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華奴の「短歌あの日この日」 バックナンバー

2005年3月

             3月  31日(木)   

  あなたは勝つものとおもつてゐましたかと老いたる妻のさびしげにいふ
                   土岐 善麿


開聞岳に登った日は良いお天気でよかったが、翌日は雨模様。どうせ移動日だし、あの特攻隊出撃の地、知覧が指宿からけっこう近いことに気づいて、ルートを変更。知覧特攻平和会館に立ち寄る。ほんのわずかの時間しかなくて、じっくり展示品を見ることもできないのは承知ながら、なんだか素通りできない気がして。今日の写真は宿の窓から撮ったもの。朝焼けの空に何本も何本も飛行機雲が引かれていくの。特攻隊が飛んで行くときもこんなだったのかなあ。飛行機から開聞岳の姿に別れを告げてったそうな。開聞岳の頂上から見た池田湖とか同じ景色が広がっていたんだろうな。


             3月  29日(火)   

  何處よりわが名呼ぶ声ある如しみちゆく木立もの古りて萌ゆ
                   加藤 将之


霧島の宿のギャラリーで 加藤将之の自筆の歌に出会った。短冊もあったけれど、この歌は大きい掛け軸。その字に惚れ惚れ。 見事でした。 俄然この歌人に興味が湧く。


             3月  24日(木) (25日から28日までお休みします)    

  千の手の菩薩のひとつの掌がわがたてがみを撫でてゆく春
                   佐治 洋子  歌集『ヒト科の器』


今日は マイバースデー! 
たてがみをふんわり撫でてもらうふわふわの春のはずなのに、
なんちゅう寒さや、これ。
風も荒れ狂うし、傘がボコっと反っくり返ってしまったよ。
なんだか前途多難な歳になりそ。


             3月  23日(水)     

  変若ち返ることあるならば何すると問はれて胸の奥の雲うごく
                   永守 恭子


変若ち返ることあるならば何する?


             3月  19日(土)     

  いらだちを堪えて歩む土手のみち川面に落ちるわが影うすく
                   題詠マラソン2005 060:影   斉藤真伸


影とともにほんとうに落ちる男の話。しかも 何度も川に落ちる男の話。
彼女は語った。(以下引用)
一回目は車(二十年前)、二回目はバイク(十年前)、 三回目は徒歩で(一昨年)でした。三回ともかなり アルコールが入っていたと思います。 駅までバイクで行って電車通勤をしているのですが、 途中の小さい川へバイクごと落ちて鞄を流してしま ったようです。その時はバイク全損でしたが、たいした ケガもなくて鞄だけが流れてしまって、すっかりあきらめ ていたのですが、数日後、子供が川で鞄を拾ってきたと 電話をかけてくれた人がおりまして、そのお宅まで頂き にいきました。 鞄の中に残金ほとんどゼロの預金通帳が入っていて、 持ち主がわかったらしいのですが、皮の鞄は見るも 無残にふやけて、ドブ臭い藻が入っていてそこから 蛭が一匹出てきました。 人騒がせばかりやってくれて、気が休まりません。
一番最近は、一昨年の七月です。 その日は父(義父)のたち日でした。 将棋の友達に呼ばれて家を出たのですが、友達の 家の近くで一杯やっていったらしいのです。 友達から「まだこない」と電話がありましたが、家はもう とうに出ているので、どこかで寄り道しているな、と思って いたら、ずぶ濡れで帰ってきました。ドシャブリの雨でしたが 様子がおかしいのです。
どうも右肩を骨折しているらしい、というので、すぐ救急へ 行こうと言ったのですが、救急へ行っても、また明日同じ 検査をやられることなので、嫌だというのです。その日は 日曜日だったので…
ともかく風呂へ入りたいというので、それもそうだと思って お風呂を沸かして入れました。右手がブラブラしているので 骨折というのは当たっているかなと思いながら、まあ頭じゃ なくてよかったと思いました。
翌日病院へ行ったらやはり右の肩甲骨が折れていました。 全治二ヶ月と言われました。手術すれば直りが早いと言わ れたのですが、どうしても嫌だと言って、とうとう右肩固定で 済ませてしまいました。勤務先の上司がとんできて、何も しなくていいから仕事に出て欲しいと言われて、ろくに休ま ないで(足はなんでもなかったので…)いばって出勤してい ました。
転落した翌日、病院の帰りに、川へ眼鏡を落としたので、見て くると言い出して、言い出したらきかないので、仕方なく息子の 車で落ちたという所へ行ったのですが、眼鏡は無事に川底に ありました。川というより用水路のようなところで、なんとしっかり ガードレールが巡らしてありました。 川底は以外に深くて、夫は、ここを片手でよじ登るのにタイヘン だったというのです。それを聞いて、息子が、這い上がるのも タイヘンだったかもしれないけど、ガードレールの隙間から 落ちるのもタイヘンだよね!と言っていました。 雨で増水していたのでたまたま衝撃が少なくて、ケガも軽く(?) 眼鏡も無事だったようです。
一年後、全く同じ日に東京にいる娘が、車にひっかけられて 右肩を骨折、暮れには私が右肩脱臼、これはいったい何の祟り だろうかと思いました。
夫は、オレの最後は川にはまって水死なんだろうな…とよく 言っています。「きっと、そうだよねぇ…」と答えています。 何という夫婦でしょうか?


