出た!50上?(弥富の野池・愛知県)

2001年10月27日

いつのまにか、庭から聞こえていた虫の声がどこかにいってしまった。そのかわり、柿の木もモミジもすっかり秋支度をし終わっていた。間もなく秋も本番である。
そんなときに時間がつくれた。さて、暑くもなく寒くもなく、絶好の日和には一体どこで竿を出そうかと思案した。TVの天気予報士は、秋晴れの天高い青空をまるで自分がそうしたかのように、甲高い声で予想していた。

こういうときは、文句なく野池に限る。
ボーズ覚悟で一発狙いのバクチ打ちみたいな釣りもいいし、確実に竿を絞れるところでツ抜けもいい。と、どうせなら道連れも欲しい。

というわけで、”あろんさん”を人質にすることに成功した。
あろんさんは管理池はもちろん野釣りもベテランで、その技術も経験も確かで、仮に厳しい釣りになっても教えてもらえることがたくさんある。初心者には、絶好のパートナーである。

で、場所を考えた。教えてもらう下心があるのに、ボーズ確率90%のところを案内するのは気が引ける。かといって、もちろん、入れ食いになるようなところは知らない。暫くは行っていなかったが、弥富の野池が頭に浮かんだ。

弥富の野池 典型的な、中部地方の野池です。

一応、へらさんの「もじり」もありました。(^_^;)


この池は、4年ほど前に「尺上がたくさん釣れる野池があるらしい。」という、どうにもあてにならない情報をもとに探し当てたところで、実際、この3年間はボーズは一度もなくて、必ず尺上がツ抜けできるところだった。だが、野池である。いいことばかりではない。ともかく、池の面積が小さくて10人も入れない。足場はしっかりしているのだが、水は恐ろしくも汚い。エサを作る水でさえ持参したいくらいである。幹線道路際にあるので、交通量が多いときはうるさくて落ち着かない。風には滅法弱い。タチは、せいぜい1本半ぐらいで15尺でもちょっとウキが遠い感じである。夏はジャミ攻撃で、まったく釣りにならない。まあ、いろいろあるわけだが、ボーズよりはマシかと妥協している。

約束の30分ほど前に、念のために偵察をした。心配だったのは、場所の確保である。
が、予想に反して、人っ子一人いなかった。それでもいくつものポイントと思われるところは、きっちりアシが踏み固められていて、最近でもへら屋さんが入った形跡がある。釣れないときは、足場なんぞこれっぽちもないところなので、いい傾向である。早速、釣り台をふたつ置いておいた。

近くにはコンビニもあって、買出しにも不便はない。強いて言えば、モノを食べる場所がちと辛い。ボクはいつも車の中で休憩をしながら食べていた。

あろんさんには、無駄な解説はいらなかった。きっちり、有力ポイントに釣り台を設置していた。
ボクは、ちょっと離れたところで15尺を繋いだ。いつもより、少しばかり水位が高い。それと、水が澄んでいる(とは言っても、いつもよりだが)。7時になっても誰一人へら屋さんが来ないので、内心、ちょっと不安になったが、一投目でいきなりウキが動いた。手応えはあったが、穂先がプルプルと震えている。案の定、10cmほどのマブナである。

マブナ こんなかわいいマブナが入れ食いでした。


まあ、これはいい。野釣りのひどいときは、何時間もウキが動かない。金輪際、テコでも動かないウキを何時間も見つめてることを考えれば、ヨシとしよう。

と、小一時間もエサ打ちをしていると、あろんさんの竿が大きく弧を描いた。をを!!さすがだ。
ボクはデジカメを抱えて、すっ飛んで行った。竿のしなりがすごいので、ひょっとすると40上がきたかと、ほんのちょっと思った。

が、あろんさんは、「なんか違うみたい。」と声が低い。確かに竿の曲がり具合が不自然だった。異常に曲がっているのだ。

と姿は、ナマズのように見えた。まあ、ナマズは中部の定番だからなぁ。ボクは面白がってあろんさんの玉網で怪しい魚体を掬った。げッ!!な、なんぢゃこりゃ!!

ライギョ タイワンドウジョウ!!

これって、ホントにサカナなんでしょうか?


「ああ、タイワンドジョウですね。関東だとライギョとかいうでしょ?」と、こともなげに解説してくれた。
はあ?し、知らない。いや、「ライギョ」というサカナの存在は知っているけど、なによコレ。なんでヘビみたいに這っているの。こら!う、動くな!!こ、こっち見るな!!ううう、気持ち悪い。網の中で蠢くソレは、とてもへらさんと同じ魚類とは思えない。ほとんど爬虫類である。太いナマズのようだ。しかも、優に60cmはある。

そういえば、ガソリンスタンドのS君がライギョ釣り専門で愛知県の川を攻めていると聞いたことがある。なんでも、真夏にフロッグ・ルアーで釣るらしい。もっともほとんどボーズで、年に2,3匹釣れればいいほうだとか。で、そいつがグルテンに食らいついてきたわけだ。
感動と言うよりも驚愕に近かった。へら鮒釣り特有の二本のハリをしっかり飲み込んだコヤツは、一体、何を考えてグルテンなぞを食らいついたのか。

そして、興奮も覚めやらぬ30分後、またまたあろんさんの竿が大きく曲がった。と、さっきとはちょっと違う。魚体が右往左往している。をを、今度こそはオオスケか!!

コイ おヒゲが立派でした。(^_^;)

それにしても、でかいなぁ。


と、顔を出したのは、立派なヒゲが生えたお馴染みのコイさんだった。これも、たっぷり50cm以上はある。うむ。今日はデジカメが大活躍だ。

昼食は、田圃のあぜ道で二人で仲良く座り込んで食べた。とても、一人ではできない。幹線道路からドライバーが奇異な眼差しで見ていると感じたのは、錯覚だったろうか。
それでも、予報士の自慢気なおしゃべりどおり、空はすっかり青くて高い。やはり、今日は絶好の釣り日和なのだ。管理池で食い渋りを堪能するのもいいが、誰もいない野池で筋書きのないドラマを演じるのも、これまたいい。

ボク達の向かいに、一人へら屋さんが入った。暫くすると、マブナらしき小さいサカナを釣っていたが、1時間もすると引き上げて行った。手ぶらで池を偵察に来ていた二人組みさんは、「まだ早いのかなぁ。」とボソッと言い残して去って行った。

ボク達は、それでもなんとかボーズを免れた。手のひらサイズのそれは、まだ釣れるのは早い気がした。それにしても、あの真っ白でグラマーな尺上達は、一体どこに行ってしまったんだろうか。

あろんさん。 さすが”あろんさん”です。
きっちりと、へらさんをゲットしました。(^○^)
へら鮒 アップにしたら、一人前かな?


おしまい。

《釣行データ》

【釣行日 】2001/9/27
【時間  】7:00-14:30
【都道府県】愛知県
【対象魚 】へら鮒
[釣り場名]弥富の野池
[ポイント]誰かが座ったあと
[天気  ]晴れ
[使用竿 ]15尺
[道 糸 ]1.0号
[ハリス ]0.4号
[ウキ  ]パイプ2号
[上針と餌]グラン5号(新べらグルテン+いもグルテン)
[下針と餌]同(同上)
[水深  ]1本半
[タナ  ]床
[釣果 ]1枚といっぱい。
[備考 ]秋晴れの釣りはいいですねぇ。