第3巻から第6巻までをすずか嬢にお借りしましたので引き続き読み中の『キノの旅』です。1巻と2巻を続けて読んだときもそうでしたが読み始めるとなんだか止まらなくなりますね。次を次を読みたくなる。
パースエイダー(注・銃器のこと)の名手・キノ(女の子)と言葉を喋るモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)・エルメス、この二人が旅の途中で立ち寄る国や出会う人々、出来事について連作短編形式で書かれた作品です。
今巻はキノとエルメスよりも、シズ様の大活躍ぶりに目を見張るものがありました。
『たかられた話』での圧倒的な強さ、の方ではなく『伝統』に登場した育ちの良過ぎるシズ様がもう…!
「伝統とは、いいものですね」じゃないってば、シズ様! キノ達はちゃんと知ってたのに、シズ様にはその国のことを教えてくれる人はだーれもいなかったんでしょうか…。
挿絵にあるように陸もアタマにりんごのっけたのかな。陸はちゃんと気づいてたけどシズ様の言うことだから大人しく従ったに違いない。リンゴ踊りってどんなんだよ…ッ!
『キノの旅』はどのお話も読み終えた後にちょっと立ち止まって何事か考え込みたくなるような不思議な感覚をもたらしてくれるのですが、『認めている国』にはずいぶんとやられてしまいました。
でも、もしも自分が『認めている国』における”アノニマ”なら、他の誰かから相応の処置をしてもらえることはむしろ幸福なのかもしれない。本当に誰からも必要とされていないのなら…誰からもそう思ってもらえていないのなら、そんな人生に意味はないし、そんな状態に陥っていることを自分一人だけ知らずに平然と生き続けることなんて…ぞっとする。
『仕事をしなくていい国』にはちょっと住みたいなと思いました。だって、仕事をしなくても生きていくことだけは保障されてるんですよ…!? つか実際の<仕事>も大なり小なりそんなモンだし。なるほどなーってシステムの国だと思います。『塔の国』も楽しそうだ。するべきことがあらかじめきちんと用意されていて、それをこなすだけで生活を成立させられるという国が好きなのかもしれない。何の為に塔を建ててるのかが、よくわからなくても。