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華奴の「短歌あの日この日」 バックナンバー

2005年2月

             2月  27日(日)     

盲ひわれいのち百よといふさとし信じて楽しく生きむと思ふ
盲人の新職業を開かむと共にプレスを踏みし若き日
インドよりの石のねはん像にのぼりつき太きお指にそろそろふるる
せんべいをかじり牡鹿はわれの指ちょっぴりなめて群にかけ行く
八十余年使ひ古りたる胃袋のつくろひ治す時は来にけり
八度目の死線越ゆる日近づきぬ日々のたべものかみしめてをり
ばくじやう型の胃をもて馬と満州の戦野を駆けし若き日しのぶ
靖国の宮に戦盲らぬかづきて代表五人玉串捧ぐ
盲導犬ボドの石像の草を抜き香花たむけて心経となふ
法楽寺の早川家の墓に初まゐり石塔しみじみまさぐりにけり
がん封じの大安寺本堂に妻と座し笹酒ほしてをろがみにけり
徳次翁の人生訓のテープ聞き「初出」の小唄にやすらぎにけり
                 山本 卯吉


早春短歌会の山本さんがお亡くなりになった。享年九十歳かな。ご高齢にもかかわらず、いつもその気力、気迫にみんなが圧倒されるほどだった。ほんとに いつもいつも前向きな力強さに満ちあふれた偉丈夫で、お会いするとだれもが元気をわけてもらうというかんじだった。ますらお〜〜〜 ! そして、そのますらおに仕える奥様がまた ゆかしいゆかしいたおやめ〜〜〜〜。もう こんな夫婦はどこにもいないだろうなあ。大きなご主人と小柄な奥さんで チッチとサリーみたいなのに、いつもそばにいて支えておられた。その奥さん、今日のお通夜で座っておられるのをみると、ますますちっちゃくちっちゃくなってしまわれたみたいだった。 こんな日が来ることは知ってはいたけれど、……。とうとう逝ってしまわれた。……    お疲れさまでした。ご冥福をお祈りしますとともに、奥様のお体に障りませんよう願ってやみません。


             2月  26日(土)     

地底より塔突きあげる和音にてショスタコビッチの革命響く
                 小島 督子 (水甕 2005.3)


ホールで聴く音楽はいい。聞くともなしに聞こえくる、しかも中途半端に耳にいる音はなぜか不快。どこからか洩れ来るピアノのお稽古の音。マンションのどこからか。始めの頃のいかにも拙いときの方が、かわいくてよかった。なんともアンニュイなBGMともなって、なにかしらふしぎな郷愁をそそるような。しかし、この頃は、ずいぶんと中途半端に上達してきたものだからイケナイ。この際、うんと上達してくれなくては。いやいや、それまでがツライ。とすると、私も やはり、決して家で笛のお稽古をしてはイケナイということだわ。


             2月  25日(金)     

きさらぎの霧にぬれたる桜木のうれの小鳥のトロンプルイユ
                 間瀬 喬子 (水甕 2003.6)


ちょっと とろーり だまされてみませんか? トロンプルイユ。
ねえ、とち、これは? ちょっとぷにゅぷにゅ系でイイっしょ? はぅ… ? 



             2月  22日(火)     

パソコンと電話機だけの事務室にあらせいとうの白十五本
                 木下 憲子 歌集『ゆびきたす』


人のデスクの端末を使おうとしてマウスを握った。マットの上でぐりぐりしてみる。あれ? このマウスおかしい。動けへん。思わず、裏向けてたまたまをぐりぐりしてみる。動けへん。マウス動きませーん。 
ん?  と隣の人が見とがめた。 
そらあかんわ。このマウス、こっちのパソコンの方のマウスや! 
きゃはーーー! 大爆笑! なのは言うまでもない。 端末のすぐそばにノートパソコンが無造作に置かれている。そのマウスだったのだ。ぐりぐりしたって無駄なわけー。 
電卓叩いて、このテンキーおかしい! と叫ぶ日も近い。
 (*^_^*) 今日もたくさんの笑顔がありました。多くの人に笑顔を!  わたし、けっこう 社会貢献してるねん。


             2月  21日(月)     

