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華奴の「短歌あの日この日」 バックナンバー

2004年8月

             8月 31日(火 )   

      颱風の名残りの林に入り来たりぬここだく落ちて青き楢の実
                     宮 柊二 歌集『小現実』

そう言えば、今日は町のなかに颱風の名残のなにかをみつけていない。行きも帰りも買い物もばたばたと駆け抜けて余裕のない一日だったんだなあ。 昨夜の風は けっこうすごかったので、ベランダの朝顔もどうなることかと案じたけれどなんとか耐えてくれたようだ。今朝もいくつか咲いた。去年の朝顔の種をたくさん蒔いて、何本も紐を張って絡ませて面をなすようにしたもので、青空を背景に朝顔の葉が揺らぐのは涼しげでなかなかよろしい。


             8月 30日(月)   

      大空を静かにしろき雲はゆくしづかにわれも生くべくありけり
                     相馬 御風

マラソンの銅メダリスト デリマ選手。クーベルタンメダル。ワンダフル デリマ!  私の中では アテネオリンピック 一番の感動かも。デリマコールを叫び続けます。デ・リ・マ! デ・リ・マ! デ・リ・マ! デ・リ・マ! デ・リ・マ! デ・リ・マ! すごい人だなあ。あんなひどい目にあわされても、恨み言なんて思いもつかない人なんだ。ただただ自分のやるべき事やれることだけを精一杯やること、やれたこと、それだけを歓びとする尊い姿。神々しい!!


             8月 29日(日)   

      抱き合い別れ惜しみていし男キヨスクで週刊誌買いて立ち去る
                     関口 ミツ子(水甕 2004.8 )

刻々と流れてゆく。よどみなく流れてゆこう。ひとところに留まり執着するは、血も気も滞る。


             8月 28日(土)   

      送りしとふメール何処へパソコンの月の砂漠のようなる光
                     北元 多加(水甕 2004.9)

ちゃんと出てったメールが着かない。そういうこと あるらしいです。メールはバケツリレーみたいに運ばれるから、どっかで受け渡しを失敗して零してしまうことがあるんだって。届くのに時間がやたらにかかったり、よおわからんことあるよ。先に出したのが後から届くとか。  今日のお月さん きれいだね。風が強くて よく晴れてます。


             8月 27日(金)   

      ブナ林が芽吹きて幸せ振りこぼす裸で行こう光となりて
                     竹田 久子(水甕 2004.9)

ブナの森を歩くとき、そうだよなあ、光になるぞ。


             8月 26日(木)   

      たましひの色はみどりと聞きしかばわが耳は冴ゆみどりの傍
                     春日 真木子 (水甕 2004.9)

ブナの森を歩くとき、そうだよなあ、耳冴ゆるぞ。


             8月 25日(水)   

      ミンミンとつくつく聞きつつひいやりと腓濡らして瀬を歩みたり
      瀬を歩む一足ごとに潜みいる小さき蝌蚪らは椅子取りゲーム
     昨日吾が腓浸しし暗門の川水行くは今どのあたり
                         華奴

写真の川は こないだ暗門大滝に行く途中に写したもの。水の勢いが目に見えるのにびっくり。川に入って水遊びしたのは、コテージのそば。誰かが石でせき止めて西瓜を冷やしていた。冷たくて気持ちいーーんだよお。小石の上を歩くと足裏刺激で、イテテイテテなんだけど。ちっちゃなちっちゃなお玉杓子が小石の隙間に隠れているので、一歩足を踏み入れるとおたまちゃん達は大騒ぎ。カジカガエルかな。川の真ん中で 岩に腰掛けて水音と蝉の声を聞く。もっとゆっくりしてたかったのに、、ぎゃー、虻、でっかい虻がまたすぐ来る。服の上から刺されてしまった。


             8月 24日(火)   

      永遠にブランコは揺れやまざれば少女は老婆と化して不死身ぞ
                        藤原 龍一郎

この<あの日この日>も去年は勢い込んで頑張って更新していたけれど、今年はただただ<続ける>ことのみのためにかろうじて続けているような……。


             8月 23日(月)   

