病は気から?(松野湖・岐阜県)

2002年4月28日

去年の夏ぐらいから、高い血圧に悩まされている。自覚症状がはっきりしている。朝、起きたときに後頭部から首にかけてに妙な「重さ」を感じる。肩こりのひどいやつに似ている。最悪のときは、顔が火照ってふらつくこともあった。そんなときは、「上」は180ぐらいになっている。暫くは治まっていたが、ここ2ヶ月ほどは薬を常用している。薬は確かによく効く。

モノの本によると、血圧の上昇には必ず原因があり、理由もなく上がることはないし下がることもないという。そしてその原因は、不明なことがほとんどらしい。しかも平常値に戻すのは容易なことではなくて、取り敢えずは「下げる」ことを優先せざるを得ないらしい。人によっては塩分を控えることによって症状が緩和されるという。いわゆる減塩だ。減塩醤油、減塩ミソなどは大はやりだ。減塩梅干なんてもんは、バカバカしくて食べる気がしない。体重もおおいに関係しているという。

女医さん「最近、あまり数値が芳しくないですねぇ。なにか変わったことはなかった?」
クワマン「えっと。こないだナイターしたんですけどね。結果はボーズ。これがどうもねぇ。なはは。」
女医さん「ナイターって?夜釣りのこと?先週は雨だったでしょ!夜しか釣れないサカナなの?」
クワマン「い、いや、その、べ、別にそういうわけぢゃないですけどね。だけど、ノッコミだし。」
女医さん「(苦々しい顔で)他には?」
クワマン「昨日、40人分パートさんの時給計算が終わったら、その瞬間、OSがいきなりフリーズしたんです!これって、確実に上がったと思います。はい。」
女医さん「ま、ともかく、寝不足もよくないの。お休みの日は寝坊するくらいがちょうどいいの。ストレスってのも、血圧にはよくないわけ。それと、もっと体重制限しないと。油モノや肉類は控えて、豆類とか、納豆とかお豆腐とか野菜とか。夜中にPCのモニタなんか見てちゃダメです。」
クワマン「・・・。」(よくまぁ、次から次へと出てくるなぁ。)

こんな会話を知ってか知らずしてか、このところの夕飯は、ボクにとって惨憺たるものである。

クワマン「ち、ちょっと!!これって、マンマで食うのか?」
かあちゃん「なによ。別に大丈夫よ。」
クワマン「あのね、ほうれん草のオヒタシって、醤油でもかけなくちゃ食えないでしょーよ。フツー。」
かあちゃん「だからぁ、血圧、高いんでしょ?減塩よ。減塩。」
クワマン「うわ!!な、なんだよ!これ!!」
かあちゃん「なによ?見ればわかるでしょ?冷シャブ。ブタよ。一応。」
クワマン「んなこと、わかるよ。だけどな、脂身もなんもないぢゃんか!これ、味なんかしねぇどぉ!それになんだ、これ?ポン酢ぢゃないのか?」
かあちゃん「特製よ。とくせいっ!」
クワマン「特製ってな、酢の味しかしねーぞ。これ。ポンはどーしたわけ?ポンは?」
かあちゃん「煩いわねぇ。だいたい、だめなんでしょーが。脂身は。いいから黙って食べなさいよ。」
クワマン「・・・。」(ぢくしょ〜。)

ホシヒューマのとうちゃんだったら、間違いなく卓袱台をひっくり返しているに違いないし、金町のおじだったら、「べらぼうめぇ!江戸っ子がこんなもん食えるか!!」と言って、暴れるに決まってる。

さて、4月28日。
へら師の朝は、いつも早い。久しぶりに松野湖(岐阜県)に行くことになって、前夜はなかなか寝つけなかった。松野湖には去年、7月と9月に釣行した。そのときのことが頭の中をぐるぐる回っている。エサは、7月は麩系の両ダンゴでよかった。9月はGさんに教えてもらったマッシュ主体のダンゴだった。ニゴイとシラハエが佃煮にするほどいた。そんなことを考えながらうつらうつらしていると、目覚時計の針は、あっという間に3時を指していた。今日は6時の待ち合わせだが、早めに行って様子を見たかった。事前の情報では深場で3桁の釣りができると聞いていたが。