表道裏道いづれ険しきや老兵ジェンキンス杖つき歩む
                 吉田 和人 (短歌 2004.10)


今年の予定が総崩れ。今年の仕事は2ヶ月おきに入る予定で安泰だと思っていたのが、急にそうもいかないことになった。いったいどうなることやら。ほんまに人間万事塞翁が馬で、どのタイミングでどう反応するか、まわりがどう動くかで変化する。今わかっていることは アルバイトは2月末で一旦終了ということだけ。次行くとこどうなるやら。


             2月  20日(日)     

お軽、小春、お初、お半と呼んでみる ちひさいちひさい顔の白梅しらうめ)
                 米川 千嘉子 歌集 『滝と流星』


にげるにげるにがつがにげるにがつのひとひひとひがにじゅうにげてった


             2月  19日(土)     

大きなる手があらはれて昼深し上から卵つかみけるかも
                 北原 白秋


今日は 道頓堀のちゃんこやさんに行った。Chanko Dining 若。若の花プロデュースの店。 お味は? どうってことないというか、今ひとつ物足りないなあ。(昔、柏原のあたりで食べたちゃんこ、おいしかったのが忘れられない。)出汁は塩、醤油、味噌と3種類から選ぶようになっていて、お薦めは塩だったので、塩にしてみた。われわれ女は欲張りだから、「4人だから、2種類選べばいいね」などと言っていたら、グループで1種類しか選べないことになっていた。誰かが鍋奉行になる必要なくて、お店の人がやってくれるから鍋は一つよってことなんやね。最後の麺は、うどんだった。テーブルの紙のマットに若の手形が印刷されていた。それに 手を合わせてみると、そんなにでかくないのだ、ずいぶんと小さい。ふつうの男の人と比べても、けっこう小さい方じゃない!?
雨の道頓堀。雨が降っているというのに、えらい人多いわ。 傘を持たないで出かけてきてる人が多い。 傘が売れる日だろう。 


             2月  17日(木)     

ポップコーン編みひとつ足りなくて昨日からの時をさらさら解くレース糸
                 足立 瑞穂 歌集『白いものばかり』


アイゴー! なんてこった! ぜーんぶチャラ、なんてことたまにあるよね。こないだも、うちのダンナ、職場のFDが途中でつぶれて、結局時間かけてやったことがパーとか言って泣いていた。ぜーんぶパー。
こないだ見た『パッチギ』で、アイゴーの意味がわかった。おばちゃんが号泣するときだけじゃなくて、オーマイガッ! オオオーーってかんじで、いろんなときに使う感嘆詞みたいなものみたい。 ヤッター!とか、よかった!って 喜ぶときも使ってた。なぞがひとつ解明、アイゴー!
アイゴーな瞬間。こないだの映画館での話。映画の始まる時間も迫って、もう客席もいっぱい。突然「アホ!!」と 狭い映画館に男の声が響き渡った。その声の方に観客が振り向き、何事かと館内がざわざわとした。喧嘩でもはじまるのかとおどろいたが、どうやら、その罵声ほどぶっそうなことではなく、連れの女が ポップコーンをばらまいてしまったらしい。女はぼやかれながら座席のもとにうずくまってせっせとポップコーンを拾っていた。あーあー、なんちゅうことすんねん。あーあー、まるで華奴みたいなヤツがおるもんや、とお思いのあなた。 そう、あなたは正しい。それは華奴でした。アイゴー!
だってなー、トレーにお茶のカップとポップコーンのカップ載せて、だいたいそんなん私に持たせるのんまちごうてるわ。お茶のカップを座席のカップホルダーに載せた途端ふわっと軽くなってポップコーンが倒れる。わっちゃーー。「ちょっと持ってて」とそのトレーを持ってもらって、しゃがんでスーパーの袋に拾ってて、そんでそのまま立ち上がったら、また頭の上にポップコーンのトレーがあって、またばらまいて、、、、おいおい、コントやっとんのんか! あー、情けなー、って。 えへへ… この話はまだだれにもしてない。「もおおお、はずかしなあ、あんたとは行かへん」って言われそうやもんなあ。


             2月  16日(水)     

