夏の信州(中綱湖・長野県)
2002年8月15日
梅雨が明けてからこっち、ともかく暑い。最高気温は、30℃どころか35℃を越える毎日が続いている。夜は夜で、気温もさることながら湿度は80%以上もあり、早くもバテてきた。8月の1週目は例会とはいえ、止せばいいのに管理池に行って、案の定というか予想どおり惨憺たる釣果だった。釣れないのは、暑さのせいである。(^_^;)
ここ数年、この季節は涼みに遠征に行くことにしている。どこでもいいのだけれど、やっぱりへらさんの顔は見たい。渋滞は嫌だけれど、暑くて釣れないのはもっと困る。そんな我侭を聞いてくれるところが、長野にある。雑誌でも紹介されている「中綱湖」である。WEBでも大先輩のもじりさんと掲示板でおちゃらけしているうち、土肥さんも手を挙げた。もう、行くしかない。
「中綱湖」は、長野県の大町市にある仁科三湖のひとつである。
北側に「青木湖」、南側には「木崎湖」というのがある。冬はスキーで賑わう大町市は、夏でもキャンプや涼を求める観光客で賑わう。他のふたつの湖に比べて「中綱湖」には、へらがたくさんいる。毎年放流しているせいもある。うまくすれば黒々とした地べらの尺上ばかりが数釣りできるので、釣り人は絶えない。水は透明度が高く、10尺ぐらいではエサが丸見えになる。ボートの釣りはできないので、畢竟、周囲2kmほどの湖畔には釣台が所狭しと並ぶ。ご多分に漏れずバスもいるので、バサーもへら師に遠慮しながらルアーを振っている。コイも大きいのがいるらしく、これを狙っている釣人もいる。要するに、湖面には竿が林立することになる。へら師さん用には立派な固定桟橋がふたつもある。至れり尽せりである。
夕暮れ迫る中綱湖。緑が目に染みます。
8月15日。午後5時。
渋滞のR19を7時間以上かけてやっとのことで抜けて専用のPに潜り込めた。車のドアを明けると、清々しい風がべとついて火照った顔を優しく冷やしてくれた。やはり信州である。熱帯夜とは無縁のようだ。ともかく、湖畔を一周することにした。が、時間も時間なので釣人も疎らである。東側には桟橋以外には釣人はいない。で、まだ竿を出したことのない湖の西側を散策してみた。ご丁寧に東屋やトイレもある。これならばナイターも安心してできる。夜のキジ打ちはちと、怖い。
東屋の正面には、若いカップルが仲良く並んで釣台を出していた。おろ?ちょっと珍しい。熟年のカップルはわりといるが、どうみても20代の二人は珍しい。管理池でもあまり見かけない。しかも女性の竿さばきは、なかなかである。いや、うまい。「13尺ぐらい?」遠慮なく声をかえけると、青年は礼儀正しい応答をする。彼らは松本在住で、「美鈴湖」と、ここ「中綱湖」を交互に来ているという。「『つつじ池』っていうところに行ってみたいですねぇ。」なかなか情報通でもあるらしい。「あそこにはどうやって行ったらいいのかな?」これ見よがしに湖面に突き出している大きな岩場を指差して言った。道はわかったが、どうやら細長いヤヤコシイ生物がたくさんいるらしい。これを聞いてあっさり諦めた。
ナイターの釣りは、安全性が最優先される。へら釣りに限らず、釣りでは事故は絶対に回避しなければならない(と思う)。というわけで、目の前にある桟橋に陣取ることにした。幸い、ぎっしり並んでいた釣人は全員帰ったようだ。
そうそう予断ですが、もし、この「中綱湖」に行くようでしたら、食料や飲み物は早めに調達したほうがいいでしょう。一応、「中綱湖」周辺は民宿などはあってそれなりの集落なのですが、「木崎湖」を過ぎるとコンビニとかがありません(おかげで二回も往復することになりました)。
こういう避暑地みたいなところでナイターの釣りをしていると、オサカナさん以外にもたくさん側に寄っくる。まずは、京都から来ていて1週間も滞在しているというへら師さん。なんでも中綱湖の水があまりにも綺麗なので、これで米を炊いたそうな(もっとも、お腹を壊して一回で止めたそうですが(^_^;))。
次ぎは、長野にある有名どころの釣場を渡り歩いている5人ほどのへら師グループ。話しの様子では、中部地方のグループで、「入鹿湖」がどうだ「御母衣ダム」がああだという話しが聞こえる。ナイターはしないで、場所取りのために前日から現地に入り込むという。まったく、へら師なんてロクなもんぢゃない。