      多羅葉をこぼしつつ一本いちぼく)の語らざる昨夜よべ)の月光蒼む
                        青井 史

平野郵便局 本局の前に 多羅葉(たらよう)の木が植えてある。郵便局の木なんだそうだ。はがきの元祖だから。多羅葉の木が見たければ、お近くのおっきい郵便局に行けばきっと植えてあるんとちゃうかな。葉っぱらしい葉っぱだよなあ。


             8月 22日(日)   

      携帯電話押しゐるそこの若者よ顔上げたまへ空を雁がゆく
                        橋本 喜典

私は いまだに携帯を持たないでいるが、昨日は携帯に救われた。待ち合わせ場所をJR大阪駅と阪急梅田と間違えたの。今どこ? 改札入って、ホームのそば。7番、8番のりば? え? それ西宮の方やで? え゛ー!!! JRかあ。きゃあーー、すぐ行きますう。………
相手が持っているので助かるが、公衆電話が見つからないときが難儀なのだ。 


             8月 21日(土)   

      庭に駱駝を飼おうと二人もりあがる娘も疲れわれも疲れて
                        永田 和宏


      すれ違ふとき息子はいつも無言遠慮無用のわたしであるに
                        河野 裕子 (塔 2004.4)


今日 この息子さんとすれ違った。
今日は 京都国際会館へ。「塔」創刊50周年記念 現代短歌シンポジウム in 京都。天野祐吉の講演 「声と文芸」 おもしろかったー。 ひそかに 詩のボクシングのこと 思い出したりなんかして、声の力を思う。  


             8月 20日(金)   

      わが影を轢きて去りたる自動車が野の夏草に溺れてゆきぬ
                        斎藤 史


隣の席のY君、ソフトバレー大会の景品でまたデジカメが当たった。近頃よく当たるらしい。「当たり過ぎやで。車に当たらんように気ぃつけや。」と みんなに言われていたら、ほんとうに、当たってしまった。彼の嫁サンがたいへんな大当たり。パッカー車の横っ腹に突っ込んで、ローンで買った3ヶ月の新車が大破。廃車。人間はだれも無事なのがなによりでしたが。 いろんなことがあります。たいへんたいへん。 彼は 横でため息をついて こう言いました。「あーーー、オレ 何のために働いてるんやろ。」  


             8月 19日(木)   

      首の中の骨がぽきりと鳴りにけりこはまた脅威に価する
                        山崎 方代


職場での今日の事件。
Mさんに異変。胸が痛い、イタイ、???? なんでやろ? 心臓やろか? ???? 
彼女のただならぬ様子に こりゃいかん、ともかく そりゃあ医者に行ったほうがいい。と、病院へ。 なんと 肋骨に罅が入っていることが判明。どこかで打ったとかいう覚えもないのに???? よおく考えたら、寝ている間に横で寝ている子供に蹴られたかもしれないんだって。 そう言えば、昨夜、寝返りしたら痛いし、かばいながらで、あまりよく眠れなかったんだって。コルセットをするくらいしか なんの手当も施しようがなく、治るのを待つしかないんだよね、こういうの。みなさーん、胸が痛いと思ったら、骨が折れたり、罅が入ったりしてることがあるんですよ。


             8月 18日(水)   

      ねじ花の螺旋をのぼる虫のいて空は高いと風のささやき
                        山村 安子 (みづかめ静岡 NO.3)


一番最近見たネジ花は…… そうだ、たしか 青荷温泉ランプの宿の内湯で。窓の外にけっこう大きなのが ちらほらと見えていた。
虫ののぼるので思い出した。暗門川の川辺で休憩したときとのこと。ひとかけ食べ零したあんパンの餡をちっこいありんこが5匹で わっしょいわっしょい運んでいくのです。蜘蛛かなにか珍しい一匹のへんな虫みたい。石垣の石をどんどんどんどんのぼっていきます。すごいなあ。どんなかけ声かけてるのかな。きっと 大騒ぎなんだろな。


             8月 17日(火)   

