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華奴の「短歌あの日この日」 バックナンバー
2004年10月
10月 28日(木)
鯔の背と書いていなせと読むことのほんに鯔背なぼらの風貌
植松 法子 (水甕2004.11)
へー、そうなんや。広辞苑見たら、鯔背銀杏という髪型かららしいけど、ほんにおもろいよねえ。調子のいいユーモアあふれる歌。
今日は お昼休みに 函館市場という回る寿司屋に行ったもんで、魚偏が目に飛び込んできたわけなのだ。ちょっとぜいたくランチでした。回ってるけど、けっこう高い。
10月 26日(火)
父の観た最後の映画巻き戻す眠れぬ夜の「タイタニック」
高嶋 純 (水甕2004.11)
高嶋先生「タイタニック」を観ておられたのかあ、としみじみ偲ばれる。そのビデオを<巻き戻す>という残酷な現実。なぜなら父はもう帰らぬひと。戻せるものなら巻き戻してほしい悲痛な思いが伝わる。時が経っても日常のいろいろな断片に父の姿が現れる。でも、この歌には 少し元気を取り戻しつつある作者の静かな決意のほの見えるようでもある。「最後の映画巻き戻す」という静かな語調に。なんとか現実を受け入れて歩み出そうとするような。なんでもないようでとても繊細な歌。
10月 25日(月)
智恵のみがもたらせる詩を書きためて暖かきかな林檎の空箱
寺山 修司
昨日は 詩のボクシング大阪大会の予選。きいこ、華奴ともども 無事予選通過。
終わってから 居酒屋で盛り上がる。熱く語られる(?!)詩の話。詩即興詩をやり出すヤツも。こんな世界もあるのねえ。
今日のヘイヘイヘイで 松本人志は すごい詩人なんだと 見直した。
クリスマスの歌を創ろうという、マッキーとダウンタウン。
槇原は なにそんなに感動して泣いてんねん、と思ったけど、
そのまっちゃんの詩の内容を聞いて、それだけでわたしも泣いてしまった。
それが、詩だー、それだー、詩心。それが 詩だよお、って感動したわけです。
来週 そのまっちゃん作詞 槇原作曲、唄は はまちゃんの 歌が聴けるんだって。
めっちゃ たのしみー。
「チキンライスができるまで」という詩、楽しみだなあ。
マッキーは 「この歌が日本のクリスマスに流れるようになるなら まだ日本は大丈夫だ」と言った。
うーん、わかるうーーー、そうだー、その通りだと思う。
詩は だいじだよなあ。
文化力、民度は 詩を創ったり、創らなくても読んで感動したり、
ともかく、詩を感じるこころ、がバロメーターなんじゃないか。
詩ボクが もっと広く多くの人が楽しむような世の中になったら
まだ日本も捨てたもんじゃない、まだ大丈夫だ、なんて
楠かつのり日本朗読ボクシング協会代表がそんなことも言ってたなあ。
同じ気持ちだと思う。
と、そんなのんきな話をしていることは ニュースを見るたび ひどく罪悪感を感じるけれど…… 台風、地震ととんでもないことになってて、、、、。
10月 23日(土)
手のひらに顔をおほひて思へども眠らば明日の光あるべし
小暮 政次
今日 ガス会社のメンテナンス点検でやってきた人が言っていた。「明日から兵庫県の台風被害の応援に行くんですよ。ガス機器も水につかってどうにもならないけれど、それより、片づけから始めなければならないでしょうねえ。その点、大阪は水に浸かることなくていいですねえ。でも、地震が怖いですねえ。」「いや、でもこないだは城東区だか平野川が決壊したらしいですよ。……」
新潟で こわいこわい地震が、また。おおきい余震が続いているらしい。
とても眠れる状況じゃないようだ。
10月 22日(金)
いきどほり遣らはむとする方しらず白くなりたる鼻毛おのれ抜く
斎藤 茂吉
鼻毛を抜くおもしろいHPを教えてもらったんで、鼻毛が気になって見つけた歌。
ねえ、その鼻毛 それからどうしたの? ティッシュに順番に並べて、鑑賞したのち、ふっと吹いて飛ばす、とか そんな描写をどこかで見たような。あれは誰だったんだろう。
10月 21日(木)
三月の森の真土に童が投ぐる釘すぷすぷと深く刺さりゆく
中山 礼治
そうなのだ、あのときロフトで買ったダーツねえ。まだあんまりやってないの。なにしろ重くて、壁に取り付けるのはどうしようかと。「おまえはどこ投げるかわからんのに。危ない。家じゅう穴凹だらけになる。せやから マグネットのんにしとけ言うたのに。」とだんなに怒られて、いないときにこそこそと 床に置いたままの的にほんの近くから投げて遊ぶくらい。刺さるのがやっぱやりたかったのよね。でも、やっぱ壁に穴あくねん。廊下で椅子の上に置いて、回りを古い座布団とかタオルとかで防御してやらんとあかんかなあ。うーん、思いっきりダーツできる環境、なんとかならんもんかなあ。やっぱり プレイルームがほしいー。
