【5/1 プーカドゥン】

寝るまでは幸せだったが持参したシュラフカバーだけではさすがに背中が痛くて何度も目が覚めた。
幸いにして寒さはさほどでもなく頭まですっぽりかぶると問題なかったけど。
いずれにしても今日は布団を借りよう。

☆★☆昨日の店へ☆★☆

雑貨屋兼食堂

汗でびしょびしょになったタオルとハンカチを水で洗った後に、昨晩の店へ朝食に向かう。
「おっはよう。パッタイちょうだい。あとガフェーダーム(ブラックコーヒー)もね」
昨日はホテルの部屋にコンセントがあったのでコイルヒータでお湯を沸かしてコーヒーを飲んだがここではそうはいかない。
カフェイン中毒(それ以外にもニコチン、アルコールの気があるが、、、)にとってはどこに行っても朝のコーヒーはかかせない。
パッタイを食べ終わっても一杯のコーヒーで日記(つまりこれ)を書き続ける。
コーヒーを飲み終わるとポットのナムチャーでねばる。
なんか、一杯のコーヒーで喫茶店に3時間もねばっていた高校の頃を思い出すが、やっぱりここでも3時間もねばってしまった。
あの犬小屋のようなバンガローに戻ってもどうしようもないもの。
こういう風にその店に何時間ねばっても全然せかされないのがタイのいいところ。
適度にほっといてくれる。

これがシャワールームだ!

さてと、暖かくなってきたし水浴びでもするか。
「おばちゃん、いくら?それとアップナームはどこ?」
「パッタイが35THBでガフェーが15THB、ナムイェン(ボトルの水)が20THBで70THBね。アップナームはあそことあそこ。あっちの赤い建物の方がいいわよ」
勘定を済ませてその赤い建物を偵察に行く。
小屋の近くにもあったホーンナームは風呂とトイレ兼用だったけど、外見が立派な割には個室が狭くてあれじゃウンコをするくらいしかできない。
それに臭いし。
でもこっちはおばちゃんが勧めてくれたようにトイレとは別室でシャワーはないが水道の蛇口と手桶がある。
こういうシチュエーションならこれでも文句は言えまい。

☆★☆初めて蛭に咬まれる☆★☆

こんなところに蛭がいた

いったん小屋に戻って風呂用具を手にしてそのアップナームに向かう。
敷地内の小道を歩いていると突然足の甲にちくりと痛みが走った。
うん?靴擦れか?
と足を見ると、、、、、なんと、膨らみ始めた蛭が一匹
こういうときはタバコの火を押しつけるといいらしいのだが、あいにく風呂道具しか持ってきていない。
しょうがないから指先でしつこくはじいていたら膨らんで丸くなりながらもやっと離れた。
蛭に咬まれるのははじめてだなぁ、と妙に感心していたら赤い血がどくどくと出てきた。
途端に腹が立って、先ほどひっぺがした蛭を見つけてサンダルでぐりぐりと踏んづけていた。
しばらくのたうっていたがこれで蟻の餌だろう、ざまぁみろ。
これからここを歩くときはサンダルでなくちゃんとトレッキングシューズを履くことにしよう。

☆★☆トレッキングに出発☆★☆

こんなバンガローもあるにはある

さてと、水浴びもしたしトレッキングにでも出かけるか。
蛭を警戒して、トレッキングシューズにやっと乾いたワークパンツを履き込んでさっそうと出かける。
天気もいいし気分は上々。これで蛭さえいなけりゃ。
メーサロンの時の教訓を生かして、まずはVisitor Centerで地図(1THB)を買って近場のWang Kwang滝に向かう。
小屋からは1km弱。
小道を歩いていくと小川のせせらぎが聞こえてきたがその小川が道を遮っているだけ。
これが滝?
でもタイの滝は結構しょぼいからこれでも滝なのかもしれない。
この小川を越えて蛭に咬まれるのもイヤだからいったんキャンプサイトに戻る。
かなり蛭に過敏になっている。