             3月  18日(金)     

  ふるさとのかく懐かしき山川にそいて走れり帰巣のごとし
                  鈴木 チヅ子 歌集『汽水湖』


昨日はパパりんの誕生日でもあるし、たまには顔出せとみんなに言われるので、実家に行った。なあんと近いことか。なにしろ、電車に乗ったら 文庫本の10数頁の短編も読み終えないうちに、もうその駅に着いてしまうのだから。その駅はずいぶん変わってしまった。どこか旅先で降り立つ地方都市の駅のような知らない土地、みたいな気分。 若草橋からいつも眺める信貴生駒は雨で靄って見えない。それでも川のある風景はひろびろとしていい。旅先でこんなところを歩くと、きっとこう言うだろう。「ええとこやん、なあ。」 旅人気分で眺める。うん、ええとこやんか。 ぴゅーんぴゅーんと澄んだ声。ヒドリガモの群がいる。けっこうたくさんいる。この川に鷺の類はよく見たけれど、こんなにたくさんの鴨がいるのは見たことない。大和川もきれいになってきたからだろか。若草橋に留まって見ていた。岸に上がってとことこ歩いたり、びゅーんって着水したり、群で菱形のエンゼルフィッシュみたいな形に水脈をひいて流れたり、見ていて飽きない。いつまでも見ていたい。かわいい。そこにいるだけで。


             3月  17日(木)     

  風呂は水 紫煙の中に素裸の夫は憮然と胡座をかいて
                  華奴


あほか、なにしとんねん!
きゃああ、沸かしてない?!
一度ならずも○度までも……
さっきまでTVでおっさんみたいなカンガルー見て涙流して笑てたけど、、、
笑てる場合やない、、、、ご、ご、ごめんなさい、、、、、。


             3月  16日(水)     

  よれよれの今日のかなしみ消さんため白一色の眠りがほしい
                  鈴木 チヅ子 歌集『汽水湖』


はよ寝えーーー、お疲れの亭主が叫んでおりますゆえ、おやすみなさいませ。


             3月  15日(火)     

  わが町の魚町通四丁目針魚そろそろ買いに行かんや
                 「題詠マラソン2005」068:四  行方祐美


今日は<温泉豆腐> やってみました。大好評。重曹振り入れるだけで、こんな一品ができるなんて、ほんま、ええこと教えてもろた! とろりふわり、いつもの豆腐が大変身やね。
(土鍋に水500cc、小さじ1の重曹、出し昆布と豆腐、豆腐も水から入れて沸騰させる)
  http://cookpad.com/recipe.cfm?RID=185898

こないだキンタさんにどっさりいただいた エソ という魚。鹿児島から送ってきたというそのお魚は、わかさぎやカマスゴより小さいけどイカナゴ(玉筋魚)よりずっとおっきい。半干し。かまぼこになるお魚だそうだ。頂いた日はちょうど こごみとタラの芽を天麩羅にしようとしていたので、エソもかき揚げに入れてみたら、これもイケマシタ。
おいしい桜エビのかき揚げの秘密を ガッテンでやってたのでこれも試してみたかったの。 これも好評サクサクオオウケでした。(下ごしらえの裏技、駿河湾産無着色素干し桜エビ10グラムに対して、水大さじ2、酒大さじ1をいれて ラップをせずに 電子レンジ500ワット3〜4分) これは ほんまに生の桜エビでやったようにふんわりさくさくの天麩羅になって劇的においしかったわ。
http://www.nhk.or.jp/gatten/archive/2005q1/20050202.html

