
デビュー作『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』に続く、メフィスト賞作家佐藤友哉氏の第二作目。
終盤かなり前作に関係してるので順番に読んだ方が良いかも…両方とも読んでみなければネタバレだとかはわからない程度の関係の仕方だとは思いますが。
前作での私の一番のお気に入りキャラ鏡稜子さんの高校時代のお話です。
鏡稜子さんは主人公ではなく語り手にもならず、主に行動するのは人間しか食べられない少女であったりコスプレを通じて自己変革する少女であったり。人肉食での人体の解体とかいじめのシーンとか、結構キツい描写がわりとたくさん出て来るのでそういうのに抵抗を示す人は読むとツライかも…?
一見何の関係もなさそうな複数のお話、こういうのがどうして平行して語られるんだろうと疑問に思うようなエピソードがラストで一気につながってまとまったときの感覚は独特で秀逸。相変わらず展開はてきぱきしてるし登場人物は壊れてるし続きがどうなるのか気になってなかなか読むのをやめられないし、面白かったです。
ただやっぱり私は最後に近づけば近づくほど混乱しました。タイトルにある『きせかえ密室』の意味もすっと理解出来なくて「え? それでいいの…?」とちょっと拍子抜けしたような気分を味わいました。結末もな…余韻を持たせようとして言葉足らずに終わってる感じ。理解出来なかったのは単純に私の読みが足りなかったのかしら…。
あとサムライトルーパーの鎧の色のネタは…あんな後半まで引っ張ってきて明かすネタとしてはちょっと弱すぎる気がするんですが…。
何はともあれこの作品では鏡稜子さんがざくざく活躍してくれて嬉しい限りです。