5時には管理事務所の前に到着できた。薬が効いてきたようで、例の頭の重さはなくなっている。早速、湖面を覗く。あれ?去年よりずいぶんと水面が高い。バックウーターの堰堤は水が零れ落ちている。満水状態だろう。と、すんごいモジリだ。これは期待できる。とくにワンドに向かってはたくさんのモジリがある。今日はBBQの用意もしているので、場所探しのために湖畔を一周してみる。が、主だったところには釣人がたくさんいる。モジリの数よりもへら屋さんのほうが多いのではなかろうか。やはり今は釣れているのだろう。去年、竿を出した「石橋」に行ってみる。と、すでに二つの釣り台がある。あれ?ウキ先は去年、Gさんが座っていたところぢゃないの。あちゃ。これぢゃぁ、まともな掛かり場がないのでは?BBQもヤバイかしら。

観光案内板 レジャー施設も充実している松野湖。1週8kmほどあります。

いろいろ書いてありますが、結局のところへら師さんしか来ません。(^_^;)


約束の6時よりも早くGさんと合流できた。予定していた飄助さんと奥山さんは、どうも無理らしい。二人のBBQとはちょっと寂しいか。ともかく、一緒に湖畔を周った。やはり主だった所は座れない。車で移動している最中にも続々と釣人がやってきて、湖畔はあっという間にへら屋さんが占拠してしまった感がある。

モジリのたくさんあるワンドは釣り人がたくさんいて、その様子は釣堀状態である。護岸が整備されているところは、足場は安定しているが緑の森とは相性がよくない。やたらと後ろに人が通るのは、ここ松野湖では似合わない。周辺道路からちょっと入り込めば別世界のようなロケーションになる。やっとのことで二人分の釣り場を確保したが、どう見ても水深が浅そうである。すでにハタキは2度あったという。ということは、浅い場所にはへらさんが回ってくる確率は非常に低い。一応、モジリは遥か沖合いにポツリポツリとある。果たしてボク達のところまでやって来るのだろうか。

Gさん 静かで清々しい朝の松野湖の湖面。

さて、タチを計ってみた。
案の定と言うか、やっぱりというか、18尺で1本ほどの水深しかない。Gさんもこの満水状態は初めてらしくて、「ま、今日は釣りが3分でBBQが7分ということにしましょう。」と、ボクの不安げなようすを察して慰めてくれた。それでも、松野湖を選択したのは正解だったと思う。ともかく、木々の緑が気持ちを落ち着かせてくれる。自然を満喫できてBBQをしながらへらさんも釣れるところというところが、我が家からほんの1時間半ぐらいのところにあるのだから、申し分ない。仮に釣れなくても、ただウキを眺めているだけでいい。今回ご一緒したGさんは、今、名古屋から東京の本社に単身赴任で勤務している某大手のメーカーのお偉いさん(に違いない)。松野湖が好きだというのが、これはボクにもよくわかる。都会での疲れを癒すにはもってこいの釣り場なのだ。

緑が鮮やかな松野湖 木々の緑は、気持ちを静めてくれます。

きっとボク達人間は、木を見ると落ち着く遺伝子を持っているのでしょう。

エサ打ちをして早2時間が経過したが、へらさんとは遭遇できない。Gさんは、ボクが強請った「人形焼」と交換した「マッシュ」と「もじり」のブレンドで、ボクは、「スイミー」と「マッハ」という両ダンゴを打っていた。Gさんのウキは静かなようだ。一方、ボクのほうは、3投目からウキが動く。そして早速釣れた。ニゴイが。しかもでかい。集魚材はダテではない。シラハエ、ニゴイ、クチボソなどキリがないくらい釣れる。枯れ葉も山の賑わい、といったところ。

