春はそこまで(蟹江川・愛知県)2003年2月8日
暦の上では立春とかいいますが、まだまだ寒い日が続いています。それでも庭の片隅ではスイセンの青い葉がくっきりと地面から飛び出してきています。自然界は暦どおり今年も春がそこまで来ているようです。
さて、気の早いへら屋さん達はまだ冷たい風の中で気を揉みながら春を待ち焦がれて糸を垂れているわけですが、相手はそんなへら屋さん達をあざ笑うかのように気ままにあちこちに回遊しているようです。そもそもへら鮒の適正水温というのは、本当のところは本人に聞いたわけではないので定かではないのですが、24,5℃というのが一般的に言われています。が、この季節にそんな気の利いた水温のところはないわけで、しかたがないので少しでも水温が高いところに行こうとするへらさんは、お気に入りの川などに集まったりしてます。
ちゅーぶ地方には日光川という一級河川に、かなり昔からへらさんが放流されていて釣り人を楽しませてくれるポイントが多くあるところですが、さすがに冬季は水温が下がるのか元気なへらさんのほんとどは好みの支流に散って行くようです。11月下旬ころからこの引越しがはじまって、3月下旬頃にあちこちの産卵場でハタキがはじまり、そしてもとの川に戻っていくということが毎年繰り返されるわけです。そんな産卵前のへらさん達が集まってくる支流のひとつで蟹江川という、街中を縦断するように流れている川があります。町の名前は「蟹江」。江戸時代に命名されたこの名前は、実際、街中を歩くと歴史を感じさせてくれます。まあ、観光地ではないんですが。
ボクは何回かこの街中に流れる川に竿を出していますが、そのほとんどはボーズという「相性」はあまりよくないという印象を持っているところです(え?アームの問題だろうって?それをいっちゃぁおしまいです)。ま、相性はともかく、この川でもご多分に漏れず川鵜の攻撃はすざましく、2時間もエサ打ちをしてやっとウキにサワリがではじめたかと思うと水面にガバッ!とその黒い長い首がでてきてオサカナさんを咥えて目の前を走って行きます。ウキがもとのように静かになる彼らはボク達の視界の入るところにこれ見よがしに羽を広げてぢっとこっちを見ています。そしてウキに変化が現れるとまたやって来ます。ひどいときはこれを一日繰り返すこともあるんですから、ほんとに困ったもんです。ま、ボクは川鵜との相性はいいみたいです。
その川の釣行にちびさんからお誘いがありました。なんでも「蟹江川スペシャル」というウキを是非、使ってみたいとか。12月から野池で延々とボーズを繰り返し、やっとのことで先月「筏川」でボーズ菌の駆除の回復の兆しが見えてきたボクにとってはひとつの試練といったところでしょうか。二つ返事で了解(^_^;)。
蟹江川のへら鮒釣りの情報は、なんといってもへら正さんのHPが頼りになります。この季節は毎週のようにそのようすがアップされていて、ボクのようなサンデーへぼ師にとってはまことにありがたい情報源です。と、そのWEBマスターのへら正さんも来てくれることになりました。これには感激です。
ともかく、この川は川鵜の攻撃もさることながら、非常にクセのある釣場で釣れるポイントは極端に日々変化するところです。ほんの数メール違ったところでボーズな一日が待っている釣場と言ってもいいでしょう。常連さんも多くて例会も頻繁に開催されていて、うっかりすると釣る場所に困ることもままあります。その点、蟹江川のへら師さんの中で大先輩格のへら正さんにナビをしていただければこれはもう、釣れたも同然です。早速に金曜日に釣れたポイントをmailで知らせていただいたときは、思わずガッツポーズをしてしまいました。
2月8日
ちびさんとの約束の時間にはちょっと早いかと思ったけど、駐車スペースにはもう見なれた車があった。あらら。ひょっとしてここでお泊り?なんて冗談を言おうと思ったら、夜中に仕事が終って速攻で来たとか。まあ、ほんとへら屋さんというのは。
まだ金星が瞬く夜空を見上げながら、前日のへら正さんの情報を頼りに目指すポイントへ二人で暫く歩く。川の両岸には民家があるのでひそひそ話しをすようように歩いていると、黒い川面ではバシャ!バシャ!とへらさんのモジリがある。かなりの数である。こんなのは今まで見たことがない。今日はひょっとして、ひょっとするかもしれない。と、天王橋に近い護岸にはすでにエサボールが置いてある。まあ、ここはいつ来てもエサボールが置いてあるような気がする。つまりこの川の有力ポイントのひとつで、常連さんの言わば占領区みたいなもんだ。幸いへら正さんから教えて頂いたポイントは空いてた。これはラッキー。ちびさんとボクは真っ暗な護岸でともかく三つの場所を確保して車に戻ることにした。空を見上げると星は疎らなもののなんとかパラソルをださなくてすみそうだった。
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護岸にはたくさんの釣り人がいます。この川の冬の風物詩というところです。