      ラケットを握る愛ちゃんの手の甲にバスの時刻と試合の時間
                        華奴


卓球愛ちゃんのマスコミの質問に応じる答え、これがいつもおもしろい。まったく いつも意表をつかれて笑ってしまう。期待のうらぎりようがおかしくて。「手に何か書いてありますね。さすがに最年少選手らしいところです。きっと なにか自分を叱咤激励する言葉が書かれてあるのでしょう。」なんて アナウンサーだかだれかが言っていたのが、これだ。「手にはなにが書いてあるのですか?」 「え? バスの時刻と試合の時間です。」
「試合を楽しんでいますか?」 「試合は楽しんでいません。試合は試合ですから。他のことで楽しんでいます。食事とか記念撮影とか。」
「誰と記念撮影ですか」 「立ってる像とか…」
ええかげんなことを適当に返さないで、きちんと誠実に返事してるんだよね。 だから おもしろい。笑っちゃうねえ。 「そんなきれい事じゃないですよ」、、、とか。


             8月 16日(月)   

      猛獣の息整えて滝壺に流木一本立ちつくしおり
                        華奴


白神山地 暗門の滝は 下から順に 第三の滝 落差26メートル、第二の滝は37メートル、第一の滝は42メートル。滝壺の近くは 息もできないくらいの風が吹き下ろして、霧のシャワーが冷たくて気持ちいいのなんの。 


             8月 15日(日)   

      ベランダの朝顔の蔓に来し蝉が宇宙のかなたへ飛び立ちにけり
                        華奴


紐に巻き付かせている頼りない朝顔の蔓に蝉が飛んできた。この蝉 ここで死ぬんかな、終の栖に選んだんか、などと言っていたら、よじよじよじ、と紐をよじ登っていく。紐の端の壁にぶつかって、難儀していたが、休憩か。新聞を読んでいたダンナが、何の記事かに驚きの声をあげたら、蝉はそれに驚いたのか、ふいに飛び立った。見送ったダンナはまた たいそう驚きの声をあげた。すごいスピードやなあ。なんや、あれは。お盆やからSさんが会いに来てくれたんかなあ。とダンナは呟いていた。


             8月 14日(土)   

      かんがへて飲みはじめたる一合の二合の酒の夏のゆふぐれ
                        若山牧水


3時過ぎに起きて、開会式を見て、そのあと二度寝。午後はサンケイホール米朝一門会へ。米朝がうまそうに呑むものだから 無性に呑みたくなったもんで、ちょうど頂き物の純米賀茂鶴生囲いが冷蔵庫に冷えていてラッキー。日本は真夜中だけど、ギリシャじゃ まだ夕暮れみたいなもんだ。


             8月 13日(金)   

      正座してにわかに欲すさみどりの泡のふっくらたちたるお薄
                        華奴


正座をしたとき、突然 御抹茶を飲みたくなった。いきなり 井戸茶碗と茶筅を出して来て、しゃぶしゃぶとやり始める。クーラーのきいた部屋でのお薄もまたよろし。ひさびさにお点前もやりたいなあ。茶箱を取り出してみるが、すっかり忘れてしまった。ノートを開いて、盆点前からやってみまひょか。なにしろ、近頃、無意識無自覚の行動が多すぎる。なんで冷蔵庫に財布が、、、、ってことに近いようなことがしばしばある。 こりゃいかん。意識的な行動、所作を思い出さなくてはいかんなあ、と思っていたので、お茶はそういう意味でもいいよなあ。またお茶のお稽古も復帰したいなあ。


             8月 12日(木)   

      わがいのちいつ終るべきペルセウス流星群の夜にくちづける
                        木村 草弥 歌集 『嬬恋』


今朝方 4時過ぎ、夫に起こされた。まだ暗かった。星 見んでええのんか? と。 眠気眼をこすりながら、頑張って起きたら、よく晴れている。月の輝きの鋭いこと。明るい。そのそばの金星もめっちゃ明るい。ペルセウス流星群が見えるはず。見ていたら10分ほどの間に 4つの流れ星を見た。でも 直ぐ消える。平和! と叫ぶ間もない。 今晩は 曇りがちのようだ。


             8月 11日(水)   

