<ウキ>

「必要性」

へら鮒釣りでは重要なアイテムのひとつです。では、なんでウキが必要なのか?

へら鮒の食性は、主に植物性プランクトンと言われてます。入梅時期に池に発生する『アオコ』を想像すると手っ取り早いですね。あれです。養漁場では「魚粉」とかを与えてその成長を補っているようです。すんごく大きくなると、動物性のものを補完していると思われます。ま、一般的には「植物性」と言っていいと思います。

そのせいかどうか知りませんが、へら鮒の口(というか人間でいう『唇』の部分)は、他のコイ科の種類よりも非常に柔らかいです(金魚より柔らかいです)。しかも、彼らの食べ方が変わっています。つまりエサを一回口の中に入れて、これをいったん放り出します。「プッ!!」ってな感じです。理由はよくわかりませんが、要するにそういう習性なんですね(そう言えば、金魚もやりますよね)。しかも、その時間たるや非常に短い。どのくらい短いかというと、「パクッ!」とやって、「プッ!」と吐き出すその時間は、約0.1秒という説もあります。もちろん、育った環境や生息条件によって違いはあるのでしょうが、概ね、この性質は共通するものだと思っていいと思います。

一方、へら鮒を釣るエサは、概ね、麩系(お麩を焼いたものを細かく摩り下ろしたもの、と思って間違いないです)や、植物性澱粉(マッシュポテトとかグルテンとか)などを使用します(詳細は『エサ』のコーナーで。(^_^;))。また、前述のように口(唇)が柔らかいので、かかったときに確実に口に食い込むようになっている、先端が非常に鋭利で『カエシ』のないハリを使います(これも詳細は『仕掛け』のコーナーで。(^_^;))

で、大雑把に言えば、これらのエサは水を加えて釣るタナでバラけるようにします。へら鮒は、基本的には中層にいる回遊魚なので(厳密に言えば、変温動物で一箇所にじっとしていない、ということですが)、どうしても集魚を考えなければならないのです(食欲をそそるというこもあるでしょう)。へらさんは、そのバラけた微粒子状の「植物性プランクトンもどき(^_^;)」を「パクパク」、「プップッ」とやってて、知って知らずかハリに残っているやつを「パクッ!」っとやって、「プッ!」っと吐き出すわけです。0.1秒ぐらいの速さで。

この「パクッ!」ってやって、「プッ!」て吐き出す前に竿を上げれば、みごと釣れるわけです。(^_^)
ところが、釣り場の環境(池、河川など)、個体の大きさ、活性(やる気(^_^;))、天候、水温、気圧などなど、とんでもない数の条件が重なっていくと、魚の動きは、文字どおり千差万別になります。ひどいときは、ただパクパクやっているだけで、いっこうにハリのついているエサを食べないこともあります。しかも、これに彼らのその時(或いは場所)のエサの好みとかが条件に加わります。

この複雑な魚の動きを伝達する重要なアイテムが、ウキなわけです。
フィールド、仕掛け、エサ、気象条件などによって釣り方が変わってくるのですが、当然、これによって魚からの伝達も違うわけですから、これに合わせてウキをチョイスすることになります。
しかし、ウキは釣りのひとつのアイテムであって、すべてではありません。念のため。

ここでは、主に釣るタナによって使い分けているウキの一部をご紹介します。
そのほとんどは、ボディが「萱製」でトップは「セル」で作られています。もちろん、自作ではありません(^_^;)。

7年ほど前、関東時代に本格的にへら鮒釣りをはじめた頃、右も左も分からないボクに懇切丁寧に教えてくれたK氏の、長年にわたる研究の成果と実績から生まれた傑作ばかりです。銘は「花月」といいます。一般の釣具屋さんとかでは販売されていません(釣具店で見かける同じ銘のものは、製作者が違います)。

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「浅いタナ」

これらのウキは、1m以内のタナで釣ることを目的としています。
エサは、両ダンゴ(左から4番目まで)、両ウドン(左から4番目)、両トロロ(右端)。

主に、管理池で魚の活性が高いか、比較的魚影の濃いところで使います。野の釣り(ダム湖、河川など)では、あまり参考になりません。(^_^;)