10月 20日(水)
雨のふる枕木の上にこぼれつつ油は虹のいろにひろがるに
宮 柊二
大型台風23号とかげ。みやちーん、今日は 久々に超特大場外ホームラン級のオオボケをかましました。警報も出てるし、危ないのでバイトはもう2時に帰っていいよっつうことになって、はい、それではお先に失礼いたしまあ〜すって、出てったんです。両手で傘を握りしめながら、わあ、すごいなあ、えらい雨や、えらい風やあ、台風やあ、はよ帰れるのんうれしなあ、って帰ってったんです。で、スーパーの近くで、あ、牛乳、買わんとあかんな、と思ったときに、「は?!」と 気がついたら、鞄を忘れて来ておりました。今日でなくてもいいものを わざわざこんな日にクリーニングに出そうと事務服を入れた紙袋を持って出たもんで、荷物を持ったつもりになったのでせう。とっとことっとことっとことっとこ 鞄をもたずに歩いて帰っておりました。ひゃ! ま、いっか、牛乳買うのは、あとで。とまた、とっとことっとこ進みました。「え?!」 ちゃうちゃう! ええことあらへんがな、あかんあかん。財布どころか、鍵もあらへんがな。家に入られへんがな。はよ気いつけよ。
いやはや、やっぱり職場にもどらなあきませんねんわ。きゃーはずかし。で、また来た道をとっとことっとことっとこ、ひとり笑いを押し殺しつつ。裏表すっかりずぶぬれになりながら、髪の毛振り乱して出勤。また、おはようございまあ〜す、と……。
10月 19日(火)
半額を待って店内一周し売り切れとなる刺身盛り合わせ
華奴
駆け引き 今日は負け。 題詠マラソン 今になってその気になって、ウサギさんは完走できるだろうか?! 只今34番まで。 詩ボクのネタもどうするか?!
危うし華奴。
10月 18日(月)
巻貝のみながら抜ければ即ち乞ひ受けぬながらみの殻を
水野 法子 (水甕 2004.10)
静岡の名物「ながらみ」という巻貝。きれいだったから、食べてから貝殻を持って帰ってきました。でも乾くと まっちろくなってしまって、ずいぶん色目がかわってしまう。静岡でのあの夜の ながらみ かたばみさんに渡そうと思った貝殻も持ってきちゃった。今 靴箱の上にあるよ。そっか、ながらみ って名は 身がくるくるそのまんまでてくることからついたのかな。
10月 17日(日)
嘆けとて月やは物を思はするかこち顔なるわが涙かな
西行
今日は一日サイクリング。さわやかに晴れ渡ってサイクリング日和。八尾市から河内長野市まで、21kmの 南河内サイクルライン。大和川と石川に沿って柏原市・藤井寺市・羽曳野市・富田林市・河南町と続く石川河川公園を通りながら走る、気持ちいい自転車道。二上山やPLの塔が見える。ほとんど終点の滝谷不動まで走ったんで、60qくらい走ってるかな。石川河川公園、富田林では 西行のうたみち と名付けて、18首の歌の歌碑、「歌詠みの広場」があったり、「西行絵巻」の広場があったりする。行きに通った時には 歌碑を裏から見て通って、それがなんなのか気づかなくて、あれ、なんや、象さんみたいな石やな、と言うてたら、それが歌碑でした。
途中あちこちで秋祭りのだんじりや御神輿が出ていた。お祭り日和でもありますなあ。
10月 16日(土)
秋浅き木の下道を少女らはおほむねかろく靴ふみ来るも
中村 憲吉
ひもじさのきりきり尖る靴先に早稲田通りの春の雨降る
夏目 雅代 (水甕 2004.7)
今日は 一日中 靴にかかりっきり。靴の日。外反母趾、開張扁平足(おまけに巻爪も初期症状ながらある)のため泉ヶ丘のスポーツクリニックに行く。それから処方箋を持って長堀の靴屋さんに。昔、ピーターパンみたいなとんがり靴がお気に入りだった。あれもたたっているんだよなあ。。 靴には 長年困ってる。でも、やっとこの靴屋さんで助かるかも。モネ・テラモト。
10月 15日(金)
時が経てば癒えると言われなおさらに深くなりゆくこの哀しみは
高嶋 純 (水甕 2003.11)
今日も星がきれいやぞお。はよ寝て星みよっと。と言う夫。
きのうもきれかったぞお。朝5時頃なあ、めっちゃきれいぞお。
(え? 5時頃? なんでそんなん起きたん?)