右手のオレンジ色の物体が袈裟を着た仏像

地図を見るとBuddha Imageというのが近くにあるらしい。
何かよくわからないがとりあえず行ってみよう。
10分くらい歩くとそのBuddha Imageが姿を現した。
あらかた予想したとおり単なる仏像。
きっと、山の平安を願ったものだろうがよくこんなところに作ったものだ。
その仏像の裏手には道路標識がある。
約2km先にPhon Pob滝というのがあるらしい。
またもしょぼいかもしれないが他にやることもないし行ってみるか。

☆★☆滝巡り☆★☆

標識に従って松林の中を縫って続く道をしばらく進むと分岐点に出た。
その滝はここから左折するみたいだ。
この高原特有の表面が浸食されて平らな板状になった岩の上を進むとその先には崖が続いている。
う〜ん、ここを降りるのかぁ。ちょっと考えてしまうなぁ。
ま、でも行ってみるしかないか。
ごろごろした岩を乗り越え乗り越え水の音のする方にどんどん降りていく。
これは登るのが大変そうだ。ましてやスコールが来たらたまったもんじゃない。
そうしてやっとたどり着いたのはまたも浅瀬。
これが滝?そうなら奥入瀬渓谷なんかいたるところ滝ばっかりだぜ。

先のほうが滝になっている、はず。

近くの標識によるともう一つPen pob滝というのが近場にあるらしい。
次はそっちか。
トレッキングロードを歩いていくとちょっと広くなった沼のようなところの先が見えなくなっている。
ああ、あそこは確かに滝のようだがこちら側からは見ることができない。
トレッキングロードももう少し考えて付けてくれればいいんだけど。
もと来た道を多少戻り、Tham Yai滝に向かう。
こんどはちゃんとした滝なんだろうなぁ。
所々、湿った落ち葉で覆われた小道を登っていく。
傾斜が緩いこともあるが昨日の登りと比べて荷物がないせいか、格段に楽。
よおし、明日の下山は絶対にポーターを雇おう。

☆★☆蛭来襲!☆★☆

中央のミミズみたいなものが
シューズに張り付いた蛭

またも水場が近づいてきた。
せせらぎの音を聞きながら小川沿いにどんどん登る。
ちょっと小休止してふと足元を見ると、、、
トレッキングシューズを蛭が尺取り虫のように登ってきている。
あぁ〜、この〜、と別の方のシューズでそぎ落とすとズボンの裾にも3,4匹もぞもぞしている。
タバコだ、タバコ!。
急いでタバコに火を付け蛭に近づける。
最初はもぞもぞしながらも必死で食いついていたが『えいっ』と火を押しつけるとさすがに我慢できなくなったのかタバコの先にくっつきながらやっと離れた。
まったくしつこい。
つくづく短パン、サンダルなんかで来なくてよかったと思った。
そんな格好できたらきっと咬まれまくりだっただろう。
それ以降も10分おきぐらいに足下を確認すると必ず3,4匹もぞもぞしていた。

しばらく自然の音だけを聞きながら歩いていると人の声がしてきた。
タイ人のグループらしい。
「○△★□※ですか?」
たぶん、なになにはそっちですかと聞いたんだとは思うけど聞き返すのも面倒。
「わからない」
うん?と顔にマークが浮かんでいる。
「オレ、日本人なんだよ」
「オーイ」と驚いている。
やっぱり日本人には見えないかなぁ。

Tham Yai滝

そこからまたもしばらく歩くとTham Yai滝が見えてきた。
これは落差30mくらいの一応まともな滝。
やっと滝らしい滝に巡り会えた。

その後は思っていたほどはきつくない上り坂でなんなくキャンプサイトに戻りついた。

☆★☆またもスコール☆★☆

昼飯抜きで歩いていたのでまたいつもの店に向かう。
ママー(インスタントラーメン: 35THB)を頼んで食べていると空が灰色の雲に覆われ強い風が吹き始めた。
ああ、また来るかな、と眺めていると案の定、スコールがやってきた。
今日の雨もなかなかすごい。
歩いているうちに降られるのはいやだけどこうやって見ている分には豪快で楽しい
ふと時計を見ると3時前。
ほぼ昨日と同じ時間だ。
まるで雨期のようだがきっとここら辺では毎日定期的にこの時間帯に降るのだろう。
明日は降られる前に下山したいものだ。