(なお、左の二本はK氏の作ではありません。また、真ん中のウキは飄助さんからの贈り物です。)

風には滅法強いウキです。
「筏川」や「善田川」用に作っていただきました。

エサは、軽いものを使用します(両グルテン)。浅いタナに分類しましたが、水深が浅ければ底ぎりぎりのタナでも使えます。大きさは竿の長さと比例します。

 

上のハリにバラケ(集魚材が入っている麩系のエサ)、下のハリにクワセ(ウドン、オカメなど)を使う通称「セット釣り」という釣り方で使うウキです。

通常、一番右が1本(1m)ぐらいまでで、一番左は長い竿(18尺とか)で2〜3本ぐらいのタナで使います。

トップの部分が「ムク」なので、かなり繊細なアタリも伝達できます。トップのストロークが長いので、下ハリのハリスは1mぐらいまで使用できます。

弱点は、風と流れでしょうか。野池や流れのない河川では使ってます。

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「深いタナ」。

水深あるところで宙釣り(ちょうちん)で使います。
野釣りでも使います。非常に浮力のある太目のパイプトップが装着されています。釣行記で「デブトップ」と記載があるのは、これらのいずれかを使っています。

エサは、比重があって大きくてバラけるものが利用できます。ダム湖やジャミが多いところでハリスを上40〜、下50〜と長くして、ハリは「やらず」8号〜と、すべてが「大き目」にします。

イメージとしては、上層のジャミや食い気のない魚を通過させて、その下層にいる魚を狙う、という感じです。うまくいけば(^_^;)、大型の数釣りができます。

いわゆる「一方通行」の釣りを目的としたウキです。トップは「ムク」で浮力がありませんが、太目です。

エサは、上記と同じようにかなり重いものが使えます(ただし、柔らかい)。夏場の管理池で大きな「両トロロ」が使えます。アタリは、エサがなじんでいって消し込みます。トップのストロークが長いので、かなり広い範囲でタナを探れます。

ま、野釣りでは紛失が怖くて使えません(^_^;)。

上記のウキとよく似ていますが、トップ(ムク)は、かなり細身です。本来は4本組ですが、1本はボディが破損してしまいました。(-_-;)

釣り方は、軽い両ダンゴで上記と同様「一方通行」の釣りを目的としたものです。いわゆるペトコンのエサを使います。

やはり野釣りでは使いません。

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「底釣り」

一般的な「底(床)釣り」のイメージとは、かなり違う釣り方を目的としたウキです。
つまり、「速攻」の釣りです。10秒以上は待ちません。

トップはすべて「ムク」です。一番右は13尺ぐらいまでで、右から二番目は15尺まで。釣り方は、両エサが底についたら、最初のアタリで合わせます。エサは「ペレット」と「ツナギグルテン」のみ(絶対に魚が”上ずり”ません)。上下のハリスの段差は5cmまで。

左の二本も同様な釣りを目的としていますが、大きな目エサで深い水深で使います。
一番左は18尺。左から二番目は16尺ぐらいまでを想定しています。

弱点は、風と流れです。

ごく一般的な底釣り用のウキです。ウキの長さは水深や魚の活性状態を考えながらチョイスします。

まだ入手したばかりなので、微妙な感じが掴めません(^_^;)。

両グルテンでも両ダンゴでも使えます。
(いずれもK氏作ではありません)

「ウドン専用」

底釣りで、エサが「ウドン」だけの釣りを目的としたウキです。通常の底釣りのウキとの決定的な違いは、その浮力にあります。極端にありません。

いずれもウドンの重さだけでトップが2節ほどナジむようになっています。ボディも細身です。左の2本は「振りきり」で使えます。3番目以降は「落ち込み」でエサを落します。

どんな「ウドン」を使うかは、いずれ「エサ」のコーナーで(^_^;)。

管理池や釣堀で使います。


「ウキケース」

ケースの材質は木製です。
ウキを熱などから保護します。特にトップが変形しないように気をつけています。
かなり丈夫で、いずれも7年ほど前に購入したものですが、ビクともしません。

別に見せびらかすものではありませんが、揃っていると何故か安心したりします(^_^;)。

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