【12/29 バラナシ】

ヘッ、ヘックション!
用意してきた寝袋と配られた毛布もかけていたにもかかわらず、寒すぎるエアコンのおかげでどうやら風邪を引いたようだ。
なにもこんなに冷やさなくてもいいのに。
ご多分に漏れずインドもサービスというものを勘違いしている。

《Varuna Hotel》

india13.jpg (35165 バイト)バラナシ駅でホームに降りるとオートリキシャーのドライバーが声をかけてきた。
街まで20Rsだということなのでガートまで連れていかせる。
最初に連れていかれたのがVaruna Hotel。
なかなかきれいなホテルだ。
まだ宿泊者がいる部屋を見せてもらう。広くてきれい。
TV A/C ホットシャワー付き
ここがどこなのか、全然場所はわからないが、いい部屋なのでチェックインする。
(550Rs/night)
ここに二泊する予定。

先程のオートリキシャーのドライバーが一日観光を勧めて金を受け取らない。
よくあるんだよな、こういうこと。じゃ、払わなくていいのかい?
50Rs札しかないのでレセプションで崩してもらおうとすると『払っておくから後でいい』とのことで追い払ってくれた。
カモになれなくてすまんねぇ。

部屋が空くまでレストランで待っているとマネージャらしき人が今後のことを聞いてきた。
あさってアグラまで飛行機か列車で移動すると言うとサービスチャージなしで手配してくれるとのことだったのでお願いする。105USD

india14.jpg (66942 バイト)さらにそのマネージャにガートまで行きたいと伝えると『100Rsで寺二つとボートトリップに行かないか』とのこと。
どっちみちボートには乗ってみたかったのでお願いする。
「寺を二つ追加すると200Rs」
商売うまいね、おっさん(ラジという名前らしい)。ま、それでもいいや。
「OK」
ホテル脇に待機していたサイクルリキシャーをあてがわれる。
ドライバー(この場合もそういうのか?)は天然パーマに口ひげの若い奴。
日本でいえばちんぴらみたいな顔つきだ。
こぎ出してからわかったが、このホテルはガンガーからはかなり離れていた。
リキシャーやオートリキシャーはいうに及ばず、牛やブタや羊で混みあう排ガスだらけの街中を抜けてガートまで30分ほどかかった。

路地にリキシャを停めて牛糞臭い路地を歩き始める。
ここら辺は足元に気をつけないと牛糞を踏んでしまいそう。
路地の真ん中で牛が道を塞いでいる。
うんうん、そういえば蔵前仁一の本に書いてあったな、この光景。
牛をよけて、建物の間の暗いトンネルを抜けると目の前にガンガーがどーんと広がっていた。
今までいろんな本で見た風景だ。
これだよ、これ。インドで一番見たかったのは。


《交換しろ攻撃》

india17.jpg (40663 バイト)リキシャーのニイチャンがボートの親分に話をつけガートからボートに乗りこむ。
しばし、ゆったりしたガンガーの流れに身を委ねる。
「その服はいくらした?」
着ていたフリースを指すボートの少年。
「だいたい100USDくらいかな」
「USダラー?」
「そう」
信じられないという顔をしている。
このセータと交換しないか
何日洗ってないんだよ、そのセータ。
「やだよ」
「そのサンダルはいくら」
でたな、質問攻撃。
「う〜ん、70USDくらいかな」
「70USダラー!」
またおおげさに驚く。
このサンダルと交換してくれ
サンダルを放り投げる。
「やだよ」
「サイズを合わせてみてくれ」
くたびれたサンダルにしぶしぶ足を通す。
ぴったりだ。交換してくれ
「や・だ・よ!」
ちょっとうっとうしいが、悪びれないのが楽しい。


《花"押し"売りの少女》

そうこうしているうちに川辺から声がかかる。
ニイチャンがボートをいったん岸に寄せると、10歳くらいの女の子が手に何やら下げて乗り込んできた。
何とはなしに見ていると、花をその手下げ篭の中からろうそくが入っている小さな編み篭に入れてろうそくに火をつけ始めた。

「名前を唱えてからガンガーに流して」
ふむ?灯篭流しのようなものか?
受け取って川面に浮かべる。

「お父さんの名前を言って」
また渡される。
「次は姉妹の名前を言って」
次々と手渡され、川に流す。
「最後は家族全員の名前を言って」
こりゃ、金を取るんだろうな。

いくらくらいふっかけてくるんだろうかと思っていたら、
「1つ50ルピーで4つで200ルピー」
おぉおぉ、いってくれるじゃん、かわいい顔して。
「だーめ!10ルピー!」
「ノー!向こうでは一つ100ルピーで売ってる」
そんなこと知ったことかよ、もともとこっちが頼んだわけじゃないし。

