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オンライン書店ビーケーワン:青い虚空

『青い虚空』 ジェフリー・ワイルズ・ディーヴァー/土屋晃 文春文庫

 『青い虚空』、ジェフリー・ディーヴァー氏、読み中です。
 昨年の暮れに『天才ハッカーVS鬼才ハッカー』という惹句が気になって購入した、結構厚めの文庫。ようやく半分といったところかしら。
 おそらく、警察に協力してる主人公サイドのハッカーが『天才』で、連続殺人犯側のクラッカーが『鬼才』だと言いたいんだと思いますが…。
 いやもうカッコよさげな単語や言い回しがどっさり出て来てお腹一杯です。その方面にはあまり明るくないので具体的に何がどうすごいのやらさっぱりわかりませんが、二人のハッカーが互いの裏をかき合って知的な攻防を繰り広げているに違いないのです。雰囲気的に。集中して読まないと物語に置いてきぼりを食らってしまいそうです。
 『用語解説』に有能なプログラマーのことを「サムライ」と呼ぶ、と書いてあったのが個人的にツボでした。
 あと、どこだかで文中に『スモウレスラーの鋭さで』という表現が出て来たのが…ウケた。どんな。どんな鋭さだそれは。すんなりわかりそうで実はよくわからんぞ…!

 犯人の「フェイト」が何人目かのターゲットとして、サマンサという小さな女の子(8〜10歳くらい? 読んだくせに曖昧。)を、親戚の一人に変装して学校から連れ出し、車に乗せて殺害するために誘拐するシーンがあるんだけれども…。
 私、小説の中でも何でも、子供が被害者になるのは嫌なのです。その前に15歳ぐらいの少年を脅したりもしてて、そのときも少年が殺されるんじゃないかってはらはらしてたし(結局標的は別の人間だったような、そうでなかったような)。
 もしかしてこの女の子、殺されちゃうのか? ナイフでばらされちゃうのか? そうなのか? だとしたらやだなぁ、そんなシーン読みたかねぇなぁ…とか思いながら、それでも読み進めていると。
 「フェイト」の相棒、その時点では正体不明の「ショーン」から連絡があって。
 「『ヴァレーマン』(ワイアット・ジレット)が当局に手を貸している」という情報がもたらされる。ジレットというのは主人公側の『天才』ハッカーです。服役中なんだけど殺人ハッカーを捕らえるために捜査に協力してるわけだ。
 で、ジレットが警察の味方をしていると知った「フェイト」は…それまで結構冷静沈着に行動してたくせに、突然パニックに陥り。
 車のタイヤがパンクしたから見てみて欲しい、とサマンサを車から降ろすや、殺害を予定していた少女をその場に放置して一目散に逃げ出してしまうのでした。
 つまりそれだけジレットが犯人にとって恐ろしい存在(ジレットのせいで一度逮捕されたこともあったようだし)だということで…。ま、恐慌状態からはすぐに立ち直って、次はまんまとジレットを出し抜いちゃうんですけど…。
 私としては、サマンサちゃんが助かったのでご満悦です。やはりこうでなくっちゃ。サマンサちゃん、道端にほっぽり出されたものの無事に保護されてご両親のもとに帰ることが出来ました。良かった。フィクションの世界ではこどもは不幸になるべきではないのです。現実でもそうあるべきだと強く思うのだけれど。
 ただし最初の章で6歳の娘を遺して刑事さんが一人犯人に殺されてしまってたので…それがちょっとなぁ。嫌でした。

 それにしても、なんでハッカーの本読みながらこどものことばかり気にしてるんだろうなー(苦笑)。

+++

 『蒼い虚空』読了。
 いや…もう、すごかった。ものすごかった。
 ラストに向かっての展開のスピード感。真実が二転三転、どころじゃない。ほとんど数ページに一度はひっくり返されてる感じで、もう、こんだけ振り回してもらえれば本望だ、って感じ(笑)。面白かった!
 「フェイト」の相棒の「ショーン」について…『正体』はともかくとして(私は好きだな、ああいうのは)、『名前』がどうにもこうにもこじつけっぽくてたまらんかったのを除けば…ううむ、あのエピソードはなぁ…他に何とかならんかったのでしょうか、ものすごくこじつけに思えて仕方がないよ。
 ハッカーの話だからコンピュータ用語とか専門的な言い回しがぞくぞく出て来ますが、全然気にならない。ちょっと分厚くはあったけれどそれだけの中身はありました。オススメ。
 『悪魔の涙』も読んでみようっと。

20030222

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