今日は そのエソを唐揚げにして 南蛮漬けにしたら大成功で、ご機嫌なのです。お義母はんもおいしいって。今日はお愛想やなしに本気でおいしそうだった、ふむふむ。なのになのに、だんなは お願いしてお願いしてやっと一匹食べてくれただけや、せーないやっちゃ。


             3月  13(日)     

  縞馬と棚田に積もる雪景色 今の気分はシマウマなんです
                 華奴


映画 『レーシング ストライプス』を見てきた。かわいいシマウマちゃん ストライプス。シマウマちゃんの虜です。さすがに ちびっこ連ればかりです。 さすがに、夫婦50割引のカップルなんぞわたしらくらいなものか。あ、いたいた、あの人ら50割引やなあ、、、とようやく見つかる程度。ダンナは 北の零年も 君に読む物語も つきあってはくれないけれど、シマウマなら喜んでつきあってくれました。 かわいいやっちゃ?! 
ストライプス かわいくて おもしろかったよ。(でも仔豚ちゃんのベイブには負けるかな。)
  シマウマに 乗りたーーい!!


             3月  11日(金)     

  ゆえありて川を流れし鞄より藻にからみつつ蛭の出でくる
                 「題詠マラソン2005」008:鞄  植松法子


この鞄、まあ、いったいどんな ゆえありて なのかしら、想像を駆り立てられますね。おもしろーい。 くくく、作者を知っているもんだから、なんかやらかしちゃったのかと思ってしまって笑っちゃうな。知らない人にはまた違った味に読めますね。本人の鞄かどうかわからないものん。なんかアヤシイ事件? 札束探して川浚えしたら出てきた鞄?とか いずれにしても なんとも 意味深な不気味さが妙にリアリティがあって、際だつ鞄なんだな、これ。

  こないだ聞いた話、私じゃないよ、これは。ある人が若かりしその昔、お給料を現金でもらっていたお給料日、仕事が終わって 友達とわいわい万博公園に遊びに行ったそうな。で、帰りの車の中で、お給料のまるごと入った鞄がないことに気がついた。 あ゛!! さっき、自動販売機で、缶コーヒーを飲んだときに、車の上に置いたまんま、走ってきた、ってことにも。 車を止めて車の上を見ても、もちろんもう鞄はない。ほとほとがっくり、仕方ない、どうしょうもない、交番に落としましたと届けをして帰ったそうな。 翌日、なんとその落とし物の鞄を拾って届けてくれた人がいて、お給料もそのまんま 無事にちゃあんと戻ってきたそうな。めでたしめでたし。 拾ってくれたひとは、一体どうやって落としたんだろうって、ふしぎがってたそうな。なにしろ、何車線もある車道のど真ん中にそれは落ちてたそうだから。
それからほどなく、また彼女は、その鞄を落としたそうな。しかも、また車から。買い物をして荷物をどっさり膝に抱えて、助手席に乗って帰ってきた。のだが、気がつくと、またあの鞄、クラッチバッグがない。抱えた荷物と胸の間にあったはずなのに。そう、それは、なんと半ドアだった車から、ずり落ちて、道端に落としてきたのだった。ないない、と騒いでいると、なんと父親がその鞄を拾って帰ってきたのだ。 犬の散歩からの帰り道、車から落ちてきた、と騒いでいる人たちがいて、それを見た父親が、「あ、それ、うちの娘のや。」いうて 持って帰ってきたそうな。めでたしめでたし。しかし、「あ、それ、うちの娘のや。」で、よくすんなり通ったもんだ。それにしても、よくよく 戻ってくる鞄だったことだ、と述懐していた。


             3月  9日(水)     

  古代湖の淡海が瞑い顔をするたそがれどきは追憶のとき
                 「題詠マラソン2005」004:淡 中村悦子


今日は 水曜日。『君によむ物語』を観て来た。水辺の夕映えが美しかった。 いろいろ書きたいけれど、今日は時間がなくて、、、、 残念ーー!


