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『疑わしきは罰せよ』 和久峻三 角川文庫

 赤かぶ検事の本です。見事に赤かぶのお漬物を床にばらまいてました赤かぶ検事。つうかちりめんじゃこも一緒にぶちまけてたから、下手したらじゃこ検事です。じゃこ検事、語呂は悪いけどかわいいな。じゃこ。
 「疑わしきは罰せよ」「片眼のジャックを追え」「火魔走る」「古銭はもの言わぬ証人」の4編収録。
 各回当然のことながら違った弁護士さんが出て来て、そういうとこも面白かった。赤かぶ検事は裁判所そばの官舎に住んでるので、裁判の日もふらりと家を出てふらりと法廷の検事席に座ってたりして、ああ、検事席に入るってことは今日裁判なんだ、みたいな淡々としてるところが良い…。
 「火魔走る」では赤かぶさん、犯人の使ったトリックは何なのかと悩む余り、縁側で娘の話しながら、実になにげに座布団燃やしてたりして可愛かったよ(笑)。燃やしてるー! って。奥さんに頭から水かけられて叱られてたけど。
 「古銭はもの言わぬ証人」で、弁護士になったその娘さんと法廷で対決することになるんだけど、娘さんが弁護するにもやたらケンカ腰なのでちょっと怖かった…気合入ってるのはわかるけど(苦笑)。
 赤かぶ検事が主役、ってことは、当然、赤かぶさんが起訴する人は真犯人で(そうであってほしいと思う)、だから弁護士さん側の言い分の方はもっともらしくても間違ってるんだってわかるけれど、弁護士さん側の視点からしたら検事さん側の言ってることは被告人を有罪にするためのでっちあげ、みたいな感じで(逆裁みたいな…)、主人公がどちらかによって感情移入の仕方も変わってくるわけで、面白いよね、法廷モノ。

20030411

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