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オンライン書店ビーケーワン:異形家の食卓

『異形家の食卓』 田中啓文 集英社

 今『異形家の食卓』を読んでます。洞蛙坊の田中啓文氏の本ですが。その前に『鬼の探偵小説』という講談社ノベルスを読了して、何かえらい普通だったなぁ、とか思ってから『異形家〜』に来たわけですが。
 帯の惹句が『グロテスクの饗宴(筒井康隆)』。
 まさにその通り…!
 なんかもうえらいすごいです。すげえすげえと大喜びしたいぐらいの悪趣味さ。読み出したばかりの少しの間だけ「えらいもん読み出してしまったよ…」と思ってたんですが、そこを抜けるともう。悪趣味だけど悪趣味じゃないのだな、深い。グロいけどグロいだけじゃない。
 『自殺サークル』には正直胸が悪くなりましたが、こちらはドキドキしながらページを繰ってます。映像と活字という媒体の違いからくるものかもしれませんが、ね。
 この本、オススメはしません、気持ち悪いから。行儀は悪いけど私はいつも本を読みながら食事をするんですが、さすがにこの本だけはご飯中には読めません。でも面白い!

 最初に収録されてる『にこやかな男』が何か考えさせられてしまいます。
 ジュサツ氏にとっては、いや、ゾエザル王国の人間にとっては<それ>は宗教で許された虐げても良いもの、死なせてしまっても良いもの、むしろそうすることで祝福されるもの、なのですが…それを非難出来るのか? 『人間である』と言うだけで否定してしまえるのか? 「知性ある鯨を死なせる方が非道ではないか」というジュサツ氏の言い分はもっともではないのか? その国ではそれが『常識』なのだとすると…極端だけれども単なる『文化の違い』ではないのか? なんて。
 深く考えずに「駄目なものは駄目!」で切らないと駄目、ということです。
 いやあ深いな…。

20030716

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