ボディー

 以前から町でよく見かける女の人がいた。といっても艶っぽい話ではなく、ときおり公園で子を放していると近くの自動販売機の前で立ち尽くしている女性を何回か見かけたのだ。身長は170センチ以上で長い黒髪を顔にたらし、80キロぐらいありそうなガッチリした体格をフリルひらひらの服に包んで、鋭い眼光を宙に漂わせたままただ立ち尽くしているのだ。さすがに危険な香りがしたので目を合わさぬように通り過ぎると、小さい声でずっと何かつぶやいていた。
 ある日家族で昼食をとりにスパゲティー屋に行くと、件の女性がひとりでテーブルについていた。失礼な言い方だがちゃんと外食ができるくらいの人だったのだと思いふと見ると、目の前のスパゲティーには一口も手をつけた様子は無く、以前見かけたときと同じ眼で宙を見ているだけだった。
周りの客もなんとなく気になる様子で、しかしそ知らぬ風を装い食事をしていた。
 と、その女性が何かをつぶやき始めた。ハッとして聞き耳を立てると

「ボディー、ボディー、ボディー、ボディー・・・・・」

 と延々と、小さいながらも鋭く響く声で繰り返しつぶやいていたのだ。
 非常に気になったがここで目を合わせると何が起こるか分からず、ビビって知らぬ振りをし自分の食事を続けた。
 すると突然その女性は勢い良く立ち上がり、つかつかとレジに向かうと叩きつけるようにお金を払い出て行った。
俺は呆然と「あの人お金持ってて良かった・・・」と思うだけだった。
 その後、数回同じ店で目撃したが、一度も注文した品を食べているところを見た事が無い。

 きっとボクサーなのだろう。

 ヘアヌード解禁によりインパクトを失い失職の危機にある濃体毛ダンサーのメソポ田ミヤ子さん(25)。

ホントだった

 『恋の門』が実写映画になるらしく、その打ち合わせで3日にエンターブレインに行った。

 劇団大人計画の松尾スズキ氏が初監督作品の原作として選んでくださり、脚本の準備稿を読ませてもらって自分の作品が元になってる事をすっかり忘れて爆笑したりして、制作発表に向け着々と準備が進んでいるとは聞いていたもののサッパリ実感が無かったが、いざ打ち合わせに行くとテレビや映画で見た事のある松尾氏の他プロデューサーやら助監督やら10人ぐらいが会議室でしっかり遅れて到着した俺を待っており、はっと気がつくと松尾氏を取材しているテレビカメラまでいるは、スタッフの方に頂いた名刺には「映画『恋の門』」とか印刷されちゃってるはですっかり(いつも通りとも言えるが)パニクってしまって何しゃべってるかわかんなくなってしまいつつ、「本当に映画作るんだ」と初めて実感した。
 と同時に、自分がその場限りと思いつきで描いた絵を元に金と時間と人力を使い現実化し、フィルムに焼き付けるべく大勢の人が働くのだと思うと猛烈に恐縮した。

 チョコチョコとお手伝い程度には関わらしてもらう事になりそうだけど、単純に劇作家松尾スズキ氏の初監督作品として「他人事」として楽しむ事が出来そうな気がした。

 打ち合わせ後、テレビの人から単独で話を聞かれて又支離滅裂な事を喋ったりした。

 面貌女学園高等部1年ノエル・神宮寺(15)衝撃の初ヌード

2003 12
ゲリア?

 昔恐ろしくて観る事が出来なかった『ゾンゲリア』をようやく初めて観た。ゴアシーンはスチール写真等で見慣れていたので平気だったが、「自分て何?」という問題を揺さぶられる作品として、近い時期に公開された『ブレードランナー』と同じような物憂い触感がした。両方ともなんか画面がいつもモヤーンとしてるし。あと自分が観たダン・オバノン脚本で一番ラヴクラフトぽいんじゃないかと思った。
 次に挑戦すべく既に『サンゲリア』のDVDが棚にスタンバッてます。

 あゆ。