なんだろうなぁこの世界は。
一体なんだろうなぁ…難しい。
ひきこもりの青年ウエハラが、インターネットを通じて出会った『インターバイオ』なる集団に、老人の死体から己に寄生したものが「共生虫」と呼ばれるモノであったことを知らされる。
「共生虫を体内に飼っている選ばれた人間は、殺人・殺戮と自殺の権利を神から委ねられているのである」。
この言葉を信じたウエハラは、偶然出会った足首に瘤のある老女を「共生虫」の生贄として捧げるべく、包丁を持ってアパートを出るが…。
なんて筋を書いてみても無意味かもしれんな。
村上龍の文章は、カッコいい。硬質で、静かで、淡白で、読者を冷然と突き放していながら、不意に内部にまで踏み込んで来るような…。
そんな文章で描かれるウエハラの一連の行動は、現実から限りなく乖離していて、空虚で、傲慢で、異常。
いや、異常と言い切っていいのかどうか。
とにかく難しい。
何とも言えない読後感。
率直に言えばワケがわかんないんだけど、ワケわからん! で投げ出したくなくもある…。
『ヒュウガ・ウイルス』のときも読み終えてからあれこれ考えたっけなぁ。村上龍というのは私にとってそういう作家なんだろうか。色々考えるきっかけになるような。
最近文庫で出てて(リンク先は文庫版です)、それで興味を惹かれて読んでみたんだけど…ううん、世の中にはこういう小説もあるのね…。