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『火目の巫女 巻ノ二』 杉井光 電撃文庫

 廃火(はいか)()───降楼した火目を埋葬する儀式。そこで骸となっていたはずの先代の火目・時子が化生となり、逃亡するという変事が起こる。
 火護(ひもり)唯一の弓衆となった伊月は、新たな御明(みあ)かし、茜を引きつれ時子を追う。一方、幽閉されていた佳乃は、都の大火の折、時子の骸に触れていたことから帝・豊日の追及を受ける。時子を巡り二人の運命は再び交錯していくが───。
 思惑の読めない豊日の真意、化生(けしょう)に隠された秘密……いくつもの謎をはらんだ変事の行方は?
 第12回電撃小説大賞<銀賞>受賞作第二弾登場!

 購入してから読むまでに一年も間があいてしまったのは、『火目の巫女』があまりに熱くて美しい物語だったために、あるいは続編でその印象を変質させられるのを恐れてのことだったのかもしれません。
 前作は非常に綺麗にまとまっていたし、だからこそその後の物語を読むことに対しての不安をおぼえていたのでしょう。
 しかしながらそれらは全て杞憂に過ぎず、前作以上に熱くて美しくて全編に、紅蓮の炎が乱舞する『火目の巫女』の世界がここにはあったのでした。
 静謐なくせに燃えていて、緊張感を維持し続ける文章はお見事。

 火護衆が土砂崩れから村を守ろうとする場面、自分がこういうシーンに弱いことは自覚しておりましたがやはり感涙モノでした。
 鳴箭。灼箭。ラストの盛り上がりも素晴らしい。
 未読の方にはおすすめのシリーズです、『火目の巫女』。

 ところで作者さんには何か食べ物を送るべきなのでしょうか。
 そうめん以外に食べ物がない状況ってどんなんなんだ。心配になってしまいます。

20070805

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