車に戻って仮眠していると、へら正さんからちびさんに連絡があって釣場にいるという。あら?今日は重役出勤って聞いていたけど。やっぱりへら正さんはへら師さんなんですね。久々のご挨拶もそこそこに各々釣台を設定する。と、「これ使って。ここ(蟹江川)しか使えないけどね(笑)。」と5本ものウキを授かった。いずれも発砲材でできていて、流れに強そうな形状と見やすいトップが特徴的である。そう言えばこの川は流れが強く、しかも時間によって上流から下流へ下流から上流へと忙しいところである。早速、バランスをとると強い流れにもかかわらずトップのタチがすっきりして余計な神経を使わなくてよさそうである。と、ボクがもたもたと準備をしている間に、あっ!というまにへら正さんの竿が大きな弧を描いている。え?ええ?釣れたのは、いきなりへらさん。しかも連荘で。
モジリがあまりにも手前に近いところであるので、竿の選択とちょっと迷っていると、「そっちは17尺で、そことここは18尺。そっちは19尺で、その先は21尺。エサは両グルテンがいいよ。タチは結構あるけど、1本ぐらいがベスト。」そんな解説が終ったか終らないかのわずかの間にあっという間にへらさんを釣り上げてしまったへら正さん。常連さんや例会組みの人たちでさえ、まだアタリに合わせているようすもないのにである。こりゃぁ、是非とも釣らないと。竿を出す前はわくわくしていたのに、妙にプレッシャーがかかった。
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日光川から越冬のために?やってきているへらさん。
もう、お腹が膨らみはじめています。
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お腹が膨らんでいるのはへらさんだけではありません。(^_^;)
と、第一投目からアタリがある。びっくりして反射的に竿を上げるといきなりウロコが下鈎にかかってきた。まるで魚影の濃い管理池なみである。が、食わない。やっぱりね。サカナはずいぶんと水面に近いところにいるような感じがする。下流から上流に向かってかなり強い流れがある。下流側にいるちびさんの竿の穂先に向かってエサを打って、ちょうど正面でウキがナジむ感じである。そんな流れの中でもへら正さん作の「蟹江川スペシャル1号」はきっちりナジミがでてモドリもわかる。
典型的なモドしてツン!で、本日第一号のへら鮒をゲットできた。9寸ほどであるが、日光川独特の白いきれいなへら鮒だ。その後はほとんど短竿の浅ダナで釣るようなテンポで18尺を振りますことになる。タバコをくわえる暇もない。あっという間にエサボール1杯を打ち終った。その後川の流れは、いきなり止まったと思うと上流から下流へ、下流から上流へとかなり忙しくなった。この日はあまり流れが速いとカラツンになり、止まるとアタリも弱くなってマブナのオンパレードになった。ちょっと流れがあったほうがいいのだろうか。そんなことを漠然と思っていると、ちびさんが良型をゲットした。34.3cmというサイズでこの川では目立つ。その後もちびさんは順調に竿を絞って、とうとう尺上の三連発という離れ業まで飛び出した。
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尺上を三連発のちびさん。おみごとぉ〜!!眠気もすっ飛んだことでしょうね。
それにしても、釣れすぎの感がする。他の場所はどうなのかとアチコチと偵察してみた。が、どこも釣れていないという。ひどいところでは午前中でアタリが一回もないところもあるという。信じられない思いがするが、これもまたへら鮒釣りである。例会組でも午前中にギブアップした人達もいたほどだった。結局この日にまとも釣れたのは、ボク達がならんだ5人分くらいのところだけだったようだ。これだから野の釣りは怖い。
昼食後は、流れも止まってマブナだらけになった。マブ、マブ、マブ、マブ、半ベラ、マブ、マブ、ヘラ(小さい)、マブ、マブ、マブ、ってな感じになってきた。アタリは2投で一回はあり、18尺でこれをやるとちょいと疲れる。どんよりとした空から細かい雨粒がやってきたのをシオに納竿することにした。今日のボクの釣りは出来過ぎである。それもこれも、ちびさんのお誘いとへら正さんの情報とスペシャルなウキのお陰である。やっぱりお友達は選んだほうがいいのかも知れない(^_^;)。
それぞれが心地よい肩の痛みを抱えて小雨の中で再会を誓って別れた。古い民家の庭先に可憐に咲く白梅の花に春を感じながら。
おしまい。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。m(_ _)m
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ちびさんの第一号へらさん(31cm)。
ちびさんが釣り上げた本日の最長寸(34.3cm)
<<釣行データ>>
【ハンドル】クワマン
【釣行日 】2003/02/08
【時 間 】pm7〜pm3
【都道府県】愛知県蟹江町
【対象魚 】ヘラブナ
[釣り場名]蟹江川
[ポイント]天王橋下流
[天気 ]くもり
[使用竿 ]18尺
[道 糸 ]0.8号
[ハリス ]0.35号
[ウキ ]蟹江川スペシャル1号
[上針と餌]やらず5号(35cm)、新べらグルテン+α21
[下針と餌]やらず5号(45cm)、同
[水深 ]2本半ぐらい
[タナ ]1本〜1本半
[釣果 ]32.0cmほか多数(20枚ぐらいまでは憶えていたけど)
[備考 ]野釣はポイントとお友達を選びましょう。(^_^;)