Sさんが起こしてくれてん。星、きれえでって。Sさん そんなに痩せてなかったわ。
と言う夫。夫は 今年5月に亡くなった友達のこと思いながら 星見てたんや。
10月 14日(木)
馴染みゆく蝶の形の三彩の小さき灰皿君の遺品の
華奴
うちの部屋のテーブルに在ることに だんだん馴染んでくるものなんだなあ。
10月 13日(水)
朝の日に黄金細蕋香を吐きて秋の傲りの木犀のはな
尾上柴舟
夕方外に出るとひんやり。ああ、この空気。空気が変わりましたね。今日からやっとほんとに秋ってかんじ。昨日も暑い暑いとオフィスで扇子が手放せないくらいだったけど、ようやく。匂いもそうだけど、温度でも ある日ある時のある一瞬が蘇ったりする。今日のひんやりもかなり海馬を刺激する空気だった。うーん、幾たびこんなひんやりを味わってきたのだろう。
10月 12日(火)
母の身を洗える妻の声聞けばかなしくなりぬ「足を開いて」
小高 賢 歌集『液状化』
日曜日の毎日新聞の川野里子の評がとても印象に残っている。「……出口のない怒りが詠まれる。怒りは身体感覚となって重く蓄積している。そんな日常に漏れ聞く妻の「足を開いて」は、人間の赤裸々な哀しみを見せる裂け目のようだ。……」
10月 11日(月)
たはやすく弾丸に撃たれて雪山をまろび落つる熊は映画に撮られぬ
半田 良平
温泉行きも中止。毎日 くまさんのニュース。台風で熊さんたちも たいへんらしい。けど、こわいなあ。昔、熊に遭遇するこわい夢を見てうなされたことがあったけど、今となってはそう突拍子もない夢でもないんや。いいシーズンなんだけど、熊がこわくて 山には行けない。ちゃりんこで街を走る。また 競馬三連複当ててもらったので、そのぶんで ニューオータニでランチ。でも中途半端な値段じゃ、いまいちでかえってもったいなかったかも。もちっと奮発すりゃよかった。デザートが一番よかったね、なんて言い合う。
10月 10日(日)
つぶる眼のまぶたあかるく入つ日は海にかがやきしづかなるかな
小熊 秀雄
とうとう 神様八木さまの引退試合が終わった。あー、神様ありがとう。打ったなあ。さすが。まだいけるやん。あと 誰がやってくれるねん、おれへんやん。
昔甲子園で 八木さんのカブリものをして応援している人がいた。手作りのかぶりもの、というか、でっかいでっかい一抱えもふた抱えもあるような張りぼての八木さんそっくりの頭。鼻の特徴とかそっくりで、すぐ八木さんとわかるよくできたシロモノだった。帰りの人波のなかにでっかい頭がゆれて流れていくのがまたおもしろかった。行く度に 今日はいてるかなと楽しみしたものだったが。あの 八木さんの頭どうなったんかなあ。
10月 9日(土)
わが内のかく鮮しき紅を喀けば凱歌のごとき木枯
滝沢 亘
大阪は 全国でも結核患者が多いらしく、こないだ結核予防週間で胸部レントゲン検査を奨励していた。そのポスターには 新撰組の格好をした青年のうしろ姿。キャッチコピーは 「沖田総司は 屈強な青年だった。」とかなんとか。 藤原竜也のような優男じゃないのよ、って言いたいのね。 見かけは 屈強でも 結核になるんだよって、意識改革をしたいわけなんですね。
10月 7日(木)
おさなごの指を押さえてこの淡き小さき世界のふち切り落とす
俵 万智
この淡き小さき世界のふち。赤ちゃんの爪。母になった俵万智の新鮮な感覚の歌。
「歌を創るのには 感覚が大事よ。それも自分が感覚するだけではだめ。読み手にもその感覚を与えなければならないのよ。」 と春日先生はおっしゃった。なるほどねえ。歌に限ることでもないけれど、独自の感覚を掴み、さらにそれを手渡すように表現すること、両方で生るのよねえ。 ぼーっとしてないでしっかり「感覚」しようっと。