      尾根道にブナの巨木と並び立ち眺める津軽富士の真正直
     ブナの木のめぐりに四人手をひろげ抱き合いたり樹齢四百年
                        華奴


七月三十日、白神山地の高倉森を歩いた。世界遺産の核心地域ではなくて、緩衝地域のしかも端っこのトレッキングコースなのだけれど、白神山地の峰峰を望める大パノラマも見ることが出来て、そのスケールを実感できる。ブナの森がつづく、つづく。よくどこかのトレッキングコースでブナ林ってのに惹かれて行っても、ブナ林はすぐ終わっちゃうけど、ここは ずーっと続くんだー、もうほんっとに気持ちいいぞお。昨日までの写真のような 大人4人くらいで手をつなぐくらいの幹のブナがいっぱいあるのだ。日の透ける緑の中を歩くのですぞ。 ツアーの団体さん達はここにはやってこないので、やかましくなくていい。鳥のさえずりと風にさやぐ葉っぱの音だけ。この日このコースでは 千葉から来た三人組のおじさん達と我々だけだった。いや、我々はいつものんびり派なので ちゃんともっと朝早い時間に行った人はきっともっといただろうけど。けっこう下りがキツイ危険な難所もあって、下りるころにはおじさん達最初の元気はどこへやらへろへろになってはった。


             8月 10日(火)   

      切符という名に得心す津軽にてぱちんと切ってもらいたるとき
                        華奴


ちょっと分厚い切符を 手渡して 鋏でぱちんと切ってもらうと、あー、切符なんだー、って 感動するな。自動改札だって、ちゃんとパンチはしてくれるんだけどね。弘前から黒石まで 弘南鉄道に乗った。車内は四十度くらいありそうだった。暑いあつい。 この旅は 扇子を持って来てほんとうに命拾いしたようなものだ。扇子など昔はあまり必要性を感じなかったし、ぱたぱた気忙しいのが好きじゃなかったのだが、今年から必須アイテムになってしまった。(まず朝 職場の席に着いたときに、汗をひかせるためにぱたぱた。あー、優雅な扇ぎ方しか許せなかったのに、今じゃ、ぱたぱた気忙しいおばさん。) 弘南鉄道の車内でも、もうだめ、扇がなければ、もう熱中症必至。
削られて荒き山肌秋の風  という句と葡萄の俳画の扇子。昔もらった大振りの扇子が大活躍。急にぼろぼろになってきた。車窓から見える山は ど〜んと 津軽富士。岩木山! 山裾がきれいに広がっている。座席をあっちこっちとお山の見える側に移動しながら、津軽富士を堪能した。林檎園には 青い林檎や赤や青の林檎袋をかぶったりんごが見えた。


             8月 9日(月)   

      ティファニーは生き物なべていとおしみランプに蜘蛛の巣張りめぐらせぬ
                        塚本 和子 (みづかめ静岡 NO.3)


こないだの旅、一泊は青森の青荷温泉ランプの宿に泊まった。渓流沿いの全く山奥の一件宿で、いいところなのは、とてもいいところなんだけどお、このクソ暑いときに行ったのは大失敗でしたわ。あこは夏はあかん。秋がええで。虻に刺されまくりだし。弘前の37度よりは ここはマシや5度は低いはずと力説しはるが。なにしろ、暑い、暑い、のに、クーラーどころか、扇風機もない、電気はないことにしましょって、とこだから。心頭滅却修行に行ったようなもんです。風呂上がりの扇風機もないしー、どこにも逃げ場がないのだー。夜中には涼しくなったけど。テレビはもちろんないし、本も読めないし、疲れもたまってきたことだし、 と、早寝するしかないのだけれど、もしかして、眠られへんのんちゃうか、という暑さ。ランプが また熱を発して暑い。アツイあつい、伏せろー。そ、なのです、上の方の空気は 息もできないくらい?! アツイ。下の方、横になったときの高さくらいまでなら、なんとかマシなことを発見して、「伏せろ、伏せろ」が合い言葉。 ほんに、仰向けでもいいのですが、ともかく、上体を起こさずに、寝てれば、下の方を風が通っていくことを発見したのです。 夕食も朝食も、ランプがぶら下がってて、暑いー!! でっかい虻には 油断がならぬ。 夏に行ったのは もったいなかったなー。しかし、いいお風呂でした。湯治場の雰囲気というか、とても古びた鄙びた昔のまんまってかんじ。お湯や、水の出る蛇口、カランさえ 一つもないのです。お風呂もランプです。お風呂でも、虻にお尻刺されてしもたけど。 虻に刺されたら、痒くてかゆくて、いたがゆくて すごい腫れます。二の腕の刺されたところは 十日たってもまだ腫れてるくらいです。