10時を過ぎても沖目のモジリは、ちっとも寄ってこない。それどころか、どんどん離れていくような気さえする。ボク達のところから見える他のへら屋さんたちの竿も、静かに湖面に刺さったままのようだ。偵察に行ったGさんも「どこもペケだね。」

ま、しかしボクの釣行にしては雨もなんとか降らずにすんでいる。これ以上を望むのは贅沢というものだろう。などと自分に言い聞かせて、BBQの準備をする。今日はGさんがヤキソバと野菜をたくさん持ってきてくれた。鉄板の上には、刻んだキャベツとヤキソバが湯気を立てている。もちろん、ソースはたっぷりかかっている。飾りになっているソーセージが赤く光っている。そして、赤ワイン。どういうわけか、こういう場所で食べるヤキソバは、途方なく美味い。

たまの休日のお昼に出てくる我が家のヤキソバと、到底同じ食べ物とは思えない。お祭りの屋台と共通するものがあるのかも知れない。そして、ボクはいつものようにホルモンとミノを焼いた。どちらも牛の内臓である。モウモウと煙を上げて滴った肉の油が炭を焦がす。究極の脂身である。脂身でべたついた口でワインを舐めると至福のときがやって来た。女医さんの嫌味な話もすっかり忘れられる。

BBQの直前に、ボクもGさんの真似をして「マッシュ」と「もじり」をブレンドしてエサ打ちした。確かにジャミのアタリも消えたのはいいが、ウキが微動だにしなくなった。ちょっと寂しかったので、また両ダンゴを作った。今度は「夏」を加えて締めてみた。そして3投目。ニゴイさんと同じアタリに合わせ見ると、竿が大きく弧を描いた。あれ?

43.1のへらさん ヤキソバのパワーで釣れた?40上のへらさん。

43.1cm。


湖面から口を出したオサカナは、紛れもないへら鮒だ。しかも、でかい。遠目でも見た目は尺上はある。ひょっとすると、40上かも。ハリをグランの8号に替えたのがよかったのか、多少、暴れてもバレる心配はなさそうである。慎重に掬って見ると、やはり大きい。「すごいよ!40上だ。検寸、検寸!」Gさんは、自分で釣り上げたくらい興奮している。早速、検寸台に乗せてみる。なんと、43.1cm。
「すごいよ!!43cmもある。」まだ興奮しているGさん。それもそのはずで、ノッコミも終ったこの季節にこの松野湖で40上が釣れるのは、極めて稀らしい。というか、松野湖の40上は他のフィールドと比べると、その年数は50上に等しいという人までいる(ちょっと大げさかも)。真夏の非常に活性の高いときに、最適のポイントでもなかなか40上は釣れないとのことである。何も知らないボクにとっては、知らぬが仏。

クワマンと松野湖の40上 顔が赤いのは、血圧のせいではありません。(^_^;)

ホントですってば、センセ。


手仕舞いをしてしまったGさんの見ている前で釣れたおかげで、記念撮影もできた。今日のへらさんは、言わば二人がかりでゲットしたものである。

仕事の話しもしないで、他愛のない会話で一日を過ごせた。雨も降らずBBQもできて、脂身のお肉にちょっぴりのワイン。しかも、べっぴんさんのへらさん。今日という一日は、明日の健康の源になったに違いない。まあでも、女医さんとかあちゃんにはナイショにしておこう。


おしまい。

《釣行データ》

【釣 行 日】2002/4/28
【時  間】7:00-14:30
【都道府県】岐阜県
【対 象 魚】へら鮒
[釣り場名]松野湖
[ポイント]駐車場下
[天  気]くもりのち晴
[使 用 竿]18尺
[道  糸]1.2号
[ハ リ ス]0.6号
[ウ  キ]逆光1号
[上針と餌]グラン8号(スイミー+マッハ+夏)
[下針と餌]同
[水  深]1本
[タ   ナ]底釣り
[釣  果]43.1cm。のみ!!
[備  考]BBQバンザイ!!