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『神栖麗奈は此処に散る』 御影瑛路 電撃文庫
純聖和学園の前生徒会長であり、おかしいくらい美しい存在。学園における「絶対」であり、指針、法律、目標、そして救いだった存在──────
───神栖麗奈。
彼女は此処にいた。
そして、此処で散った。
それが全ての始まりだった───。
『神栖麗奈は此処にいる』続編登場。
前作『神栖麗奈は此処にいる』と同じく一気に読了致しました。
『此処にいる』で語られなかった『神栖麗奈』誕生の経緯? みたいなものが『此処に散る』で明らかに…なった…ハズ…なんですけど…う〜ん…?
通して読んだ結果ホラー小説としてはどうしようもなく弱くなってしまった印象が。神栖麗奈は元来そういう存在でなかったということ? みんなが誤解してたということ? それにしてはこれまでの神栖麗奈と明らかになった神栖麗奈がブレ過ぎてると言うか、うーん、いやそこまで追い詰められるほどの事態ではなかったんじゃないかと言うか…この辺、やっぱりただ単に作中人物達に感情移入出来てなかっただけなんですかねぇ…。
河合さくらの章の屋上のシーンも…前巻を読んだときからどんな状況だったんだろうとちょっと期待してたのに…もう完璧に宗教がかっちゃってて読み手として完全に置いてきぼりにされた格好です。それが狙いだったのか。それが狙いなら大成功してますけど私としては…ううむ…。
神栖麗奈のお兄さん、神栖聊爾に至ってはこんな難しい字を名前に使ってる割りに何で出て来たんだかはっきりわからないような状態でしたし…いっそ最初から最後まで純聖和学園の中で閉じてるハナシだった方がすっきりしてて良かったんじゃないかと思います…。
まあ確かに『此処にいる』よりは『此処に散る』の方が面白かったのです。でもやっぱり若干ついて行けない部分があって、結局この作品は私には合わなかったのだなぁという感想が最後に残りました。何かありそうな気はしてたのですが…その何かが何だったのか自分でもよくわからないくせに、何もなかったことだけが判明してしまったと言うか…?
「誰も私をわかってくれない」「私を理解してくれる人なんていない」みたいな呟きが飛び交うこの作品。作中人物達と同年代の頃に読んだなら違う感想も持てたのでしょうが…ねぇ? あるいはこうして自分語りを始めたいような衝動に駆られている事実こそがこの作品がもたらした「何か」だったのかもしれません。
色々考えさせられるお話であることは確かですが、物語として面白いかと問われれば言葉に詰まるしか反応のしようがないです。そしてそれってお客様にお金を出して買っていただく商業作品としては致命的なことじゃないのかなぁ?
もちろん私がそう思うだけでこの作品をものすごく面白いと感じる人も当然いるワケですから、まあそういう場合はお互いの感想をスルーし合うしかないところが人間の限界なんだと…ああ、書けば書くほど泥沼に落ち込んでいくような気がする…。
うまく伝わらないと思いますが決して悪意のない「つまらない」なんですよね…言葉を並べれば並べるほど今感じているものから遠ざかって行ってしまうんですよね…その点ではスゴイ作品だったのか…? でも…う〜ん…。
20060201
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