お誕生会(青土ダム・滋賀県)

                                                     2000年8月15日

毎年、この時期になると遠征釣行をすることにしている。

特別にカタモノが狙えるとか数釣りができるとか、そーいう魂胆があるわけでは、まったくない。数釣りがしたければ、近所の管理池の熱したフライパン状態の桟橋に胡座をかけばいいのだ。そーではなくて、いろんな意味での雑踏を逃れて、鶯の声を背にして長い竿を振りたいだけだ。ま、オサカナさんの顔が見られれば、それはそれでいいのだけれど、ボウズでも気にならない。

ともかく、今日はあくせくしない釣りがしたい。

というわけで、パソコン通信(Nifty「波紋会議室」)でもWEBの世界でもヌシとでも言えるもじりさんのお誘いを受けて、「大原ダム」(滋賀県)に。

もじりさんはなんでも、この一週間は丸々釣り三昧という贅沢を堪能しているという。今回は、そのお零れを頂戴しようという算段である。

☆ ☆ ☆

15日AM4:30。
前夜から冷凍庫でぐっすりお休みの麦茶が入ったペット・ボトルを引っ張り出してへらバックの中に放り込み、まだ暗闇の中で車のエンジンをかけた。もう、早朝の風はずいぶんと涼しくなっていて、そろそろ秋の気配を感じさせる。恨めしそうに窓から覗いている駄犬にVサインを返して鈴鹿峠に向かった。

3年前から無料になった「鈴鹿スカイライン」は、三重県側と滋賀県側を跨ぐ鈴鹿山系を横断する峠道だ。標高はせいぜい1000mほどだが、冬季は雪に覆われるので通行止めになる。この季節は、雨さえ降らなければ走りやすい道だ。

滋賀県側に入ると、あっ!という間に目指す「大原ダム」に到着できた。小さなカーブを左にステアリングを切ると、見なれた京都ナンバーのスカイラインが目の前に現れた。中には、これまた見なれた髭のおっちゃんがフテ寝をしている。

車を降りてダム湖を眺めてみた。
青々とした木々に囲まれた水面は綺麗なのだけれど、妙にどんよりしている。はて、想像よりもちょっと小さいかな?ダム湖というより、貯水湖という感じか。赤茶けた崖がむき出ている。

のっそり出てきたもじりさんも今イチ、生気がない。なんでも、予想よりも水位が15mも下がっていて、相当に難しいとのこと。もじりさんが「難しい!」なんて言ってるんだから、かなりやばい。

「アタリなしボウズでよければ竿を出そうか?」などと、はなっから物騒なことまで言っている。無口なボクとしては返事のしようもなく黙り込んでしまった。で、ともかく「青土ダム」に転戦することにした。
なんでもチャンベばかりだけど、カタは見られるという。一応、行って見ようということになった。ダメならばまた、放浪すればいい。そんな釣行も、実は楽しいのだ。

「青土ダム」までは、ほんの15分。
景観は、最大幅が300mほどで東西に2km弱の川のようなダム湖である。車はダムの北側の道路しか通行できない。一周してみると、道路沿いはすっかり公園化されている。ダム湖というより、レジャー施設のようだ。釣人は数人かいたが、竿を出しているところは水際まで車が入れるボク向きのネコ場。(^^ゞ

天下無双のもじりさんは、このような軟弱極まりないところで竿を出すはずがない。2台の車は相談するまでもなく、とっととダムサイトまで引き返した。

結局、堰堤のゴミ除けのブイの側で竿を出すことにした。道路から水辺へのアクセスは、ボクにとってはかなりシンドイ。息を切らせて立った湖畔のようすは、見た目は水深がありそうで、雰囲気は悪くない。案の定、タチは18尺でウキ1本残しで床がとれた。西風は強いが流れもなくて、爆釣の予感さえある。(^^ゞ

ウキの向こうは鬱蒼とした木々。バック・グラウンド・ミュージックはお約束の鶯の声。空は高くて青い。白い雲の塊がゆっくり流れている・・。かぁ〜、最高だ!!もじりさん、今日はお誘いありがとう。

「青土ダム」(南側道路から) ダムサイト付近の風景。
背後からは鶯の声が聞こえる。


さて、1時間ほどエサ打ちすると、ウキに反応が出始めた。ちょっと情けない動きだが、ともかく生物反応がある。と、もじりさんが竿を絞った。おお!!さすがだぁ。と思って恨めし眺めていると、釣れたのはマジカ。へぇ〜、10号と8号のハリの仕掛でねぇ・・。ボクは妙に感心してしまった。

イレパクのもじりさん

珍しい外道のリャンコ(ダブル)に苦笑のもじりさん。


まぁしかし、いずれにしてもへらさんのお友達が遊びに来てくれてるわけだから、希望はある。エサ打ちにも一段と力が入る。と、また、もじりさんが竿を絞った。さっきよりは、穂先が曲がっている。とうとう来たか!!!と思ったら、マジカのリャンコ。(゚◇゚)
さすがのもじりさんも、苦笑いをしている。

ボクのほうと言えば、訳の分からない小魚が何匹も釣れたが、本命のへらさんとは遭遇できない。
深場を諦めて2本半ぐらいの宙釣りにしてみたら、ジャミ(小魚)の猛攻。ふ〜む。予想どおり今日は、一日、竿を振りまわすだけで終わるのかも知れない。