生まれくる風やはらかい2Bの芽が出はじめるえんぴつ畑
                 永井 陽子 歌集『小さなヴァイオリンが欲しくて』


うちのベランダにもえんぴつ畑。ちゅーりっぷでも「角ぐむ」って言っていいのかな。


             2月  15日(火)     

するすると「の」の字がのびて宙天をさがりくるさまゆめみて候
死して行く空とはいづこ飛行機の大きな銀の腹を見上ぐる
                     永井 陽子


手に汗握る夢を見た。豪快な夢だった。
そこは空の高いところ、それはまちがいない。
できかけの綿飴のようなもやもやの中、頭上から垂れるロープを必死で握りしめていた。
ぷっくりでかい鉛筆のような飛行船のようなものに跨っている。
猛烈な風に煽られてふりまわされるのをロープに縋ってされるがまま。ロデオ状態。
するとその下をジャンボジェットが通ってゆく。
足裏に機体の感触が。(んなあほな)
おかしな夢だ。


             2月  14日(月)     

海面に首伸べて歩くキリンゐて紙より溢るる幼の世界
                     鈴木 悠紀子 (水甕 2004.10)


幼の世界ってふしぎやねえ。今日 職場の男の子(といってもパパさんなんだけど)がふわふわパーマをあててきていた。「どしたんや、えらい爆発してるで」とかなんとかいろいろ言われていた。彼はまだ幼い双子ちゃんのパパさん。
「この髪型大人ウケせえへんけど、こどもにはエライうけたからええねん。」
 こどもにうけるってどういうふうにウケルん? 
「ライオンの着ぐるみかなんかみたいに思てんかしらんけど、ガオーとか言うて なんか妙に喜んで寄ってきよるねん。」ですって。
 ふわふわ頭に なんか喜んでるらしい。おもしろいねえ。


             2月  13日(日)     

動物占い我は象なり両耳をひらひらさせて人群れにいる
                     佐々木 則子 歌集『萌黄の鳥』


懐かしい久々の動物占い。あ、象さんなんやー。で、さっそく、ずっと前にとちに借りた動物占いの本を開いてみた。うわーーー、かなり当たってるみたいやんかあ。
で、私は、世渡り上手なチータ、ですって。これがまたかなり当たってるとこあるんよねえ。


             2月  11日(金)     

雛罌粟が風もないのに揺れている私が揺れているのでしょうか
                     木下 憲子 歌集『ゆびきたす』


珍しく映画を見に行こうとダンナが言った。今日は『パッチギ!』を見に行った。時代が1968年、「イムジン河」「悲しくてやりきれない」、ダンナの青春時代だもんで、ダンナにとってはそこがポイントだったらしい。さすがに、観客はそういうおっさんばっかり、白髪や禿げたおっさんの頭がいっぱい、すごい割合や。すっごく期待して行ったんやけどお、ケタケタ笑えたし、ボロボロ泣けるし、まあまあやったんやけどお、結局期待したほどでもなかった…かな。って、いうよりい、喧嘩のシーンが多すぎて しんどすぎ! もうイヤ!! 暴力シーンが体に堪えすぎて後味がワルイんや、これ。めっちゃ痛いしヒドすぎ、いややいやや。もうやめてやめて。見んかったらよかった、つうくらいの気になってきた。見終わって、時間が経つほどに 「イヤ感」が増してきた。ああ、ええのん見たわあーっていう 感動モン見たいよお。 私は 『北の零年』見たいのだあ!!  でも、リ・キョンジャ役の沢尻エリカちゃん めっちゃかわいかったなあ。
休日の穏やかな気分をとり戻すために 木下 憲子 歌集『ゆびきたす』を繙く。こちらのユメミルユメコさんの世界でなんとか気分を変える。


             2月  10日(木)     

芋の葉のふとも均衡くづすとき銀の卵を零してしまふ
                     中垣 幸子 (水甕 2005.2)


あやういかんじがなんともいえずいいなあ。
わたしが零してしまったのは、爪楊枝の束。
ざんばらんと放りだしてしまへり。
あー情けなや。
食卓意外の工作にでも使うっきゃないか。


             2月  8日(火)     