             3月  7日(月)     

  墓を買ふ話がこじれ諍ふも在りのすさびの現し世のこと 
                 藤井 幸子 歌集『落屑』


お義母はんが この頃思い煩っている。墓地を買ってあるけれど、処分しようかしらと。お義父はんは もうぼちぼち墓石を買っておこうかと言い出しているので、お義父はんには言い出せないでいる。孫もいないわけだし、一心寺か大念仏寺の仏像にしてもらったらええ、とお義母はん。お義父はんのほうが残ったらどうしましょ、なんてなかなかイヤな話になってくるもので、やあね、こんな話。 


             3月  6日(日)     

  脚細きバンビ日光につつまれて遠世の丘を降りてきたれり  
                 吉井 チエ子 (水甕2005.3)


<遠世の丘を> がポイントやねえ。「遠世」これ、はぅー です。(はぅー はうっとりです。)
久々にお水取り行こうかな。 なんて どっか行くことばっかり考えている、ばか嫁?!


             3月  5日(土)     

  ペンギンが嘴尖らせ行進する薬局の棚のシャンプー・リンス 
                 紙谷 ふじ乃 (水甕2005.3)


ペンギンが並んでるって、とても愉快。かわいいね。
世の中には 容器というものが多い多い。遅ればせながら やっとこの4月から、平野区も「容器包装プラスチックの分別回収」が始まる。これから ゴミを出す日が 週に4日になるってこと。普通ゴミが2日あって、あと資源ゴミとプラゴミ。今まで 資源ゴミは隔週だったので、出し忘れそうになって、下に降りてから気がついて、遅刻しそうになったり、出すのをギブアップしたりなんてこともあったけど、これからは 平日水曜以外 毎日なんかゴミの日やねんなあ。今から馴れたらまだええけど、高齢者には ややこしいて やっかいなことやろなあ。
♪今日は なーんの日? 資源ゴミ! プラゴミ! 普通ゴミ! 


             3月  4日(金)     

  人に合うことなく過ぎし一日は嘘をつかずに昏れてゆきたり
                 中條 芳之介


今日は 久々に誰にも会うことなく家に籠もっておりました。
と言っても、朝からマンションの非常ベルが鳴る騒ぎがあったし、資源ゴミを出しに出たし、
けっこう人間には遭遇したけれど。
そう言えば、人に会う顔をすることからすでに嘘をついているやもしれませぬなあ。
いや、化粧をするという意味だけではなくて。
そう言えば、こないだ育児休暇をとった若いパパさんが言っていた。
「人間2歳でもう嘘をつきよるからびっくりするわあ。」
人間の性なのね。嘘をつく智恵を持ってしまいました。
そう言えば、今日のポチたまで 嘘をつくわんこ達が出てた。演技するわんこ。
怒られて寝たフリとか、傑作なのが、
でかい犬を恐れながらもごろんと寝るようなフリしてしっかりジャーキーを横盗りするパグ犬。
騙すことを知っている。
そう言えば、でかい目の玉模様で欺いたり、生き抜くために騙す技の諸々、
これ即ち生類の性なるか。  


             3月  3日(木)     

  山の夜を幽かなる声みずならの榾木に耳のごときもの生ゆ
                 木下 のりみ


今日は 耳の日ですねえ。
シリーズ化しそうです。
<どんな耳してんねん。こんな耳やーーー> 
昨日、小型飛行機墜落事故のニュースが流れていた。
「え? うそー?!」と叫ぶ。「えーーー、人が死んだら故人て言うみたいに、故機 って言うのお?!」
  ダンナが言った。「あほ!! 事故機じゃ。 …… ナ、ナサケナイ…」
うーーーーーん、よおこんな耳で音訳やってるなあ、、、、、、。  


             3月  2日(水)     

  いつとなく立ち寄るならいの山の墓開墾苦知るおとうと眠る
                 土屋 恵子 (水甕 2005.3)


今日は 水曜日。映画のレディースデイ。「北の零年」を見てきました。よかったーーーー。トヨエツに はぅー、です。
人生そのものが夢なんだから。夢から覚めたらあかん。夢を見続けなければ!
お馬さんの歌を探してたんだけど、開墾苦に目が止まった。昨日の歌 
振り上げしくろがねの鍬は春の田に力を見せて打ち込まれたり 
これが今日の気分にも合いますなあ。    


             3月  1日(火)     

  振り上げしくろがねの鍬は春の田に力を見せて打ち込まれたり
                 永守 恭子 


 わーいわーい、弥生三月 なぜか生まれ月はいっとう好きやなあ。まだ寒いけど。