天気はいいけど・・・。

ジャミの猛攻に耐えるクワマン。


料金の回収に来たおっさんが、「ここはあかんでしょ。」「もっと上流の、ほれ公園とこ。」「あそこなら、三桁やね。三桁。バクバク。うん。間違いないね。」「それに、車は釣り座に横付けできるし、ラクチンだよ。」なんて予想もしないアドバイス(?)をしてくれた。

正直、ちょっと心を動かされる。
が、いくら釣れるからって言っても、せっかく峠越えしてダム湖に来ているのに、あの公園のような足場で釣るのは興ざめというもんだ。それに数を釣りたければ管理池に行けばいいわけで、今日は2,3枚でいいのよ。などと異口同音にジャミに弄ばれている未年生まれの二人は、なおも頑張ることにした。

・・・・が、結局、時計の針が2本とも真上に張りついたところで、場所移動。(^_^;)

車を水際で駐車させ、早速、もじりさんは24尺の竿を振り回している釣人に話し掛ける。「なんでもここなら三桁とか・・。」が、答えは「はは、んなあほな。」と一笑された。(やっぱり!!)

場所移動した公園下。
水深は6m強.。21尺ちょうちん。


3人ほどいた釣人のウキを眺めていたが、さっきのボクらとあまり変わらない。まいったなぁ。
それでもともかく竿を出すことにした。できるだけ人や公園や駐車場が見えないようなところを選んだが、ま、これはささやかな抵抗。

くだんの集金係のおっさんの話では、竿は長ければ長いほどいいということらしいので、ボクは21尺を繋いだ。と、トラブル発生!!穂先の先端(ズボラのちょっと手前)が、ポキッ!!という音と共に折れてしまった。確か、去年も「布目ダム」で18尺のズボラが飛んだ(あの時も誰かさんが一緒だったなぁ・・。(-_-;))

「余ってる竿の穂先でも繋いどきぃ。」との貴重なアドアイスを受け、15尺の穂先を繋いで完了。穂先だけ色が違うってのも、なかなかお洒落かも。(^_^;)

そんな変わった竿が曲がったのは、エサ打ちしてから1時間近く経ったときのことである。両ダンゴ特有のチクッ!とパイプトップが入るアタリだ。釣れたのは、正真証明のへら嬢。やった!!
が、小さい。手のひらサイズなどというが、こいつは足の裏にも及ばない。まあ、取り敢えずボウズを免れた・・・。

21尺ちょうちんの釣り

釣れ始めるとアタリは頻繁になった。で、挙句の果てに、リャンコ!!

一枚釣れると、そこそこアタリが出るようになった。上層のジャミアタリを通過すると太いパイプトップが確実に一節入る。重い21尺の竿もサカナが乗れば苦にならない。水深は6mはたっぷりある。ガラ場なので床釣りでは根カカリして釣りにならない(石の間にエサが埋もれてしまう)。10〜20cmほど床を切るのがいいようだ。21尺でチョウチンの釣りになる。釣果は10枚がやっとだったが、それなりに楽しめた。

さて、ジャミよけのためにハリスを45cm(上)60cm(下)としたが、この水深で床近くまでエサを持たせなければならない。ウキはボディのところで激しくもまれる。これを堪えてウキがなじんだあとにへらのアタリがある。エサの粘りで調整しようと思ったが、これは×。あくまでボソッ気で調整が必要だった。

というわけで、
スイミー(1)+夏(1)+水(1)+マッハ(1)+スーパーD(2)
ちょっと硬いので、後から水を振りかけて調整。ボソッ気がなくなったら、マッハとかスーパーDとかを絡める(段バラは、比重が足りない)。

納竿間際のウキの動きは、ほとんど釣堀状態になった。落ち込みでハリを呑み込むは、ウキがなじむ前にリャンコで食ってるは、まあ、忙しい釣りになってしまった。確かに、これなら三桁はいくかも知れない。ただ、釣趣に合うかどーかは・・・。

野性派のもじりさんには気を遣ってもらって申し訳なかったけど、今回のダム湖巡りは軟弱なボクには、疲れも釣果も丁度いい釣行だった。すてきな誕生プレゼントをありがとう。m(_ _)m

おサカナを集めくれたもじりさん。

夕日をバックに。
今日もきっちりへらさんとご挨拶するもじりさん。

☆☆☆

ここ「青土ダム」は博打場のような釣り場ではなくて(ちなみにナイターは禁止)、まあ、近畿・関西・中部界隈の仲間が集まって、とりあえず2,3枚ヘラさんの顔を見たら、河原でBBQで盛り上がって昼寝して(^_^;)とか、とにかくのんびりしたOLMができるお勧めの釣り場ではある。



<<釣行データ>>

【ハンドル】クワマン
【釣行日 】2000/08/15
【時間  】am 10:00〜pm 3:30
【都道府県】滋賀県

【対象魚 】へら鮒
[釣り場名]青土ダム
[ポイント]公園下
[天気  ]晴れ
[使用竿 ]21尺
[道 糸 ]0.8号
[ハリス ]0.6号(上45cm、下55cm)
[ウキ  ]デカダンゴ1号
[上針と餌]グラン6号
/スイミー(1)+夏(1)+水(1)+マッハ(1)+スーパーD(2)
[下針と餌]同
[水深  ]6mちょっと?
[タナ  ]チョーチン
[釣果  ]元気なへらさんがいっぱい。
[備考  ]今度はBBQでも。