バレーボールに興じる若いやつら

飯屋を離れ、昨日担ぎ屋のおっさんがいた東屋で心地よいそよ風を感じながら引き続き日記を書く。
小屋の傍らでは昨日と同じように若者たちがバレーボールに興じている。
やっぱりここは軽井沢のようなリゾートなんだろうか。
でもきっと軽井沢には蛭はいないはずだ。^^v
目の前の別な東屋では男二人連れが寂しくテイクアウトの飯を食べている。
たぶん、そこのテントの連中だろう。
たしか七輪を持ってたはずだからそれで飯を作ったらいいのに。
自分で作らずに買ってきて食べるところは、タイらしいといえばタイらしい。

☆★☆鹿がやってきた☆★☆

そろそろ薄暗くなってきたのでビールを飲むためにおなじみの店に向かう。
昨晩もそうだったが、昼間は誰も来ない隣の飯屋には夜になると鹿がやってくる。
ソムタムをつまみにBeer Leoを2缶ほどあけていると案の定、鹿が2匹やってきた。
カメラを向けて写真を撮っていると店先にあったビニール袋入りの洗剤をおもむろにつまんだ。
おい、おい、それは食い物じゃないぞ。しょうがねぇ〜な。
鹿のところに走り寄って頭をひっぱたくがつぶらな瞳で『なに?』といった感じでまるで動じない。
それどころか、お菓子とかが置いてある陳列棚の方へのっそのっそと向かっていく。
「おいおい、そっちはだめだ」
声に気づいたのか隣の店のおばちゃんが出てきた。
オーイ!あっちにいけ!」ひっぱたきながらおばちゃんが追い払う。
騒ぎに誘われてこっちのおばちゃんも店先に顔を出す。
するとこっちの店のお菓子もねらい始めたから途端に大騒ぎ。
あっちに行け!あっちに行け!
とこっちも必死。
やっと追い払った後に、隣の店のおばちゃんに「さっき、それ食べていたよ」と洗剤を指して教えてあげると「洗剤ならいいけどこっち(お菓子類)を食べられたらたまらないわ(と言っていたような雰囲気)」と笑う。

鹿騒動も収まり、明日の行き先を検討しつつ地図を見ながらさらにBeer Leoを1缶あけていると、雷鳴がとどろいてきた。
風はまださほどではないし、雷の音も遠いけどそろそろ小屋に戻った方が良さそうだ。
「チェックビーン・ドゥアイ」
ビールが1缶40THBで120THB、ソムタムが30THBでしめて150THBでビールが意外と安かった。

小屋に向かって歩き始めるとぽつりぽつりと雨粒が落ちてきた。
また来るかぁ〜。
ヘッドランプで照らしながら鍵を開け、蛭が付いていないかトレッキングシューズとズボンを入念にチェックしていると、、、、いた、いた、一匹。
まったく油断も隙もあったもんじゃない。
吸いたくは無かったけどタバコに火を付けてズボンに付いた蛭をそぎ落とす。
外に干しておいたサンダルを取り込み小屋に入るとまもなく土砂降り。
あ〜、よかった。さすがに感がさえている。

昼間借りてきたぺらぺらの布団(2つで20THB)を敷いて横になるがさすがにまだ8時半。
眠くもないし、真っ暗な小屋ではやることがないので、ヘッドランプを点けて、持参したニコルのMDを聞きながら日記を書く。
さてと、明日はチェンカーンまで行けるかな。



since 2001/05/12