラッキー、切らんですんだ、拾った命、なんてそこまで言ってます。ああ〜開放感。帰りに 「クイール」を見てきました。かっわいかったよー。
4月4日(日)
歌といふ傘をかかげてはなやかに今わたりゆく橋のかずかず
岡井 隆
今日は、雨。明石へ。水甕明石支社七十五周年記念歌会に呼んでもらったので、ほいほいどこでも行っちゃうお調子者。歌のおかげで、いろんなとこ行けるなあ。明石には ちょうど十一年前に結婚前に夫と訪れたことがあって、懐かしく思い出す。駅から見える夜の明石城も。
買ってから十年以上経つけれど、一度も使ったことのなかったキモノ用のあかい蛇の目傘。うきうき気分で新しい傘をさす。ちょうど昨日 髪を五pほど切ってしまって キモノには中途半端なのに、ふいにキモノを着たくなって、雨だけど、強引に決行。あかい蛇の目傘をさすために。
4月3日(土)
桜花散りぬる風のなごりには水なき空に波ぞたちける
紀 貫之
明日は雨になるという 今日は最後のお花見日和。大阪城公園も、大川端もたいへんなにぎわいだった。今年の桜は 少しずつ散りながら長く咲いて いっときに開いた年と違って、すこし控えめな様子。それでも桜ばかりが目立っているけど 公園の木々の芽吹きにこれまた胸きゅん。よく見ると ちっちゃな芽と地味いなうす緑色の花が満開の木もあった。なんの木だろ。満開! 銀杏のぶつぶつの芽吹きもヒマラヤ杉の芽吹きも。 そしてこれからもりもりみどりが育つんだな。
お散歩したあと、松坂屋の上階ヘアサロンの特等席で 大川縁につづく桜をながめる。松坂屋も 店仕舞売り尽くしセールでたいへんなにぎわい。お手洗いも長い行列。最初で最後のにぎわい。
4月2日(金)
滝に来て滝の言葉を聞かんとす轟々とわれさびしかりける
福島 泰樹
今日の写真は 「花房の滝」。霧島の丸尾温泉の旅行人山荘という宿 敷地内の山を15分ほど上ってゆくと、見える滝。山道の行き止まりの樹の間からちょうど正面に見える。これほど大きいとは期待していなかったので、驚いた。
4月1日(木)
この跡は子連の猪か山葵田の水のあたりにそれてつづきぬ
穂積 忠
霧島の丸尾温泉ってとこの 旅行人山荘という宿に泊まってん。安いのに大満足、お薦めの宿やね。敷地内の山を15分ほど上ってゆくと、「花房の滝」が見えるというので、見に行った。最初に行ったときには カメラを持って行くのを忘れたので、翌日もう一度今度はカメラを持って。ただし、夫は行かないというので、あぶないからよせと言うのも聞かず、寝てる奴を置いてひとりで出かけた。すがすがしい朝6時。ほんのすぐ近くなんだけど、ひとりになるとやっぱりなんだかこわい。ちょっとどきどきの冒険気分。
まず林の中を歩きはじめると、コゲラだろうか、啄木鳥が盛んにドラミングをつづける音が響く。そして、少し遠くで がさっと物音がして、どきっ。あ!! 鹿、鹿 おっきい 牡鹿だー。
鹿だーーーー。こっちを向いた。フリーズ! と叫んだわけじゃないのに、あちらさん固まっちまったよお。しばらく 見つめあう。が、ま、たいしたたまじゃないと思ったのか、気にせんとこうってかんじで、また立ち上がって常緑の広葉樹の枝をばっさばさ言わせて、葉っぱを食べ始めた。たちあがったら でかいぞお、高いとこの枝をひっぱりおろしてるのだ。どきどき。時々は こちらを気にはしながらのご朝食なんだね。あ、もう一頭いたいた。こんども角のりっぱな牡だ。お尻の白さが林の中で目立つなあ。
わあい、やっぱり早起きでトクしたなあ。庭のほうに ころころ糞がころがってたから居るのは知ってたけど、お目にかかれるとはね。写真をぱちりぱちりと撮らせてもらって、また進む。望遠にするとぼけるなあ、、、ま、いっか、興奮してちゃんと撮れないな。興奮したのと、ちょっとこわいのとで、どきどきしながら。
ここは 熊さんなんかいてへんよなあ、なんてふと思った次の瞬間、がさがさー!! ひー、どきっ!! こっちがフリーズしてしまったら、ぶひー がさがさっと なにやら二匹のシルエットが逃げてった。ブヒー !! だから、イノシシくんだね、きっと。 あー、びっくりしたー。あちらさんも、たまげたらしいようすでした、ぶひー。そして、またどきどきしながら 滝へ。わりと見通しのよい林から山道へと。わあ、滝だ滝だ。滝の見えるところにたどり着いて、無事写真におさめる。で、また、帰り道、居たいたー、こんどは バンビだー!! また 固まったぞお。固まったー。動かないよお。あ、親子だあ。わあ、いっぱいおるおる。子鹿が四頭くらいおるぞ。ちょうど林の向こうに朝日が昇ってきた。子鹿のシルエットだあ。