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『出雲神話殺人事件』 風見潤 廣済堂文庫
出雲の諸手船神事の夜、一年前に死んだはずの村の有力者、那智慶一郎が突如、美保関に現れた。時を同じくして、出雲歌舞伎で沸き返る加賀戸村に異変が起こりはじめる。村の宝泉寺の五百羅漢に火がともり、誰もいないはずの賽の河原には子守唄が……。不吉な予感がした基子は、友人の麻理子と素人探偵のたかしを呼び寄せるが、出雲七不思議の手毬歌どおり奇怪な殺人がつぎつぎと実行されていく。
裏表紙あらすじです。
風見潤氏の作品は初読みでしたがこれは面白かった!
オススメなのですが古い本なので絶版になっている様子。
探偵役を務めるのは『女相撲取り』『雄大な胸』と形容されるスタイルのトラベル&グルメライター朝倉麻理子(マリリンという呼び名はどうかと)と『もやしのように細長い』民俗学博士の卵、羽塚たかし。恋人同士の設定なのに全然それらしい場面がなくてさばさばしてるところが非常に好感の持てるコンビ。
非常にオーソドックスなスタイルの推理小説です。コイツが犯人なんだろうなぁと素直に予測出来る人物が結局その通り犯人なワケですが、真相直前のミスリードにはうまいことひっかかってしまいました。迂闊。
事件が起こっている間村で上演されている歌舞伎の筋がきっちりと事件にからんできてるってのが非常に興味深かったです。使用されている一つ一つはよくあるトリックだけれどそれを上手にひねって全体としてとても面白く仕上げている感じ。終盤で一気に盛り上げる手法も、上手いなぁー。おさえるべきところをきっちりおさえてて、よく出来た映画を一本観終えたような気分です。
最後の最後で西谷刑事がきっちり活躍していたので嬉しかったですね。
そうだよそこは刑事さんの見せ場だよねって。
でもひょろっちい体格のたかしさんにはどんな犯人であれ取り押さえるのは無理だったんじゃないかと思ったり。
ああ見えて実は強かったんだろうかとか想像を色々。
麻理子&たかしのコンビが活躍するこのシリーズ、『津軽神話殺人事件』って続編が出ているようなので是非読みたく思うのですがそちらも古い本なので入手は困難、かも…。
20040905
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