あぶく立ち煮え立ちはじむ一合のご飯炊くという心踊りは
                     華奴


土鍋でご飯を炊いてよかったこと。おこげができること。炊き込みご飯のお焦げがまたうれしい。それから豆ご飯を炊いたら、エンドウ豆の色が鮮やかなきれいなみどり色で炊きあがった!! これには 感動。わ、ぜんぜんちゃうやんか。炊飯器で炊くと加熱しすぎになるのだろう、しわしわになったり、色もうすみどりになってしまうの。
それから、寿司飯をつくるのにも好都合。以前に NHKの料理番組で 為後先生が炊きあがった炊飯器の釜に 直接 寿司酢を入れる方法を勧めていた。で、アシスタントの人が、そんなことしたら 釜を傷めてしまいませんか、加工してるのがはげませんか大丈夫ですか? と訊ねたのに、為後先生は これくらい大丈夫です、と断言したもんだから、わたしは それを信じて 信じて、実行したのよ。そしたら、案の定、釜の表面が一部めくれてしまったよお。どないしてくれんねん、ぷんぷん、だったのでした。が、土鍋なら 大丈夫だし、水分も蒸発するし、好都合です、ばっちり。とくに、うちのように少量の場合は ほんまに好都合!


             2月  7日(月)     

飛ぶ蜂の猛からずして冬の日の照る土のうへ低く移りつ
                     鈴木 幸輔


今日のNHK「地球ふしぎ大自然」は キイロスズメバチ。仮住まいからのお引っ越し。巨大マンションの建築術や空調設備の秘密。かしこいなあ。だれに教えてもろたんやろ。せやけど キイロスズメバチ けっこうワルイやっちゃでえ。女郎蜘蛛の巣にかかっている獲物を横取りするんやから。ずっこいわ。せやけど、上には上がいる、もっとヒドイのは 世界一でっかい蜂、オオスズメバチ。集団でキイロスズメバチの巣に押し入って幼虫や卵を強奪してゆく強盗団。無茶苦茶しよるでえ。


             2月  5日(土)     

携帯でもうすぐ帰ると告げる吾 鉄砲玉に紐がつきました
                     華奴


ほんまにおまえは鉄砲玉みたいなやっちゃなあ、と言われる。夫がかけてくることはないけれど、最近は電車待ちのホームなんかで一応家に電話入れる習慣ができました。
今日は中学時代の友達と3人で梅田をうろうろ。いろいろな夫婦の有り様や家族の関係を聞くのはおもしろいものだ。それに、銀行の窓口で仕事している友達の話は 毎日の人間ドラマがまたおもしろい。


             2月  4日(金)     

保育園の豆をめざして群雀フェンスに並ぶ春立つあした)
                     華奴


めざといなあ、雀たち。昨日の豆まきの豆をねらっているんよね。



             2月  3日(木)     

節分の「八十八ヶ所お砂踏み」日頃踏むべき土なき暮らし
                     華奴


あたた、あたたアタターーーー!
また当たったー。ブチ当たってしまって、痛い痛いー。朝、職場の駐輪場を出たところの植え込みのブロックのようなところに、膝のお皿のすぐ下のところを思いっきり打ちつけてしまって痛い痛い。打ったのは膝だけなのに、太股から腰、頭までぴきぴき痛む。どこか神経に障っているのね。ううーーー、痛いのお。後厄の人の厄除け饅頭を頂く前だったから、その所為でもなし。いつもの粗忽者です。よう今まで無事に生きてきました。
私が出した年賀状で3等が当たったよおって 知人からファックスが届いていた。よく当たる当たる。当たるのは嬉しいけど 痛いのはいやぁ〜〜〜〜!


             2月  2日(水)     

白鳥の飛来とともに告げられるる「ウルトラマンが交尾に来ました」
                     華奴


<どんな耳してんねん!!  こんな耳〜! シリーズ> 
「あのファミリーが○○にやって来ました。」
え? なんやて?  ウルトラマンが交尾に来た?
あほ! 神戸にやって来ました、じゃ。
うーん、私の聞き違いは シモネタがらみが多い……


             2月  1日(火)     

まつ人の今もきたらばいかヾせむ踏ままくをしき庭の雪かな
                     和泉式部


今朝起きたら 街は雪景色。寒波ーー。でも、屋根の上だけだったようで、外に出てもちっともわからなかった。階上に住んでいなければ、気がつかなかったのかもしれないな。