ナイターで釣れた中綱湖のへらさん。28cmってとこです。
さて、釣りの方はというと、30分もしないうちに8寸ほどの元気なへらさんが釣れた。竿は16尺。道糸1.2号、ハリス06、グラン7号(上40cm、下60cmぐらい(^_^;))、夏+マッハ+軽麩。2時間ほどでツヌケできた(最長寸は32cm)。実は、偶然の産物ではなく、もちろんボクの実力でもない。
京都のおじさんが側に来たときは、底釣りをしようと思っていた。が、ボクの座った場所では(京都のへら師さんによると)18尺でも底が取れないらしい。しかも底は岩だらけでまともに底ダテもできないとのこと。ようするに16尺でチョウチンの釣りになっていた。もう暗くなっていて、今更、21尺を繋ぎ直すほど、ボクは器用ではない。それと先ほどのカップルによると、あんまり開きが早い(バラける)エサはカラツンばかりでよくなくて、しかも段差は広目(15cm以上)がいいという情報を聞いていた。もし、一人きりでエサを打っていただけなら、一晩中悶えていたに違いない。やはり情報は重要である。10時ころになって、雨が降ってきたのをシオに取り敢えずは三つの場所を確保して車で仮眠することにした。風は冷たくなってきて、半袖では寒いくらいだ。
さて、もじりさん。
仕事が終ってから名神から中央道、長野道(あるいはR19)を走りぬけると言っていたけど、いきなり渋滞60km(!)とのこと。朝までに到着できるのかと心配していたが、夜中の1時頃にボクが爆睡している車を揺すっていた。困ったおじさんだ。と、空を見上げると、満天に星。空にはこんなに星があったのかと思うほど、星、星、星である。コンビニもない街のおかげだろう。北の空では星が流れていた。ま、これだけあるんだから、一個ぐらい落ちても問題ないだろう。
土肥さんとは、夜が明けてから合流できた。久しぶりである。一昨年の河口湖以来である。相変わらず、元気な青年である。「釣台を出せるところってありますか?」え?
まだ朝靄のかかる湖畔を歩いて行くと、すでにへら師のそれとおぼしき釣台が並んでいる。東側では釣台を置くところはなさそうである。例のデッパリの岩場は、ズラリと釣人が並んでいる。桟橋には二人の先客がいる。昨日、若いカップルがいたところは、ほとんど釣堀状態になている。この時期は湖の北側半分は浅過ぎて釣りにならないので、釣り人はこの界隈に集中してしまうようだ。昨夜、念のためとと思って場所を三つ確保しておいたが、これがなかったら放浪していたに違いない。いや、他に転戦していたかもしれない。
きっちりエサを合わせてしまう土肥青年。仕掛けは「河口湖」仕様? 竿を替えても釣り続ける青年。釣りすぎは身体に良くないですよ。(^_^;)
昨日の情報をもじりさんと土肥さんにも説明した。エサ以外は。(^_^;)
ボクは15尺を繋いだ。チョウチンの釣りで、エサは昨夜と同じ。ただし、道糸は08、ハリスは05、グラン7号。早速、釣れた。空気は澄み切っていて、水も綺麗で桟橋にはサカナが居ついているようだ。環境は野釣りで、魚影は管理池並である。カラツンも。誰のせいなのか、きっちり雨も降ってきた。蒸し暑くなるかと思いきや、ブルゾンを着るほど寒くなってきた。涼しいのもほどほどがいい。
優しくへらさんをいたぶるもじりさん。(^_^;) やはりもじりさんには、緑が似合います。
さて、珍しくエサも決まってしまったボクは、21尺を繋いでみた。風も出てきたのでドボンの釣りをしてみたかった。バラケにオカメ。しかし、あまり良くない。魚影が濃すぎるのだろうか。スレてしまう。消し込みだけに絞ってアタリをとってみたが、サイズもたいしたことがない。「35cm以上のへらさんを釣った人を王様としましょうか。で、それ以外は奴隷と呼びましょう。向こう1年間。」「ノッタ!!」数釣りに飽きてきたボク達は、他の釣人が聞いたらむくれるような談合をした。人間、どんな些細なことでも目標ができるとやはりやる気が出る。しかし、そんなボク達のやる気とは裏腹に釣れてくるのは8寸ほどの放流べらばかりである。ときおり、をを!!というのが釣れるが、尺までである。ちなみに、ボクの最長寸は31.5cm。奴隷を二人捕り逃がした。
地ベラっぽいへらさん。
水が澄んでいるせいなのか、背中が黒ぽいです。8寸ぐらいならば、ボクでもたくさん釣れます。
おしまい。