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『キノの旅XI -the Beautiful World-』 時雨沢恵一 電撃文庫
ある春の日。山からの冷たい雪解け水が、森の緑に活力を与え始める頃───。
朝の日を背に受けて、キノとエルメスは、とある国を見下ろす山の上にいました。あとはもう道を下っていくと、そこにある森に囲まれた広い城壁の中へと、城門へとたどり着く場所でしたが、「こりゃ入れないね、キノ」エルメスとキノは、そこから動こうとしません。見えるのは、国内のあちこちが上がっている火の手でした。たくさんの家が燃えています。風に乗って、薄く煙が、そして人間の悲鳴が聞こえました。(「お花畑の国」)他───全11話収録。
そして、今回の“あとがき”は……??
『キノの旅』第11巻です。
いろんな意味でこんなにスリリングな気分を味わわせてくれるあとがきを私は他に知らない。
そんなにサービスしてくれなくていい! いいから! と必死になって叫びたくなるようなあとがきです。
その後食糧の貯蔵庫を発見して中に入ると、国を捨てた際に持ち出せなかった穀物が、まだ大量に保存されていた。
「もらった!」
「泥棒!」
キノは大きく重い袋の一つを持ち上げてみて、エルメスに積めるかどうか訊ねて、この先後輪が何度もパンクしていいのならとの返事を聞いて、元の場所に戻した。
夕方の少し前、キノは油を採掘、精製している施設を見つけ、
「もらった!」
「もらえ!」
そこにあった燃料を、エルメスのタンクと缶に、入るだけ補給した。
キノとエルメスは相変わらずかわいいなぁ…。
淡々としつつもほのぼのなような決してそんなことはないような、独特の雰囲気を持つ二人のやりとりが大好きです。
ただこの会話がなされている『つながっている国』という作品のオチが私にはちょっとよくわからなかった。読み返してみたけどやっぱりわからなかった。六年前とか四年前とかいうくだりのことですが、残念です。
残念なのでネットで調べてみたら、なるほどああそうなのかもしれないって解釈を一瞬で見つけることが出来ました。ネットって便利だ! まさにつながってる! その解釈を読んだときに一発でそうだと思えたので多分そうなのだと思うのですが、それはそれで救いのないラストになるなぁと思いました。
今巻で私が一番好きなのは『アジン(略)の国』のお話です。
何なんだ一体このタイトルはと思って最初の一回読み飛ばし、作中にもう一回出て来てやっぱり何なんだと思いながら読み飛ばし、意味がわかってうわあうわあうわあってなりながら、結局全部きっちり読みました。
となると最初に言われてた国名の由来がわからない、というのは嘘なんですかねぇ?
『カメラの国』も短いながら素敵に綺麗なお話で大好きです。
ほんとうにしあわせな国ってこんな場所なんじゃないかなと私は思います。
というわけで読み終えるのがもったいないぐらいに面白かった『キノの旅』第11巻ですが実際にはあっと言う間に読み終えてしまったワケで、かくなるうえは次巻をそれはもう楽しみに待たせていただきたいと思います!
2008年のキノは本当にああなるのですか?!
20071014
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