「10ルピー!」
「OK、全部で100ルピー」
お、いきなり半額かよ。
「ノー、10ルピー」
誰が払うかそんな金!
「ラストプライス、一つ10ルピーで40ルピー」
あはは、でたかラストプライス

「ノー、全部で10ルピー」
「ノーーー、一つ10ルピー」
こういうやりとりってカンボジアのシェムリアップ以来だな。
「ノー」
笑いながらも冷たく言い放つ。
一つ10ルピー払ってやれよ
ボートの少年も荷担する。
「いや、俺が頼んだんじゃないんだから全部で10ルピーしか払わん」
あきらめたのか川岸にボートをつけると女の子はむすっとして降りていった。

「あの子はおまえの兄弟?」
「そうだ。姉妹は2人いる。いくらだったら払うんだ」
「全部で10ルピー」
少年あきれる。
あたりまえだろ、頼んでもいないものに金が払えるか。


《ガンガーの風景》

india23.jpg (46211 バイト)そんなこんながあったが、ここ、ガンガーは期待していた通りなかなかいけてる。
沐浴とは名ばかりでシャンプーをつけて頭を洗っている人々や岩に衣類をたたきつけて洗濯しているおやじたち。
火葬場の隣で平気で沐浴している人、のんびりと口をもぐもぐさせている牛たち。
いまさら人生感が変わるほど純粋でもないがそれでもけっこう面白い。
排ガスだらけのカルカッタにいるより早めにこっちに来てよかった。
この街は気にいりそうだ。

さて、ガートをひと通りまわって岸に上がると金を払えと太ったおっさんが腕を組んで立ちふさがっている。
こいつが元締めか。
「はい」と少年に20ルピー手渡す。
「女の子にも花代を渡してやれ」
「俺が頼んだわけじゃないから払いたくない」
そうか、とおっさんはあっさりと引き下がる。なんか、肩透かし。
あれっ、そんなあっさりしていていいの。
少女がさっきからこっちをずっとにらんでいるぞ。
しかたないな、10ルピーだけ払ってやろう。
手渡すと少女はプイッとして去ってしまった。まったくかわいげが無いなぁ。
ちっとはシェムリアップの子たちを見習え。
でも激しく言ってこないところを見るときっと原価は割ってないんだろう。


《電気仕掛けの寺》

india25.jpg (61996 バイト)ガンガーの後、モンキーテンプルやなぜか真っ赤に塗られ寺も連れていかれたがつまらないから省略し、行った甲斐があったところだけ書いておく。
それはリキシャーの少年が勧めた電気じかけの寺。

門の前でサンダルを預けて中に入る。
インドの寺もいちいち靴を脱がなけりゃならないからめんどくさい。
ヤンゴンのときのように暑期じゃないから熱くないだけましだけど。
リキシャーのニイチャンと二人分で50ルピーを払って建物内に入ると、間口一間ほどの小部屋がいくつか並んでいて、その中にぎこちない動きの人形たちが展示してある。
どうやら、ヒンドゥー神話を表しているらしいが、あまりにちゃちいので笑えてしまう。
日本じゃ、今時小学生でも喜ばないんじゃないか。
『全部電気じかけなんだ。面白い(interesting)だろう』
とニイチャンは自慢げにいうが別な意味でおもしろいぞ(fanny)。
でもインド人たちはそんな人形たちを指さしながらエンジョイしている模様。

やっと退屈な寺まわりを終えると次は手織物の工場&即売店に行くらしい。
そんなのも興味無いんだよなぁ、じつは。
連れられていったところは入り組んでいてやたら牛のうんこ臭い路地にあるシルクの手折り工場。
当然のように店員のおっさんもリキシャーのニイチャンも買い物を勧めるが興味が無いので『いらない』をひたすら繰り返す。
どうやら日本人は買い物好きと思われている節がある。


《夕食》

ホテルの周りにはろくな店がなさそうなので晩飯はホテルのレストランで食べる。

ボトルチキン
チキンティカ
ライス
ミックス・ベジタブルスープ
キングフィッシャー 2
=============
535Rs(ビール代の100Rsは前払い)

お勧めだと言っていたボトルチキンとやらは肉は柔らかくていいのだが味が薄くていまいち。
チキンティカも東京の店で食べたほうがうまい。
ミックス・ベジタブルスープはとろみがあり、ほのかにジンジャーの香りがしてまあまあ。
キングフィッシャーは、やっぱりインドのビールでまずい。
全般的にカルカッタの路地裏の店のほうがうまかった。



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