             8月 8日(日)   

      銀いろの積乱雲に隔てられし隣り町へとバスは発ちけり
                        島田 幸典 歌集 『no news』


阪急の桂の駅前から バスに乗った。窓から 入道雲の峰が見えた。その力強く強烈なのこと。その下は灰色。どこかで雷かな。 駅前で入った店は、それと知らずに入ったのだが、コミック and インターネットカフェ だった。でも、日替わり定食が 800円の豚カツ定食で  ポテトサラダとキャベツレタスキュウリのサラダとシシトウ炒めとかついてて とってもリーズナブル。DVDやテレビを見られるブースもあるし、マッサージ器もあるし、こういうカフェって入ったことなかったけど、そんなぼったくりでもないものなのねー。いっぺん 近所にあるのん偵察してみようかな。


             8月 7日(土)   

      映画見てわづか解りし英語をばその翌る日にくりかへし言ふ
                        岡野 直七郎


絵本の紹介。歌集『草の穂』のねこじゃらしの版画の作者で、 イラストレータもやってる Sengajinさんの絵がいっぱいの本。 声に出して読みたい日本語 で、ブレイクした斎藤孝さん監修の 『英語を「じゅげむ」みたいにおぼえちゃおう!』  という CD付き絵本です。角川。 英語の歌とお話と絵が とても楽しいよ。 小学校2,3年以上対象だそうです。 おこちゃまやお孫ちゃんのいる方には ついお知らせしたくて。 夏休みに いっしょに楽しんでみてはいかが?


             8月 6日(金)   

      記憶の中の死者、生者より冱えざえと笑ふはらわた)のごときマカロニ
                        塚本 邦雄


マカロニから蘇る戦死者のイメージとはすごい。
話はぜんぜん関係ないけど、記憶とは摩訶不思議。一昨日ある場所で手首を切るなど流血騒ぎ異常行動で警察を呼ぶ騒ぎを起こした人が、昨日はまるでおとなしい別人となって謝りに来たそうだ。あのときのことはいっさい記憶にないという。それが、睡眠薬を飲んでいたからという。睡眠薬って やっぱりコワイものなのね。


             8月 5日(木)   

      居て聞けば二ところにてあがる花火戦ひなき世の爆音は佳し
                        清水 房雄 歌集『老耄章句』


日の経つのは早い。ちょっとさぼっただけのつもりが…。旅から帰って、メールは溜まってるし、あれこればたばたと日が過ぎて。青森は暑かった。弘前37度と たまらん暑さ。旅の話はまた折々に混ぜていきたい。と言いつつ、また季節がめぐって、次の旅に出るのであった……。
帰りの飛行機から ちょうどPLの花火が見えた。あんなにすごいPLの花火もけっこうちんまりしょぼく見えるのね。所詮 人界のうちのことなのね。でも 大阪の街の夜景がきらきら案外けっこう綺麗なものだ。UFO からこんなかんじで見てるんや。掲出の歌は 平成11年刊の歌集なので、それ以前の作ということ。戦中派の作者にとっての花火の匂いや音は いろいろ過ぎるものがあるだろう。しかし、近頃じゃ平和な日本にあってももはや戦いは身近で 戦いのない世とはとても言えない状況になってしまったものだ。空港の検査も厳しい。片田舎のダムの傍を通っても、どこもテロ厳重警戒中、という看板が。しかしなんとまあ、suicide bomb と メモを書いたことで大騒ぎになるという、アンビリーバブルな<ほんとうにあったウソのような話> があるものだ。