OPEN PRO(MAVIC) 32H、CD リヤ
軽量もさることながら、下りの切れ味が◎
ホイール仕様 スポーク 星:バテット#15(片側はスターブライト)、ハブ:105 ※リヤ
組み立ては私自身が組みました。
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始めに
以前、フロントホイールをこのOPEN PROに変えたときは非常にいい印象を得ていた。
「こんなにイイんだったらリヤも変えておけばよかった・・・」
と思っていたのだが、このほどリヤハブ破壊。
前後ともフリーにならない、つまりカラ回りしない状態になってしまった。

「こりゃー、当然OPEN PRO投入でしょう。」
そう意気込んでいつものショップへ。

しかし、ここ数年のホイール情勢は大幅に変化していた。
完組みホイール以外は売れない状態になっていたのだ。

これにはシマノのホイール販売が関わっている。
これまで完組みホイールといえばマビックの独占市場で、しかも高級なものに限られていた。
そのため、我々のような庶民はリム・ハブ・スポークを別々に買い、組賃もケチって自力で組んで
いた。

ところが、ロード部門ではイタリア・カンパニョーロがホイール部門で好成績を上げる。
これにシマノは危機感を覚えたのだろうか?ホイール部門参入をする。
シマノのすごいところは、これを普及グレードにも投入したことだ。
我々にもなじみのあるグレード、「アルテグラ」「105」、「DEORE XT」「DEORE LX」でも販売した。

こういった完組みホイールが通常の手組みのホイールと同等の価格で、しかもそれ以上の性能を誇っ
ていたのだから一般リムはひとたまりもない。
世間では、すでにリムを購入して自力で組む人なんていうのは珍しくなってしまった。

そんなことはつゆ知らず私は注文する。
「リムはオープンプロの32H、シルバーでスポークは星の#15で・・・」
「ちょっと待ってくださいね。今、あるかどうか・・・」

驚いたことに、オープンプロは在庫が32HのCDか、36Hのブラックしかないという。
この期に及んで36Hはいやだ。フロントが32Hでリヤが36Hなのは荷重比から言うと正しいが、今回は
「リヤも軽くしたい!」という気持ちが強いので36Hはいやだ。
一方のCDとは、表面処理の異なる「ハードアルマイト仕様」。
ハードアルマイト独特の渋い灰色がリム全体を覆う。
このハードアルマイトは塗装より強度が強く、アルミとしては最強の表面仕上げである。
※ハードアルマイト・・・アルミ表面を薬剤で処理し、酸化アルミの皮膜で覆う。
アルミ自体は非常に化学変化しやすく、白いさびが出ることがあるがこの加工をすることで
表面に非常に強い不動態である酸化アルミの膜(アルマイト)を形成する。


そのため、リム価格としては倍近い値段である。
そこで悩んでいると、店員は言う。
「ブラックは+1000円で、CDも2000円しか違わないですよ。」
・・・じゃあ、CDでお願いします。
※注:実は、CDはブラック+2000円。およその値段でシルバー3000円、ブラック4000円、CD6000円でした。

スポークも無い。
なんとか組み合わせて出てきたのは#15でもバテットしかない。
無いものはしょうがない。
・・・じゃあ、バテットでお願いします。

そんなわけで、予想外の高級ホイールになってしまった。
これ、一昔前ならロードのスタンダード・レーススペックですから。

そんな高級ホイールがこのぐらいの値段なのだから、自転車は金がかからないスポーツだ。

ファーストインプレッション
過去最軽量リムはARAYAのVX400。
クロスバイク用ホイールなのだが、400gちょっとしかない飛び道具。
一方のOPEN PROは435g。
大して変わらない・・・と思ったのは大間違い。
やっぱり、VX400と比べると重い。
踏み込み一歩の軽さはびっくりするほどではない。

しかし、VX400は軽い反面、剛性が全くと言っていいぐらい無かった。
だんだんよれよれになっていくし、下りでは腰砕けになる。
何度もスポークテンションを締めなおして使っていた。

誤解の無いように言うと、加速性能は驚くほどではなかったが、十分良い。
ただ、相手が悪かった。
フィットとカットビスターレットを比較するようなものだ。
(わかりにくい・・・)

そんなわけで、「びっくりしない程度に良いホイール」としてこのホイールがスタートした。

コーナリング特性
小さなコーナーをひとつ曲がる。
すると思った以上の切れ味で体が吸い込まれる。
以前、フロントのみOPEN PROに変えたときは、
「フロントが切れ込んでいく感じ」
だった。

それが、今度は体ごと切れ込んでいくのだ。
ここで初めて知る。
フロント・リヤのホイール重量バランスが取れていないと、コーナリングがおかしくなるということを。

自転車はホイールのジャイロ効果のおかげで、倒れないで走っていく。
ジャイロ効果はホイールの慣性モーメントが高いほど強くなる。
ホイールが軽くなることで慣性モーメントが低くなり(円周部重量に比例するため)、ジャイロ効果が
低くなる。

これまではフロントの慣性モーメントが低くいため、倒しこみに対しフロントは引き込まれるがリヤは
強いジャイロ効果が発生しているため、引き込まれようとしない状態だったようだ。
そのため、フロントのみがコーナーに吸い込まれてやや危うい状態だった。
それがフロント・リヤの慣性モーメントの差が縮まることによりリヤも切れ味よくコーナーに引き込ま
れる。体ごと曲がっていくので、今度は不安感はない。

さらに、すばやい切り返しが可能となる。
たとえば、ブラインドコーナーをひとつ曲がると細かいS字が迫ってくるとしよう。
ブラインドコーナーを抜けていきなり逆に切り返していくのだから、それまでだったら一旦重心を
センターに戻して減速をし、逆に切り込む体制を作らないといけない。
※注:逆切り返しだけだと次のコーナー出口でコースアウトするので減速が必要な状況とする。

ところが、今度は高速を維持したまま逆向きに切り返すことができるのだ。
切り返しが良いので、コーナー入り口での回頭性がよくなる。
この文章だけ見ると
「より高速で逆コーナーに突っ込むということ?それって、危なくないか?」
と思うだろうが、実際は切り返しの速さのため早めに逆コーナーに対応できる。
つまり、操作性が向上するのでむしろ安全になるのである。

ダンシング
登りではダンシングの時に威力を発揮する。
剛性が高いためか、走りのブレが少ない。
これまでならば、力をいれて踏み込んだときには少し「ヨレ」を感じたが、このホイールはそれがない。
ぐいぐいと前進する力になる。
これまでフレームのせいだと思っていた「ヨレ」の一部はホイールのせいだと思い知る。
やっと自転車が「一体になった」感じである。
調子よくぐいぐいとダンシングしていける・・・のだが、体力がたりなかった。
どんなにハードがよくても、体がだめなときはだめだと思い知る結果になった。
言い訳できないコンディション・・・。

総評
軽量、高剛性の中でも「高剛性」が光ります。
次は参考に「マビック キシリウム SL」とか乗ってみたい・・・。

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